11月29日、大泉教会で「子どもと一緒に地域で暮らすLGBTのご家族のお話」を開催、多くの方にご参加いただきました。講師には「にじいろかぞく」共同代表の小野春さん、青山真侑さんをお招きし、LGBTファミリーの暮らしの実情と、制度が追いつかないことで生じる具体的な困難について、それぞれのご経験などお話しいただきました。また、イベントの直前に同性婚訴訟において、同性婚を認めないことが「合憲」という判決が出たばかりの中、訴訟の結果についても詳しくお話を伺いました。

■同性婚訴訟の結果について

本訴訟は損害賠償請求の形式をとりつつも、目的は金銭ではなく「家族として安定した法的関係」を得ることにある、というもの。今回は6件高裁判決のなかでは初めて、同性婚を認めないことが「合憲」と判断されました。今回の判決は、高裁判決としては初めて、同性婚を認めないことを「合憲」と判断したものでした。両性の合意の定義を狭く、多様な家族がすでに地域で暮らしている現実や、そこで生じる困難について十分に検討していない内容であり、到底受け入れられないものだと感じます。今後は最高裁でさらに争われる見通しです。判決全文は、市民が公共訴訟を支えるプラットフォームで閲覧できますのでよろしければご覧ください。

https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000031

■自治体のパートナーシップ制度について

講演では、自治体パートナーシップ制度の意義についても、裁判との関係と実務の両面から語られました。制度の普及状況が司法判断でも社会の指標として言及されることがあること、そして国の制度がない中で、自治体の制度が「家族関係の証明」として機能する場面があることだけでなく、多様な家族のあり方についての啓発にもなることなどもお話頂きました。

私自身、議員になってから、練馬区でのパートナーシップ制度導入を一貫して訴えてきましたが、練馬区はいまだ未導入です。だからこそ、当事者が安心して暮らし、子どもたちが「家族の形」で不利益を被らない地域にしていくため、制度導入を区政の正面課題として進めていく必要があります。

今回のイベント、結婚できないことで、共同親権・姓・相続・看取り等、生活の節目で具体的な不利益が積み重なる、こうした状況を地域の場で改めて共有できたこと自体に大きな意味があったと感じています。これまでの訴えはこちらをご覧ください。