10月25日(土)16時から、「ヘイトスピーチを許さない・練馬」主催による石神井公園駅での街頭宣伝に参加しました。冷たい雨のなか、数十名の皆さんとスタンディングを行い、私も演説を行いました。
練馬区で暮らす外国籍住民は約3万人。私たちはすでに、共に暮らし、共に税金を納め、日々の生活を支え合っています。近所のコンビニエンスストアや介護現場など、地域のあらゆる場面で外国にルーツのある方々の力が私たちの暮らしを支えています。
しかし、その一方で、区内でも差別や排外的な言説が広がっています。「日本人ファースト」という言葉が、学校や子どもたちの間でも使われる現状があります。クラスには必ずと言ってよいほど外国にルーツをもつ子どもがいます。その子に向かって「あなたはセカンドだ」と言われたら、どれほど傷つくでしょうか。さらに全国では「就学の可否に際して在留資格を確認すべきだ」といった主張も見られます。
区内には、公立学校にも外国人学校(インターナショナルスクール等)にも通えていない、「不就学」の恐れがある子どもが約60人います。数字の裏側には、一人ひとりの名前と時間、そして心があります。いまだに就学の権利すら十分に保障されていない現実があるのです。
また、区内には難民の方々も暮らしています。ウクライナ出身の方に限らず、ミャンマー、アフガニスタン、シリア、スーダンなど、さまざまな国・地域から命からがら練馬にたどり着いた人たちです。ある方は区内で仕事を見つけ、地域の清掃活動にも参加していますが、「外国人だから」と住宅を貸してもらえず、何度も転居を余儀なくされたと打ち明けてくれました。
一部では「外国人の生活保護は不正受給が多い」との指摘もあります。しかし、練馬区の生活福祉課の集計では、生活保護受給世帯に占める外国人の割合はごく一部にとどまり、むしろ減少傾向です。また「外国人が国民健康保険にただ乗りしている」との主張も見受けられますが、区の高額滞納者約1万人のうち、外国籍の方はごくわずかであり、制度を支えているのは多くの加入者であるというのが実態です。事実に基づかない言説は、地域の信頼を損ないます。
私たちの多くが、将来不安や生活の行きづまりを感じています。その怒りや不安が向かうべきは、課題を解決できていない政策や仕組みであって、外国籍住民やLGBTQ、障害のある方々といったマイノリティではないはずです。
人間に「ファースト」も「セカンド」もありません。誰かを排除してよい社会は、やがて自分自身が排除される社会です。目指すべきは、「共に生きるためにどう支え合えるか」を起点とした取り組みです。必要なのは「排斥」ではなく「包摂」。事実と人権を土台に、分断ではなく連帯と共生の道を選びましょう。皆さんと一緒に実現していきたいと思います。ありがとうございました。
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