練馬区は子ども達の読書活動を進めるために「練馬区子ども読書活動推進計画(第五次)(令和7年度~11 年度)」(素案)を策定。1月15日まで意見募集がこちらから行われています。ぜひご意見をお寄せください。
はじめに
平成 13 年 に施行された「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づき、文部科学省は令和5年3月に策定した「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(第五次)」を策定。練馬区も国の計画に基づき新たな計画案を策定しました。
本計画では、「自ら読書に親しみ、夢や希望を持ち、未来を切り拓く子どもたちの育成」を基本理念としており、実現のために4つの目標を示しています。
- 自ら学ぶ喜びを知り、探究する姿勢の獲得の支援
- 誰もが等しく読書に親しむことができる環境の整備
- デジタル社会に対応した読書環境の整備
- 子どもの視点に立った読書活動の推進
現状の課題
練馬区は計画策定に先立ち、子どもの読書状況の把握に努め、次期計画への反映や、新規取組の検討を目的として読書に関するアンケートを実施しました。
その結果、以下の4点の課題が明らかになりました。
- 課題① 学年が上がるにつれ不読率が上昇
- 課題② 図書館の居場所機能への期待の高まり
- 課題③ 電子図書館サービス導入への期待
- 課題④ 友達との交流の場としての機能充実の要望
☛1か月に全く本を読まない割合は、小・中学生が5~10%なのに対して、高校生は40%弱。
☛理想の図書館は「誰かの居場所になれる図書館」。
☛電子書籍はマンガ・小説に次いで「趣味の本」、「調べ学習の本」に需要。学年が上がると「ライトノベル」の人気も高い。
☛中高生の7割が図書館での会話を許容。
特に、本を読むのが嫌いと答えた子どもに対して、その理由を訊ねた質問に対して、本を読むのが嫌いな理由の1位は「面倒だから」、2位は「文字を読むのが苦手だから」という結果でした。
理想の図書館について自由記述で記載してもらう質問では、理想の図書館は「誰かの居場所になれる」、「本について図書館の人に聞きやすい」といった意見が見られました。
練馬区の計画
第5次計画では、以下の4つのリーディングプロジェクトを設定しています。
図書館のあり方を考えたときに、時間帯などによっておしゃべりOKにする、学校になじめない子も居場所の必要な子の居場所にすることも大切だと思います。
他方で、本計画の中では、本来、最も重要な役割を果たすべき、図書館職員の処遇についてほとんど触れていません。学校司書についても「学校司書の充実」と示されていますが、実態としては、ずっと訴えてきた直接雇用ではなく、派遣職員による対応がなされることになります。練馬区が読書について向き合うのであれば、職員の方々の待遇改善についても当然含めるべきです。
ぜひ皆さまからも子ども達の読書推進のために何が必要か、ご意見など練馬区に頂けたら幸いです。
これまでの図書館に関する訴えはこちらからご覧ください。