一か月半におよぶ第一回定例会も本日で終了。 最終日の今日は、議案の審査とともに、意見を述べる討論が行われました。私からは、待機児童問題に関して補正予算への反対討論を行いました。 2月前半には認可保育所等の二次募集の期間が終わり、一次申込みの結果まで公表されています。もっとも希望者が多い1歳を見れば、希望者の内、40%は断念せざるを得ない状況でした。 そのような中にも関わらず、補正予算では、子育てに関わる多くの当初予算が予定通り執行されなかったということで、減額されてしまいました。減額された金額は一般財源だけで7億円にのぼります。 7億円は基金として積立て、将来、必要になったときに使うということですが、今こそがその必要な時だと思います。子どものための経費として組まれていた金額を、緊急の対策を実施するために活用すべきと思います。一人でも二人でも新定義の待機児が減るように、最大限の努力をするのが、議会としての責務だと思います。 以上の観点から、反対討論を行っています。よかったらご覧ください。 <ここから> 年度末の補正予算は歳入・歳出の整理に加えて、喫緊の課題に対応することを一つの目的としています。今回の補正予算では、税収の上振れによって歳入が増加し、70億円が新たに基金として積み立てられましたが、一方では保育所の待機児童の問題を象徴とした緊急課題への対応は不十分でした。 2月前半には認可保育所等の二次募集の期間が終わり、一次申込みの結果が公表されました。もっとも希望者が多い1歳児を見れば、枠は1,089人に対して、応募は1,800人、希望者の内、40%は断念せざるを得ないことになります。 二次募集の空き状況をみても、認可保育所において、1歳児は全くありません。小規模についても60名程度で家庭的保育事業の35人と合わせても100人程度です。このままでは昨年同様、多くの待機児が発生すると思われます。 こういった状況の中、私たちのもとにもいくつも相談が寄せられています。いくつか紹介させていただきます。 「この4月の認可保育園の申請は13園とも受諾されませんでした。(略)両親にも頼れず、自力で勝負していくしかない中で、やりきれない思いを抱いております。」 「生後2か月で首も座らない子を抱えて13園すべてを訪問しましたが、結果としてどこも落ちてしました。認証保育所を探しましたが、月謝が高く、とても通わせることはできません。保育園が決まらなければ仕事を探すこともできず、途方に暮れています。」 「(保育園落ちた)日本死ね、練馬区死ね」とは申しません。「日本頑張れ、練馬区、他の区に負けるな」です。4月復帰ができるのか分からないまま、二次調整を待つ不安な一人の声をどなたかに聞いていただきたい。今はただこのような立場の人達が一人でも早く救われるよう、何とかこの春に復帰できるよう祈るばかりです。そんな声が区政にも届くことを祈っております。」 そのような中、練馬区は今年、来年とそれぞれ待機児解消についての目標を公にしてきました。今年4月までに、新定義の方の待機は解消する、これが区としての公約でした。 しかし、1,300人の定員増をした去年でも最終的に176名の待機児が出ています。現実的に待機児解消の見通しは厳しいと言わざるを得ません。 今回の補正予算では、子育てに関わる多くの予算が使われないまま減額されてしまいました。減額された金額は一般財源だけで子ども家庭総務費が2億5千万、保育委託費で2億、児童福祉施設費で2億7千万円、この3つの費目だけで、7億円にのぼります。 使われなかった予算は基金として積立て、将来、必要になったときに使うということですが、今こそがその必要な時だと思います。子どものための経費として組まれていた7億円を、緊急の対策を実施するために活用すべきだと思います。一人でも二人でも新定義の待機児が減るように、最大限の努力をするのが、議会としての責務です。 練馬区は先日の委員会での答弁で、ぎりぎりまで親身になって対応したいとしていました。 そうであれば、できることはまだまだあると思います。例えば、短期的な対応として、小規模保育事業を一つ二つと見つけていくことや、既存の施設での定員の増加や一時預かりの拡充のための努力をすることなどもあります。 練馬区がこうした保護者の方の切実な声と真摯に向き合い、待機児童の数が一人でも減るようにぎりぎりの努力を補正予算に盛り込むべきでした。補正予算が待機児童の問題に象徴されるように区民の喫緊の課題に答えるものなっていないという点で反対の意思を表明し今回の反対討論といたします。(ここまで)