練馬区の区立中学校の学校選択制度について 学校選択制度のあり方を見直すべきでは
先日の文教児童青少年委員会で、来年4月(平成30年)の中学校選択制度の選択希望状況と公開抽選について報告がありました。
練馬区では「魅力ある学校づくりと、保護者・生徒の意思を可能な限り尊重する、公平で透明性のある制度の実現をめざす」という目的から、平成17年から区立中学校の選択制度を導入しています。選択制度によって学区に関わらず、受け入れ可能人数(概ね、学区外から40人)の範囲内で好きな中学校を選べるようになっています。
来年4月の入学にむけ、最も人気が高い(学区外からの希望が多い)中学校が、私の家からも近い大泉中学校です。大泉中はもともと生徒が多いので、学区外からの受入可能人数は10人となっている中で、107名が希望をしています。続いて石神井中学校(受入可能人数40人に対して96名希望)、光が丘第一中学校(40人に対して76人)、光が丘第二中学校(40人に対して70人)となっており、この4校で抽選が行われます。大泉中学校では定員10名に対して希望が107名、抽選倍率が10.7倍という狭き門(?)です。
一方で、人気の無い学校ではどんどん生徒が減っています。象徴的なのが光が丘第四中学校で、学区内の生徒数は多かったにも関わらず、その多くが学区外の中学校を選び、また、区の強引なやり方もあって、廃校が決まってしまいました。同様にいくつかの学校でも、入学した生徒数は学区内の学齢期の生徒の半数以下になっています。
なぜ、人気がある学校と無い学校が発生するのでしょうか?
練馬区の説明によると、生徒や保護者が学校を選ぶうえで最も大きな理由の一つが部活動の充実であり、その後、友達が通っている、家からの距離などが続くとのことです。また、保護者の方から聞くと、その学校に関わるうわさも影響しているとのことです。
では、第一の理由としてあげられた部活について、どのような学校で充実しているのでしょうか?基本的には生徒数が多い学校です。生徒数に応じて教員の数や予算なども決まるので、生徒数が多ければ多様な部活を担うだけの顧問を配置することができ、部活動への取り組みも積極的になります。一方で人気が無い学校は、教員の数も足りず、活動も停滞します。こと部活に関しては、個々の学校の努力ではどうすることもできない要素が大きいのです。うわさについても、根拠のないものも多く、学校の努力には限界があります。
学校は勉強の場にとどまらず、地域のコミュニティの核としても機能しています。学校選択制度によって、学区外の中学校を選ぶ生徒が増える中で、生徒と地域との繋がりも弱まります。様々な弊害が発生する中で、学校選択制度をこのまま続けることが望ましいのか、そのあり方の変更を含めて検証する必要があると思います。
12月9日(土)いわせてカフェのご案内 「亜由未が教えてくれたこと」ぜひお越しください!
12月9日の14時から、大泉教会でいわせてカフェを行います。
今回のカフェでは区政報告とともにゲストをお招きしてお話を伺います。
昨年、神奈川県の知的障害者福祉施設に元職員の男が侵入、19人を刺殺した大量殺人事件が発生しました。犯人は「障害者は不幸を作ることしかできない」、「障害者を殺すことは不幸を抑えることだ」と供述。この事件を受けてNHKが「亜由未が教えてくれたこと」という番組を放映しました。
https://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/choryu/276044.html
この番組で取り上げられた重い障害を持つ亜由未さんと、お父さんの和俊さん、そして彼女を地域で支えてきた半田み沙をさんをお招きして話を伺います。また区の障害者政策や、今後の課題、地域における障がいを持った方との共生などについて皆さんとお話したいと思います。
ぜひご参加ください!!
また、カフェ終了後に毎回好評を頂いている、伊藤朝日太郎弁護士とともに無料の法律、生活相談も行います。こちらは事前予約制となりますので、ご希望の方はご連絡ください!
大泉わくわく講座⑤ 「地域から多文化共生を考える」行いました、そして次回カフェのご案内
11月19日、大泉わくわく講座を実施しました。今回の講座では、ノーベル平和賞を受賞したマララさんについての著書、「わたしはマララ」を日本語に翻訳した児童文学家で法政大学教授の金原瑞人さん、西田佳子さんをお招きして「わたしはマララから学ぶこと」、「翻訳から考える多文化共生」についてお話を伺いました。お二人のお話、伺いたいという方が非常に多く、定員の60名がすぐに予約で一杯に。当日も満席になり、大変な熱気でした。
お二人のお話、印象的でした。
金原さんはヤングアダルト向けの小説の翻訳も多くなさっているのですが、内向きの標準化教育の厳しくなる日本社会では、自主規制によって、海外のような表現(入れ墨や暴力行為を扱うもの)、特に若者向け小説では、行い辛くなっている、ということを肌で感じているとのこと。また、西田さんのマララさんに関するお話では、彼女は15歳の時に、タリバンに銃で撃たれたのですが、その後も、むしろタリバンやタリバンの子ども達にこそ教育を受けてほしい、と訴えたということが印象的でした。
私からは練馬区における多文化共生の現状についてお話しました。練馬区でも近年、国際化が急激に進んでいて、昨年一年間で新たに区民になった方のうち、4割が外国人です。一方で、行政の対応は遅れています。例えば、区には多文化共生を専門に扱う課はありません(例えば新宿では多文化共生課が存在しています。)。また、練馬区では、40年後の人口推計を出していますが、今年7月の区の予想は、外国籍住民は2057年の段階で2017年に比べて、600人増の17,000人と予想しています。しかし、11月1日の段階で、18,180人と既に40年後の予想を上回っている状況です。行政は「おもてなし」をはじめ、海外からの観光客の増加を目標に活動しています。しかし、現在必要なのは、既に地域で暮らす外国人といかに共生していくか、そのための政策を実現することが重要である、そのようことを皆さんとお話しました。
次回は12月9日、地元の大泉教会で、区政報告とともに地域の方をお招きしてカフェを行います。今回のカフェでは、津久井やまゆり園での事件に関連して地域における障がいを持った方との共生についてお話します。去年、神奈川県の知的障害者福祉施設に、元職員の男が侵入、19人を刺殺した大量殺人事件です。犯人は「障害者は不幸を作ることしかできない、障害者を殺すことは不幸を抑えることだ」と供述しました。この事件を受けてNHKが今年「亜由未が教えてくれたこと」という番組を放映しました。今回のカフェでは、この番組に登場した亜由未さんとお母さんの智恵さん、そして地域で支えてきた半田みさをさんをお招きしてお話を伺います。ぜひご参加ください!
交通対策等特別委員会 視察の二日目 福岡市地下鉄七隈線延伸事業について
11月14日から15日にかけて、所属する委員会で福岡市での視察を行っています。
二日目の今日は、国内では唯一となる地下鉄延伸工事を行っている地下鉄七隈線を訪問しました。こちら、天神南駅から博多駅までの1.4キロを伸ばすというもので、平成25年に工事に着工し、平成32年(2020年)の開業を予定しています。練馬区でも光が丘から大泉学園まで、大江戸線の延伸計画があることから、その参考として今回訪問したものです。
七隈線の延伸について、メリットは3点あげられています。中心部での移動が便利になること、二つ目は、中間駅ができることで都心部の活力と魅力が向上すること、そして三つ目にはマイカーの削減による環境への効果です。七隈線の延伸にかかる費用として、今回の工事、当初は450億円が想定されていました。負担の比率は、国が4分の1、市が2分の1、交通局が4分の1とされています。
七隈線の工事では昨年、大規模な陥没事故が発生しました。早朝だったこと、そして事故の直前に異常に気付き、交通規制を行っていたために、幸いにして負傷者は出ませんでした。この地域は地盤が弱く、事前のボーリングで検査はしていたものの、土の中の亀裂に気が付かなったことなどが原因とのことでした。現在は当該箇所での工事は止まっており、全体の工程や開業時期、費用の総額などについても、今後変更されるとのことです。
工事区間を実際に歩きましたが、地下鉄と特に新たに中間駅ができることによって、町のありようは大きく変わるだろうと実感しました。また、事故の現場について、今は完全に修復されていましたが、都市の真ん中でこれほどの陥没事故がもし日中起こっていたらと考えると、大惨事になっていたかもしれないと思いました。
大江戸線との比較では、大江戸線の延伸計画は光が丘から大泉学園駅まで約4㎞、費用は600億円程度が想定されています。また、費用の負担については、大江戸線の場合、都が事業主体となるので、都の負担が中心なるべきですが、現在は練馬区も「基金」という名目で30億円を計上し、今後も増えるとも言われています。費用だけでなく、新しい駅ができることで、町自体も大きく変わる中で、大江戸線の延伸と地域の魅力を守ることをどうやって両立すべきか、改めて考えさせられました。
そして羽田空港に着くと大雨…息子が便秘という連絡が入ったのでヨーグルトを買って帰ります。。
(1枚目の写真が崩落事故の現場です)
交通対策等特別委員会の視察 福岡市の西鉄天神大牟田線立体交差事業について
本日から二日間(11月13日~14日)、所属する交通対策等特別委員会の視察で福岡市に来ています。視察先は福岡市の西鉄天神大牟田線連続立体交差事業と地下鉄線七隈線延伸事業の二か所。初日は西鉄天神大牟田線の雑餉隈駅(ざっしょのくまえき)での立体交差事業の現場を視察しました。
実は私、福岡では二回暮らしたことがあります。一度は小学校二年生から中学1年生までの5年間、南区で暮らしていました。二回目は就職してから。三井化学という会社に就職して、最初の赴任先が西鉄天神大牟田線の最終駅、大牟田にある工場で働きました。ですので、西鉄の電車に乗って向かう時も、大牟田では厳しい上司に炭鉱節を教えてもらったな、とか、懐かしい気持ちに…
そして、雑餉隈駅では、現在行われている鉄道高架事業の視察を行いました。雑餉隈駅の利用者数は1日14,700名、天神から約7.5㎞に位置しており、西武線では桜台とほぼ同規模となります。この地域は福岡市南部の地域拠点で、駅を中心に商店街も広がっています。しかし多くの踏切があることで、慢性的な交通渋滞や踏切事故などが多発しており、地域の分断などの支障も出ていました。そこで、この事業では雑餉隈駅を中心に1.9㎞の高架化を行うことで7カ所の踏切を失くすことになります。踏切の状況について伺うと、現在もピークの時間には1時間のうち39分間、踏切が閉まっているとのことでした。
工事は平成22年から平成35年まで、事業費は340億、そのうちの約9割を福岡市が負担し、1割を事業社が負担しています。なお、今回の高架化に際しては西鉄の敷地内に新駅をつくるものの、都市計画道路の導入や駅前広場の新たな建設といった面的な整備はなく、あくまでも高架化が主眼となるとのこと。
また、地下化については、予算がかかりすぎるということ、雑餉隈駅につながる別の工事期間(事業主体は福岡県)では既に高架化として事業が行われていたことから検討されなかったとのことです。
実際に視察する中でも多くの電車が行きかい、何度も踏切で足止めされました。近くの住民の方に聞いても、あまりに踏み切りの時間が長いから、あまり線路の向こう側には行かなくなってしまった、というお話でした。また、駅の周辺も空き店舗が非常に多く、福岡の中心に近いにも関わらず、閑散としていました。踏切や線路によって地域が分断され、生活圏が狭められてしまう状況を改善するために、踏切を失くすという取組、練馬区でも西武新宿線を中心に必要であると改めて感じました。
久々の発熱。息子の風邪、もらいました…
怒涛の週末を終え、月曜の朝。「今日からまた頑張ろう!」といつも通り起き上がろうとするも、喉と頭の痛さに悶える。鼻も詰まっていて、ガラガラの「おはよぅ…。」の声に妻も息子もビックリ。完全に息子の風邪を貰ってしまいました。
でも、今日は保育園の送りの担当、その後、区役所で緑化委員会、昼からはシェアサイクルについて課長からのヒアリングの予定が…ということで、ヒートテックを着込んで、マスクをつけてまずは息子の保育園に向かう。月曜の朝、ただでさえいうことを聞かない息子。抱っこをしながら、保育園に向かうだけでふらふら。
その後区役所で緑化委員会とヒアリングを終えて早退…帰り道、何か食べなければ、という一心でもうろうとしながらスーパーで買い物。家に帰って袋を開けると、大量のプリンが。本能のままに買い物をしてしまった自分に愕然。
病院で薬を貰って、夜になっても咳をゴホゴホしていると息子が「パパどうしたの?」と心配そうに聞いてくる。「風邪を引いちゃったの。。。」と答えると「風が入っちゃったの?どうやって出すの?」と真剣な眼差しで質問。少しだけ癒されました…
週末の活動(10月28日~29日)
金曜日に委員会の視察から戻り、土日は地域の活動に参加しました。
土曜は大泉学園図書館の館長と住民との懇談会に出席。そして、新たに発足する9条の会の連絡会や地域のイベントに参加してから、大泉学園緑小のお祭りに参加するためにダッシュ。残念ながら雨のため、受付時間が短縮されていて間に合わず。でも、小雨の中、校庭でサッカーゴールに一生懸命けり込む子ども達の姿に息子の数年後の姿を想像し、ついうるっとする私…。その後、事務所で地域の方のご相談を伺いました。
日曜は午前中、風邪の息子の世話をしながら、たまっていた洗濯と掃除。その後は大雨で、予定していた行事がキャンセルされたので、地域での多世代交流会に初めて参加しました。このイベント、区内に住む様々な世代の方が集まって、グループワークや共同作業を通じて、地域の繋がりをつくろうというもの。今まで気になっていたのですが、ようやく参加することができました。
どんなイベントだろうとドキドキしていったら、ハローウィンということで、スタッフの方も魔女やサンタなど様々なコスプレでお出迎え。参加者もみなさん、顔にシールを貼ったり、気分を盛り上げます。
内容はグループワークを通じて、それぞれの経験などを共有するというもの。参加者は20代から70代(?)まで、初対面の方ばかりなのですが、以前働いていた職場と関りがある方、地元が同じ方、など、ファシリテーターの方のおかげで、色々と共通点が見つかり、自然と話しも盛り上がります。
現在、町会や自治会などの加盟率も低下し、地域でのつながりが薄れている、といわれている中で、こういった形での多世代交流のあり方、勉強になりました。
そして土砂降りの中、自宅へ帰ると昼寝していない機嫌の悪い息子が「パパ、あっちいって、また仕事してきて!」と。。。
「あなたのう〇ちのついたお兄さんパンツ、誰がいつも洗ってやってるんだ?!と思いながらうなだれていたら、寝ぐずりだったらしく妻の胸で寝てしまいました。寝顔を見て、週末の疲れも吹き飛びました。また明日から頑張ります!
文教児童青少年委員会で視察に来ています② 岐阜市の小中学校でのICT教育について
10月26日から27日にかけて、所属する文教児童青少年委員会で岐阜市に視察に来ています。二日目の今日は、小中学校でのICT教育について学ぶため市内の小学校を視察しました。
岐阜市には小中学校、あわせて68校が存在し在校生は約31,000人、練馬区が99校で約46,000人ですので、練馬区の65%程度の規模となります。
岐阜市ではICT教育に力を入れていて、平成21年の段階で全クラスに50インチデジタルテレビ、実物投影機、ノートパソコンを導入、平成25年には全小中学校で電子黒板、デジタル教科書も導入しています。平成28年には全小中学校でタブレットPCを採用しています。現在は4,100台のタブレットを設置しており、すべてのパソコン類を合計すると教育用PCが3.4人に一台に配備されています。文部科学省は3.6人に1台のパソコンを推奨していますが、岐阜市は中核市では初めて、この目標を達成しました。タブレットの導入に先がけて、教員への研修に取り組んでおり、意欲ある教員向け、各校情報主任向け、そして、全教員向けの研修も行っているとのことでした。
過去の視察でもICTの実践を学んだのですが、実際に学校での授業を見るのは初めてでした。実際に訪問した3年生のクラスでは算数の授業、一人1台タブレットを使っており、先生から問題がタブレットを通じて出されて、すべての子ども達が書く回答が一覧としてそのまま電子黒板に掲示されていました。また、4年生のクラスでは電子黒板での授業が行われていて、教科書が黒板に映し出されたものを、先生が解説する、という流れでした。担当の方は、ICT導入の目的は環境の整備ではなく、「一斉授業の充実」であり、いかに生徒に授業に関心を持たせるかにある、と言っていましたが、実際、視察したクラスではタブレットを使うことで、一人ひとりの回答が瞬時に電子黒板に表れて、子どもの参加意欲も高いという印象を受けました。体育の授業も見たのですが、走り高跳びをグループで行い、生徒同士でタブレットで動画撮影し、それを皆でチェックする、ということを行っていました。確かにこうした使い方によっては効果も期待できると思います。
一方で、問題として感じたことが教員の研修とコストの部分です。
まず、教員の研修についてタブレットを道具として使いこなすためには、教材の準備からはじまり、授業の進行なども含めて多くの学びが必要です。しかし、それをただでさえ忙しい現場の教員の方々にどう浸透させていくのか、課題は大きいと感じました。
続いて、費用の問題です。タブレットはすべてリース契約としていますが、年間のリース料は1億6,000万、さらに保守点検で4,000万以上、合計では年間で2億円以上がタブレットの導入のためだけに使われています。また、これを練馬区であてはめた場合、単純に価格も1.5倍とすると年間で3億円以上かかることになります。学校の改修などが予算の関係で先お送りもされている中で、ICT導入のために多額の予算を計上することは困難だと思います。
ただ、練馬区も今年度からモデル校に対して電子黒板の設置や教員用PCの導入などを開始しています。岐阜市に比べると8年の差がありますが、先行事例から学びながら、練馬区としてのICT導入のあり方について、考えるべきです。特に、タブレットやパソコンを導入することを目的にするのではなく、子ども達の理解を深めるために、ICTをどう組み合わせていくかを考えることが一番重要だと思います。
文教児童青少年委員会報告 視察に来ています①。 岐阜市子ども・若者総合支援センター 「えーる」について
練馬区議会では毎年一度、所属する委員会で他の自治体への視察を行っています。
文教児童青少年委員会では、本日(10月26日)から27日まで岐阜市を訪問しています。
ちなみに岐阜市は、人口約41万人、予算規模は約1,545億円と、練馬区の6割程度の人口、財政規模の自治体です。
初日は岐阜市子ども・若者総合支援センタ―、通称“エールぎふ”を訪問。こちらのセンター、もともとは小学校だった施設を改造したもの。子ども・若者に関するあらゆる悩み・不安の相談に対応することを基本としていて、ワンストップで総合的に相談、支援を行うことをコンセプトとしています。
センター利用の方法としては、まず、保護者や本人、関係者が総合相談窓口に対して、連絡をとり、相談の内容に応じて、同センター内にある専門相談へと繋がります。その後、継続相談、支援へと進むのですが、それがすべてエールぎふの組織内で実施されています。
練馬区でもそれぞれの支援は行っていますが、子ども家庭支援センター、学校教育支援センター、子ども発達支援センターなどと、別個に行われていて、保護者としては、必要に応じてそれぞれのセンターに個別に連絡することになります。エールぎふでは相談の情報も共有されているので、最初の総合相談窓口の後は、相談者は自動的に同施設内の適切な機関へと繋がることができています。
こうしたワンストップを導入した結果、開設した平成26年以降、相談件数が増加していて、平成28年度は年間で14,501件もの相談を受けたとのことでした。こうした状況の中、エールぎふには合計で109人の職員が配置されていて、そのすべてが正規の職員であるとのことでした。練馬区においては、職員の方は臨時職の方も多い中、エールぎふでは継続性を担保するためにすべて正規職員としている、という職員の方のお話、印象的でした。
練馬区においては、人口が多いので一カ所に集約することの課題はありますが、利用者の方の負担の軽減や行政としての効率性を考える中で、総合窓口によるワンストップサービスの導入はぜひ検討すべきだと思いました。また、職員の配置についても、正規職員による継続的なサービスを基本とすべきだと改めて感じました。