練馬区立美術館の建て替え(貫井図書館を含む一体的な再整備)をめぐり、整備費が当初予定の76億円から倍以上となる150億円超に上振れする見込みであることが、2026年1月22日の区長記者会見で明らかになりました。にもかかわらず区は計画を継続する方針を崩さず、2026年度も「美術館リニューアルの機運醸成・PR」の名目で2,270万円を計上しています。

しかし、いま必要なのは、総額も完成時期もわからない建て替えの「機運醸成」に更なる多額の税金を投じることではありません。計画を白紙に戻し、現在の美術館や図書館を最大限に活かし、老朽化やバリアフリーなど喫緊の課題に対して、必要な箇所から速やかに改修を進めることではないでしょうか。

■ 美術館の建て替え費用、当初の倍以上に!

当初「76億円」と示されてきた美術館の建て替えは、昨年1月の段階で「109億円」とされ、さらに今回、当初の倍以上となる「150億円超」に達する見込みが示されました。

東京新聞の記事では

区の担当者は「中間の概算からフェーズが変わった。現状ではこれが最終の額」と話すが、物価の高騰が続いており、着工のタイミングによっては、さらに増額する可能性もあるという。

とされています。

今回の建て替えでは、既に設計費などこれまでの支出だけで8億3,400万円に達しています。

■ そもそも、いつ着工できるか不明…

区が昨年実施した事業者ヒアリングでは、「令和9~10年が労務のピークになる」との回答が複数あったとされ、区自身も少なくとも当面は慎重に見極める必要があることを認めています。仮に令和11年以降の着工を想定すると、着工は早くても数年先になります。

その場合、現在の設計や計画がそのまま使える保証はありません。無理な強行は、さらなる価格高騰、契約不調、工期の長期化を招きます。「お金が倍になり、しかも着工が見通せない」という非常に厳しい状況に陥っています。いま都内では、建設費の高騰が大型プロジェクトを直撃し、中野サンプラザなどで計画の白紙化や再検討が相次いでいます。

■ なぜ建て替えの「機運醸成」に2,270万円もかけるのか?

こうした中、報道では新年度予算案で、美術館リニューアルの機運醸成やPRの費用として2270万円を計上したとされています。金額も分からず、着工の見込みも立たない建て替えのPRになぜ貴重な税金を2270万円もかけるのでしょうか?

私は、いったん計画を白紙に戻し、建て替えではなく現美術館や図書館の改修に、できるだけ早く着手すべきだと考えます。貫井図書館でも照明のLED化もされず、EV故障など設備老朽化が具体的課題として挙げられています。区も「個別に必要なものは早急に実施」を検討していますが、安全・省エネ・バリアフリーの“改修”を直ちに実行すべきです。

■ 4月の区長選の大きな争点に!

練馬区長選挙は、4月5日告示、4月12日投開票です。美術館の建て替えは、事業費の増大、着工の不確実性、税金の使い方、意思決定の透明性という点で、区政の大きな論点の一つになります。

私は、計画の見直しを明言している吉田健一さんの立場に賛同し、応援しています。

これまでの訴えはこちらをご覧ください。

■ 参考文献

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