先日の一般質問、主題は「マイノリティの権利保障」でした。

質問では1. 性的マイノリティの権利保障について、2. 外国籍住民の権利保障および多文化共生社会の実現について、3. 待機児童対策について、4. まちづくり(大江戸線延伸)を取り上げました。
本日は、その中で、性的マイノリティの権利保障について抜粋をご報告します。待機児童問題については、区長のひどい答弁もありましたが、性的マイノリティの問題については、具体性の乏しい部分もあるにせよ、全体的にはある程度、前向きな答弁だったと感じています。
特に、教職員向けの性的マイノリティに関する研修プログラムの実施については、学校として組織的に取り組むことを言っており、前進だと思います。また、情報コーナーの設置や交流会についても、前向きな回答でした。

(正式な議事録ではないので一部誤りがある可能性もあることをご了承ください。)

<質問1>
各学校には、(カミングアウトが前提とされる)性的マイノリティの児童生徒が在籍していることが明らかな場合にのみ、対応を求めるのではなく、こうした児童生徒が存在することを前提として対応を求めるべきだと考えますが区の認識をお聞かせください。

<区の答弁>
児童生徒が様々な人権課題について学び、人権尊重の精神を生活の中で生かしていくことができるよう、教育活動全体を通して組織的・計画的に人権教育を推進しており、性的マイノリティについても、人権教育の一環として行っています。

<質問2>
学校では「違い」を「個性」と捉え、認め合うべき事を授業等の中で積極的に発信することが必要です。また、図書室や保健室等に、性的マイノリティに関する書籍を置く、ポスターを貼るといったことを通じて、学校として当事者への理解を表明すべきです。この提案に対する区の認識を聞かせてください。

<区の答弁>
学校における啓発の取組やその方法につきましては、各校が自校の実情を踏まえ、児童生徒の発達段階に応じて工夫していきます。

<質問3>
練馬区として、文部科学省が教職員向けに対して発行した性的マイノリティの児童・生徒への配慮を示した手引きに従い、教員研修プログラムを早急に策定すべきだと考えますがプログラム策定に向けた区の考えを聞かせてください。

<答弁>
教育委員会として、この資料を踏まえて、教員研修の計画を立案し、副校長対象の研修会や希望する教員を対象とした人権教育研修会を実施していきます。研修を通して、性的マイノリティに関する理解啓発を促進するとともに、各校における研修の中心的役割を果たす人材を育成し、各校が人権教育担当者や生活指導担当者、養護教諭等を中心に組織的に取り組めるよう、指導してまいります。

<質問4>
相談窓口は、性的マイノリティの方を対象とすることを改めて周知するとともに相談員を対象とした基礎研修の実施、そして、他自治体や支援団体等の相談事例を収集し、相談対応向上のための情報共有を図るべきです。区の所見をお聞かせください。

<答弁>
男女共同参画センターを含めた相談窓口を充実するため、適切な支援に繋ぐ専門機関等との連携や職員の専門研修の受講、他自治体や支援団体等の相談事例の収集など準備を進めています。

<質問5>
小・中学生を対象に、学校でこの相談窓口を含め、親や学校を通じずに相談できる場を紹介すべきです。この提案について区の所見を聞かせてください。

<答弁> 
小中学校では、性的マイノリティを含めたさまざまな相談に関して、リーフレットや案内カードの配布、校内でのポスター掲示などを用いて、区の教育相談室、東京都教育センター、文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」等を紹介しています。今後も児童生徒への相談窓口の周知を図ってまいります。

<質問6>
練馬区は区立施設を活用し、情報コーナーを設置し、役立つ情報を取りまとめ発信すべきです。情報コーナーでは、性的マイノリティ関連図書、資料等をそろえるとともに、区や支援団体の取組を紹介し、性的マイノリティ関連のイベントを開催すべきです。同時に、横浜市が実施しているような当事者や支援者の交流の機会を設けるべきです。

<答弁>
区立図書館や男女共同参画センターの図書・資料室では、性的マイノリティに関連する書籍の購入、貸出しを行っています。引き続き、人権パネル展や男女共同参画センターを活用した情報コーナーの設置など、さまざまな事業や機会を捉えて効果的な情報発信方法を工夫してまいります。当事者や支援者が交流する機会として、男女共同参画センターにおいてワークショップを開催いたします。今年度の人権セミナーにおいて、当事者による講演会なども予定しております。

(写真は先日参加した東京レインボープライドの様子です。)