那覇市

委員会報告② 那覇市 の挑戦 過去の歴史を伝える緑の施設 クニンダテラス から学ぶこと

クニンダテラス...琉球や久米村の歴史文化を紹介する展示室などからなる複合施設 練馬区 の 都市農業みどり環境等特別委員会 の行政視察 の二日目、那覇市の施設「クニンダテラス」を訪問しました。クニンダテラスは市の中心にある松山公園とその近くにある中国式庭園の 福州園 を中心に、単に緑を楽しむことだけでなく、「歴史を現在に伝えること」、「まわりへ広がること」、「ソフト面へつなぐこと」を目的に周囲の施設との連携施設として開発されました。クニンダテラスは①久米村の歴史、文化、精神を伝えるための展示室、②飲食店、③広場、④交流スペースで構成されています。 クニンダテラスが守る久米村の歴史や緑 沖縄建築賞を受賞した施設のデザインも素晴らしかったのですが、印象的だったのは久米村の歴史の展示室でした。構想の段階では、最も目立つ場所なので喫茶スペースにするという案もあったそうです。しかし、一番大事なことは地域の住民や観光客に戦争で失われてしまった久米村の歴史を改めて知ってもらうことであり、そのためにあえて展示室として開設したとのことでした。かつて琉球王国の外交を支え、中国との交流の拠点となった久米村の歴史を伝えるために福州園という中国式の庭園を造ったという話も印象的でした。実際に庭園内を歩いても広い敷地の中に中国式の池や橋、塔などが並んでいて、別世界のようでした。 クニンダテラスのレストランは現在休業中で、福州園の来場者も減少傾向にあるとのことでしたが、こうしたしっかりとした理念がある限り今後も様々な展開や工夫も可能だと思います。 練馬区も理念に基づくみどり施設の運営を! 練馬区にも多くの公園が存在しますが、このようにしっかりとした理念に基づき運営されている施設は少ないと思います。練馬区では みどり30 推進計画に示されていた緑被率30%の目標も放棄し、緑の量も大きく減少しています。練馬区がすべきことは武蔵野の緑を残し、増やすというしっかりとした理念を持つとともに、それに基づいて都市計画や公園の運営も実施していくべきだと改めて思いました。    

【行政視察報告①】那覇市では学校の統廃合は当面は行わず。住民の意見を踏まえた今後の公共施設のありかた。

練馬区議会では各委員会で年に一度、先進事例を学ぶべく、行政視察を行います。私が所属する企画総務委員会では沖縄県を訪問します。 視察の初日は、那覇市の「ファシリティマネジメントの推進」について学びました。ファシリティマネジメントとは公共施設の管理のことで、国は全国の自治体に対して老朽化した施設の建て替えや廃止、配置転換などを長期的な計画で示すよう求めています。 練馬区では2017年に「公共施設等総合管理計画」を策定しています。那覇市では練馬区に先立つこと2年、2015年に公共施設の今後のありかたについての基本方針であるファシリティマネジメント基本方針を策定しました。 【那覇市と練馬区の比較】 那覇市の人口は約32万人、練馬区(73万人)の約半分です。財政規模についても那覇市が1280億円で練馬区が2,600億円程度とちょうど半分くらいになります。 他方、那覇市が所有している建物は総面積が108万㎡、内訳は公営住宅が39%、学校が35%を占めています。練馬区では総面積は約120万㎡であり、その約半分は小中学校が占めています。 【那覇市の特徴】 練馬区と那覇市での公共施設の今後に対する最大の違いは、那覇市では削減の数値目標を定めている点です。那覇市は方針で今後の40年間で15-20%、公共施設の延床面積を削減することを掲げるとともに、新たな施設の建設は行わないことを示しています。 また、練馬区との大きな違いとして、那覇市では公共施設の今後を考える中で、学校の統廃合は当面は行わない、という考えを示しています。その理由として、数年前に市内で統廃合を行おうとしたところ、地域の大きな反対で頓挫したためとのことでした。市としては、子どもの数の減少などもあり、統廃合を必要とは考えてはいるが、地域の住民の理解が得られない限りは難しいとの考えでした。 一方で、市営住宅について一部屋当たりの面積を小さくするなどして収益性向上、コスト削減に取り組んでいます。今後の取組として学校プールの共有化やサ高住事業者による市営住宅の運営なども検討するとのことでした。 【岩瀬の意見】 それぞれの自治体で公共施設のありかたについての方針、取組が異なることは勉強になりました。那覇市のように、最初から公共施設の削減目標を決めるというやり方には賛同できません。 練馬区では公共施設の削減のために、光四中を廃止したほか、今後も小中学校の統廃合に積極的に取り組もうとしています。他方、那覇市では数値目標を定めたものの、地域の声を聞きながら学校の統廃合は行わない一方で、既存の施設の面積や設備を建て替え時に削減したり、多機能化したりすることなどを通じて対応をはかろうとしています。那覇市の方法にも多くの課題はあるものの、少なくとも住民の声を聞きながら対応を変更するという意味で、民主的であり区としても参考にすべきだと思います。