★議会での訴え【羽田空港の新ルート、本当に必要? 近くを飛行機が通る危険について国は説明を!】
羽田空港の新飛行ルートについて意見書を提出しました! 議会の最終日、羽田空港の新飛行ルートについて野党共同(共産党、立憲、市民の声、ネット、市民ふくし、オンブズ)で提案を行いましたが、与党により否決をされました。そして、与党が提案した案は可決をされました。簡単に内容をご報告します。(詳細は議事録をご覧ください。) 最近、飛行機の音がうるさいと感じたことはありませんか? 国が開始を決定した羽田空港の新飛行ルート計画は、私たちのすぐ頭の上を飛行機が横切ることになり落下物や騒音など生活への大きな影響が懸念されています。また、事故の危険性を高めるという指摘もあります。 騒音がうるさすぎる! 新飛行ルート計画の中で住民の最も大きな不安が騒音です。1月にテスト飛行が行われましたが、あまりにも大きな騒音に多くの住民が不安になっています。 区内の騒音は、国の想定をはるかに超える最大で75㏈に達し、真上を通過する光が丘では音が反響していたとのことでした。試験飛行はわずか数日でしたが、区に対して28件もの苦情が寄せられました。国は航空会社に対して騒音対策を講じるよう求めるとしていますが、住民の不安は試験飛行によってさらに高まっています。 飛行機からの落下物が心配! 飛行機からの落下物に対する不安もあります。特に、離陸の際に車輪についた水分が上空で凍って落下することは避けられません。成田空港などでは危険を避けるために海の上で車輪を下ろすようになっていますが、新ルートでは車輪を下ろす場所がちょうど練馬区の上空となる可能性もある中で、区内に大きな氷の塊が落ちる危険もあります。 飛行機の着陸が難しくなるの?! また、国交省は着陸時の進入の角度を3度から3.5度へと引き上げることを発表しました。わずか0.5度ですが、このことによって羽田空港は世界で一番着陸が難しい空港になる、と元機長は警告しています。3月3日には、国内外の約二百九十の航空会社が加盟する国際航空運送協会(IATA)が「前例のない特別な操縦技術を求められる」として着陸方法の変更を求めていると報道もされました。 コロナウイルスの中で、今始める必要あるの? 政府は新飛行ルートについて「予定通り今月末から実施する予定」としています。しかし、コロナウイルスの影響によって各社で大幅な欠航も相次いでいます。こうした中で新ルートの運用開始を急ぐ必要は全くありません。 なぜ与党案に反対するの?…新飛行ルートを「必要」としているから 私たちが与党案に反対する理由は、住民の不安があることを指摘しながらも新飛行ルートを必要としている点にあります。住民の理解が得られていない中で、国に対して求めるべきことは、新飛行ルートの開始を前提とせずに真摯に対応策を検討することです。 国はこれまでに丁寧な説明をしてきたの? また、与党案では説明会を重ねることで住民への丁寧な説明を行ったとしていますが、大事なのは説明の回数ではなくその中身です。参加した住民の不安が除かれたわけでもない中で、回数だけを重ねることに大きな意味はありません。 新飛行ルートの見直しも含めてしっかりと検証すべきです! まずはテスト飛行により得られた情報から影響を検証し、住民の理解を得られるよう丁寧な説明をすること、また、飛行経路の運用も含めて丁寧に対応することを議会として国に強く求めるべきです。住民の理解を得られたという国の認識自体が大きな誤りであり、住民の心配や不安にこたえ、暮らしを守るために区議会として国に対してはっきりと意見する必要があります!