2025年の参院選、練馬区での投票率は62.49%でした。60%を超えたのは、1986年の衆参同日選(当時の中曽根内閣)以来で、全国平均よりも5ポイント近く高くなっています。先日の都議選に続いて皆さんの関心がとても高かったことがわかります。

練馬区の特徴は現政権に対してより厳しい判断がくだされたこと、一方で国民民主党やチームみらい、共産党、保守党などが全国に比べて高い支持を得たことにあります。

■ 練馬区の東京都選挙区結果:鈴木・さや両氏が接戦、自民は全国平均下回る


候補者の名前を書く「選挙区」では自民党の鈴木大地氏と参政党のさや氏が、それぞれ投票した方の10%以上の支持を集めて、約500票差の大接戦になりました。

東京都全体では鈴木氏が11.1%、さや氏が9.6%でしたので、練馬区でのさや氏の支持の高さが際立っています。また、今回大きく票を伸ばした国民民主党は牛田氏と奥村氏がどちらも都全体の平均を上回る支持を集めています。さらに、立憲のおくむら氏が都平均と比べて2%高い支持を集めています。ただ、全体の結果をうけ、当選したのは塩村氏でした。

(筆者作成)

■ 比例区:練馬区では自民が大幅減、国民民主が躍進!


政党名や個人名を書く比例区では、練馬区では自民党(65,766票)が一位でしたが、3年前の前回から3万6千票(35%)もの大幅な減少となりました。
一方で、2位の国民民主党は前回(3万8千票)よりも2.6倍の6万1千票を獲得し、4位の参政党も3年前の1万1千票から4万4千票へ約4倍の大幅な伸びを示しています。
3位の立憲民主党は前回と同じ票数を維持したのに対して、5位の公明党は12%(-4千票)の減少、6位の共産党は約25%(-7千票)の大幅な減少となりました。
また、前回は2位だった日本維新の会は、今回55%(-2万6千票)も激減しています。

(出典:筆者作成)

■ 練馬区では全国に比べて自民党により厳しい視線が!


参院選の比例代表の練馬区の党派別得票を全国の結果と比較すると、練馬区では自民党の得票率が全国平均より4%以上低い17.2%、逆に2位の国民民主党は3%以上高い結果となりました。

そのほかにも今回8位でしたが、チームみらいは練馬区では5.9%と全国平均より3%以上、6位の共産党も6.2%で全国平均を1.4%上回っています。
一方で、9位の日本維新の会は全国平均より1.9%、5位の公明党は1.5%、10位のれいわ新選組も1.2%ほど低くなっています。今回4位だった参政党ですが全国平均を1%ほど下回っています。
こうした結果から練馬区では全国と比べても、より現在の政権に対する厳しい視点が示されたといえます。

(出典:筆者作成)

■ 今後に向けて


今回の参院選を通じて、練馬区でも多くの方が今の政治を変えたいという強い想いを抱いていることを実感しました。そのうなかで、対話と共感を土台にした政治の重要性がますます高まっていると感じています。私は練馬区議として、排除よりも包摂を掲げ、地域の誰もが声を上げやすく、共に支え合える社会の実現を訴え続けていきたいと思います。これまでの訴えはこちらをご覧ください。