一般質問では不登校の子どもへの支援についても訴えました。
練馬区の2022年度の不登校児童生徒の数は1,386名とわずか2年で4割近く増えており、支援の充実が不可欠です。
1) 適応指導教室の入室までの手続きの簡素化を!
不登校支援の中心が適応指導教室ですが、その利用は伸びていません。中学生の不登校は2年間で190名増えているにも関わらず、登録者数はわずか28名の増。登録数が伸びない理由の一つが、申請から入室まであまりに時間と手間がかかることにあります。
毎年、中学3年生の2学期頃から進学を考えて適応指導教室への入室を申し込む生徒が増加します。しかし、区の説明では今年も申請をしてから、最初の施設見学までに最大で6週間、初回面談までに3週間、その後の手続きにさらに10日程度を要したとのこと。すなわち、申請から入室許可がでるまで合計で10週間、3か月近くかかる現実があります。
中学校3年生の保護者が10月に連絡をしたものの、受験には間に合わないといわれて、申し込みを諦めたとの相談も頂いています。希望する全ての児童生徒が適応指導教室に速やかに入室できるよう、人員体制や入室までの手続きについて、早急に検証し改善すべきです。今後の対応について区の回答を求めます。
→区の回答
来年度は、対応する人員の増員などを検討している。
2)校長の許可について
また適応指導教室への入室には、在籍校の校長からの承認が必須です。しかし、私立中学校に通う生徒の保護者からは、校長からの承認が得られなかったために、適応指導教室に入ることができなかったという訴えも頂きました。何よりも子どもを救うという視点の中で、校長の承認を得ることを入室の条件とするのではなく、柔軟な運用をすべきです。区の回答を求めます。
→区の回答
学校関係者が関係機関と情報共有し、組織的・計画的な支援策を策定することが重要であると令和元年に国から通知されている。
3)オンライン授業について
続いて適応指導教室のオンライン授業について質問します。
対面授業は、小学生に対しては元教員が、中学生には民間企業が実施しています。他方で、オンライン授業においては、全て有償ボランティアが担っています。単に授業を教えるだけでなく、その子の心理的な支援すらも求められる重要な業務である中で、なぜオンライン授業は有償ボランティアの方が担っているのでしょうか。有償ボランティアのみに頼るのではなく、区としての体制を整えるべきです。回答を求めます。
→区の回答
心理職による相談もあわせて実施し、学習と心理の両面から支援できる体制を構築している。
4)適応指導教室にもエアコンの導入を。
また適応指導教室では週に複数回の運動やレクリエーションを体育館で行っています。しかし、同施設は学校を改築したものでエアコンはありません。全ての小中学校の体育館へのエアコン設置が決定している中で、子どもの健康を守るために適応指導教室の体育館にも早期にエアコンを設置すべきです。区の回答を求めます。
→区の回答
令和7年度設置に向けて検討を進めている。
5)学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の設置を
文科省では、本年3月にCOCOLOプランを策定、重点施策の一つとして学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の設置促進が掲げられています。
同校では不登校の児童・生徒に合わせ、特別なカリキュラムを組むことができます。今年4月時点で全国に24校、都内には世田谷区など8校が設置されています。
練馬区でも子ども達に多様な学びを保障するために、「学びの多様化学校」の設置に向けて具体的な検討を開始すべきです。
→区の回答
今後研究する。
全ての子ども達の学びの権利が保障されることを求めて本項を終わります。
過去の不登校についての訴えはこちらです。