2月27日の予算特別委員会(教育費)で、発達障害等の特性のある児童生徒の不登校支援について質疑しました。

今回取り上げたのは、特別支援教室(通級)や特別支援学級に在籍している子どもが、適応指導教室(トライ・フリーマインド)を使おうとすると、「併用はできない」と言われてしまう問題です。

結論から言います。
区は委員会で、通級でも特別支援学級でも、トライ・フリーマインドの利用を認めない制度はないと明言しました
これは、現場で広がっていた「併用不可」という認識を大きく覆す、非常に重要な答弁です。

■ 不登校1,671人。特別支援学級はさらに深刻

まず現状です。

令和6年度、練馬区の不登校児童生徒数は、

小学校721人、中学校950人、合計1,671人。
出現率は小学校2.15%、中学校7%台です。

その中でも深刻なのが、特別支援学級の不登校です。
委員会で確認した数字では、11月末時点で小学校22人、中学校34人。出現率は小学校4.3%、中学校12.6%で、区全体の出現率を大きく上回っています。

支援が必要な子どもほど、学校から遠ざかりやすい。この現実を、区はもっと重く受け止めるべきです。

■ 15人の保護者の声。8割が「併用できない側」に置かれていた

今回、この問題について保護者の方々から実情を聞き取りました。
回答をいただいたのは15人です。

その結果、通級や特別支援学級に在籍したまま、適応指導教室と併用できたのはわずか3人。
残る12人は、「併用できない」と言われた、通級や特別支援学級をやめるよう求められた、利用を断念した、という状況でした。

つまり、確認できた限りでも約8割が“併用できない側”に置かれていたということです。
これは単なる行き違いではありません。子どもの居場所と選択肢が、運用の中で狭められていたということです。

■ 保護者から寄せられた切実な声

保護者からは、こんな声が寄せられました。

「通級はクラスでの困りごとに対応するためのもので、不登校には対応していない。不登校になると使えなくなる可能性があると言われた」

「通級に籍があるのでトライには通えないと言われた」

さらに、

「通級在籍中に不登校になり、適応指導教室に通うために通級をやめたが、適応指導教室が合わず、結果として完全不登校になった」

という深刻なケースもありました。

これは、“制度が少し使いにくい”という話ではありません。
必要な支援を組み合わせるはずが、逆に支援のはしごを外されてしまっているということです。

■ 区の答弁(要旨):「併用を認めない制度はない」

この点について、委員会で区に確認しました。

まず、特別支援教室(通級)について、区はこう答弁しました。

特別支援教室に在籍している不登校状態の児童生徒が、トライ・フリーマインドを利用することについては、特別支援教室で受けている指導との兼ね合いを調整する必要はあるが、トライ・フリーマインドの利用を認めない制度はない。

さらに、特別支援学級についても、区はこう答えました。

特別支援学級に在籍している不登校の児童生徒が、トライ・フリーマインドを利用する希望があった場合には、それを認められないという制度はない。

つまり、通級でも特別支援学級でも、適応指導教室の利用を禁止する制度はないということです。
ここは、今回の質疑で最も重要なポイントです。

■ これは大きな前進です。でも、ここで終わりではありません

今回の質疑で、制度上は併用可能であることが議事録にはっきり残りました。
これは間違いなく一歩前進です。

ただし、本当に大切なのは、現場で実際に使えることです。
制度があっても、学校や関係機関の側で「できません」と説明されてしまえば、子どもにとっては何も変わりません。

実際、私は委員会で、特別支援学級の子どもが適応指導教室に通っている事例は確認できていないことも指摘し、学校、管理職、SSW、教育支援センターなどへの周知と啓発を求めました。
制度と現場の間にあるギャップを、ここから本気で埋めていかなければなりません。

■ 子どもの居場所を広げるために

保護者からは、こんな訴えも届いています。

「通級だけ行けていた子どもにとっては、適応指導教室に行きたいなら『もう学校に来なくていいですよ』と切り捨てられているようなものです」

通級に通うことで、学校との細い糸のようなつながりを何とか保っている子どもがいます。
その糸を切ってしまうのではなく、通級、特別支援学級、適応指導教室を、子どもの状態に応じて組み合わせることこそ必要です。

今回の答弁は、そこに向けた重要なスタートラインです。
だからこそ、これを「制度上はOKでした」で終わらせてはいけません。現場への周知、運用の改善、相談体制の整備まで、引き続き強く求めていきます。

子どもたちが、障害や不登校を理由に居場所を奪われることのないように。
安心して学び続けられる環境をつくるため、これからも声を届けていきます。これまでの訴えはこちらをご覧ください。