★文部科学大臣が子どもの教育における経済格差を肯定する国、日本

先週末に議会が終わり、ようやく読みたかった本を少しずつ整理しています。
最初に読んだのは松岡亮二の「教育格差」。昨年の末に萩生田文部科学大臣が、親の経済的な事情によって子どもの教育を受ける機会に差が出てしまうことについて「身の丈」にあわせて頑張れ、と発言したことが問題になりました。私自身、国が子どもの教育の場において経済的な格差を認めてしまうということに激しい憤りを覚えました。

【日本は緩やかな「身分社会」】

この本では出身家庭(親の学歴や収入)と地域という本人にはどうしようもない条件によって子どもの最終学歴が大きく異なり、それが収入、健康、健康などの様々な基盤となる、ということを様々なデータを用いて証明しています。例えば、小学校に入学したばかりの1年生の時から出身家庭によって学力格差が確認できるといったこと、親の学歴によって子どもの学歴に大きな影響を受けるといったこと等が示されています。また、社会は変わっても、教育の格差は戦後から大きく変わっていないといったことも示されています。データを使ってこうして説明されると衝撃的でした。

【ではそれでいいのか?練馬区は教育にもっとお金をかけるべき!】

確かに現状はそうかもしれません、しかし萩生田大臣のように格差が発生することを肯定してしまったらおしまいです。格差を埋めるために何をするか考えるのが大人の責任であり、政治の仕事です。

【教育に最もお金をかけない国、日本】

教育の格差を埋めるためには何よりも公教育の充実が不可欠であり、そのためには教育にもっとお金をかけることが必要です。2019年、日本が教育にかけた費用のGDPに占める比率はOECD加盟国で最低の2.9%で1位のノルウェーの半分以下になります。実際、学校では教員が不足していて、練馬区の中学校では教員の残業時間が平均で60時間を越えており、うつ病などによって病気休職している方も25名もいます。一クラスの人数も40人近くに達しています。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35255610S8A910C1000000/

そんな中で練馬区では子どもの数が減ったことを理由に、一クラスの人数を減らすのではなく、学校の数を減らすことでさらに予算を削減しようとしています。子どもの数が減る中で、大事なことは予算を削減することではなく、教員の人数を増やすとともに一クラスの人数を減らすことで一人ひとりと向き合えるような教育を実現することです。

「教育格差」を読んで問題の深刻さと公教育の重要性を改めて実感しました。よろしければぜひお読みください。