練馬区におけるマイナンバー導入に対する反対討論

一カ月半におよんだ練馬区議会第三回定例会も今日が最終日。 最終日の議決を前に、本議会で一番の議論となった練馬区でのマイナンバー制度導入について、反対の立場から討論を行いました。 討論の持ち時間は5分、時間を過ぎると「もう終わりだぞ!」いろんなところから野次が飛んできます。こんな時はなぜか皆さん時間に正確…だからこそ、限られた時間の中でしっかりと説得力のある論を練る必要があります。 そんな中、マイナンバーの論点として以下の三点を取り上げました。 <問題点1.個人情報に対する国の管理や監視が強まる> 政府は当初、マイナンバーで扱う範囲を、社会保障、税金、災害対策の三分野に限定するとしていました。しかし、9月の改正によって銀行口座や、特定健康診査等の履歴の管理にも個人番号が利用されることになりました。今後も次々と国民の個人情報がひも付けされるということも考えられる中、政府による一元的な管理が広がる恐れが高まっています。 <問題点2.情報漏えいの危険性が高まる> 個人情報の管理はシステムにおいても運用においても大きなリスクを負っています。一例として、先日には練馬区の職員による個人情報の不正利用も起こりました。どんなに立派なシステムを作ってもヒューマンエラーや悪意ある情報漏えいを防ぐことはできません。しかもシステム自体が、関係する事業者の中で整っているとはいえない状態です。 マイナンバー制度で先行している海外の事例を見ても成功している国はほとんどありません。アメリカやカナダでも、最も多い犯罪の一つは個人の番号を悪用した詐欺となっています。また、英国では共通番号導入に向けた準備が進められましたが、世論の反対や、制度廃止を唱える政権の誕生により二年余りで廃止されました。フランスでも番号は一部分野に限定しており、マイナンバーのような共通番号は導入していないのが実情です。 海外においても情報がしっかりと守られていない中で、日本で情報漏えいのリスクがないとはいえません。 <問題点3.国民にとっては利便性よりも負担が大きい> マイナンバーの導入には個人や企業、自治体にも多大な負担を強いることになります。例えば、申請時の負担として、これまでは自治体の窓口において、免許証などの各種証明書で本人確認をおこなっていました。しかし、今後はマイナンバーの提示が基本となります。12桁の番号を覚えることそれ自体が負担であるだけでなく、カードを失くさないよう管理しなければならないという二重の負担となります。 障がいを持った方や高齢者の方が使えるのか、という問題もあります。視覚障害の方のための点字記載や外国語での対応もできないとも言われており、コミュニケーションに負担のある方にとってはさらに大きな負担となります。 企業でもマイナンバーを取り扱うために新たなシステムの導入を含め多大な費用と手間が必要となります。とりわけ中小企業にとっては、セキュリティ対策も含め、非常に大きな負担となります。行政においてもマイナンバーの導入のため、システム改修などに充てなければならない区の一般財源は本年度だけでも、合計で3億3000万円にも達します。 このようにマイナンバーを導入することで国民、企業、自治体における負担は間違いなく増加します。 本条例はこうしたマイナンバー制度を練馬区において運用するためのものです。マイナンバー制度は、個人情報に対する国の管理、監視が強まるとともに、情報漏えいの危険性が高まるということ、さらに国民にとっては利便性よりも負担が多いことなど、多くの問題を抱えていることから、私たちは本条例に反対します。 最終的には与党によって可決されてしまいましたが、実際の運用に際して、しっかりと監視してきたいと思っています。

2018-08-21T09:42:05+09:002015年10月17日|Tags: |

外国籍住民との共生について

先日の一般質問、二つ目のテーマは、地域に住む外国籍住民との共生でした。 東京オリンピックを控えて、観光客の受入れを訴える議員の方はいますが、既に地域で暮らしている外国籍住民との共生については、議会で議論される機会は中々ありませんでした。 日本に入国する外国人数は長期的な増加傾向にあります。区内の外国人も2001年から1.5倍に増加し、区民全体に占める割合も人口の約2%、国籍も100ヶ国を超えています。しかし、区内施設内で外国人に対する差別的な落書きがみつかったほか、ネット上でも区民による外国人を誹謗中傷する差別的な表現が見られます。行政サービスにおいても区内の外国籍の方の人権が十分に守られているとはいえません。 ... こういった状況を踏まえて、今回は地域に住む外国籍の方の人権保障の観点から、練馬区のヘイトスピーチに対する取組み、外国人との共生政策、そして、防災時の対応について質問しました。 以下、質問と答弁の要旨です。 1.ヘイトスピーチに対する練馬区の姿勢を明確にしめすべき。 昨年、練馬区でもあるまちづくりに関する連絡体の公募委員の一人がヘイトスピーチを理由に解任されたと聞いています。こうした事実も踏まえて、練馬区自身もヘイトスピーチを許さない毅然とした意志を明確にするとともに、独自にヘイトスピーチをなくすための方針、あるいは基準を早急に策定すべきと訴えました 答弁(要旨)  ヘイトスピーチに対する区独自の方針や基準は策定する考えはありませんが、区はあらゆる場において差別発言や差別を助長する行為を見逃さず、迅速に対していきます。 2.多文化共生実現のために、外国人市民会議の設置を行うべき。 区は2012年に「練馬区国際交流・多文化共生基本方針」を策定しました。同方針では、区民や区内の団体を構成員とする「連絡会」を設置し、国際交流および多文化共生事業推進をはかるとされていますが、「連絡会」は三年以上経った現在でも全く設けられていません。一刻も早く、外国人も含めた連絡会を設置し、まちづくり全般に関わることを求めました。 答弁(要旨) 今後「連絡会」の設置を含めて検討します。 3.防災計画に外国人をしっかりと含めるべき。 「練馬区地域防災計画」では被災外国人への対応として、東京都の防災語学ボランティアの派遣しか言及していません。練馬区にも、独自に外国語通訳ボランティア制度を実施していますが、防災計画には全く組み込まれていないのが実情です。「地域防災計画」でしっかりと外国人のことも組み込むとともに、情報拠点の整備などに外国人の意見をしっかりと踏まえるべきと訴えました。 答弁(要旨) 通訳ボランティアについては、災害ボランティアセンターに関するマニュアルの中で整理をし、円滑に活用するよう努めます。また、避難拠点について、外国人の視点を拠点運営に活かすため、他の自治体の取組も参考に、一層の充実に努めます。 今回の一般質問、区としてヘイトスピーチにしっかりと向き合う姿勢を明らかにしたこと、そして、これまで止まっていた多文化共生政策を進めることを述べたことに大きな意味がありました。区からの答弁をもとに、国籍に関係なく、外国籍住民との共生が地域内で進むよう、これからも全力を尽くします!

(決算質問)練馬区の不登校児への支援

本日の決算質問、練馬区の不登校児への支援を取り上げた。 練馬区における児童の数は年々減少している一方、不登校児の数は、過去5年間で20%以上も増えている。また、練馬区における過去10年の児童の自殺数を見ても、全5件の内、4件が4月と9月に起こっており、学校が子ども達にとって負担になっていることが理由であると推察される。自殺と報告されていない数も含めると実態はもっと多いと思われる。 そうした中、「平成26年度 練馬区立小中学校におけるいじめ・不登校の状況について」によると、不登校となった直接のきっかけとして最も多いのが「不安など情緒的混乱」と「無気力」であり、併せて全体の60%、どちらも調査では「本人の問題」と区分されている。 他方で「いじめ」を直接のきっかけとして答えたのはたったの二人(0.3%)だった。 しかし、「情緒的混乱」と「無気力」、どちらもいじめや家庭の事情など別の原因による結果でしかなく、決して「本人の問題」ではない。現象だけをとらえることなく、根本的な原因を分析し対策を取る必要がある。 もちろん、不登校の子ども達が学校に行きたいと思えるように、いじめの防止等、学校での環境を改善する取組を続けることは必要だ。しかし、何十年も前からの取組と裏腹に、問題は依然として無くならないのが実情である。 そんな中、現在は、不登校対策として中心的な役割をはたしている事業に、適応指導教室等があるが、ウェブサイトを見ると「学校への復帰」を主たる目的としている。 不登校になった子どもは、学校に戻るということに大きな不安を感じ、パニック障害などを起こす子どももいる。だからこそ復帰のみを目的とせず、子ども達が安心して過ごせる、そんな居場所が必要だといえる。 実際、適応指導教室に入室した児童は不登校児全体の3割、定期的に通っている児童は14%にとどまっている。 適応指導教室への出席率が低い中、かなりの児童が家庭での学習やいわゆるフリースクール等によって救われている。また、どこにも行き場所がない児童も多く存在しているのも実情である。 私も家族が不登校だったが、フリースクールに行ったことで自分のペースで得意分野を伸ばすことができ、その結果大学院へ行き、世界を舞台に活躍している。一方で練馬区は区内にいくつフリースクールがあるか、それすらも知らない状況である。 そこで私が行った提案。家庭での学習やフリースクールが現実として不登校の児童にとって一つの居場所として機能しているのは間違いない事実である一方、フリースクールの存在を知らない方も多く存在している。だからこそ、まずは不登校児童や親に対する区や学校の相談業務において、居場所の一つとしてフリースクールがあるという事実を紹介すべき、ということ、そして、区内で少なくとも26名がフリースクールに通っており、区内や周辺のフリースクールについて実情や内容、課題などを把握するとともに情報交換などの連携をすべき、と主張した。 それに対して、区の回答は、現在、練馬区は不登校児にむけて様々な支援を行っており、まずは行政の力で対応するということ、そして、フリースクールは定義もはっきりせず、現時点で行政が紹介するのは難しいということだった。他方で、既に通っている生徒については、 親の意向も考慮しつつ、必要に応じて情報の収集を行うということ。また、現在通称「多様な学び支援法案」の審議が進められている中で、今後の動きを見ながら対応を行うとのことだった。 フリースクールの定義が無いという懸念はよく聞かれるし、確かにフリースクールを名乗って悪質な教育内容を提供する団体もあるので、注意は必要だ。しかし、本当に素晴らしい活動を何十年も続けている団体も多数あり、実際にそこで救われている子ども達が大勢いるのはまぎれもない事実なのだ。実際こういった懸念に対応するために、行政としての調査もなされている。どのフリースクールを紹介するかは、個別のフリースクールの中身を検討して判断すればよいことで、本当に不登校の子ども達を救いたいと思うのなら、独自の調査も厭わないくらいの姿勢が必要だろう。また、もし個別のフリースクールの紹介が難しいとしても、フリースクールというものが存在するという事実を教えるのと教えないのとはずいぶん違う。 少なくとも今回の意義は、区が行っている不登校対策の問題点を指摘するとともに、不登校の子ども達の居場所として実際に機能しているフリースクールについて、しっかりと区の認識と連携を求めたこと自体にあるといえるだろう。実際に、回答では、今後の法案の成立を判断しながら検討すると言っているので、今回の質疑を初めとして、これからも不登校の子どもの支援についてしっかりと向き合っていきたい。

2018-08-21T09:42:08+09:002015年9月28日|Tags: , |

男の子育てを応援するために! 練馬区の課題

先日行われた一般質問。性的マイノリティと外国人の人権問題と共に取り上げたのが、男性の子育ての促進とジェンダー意識改善に向けた区の取組みだった。 男性の主体的な子育ては、男女共同参画社会およびワークライフバランスの実現に向けた重要な一歩。 私自身、1歳の息子を育てる中で、ジェンダー意識について考えさせられることが沢山あった。例えば、「仕事と子育ての両立をどうするの?」と聞かれるのは常に、私ではなく妻であること。風邪を引いた息子を、早退して病院に連れていくだけで、「イクメンね」と褒められる一方で、妻に対してはイクウーマンという褒め言葉は無いこと。政府が唱える「女性が職場で輝く」社会の実現には、「男性が家庭や地域で輝く」ことを、後押しせねばならない。 男性も女性もジェンダー意識から解放され、対等な関係に基づき、責任を共有した子育てができるべき。そのために、行政が、差別的な習慣や制度を見直し、平等意識の啓発をするとともに、家庭や地域生活に使える時間を増やす後押しをする必要がある。 こうした状況を踏まえ主として、以下のような提案を行った。 <問題点1 区の目標について> 練馬区での「家庭・地域での男女平等意識の推進」を図るための指標は「パパとママの準備教室の受講者数」となっている。これだけでその結果を把握することはできない。 <提案、質問> 練馬区でも現在の指標の見直しを行うとともに、国の計画での目標値「男性職員の育児休暇取得率」や「6歳以下の子どもを持つ男性の家事・育児の平均時間」を指標の一つとして採用すべき。 <答弁> 今後の計画は、現在策定中である。提案内容も含め検討する。 <問題点2  ジェンダー意識の解消について> 練馬区が実施している行政サービスにおける、ジェンダー意識に基づく名称、内容について、例えばジェンダーを想起させる代表的なものとして、『おかあさんのための救急&予防サイト』の紹介や『母と子の保健バッグ』等がある。母親学級も、小さく「家族も参加可」と記されているだけで、父親にとっては、参加しづらい。 象徴的なのが「母子健康手帳」である。母子手帳は、妊娠中に限らず、産後の子育ての記録であり、父親も記録と管理に積極的に関わるべきもの。現在の父子手帳の内容も問題がある。手帳では、男性が女性のニーズをきちんと理解した上で、(片手間ではなく)「主体的に」家事や育児を行う必要性等もきちんと説明すべき。 母子手帳については、既に全国の170を超える自治体で父子手帳と一体化するとともに、「親子健康手帳」と変更しており、東京23区でも墨田区が採用している。 <提案、質問> 練馬区が実施しているサービスについて、固定的性別役割分担意識に基づいたものはその名称や説明、内容を改めるべき。特に母子手帳は父親手帳と一体化するとともに親子手帳と変更し、内容も改善すべき。 <答弁> 母子手帳の名称は、国の方針に従って決定している。練馬区として変更する予定はない。 名称については今後、検討する。 <問題点3. 父親の育児参画を促すための施策> 父親向けの施策の代表的なものとして、「パパとママの準備教室」があるが、土曜のみの開催。内容も沐浴やおむつ替えという「作業」自体を中心に学び、妊婦体験をし、「子ども」といかに関るかという短い話を聞いて終わりである。 しかし、出産前に必ずすべきことは、妊産婦の負担を十分に理解した上で、どうしたら女性ばかりに負担がかからず、対等な関係に基づき子育てや家事ができるか、またはお互いの仕事と両立できるかを、夫婦でしっかりと話し合うことであり、これこそが両親教室で扱うべきテーマである。内容の再構成だけでなく連続講座の増設も必要である。 <提案、質問> 現在のパパ・ママ教室について、内容の改善、開催日の拡大、連続講座の開設を行うべきである。 <答弁> 教室の曜日は申請者のすべてが受講できており、開催日の拡大の予定はない。 内容、連続講座については今後検討する。 今回の一番の成果。それは、これまでほとんど優先的に扱われなかった男性の子育てについて、正面から議会の場で区に訴えたこと。また、ジェンダー役割分業の問題に対して、男性議員が指摘することも、これまで女性からの訴えが中心だった練馬区議会においては進展だったと何人かの方からコメントを頂いた。 しかし、区の回答は満足できるものではなかった。特に母子手帳の名称や内容の改善などについては、他区では既に取り組みが進んでいるにも関わらず、全く改善の意思を示さないことは、非常に残念だ。 そんな中、区の取組だけを待っていても仕方がない。だからこそ、11月26日(土)には「産後が始まった!」の著者で父親の子育てについて精力的に講義を行っている渡辺大地さんを練馬にお呼びして、自主講座を開催する。こうした一つ一つの積み重ねを通じて少しでも区政を変えられるよう、引き続き頑張りたい。

(決算審議)練馬区の外国語のウェブサイトがひどすぎる

国会では違憲の安保法が成立する中、区議会では決算審議が続いている。 決算審議とは、2週間をかけて、決算に関連した費目すべてについて質疑を行うもの。 区の理事との一問一答形式なので、区からの回答を想定しつつ、こちらが得たい答弁を引き出すために質問を構築する、臨機応変な対応が求められる。 先日、初めて決算質疑を行った。その日の費目は文化交流費。これは、外国人との共生などに向けた予算も含まれる。質問したい項目は沢山あったが、戦略として、練馬区が提供している外国人向けの多言語のウェブサイトに絞って質問を行った。 そもそもこのウェブサイト。区内の外国人からの相談が問題に気付いたきっかけだった。 彼の説明では、練馬区に引っ越してきて、生活お役立ち情報を見るためにウェブサイトを見たら、さっぱり意味がわからないとのこと。私も実際に見て、あまりのひどさに愕然とした。 まず翻訳の問題。ほとんどが酷くて有名な機械翻訳で行われている。例えば、練馬区が実施している「外国語による相談」の案内。これは、外国人にとっては、行政に対して日常の問題を直接相談できる貴重な機会である。しかし英語に翻訳された案内を見ると冒頭に“Consultation of would be a problem (…)”とある。もともとの意味は「困ったことに関する相談」である。英語では文法自体が間違っているが、of が誤植であると考えて除くと「相談すること自体が問題」という意味になる。つまり、相談窓口であるにも関わらず、相談自体を断っていることになる(!)。 次に、ウェブサイトの構造に関する問題。現在は外国人にとって必要な情報がどこにあるのか、非常にわかり難い。例えば、相談窓口の案内、日本語のページの「学ぶ、楽しむ」の項目をクリックしないと見られない。10,000ページにも及ぶ膨大なページから、この情報を得ることはほぼ不可能である。また、防災情報についても、機械翻訳の不可解な文章を一生懸命解読して、なんどかクリックしてやっと緊急医療を提供する病院のリストにたどり着く。そうそう、これだよ!と思ってクリックすると、なんとリスト自体は全部日本語・・・。これではどこに何があるのかわからない(汗)・・・。 そこで、私が行った提案。少なくとも外国人にとって必要な情報、特に、命や生活にかかわる情報、さらに相談業務や住民記録についての情報などはすぐにその翻訳を改善すること、そして、外国人にとって重要な情報だけを集めた別サイトを作ることを求めた。 これに対し、区の答弁は、問題を認識するとともに、今年度中に出版される「暮らしの便利帳」の外国語版をベースに、翻訳の改善、そして新たなウェブサイトの作成を検討するという回答だった。 これは非常に大きな前進だった。まずは問題をしっかりと認識したこと、そしてさらに、具体的な方法とともに改善を検討すると約束したことは予想以上の回答である。 少しずつではあるが、外国人の人権を守るために区が動き出したこと、すごく嬉しい。これからもしっかりと取り組んでいきたい。

性的マイノリティの権利保障について

先日行った一般質問では、選挙前から訴え続けてきた性的マイノリティの方や外国籍の方の人権、男性の主体的な子育てと男女共同参画、そして地域の課題について訴えました。 今回は最初に取り上げた性的マイノリティの人権保障についてご報告します。. 練馬区で性的マイノリティについて、議会の場でしっかりと取り上げたのは今回が初めてでした。 性的マイノリティの権利保障は、他の自治体ではある程度進んでいて、既に6自治体では、区の計画や要綱の中で性的マイノリティの人権擁護の方針を示しています。さらに、渋谷、世田谷、文京の3区ではパートナーシップ条例などの中で具体的に対応を記しています。 一方で、練馬区では性的マイノリティの方に対する取組はほとんど何もなされていません。そもそも、区として性的マイノリティの人権擁護、差別撤廃に向き合う基本的な方針が全く示されていません。区の職員や教員に対する正しい知識を得るための研修や区民への啓蒙活動も不十分です。 そんな中、今回は初めて取り上げるテーマでもあるため、性的マイノリティの差別に対する区の基本的な認識を問うと共に、対応するための基本方針の策定、現在差別で苦しんでいる方への相談窓口の設置等を求めました。 以下、質問と答弁の要旨です。(全文は公開され次第アップします。*動画は公開済みです。) 1. 性的マイノリティへの差別、偏見に対する区の認識は? 主旨:これまで、性的マイノリティへの差別、偏見について、区は公式の場で言及したことがありません。だからこそ、まずは性的マイノリティへの認識をはじめに問いました。 答弁(要旨):周囲の誤解や偏見、無理解等により、心無い言動で傷つけられるなど様々な困難に遭遇しています。誤解や偏見を取り除き、性のあり方には様々な形があることなどを区民に周知するための啓発が重要です。 2. 性的マイノリティへの対応を区の計画にしっかりと含めるべき。 主旨:これまで、区の計画の中に、性的マイノリティへの取組は一言も示されておらず、区の計画には性的マイノリティは含まれていないことと同義でした。 そこで、計画の中に性的マイノリティを含めることを求めました。 答弁(要旨):懇談会に諮りながら検討していきます。 3. 相談窓口で性的マイノリティを対象とすることを明示するとともに、職員への研修をしっかりと行うべき。 主旨:性的マイノリティに自殺を考える方の比率が高い中で、区の相談窓口で性的マイノリティを対象としていることが明示されていないため、当事者の方はなかなか相談し辛い状況です。だからこそ、明示するとともに職員への研修を求めました。 答弁(要旨):区報やホームページ、啓発事業等を通じて幅広く区民からの相談を受けられる窓口であることを周知します。 4. 今後も区民向けの啓発活動を継続化、充実化させるべき 主旨:区民の方の意識を高めるために、意識啓発活動が必要です。去年、一度こうした講座が行われましたが、単発ではなく継続化、充実化させることが必要と訴えました。 答弁(要旨):今後も区民の理解を深めるために、人権尊重の視点に立ち、様々な媒体を活用した啓発に取り組みます。 今回の一般質問は、練馬区が性的マイノリティの人権問題を重く受け止めていることを示すとともに、性的マイノリティの人権保障を今後の計画に含めることを検討すると示した点で、意義があったと思います。 今まで、性的マイノリティは何の計画にも含まれておらず、区の行政ではほぼ存在しなかったのに等しい現状から見ると、大きな一歩だと思います。また、相談窓口や研修についても前向きな回答でした。 今回、質問を作るにあたっては、性的マイノリティの人権保障を訴えてきた特定非営利活動法人のRe:Bitさんを含め、様々な方からお話を伺うことができました。当事者の方から、それぞれが抱える苦しみ、悩みを共有いただけたこと、本当に感謝しています。今回を第一歩に、これからもしっかりと取り組んでいきたいと思います。

一般質問の様子(動画公開)

一般質問の様子が区のウェブサイトで公開されました! この準備のために一カ月以上、今年はお盆も誕生日もなし。その成果はどうだったんだ?!ドキドキしてクリックすると、これがすごく恥ずかしい。そもそも「こんな声だったっけ?」というところから、「もっと違う表現にすればよかった!」とか反省するところばかり。ただ、少なくともポイントはしっかりと抑えていたのが救いでした。今回の経験を糧に来年はさらに良いものを作りたいと思います!! 私の発言はリンク先の 9月9日 本会議1のちょうど中間からです! 少し長いですが、ぜひご覧ください! 練馬区議会ホームページ

2019-03-05T20:50:13+09:002015年9月12日|Tags: , |

区長が答弁しなかったことについて

昨日の続きです。 昨日の一般質問、区長に答弁を求めていたにもかかわらず、区長は一言も発言しませんでした。 一般質問とは本来、本会議の場で区政の基本的な考え方を区長自身に問う場であり、区長自らが答弁に立つべきもの。なぜ私たちに対してのみ、答弁をしなかったのか、本日、正式に理由を質問しました。 口頭での答えは、「議場の論議における政策の重要性を判断した上で、執行機関(区長)が、誰が答弁するかを決定する。」という主旨でした。つまり、私からの質問は、重要性を判断した上で、区長が答弁するまでもないと決断したとのこと。 一般質問でテーマにしたのは、性的マイノリティや外国籍住民の人権保障、男性の子育てと男女共同参画、そして、地域の町づくり。 いずれも区政にとって極めて重要なテーマです。こうした内容について、区長がその重要性を認識しなかったとしたら大変な問題です。 そもそも一般質問は、議員が、主権者である区民の付託を受け、区政の懸案と思われる課題について質問するものであり、それに対して、区が重要かどうかを判断すること自体、議会の自立性と主体性を否定し、ひいては区民全体に対する冒とくになると言わざるを得ません。 区長の今回の対応は、私たちのみならず議会全体と執行機関の信頼関係を大きく損なうものであり、だからこそ強い違和感を感じています。 このことを受け、「市民の声ねりま」として、区長に対して今回のことに対する説明とともに、すべての会派に対して区長自らが答弁に立つことを正式に申し入れました。 このことについては今後もしっかりと取り組んでいきます!

2018-08-21T09:42:08+09:002015年9月10日|Tags: |

初めての一般質問

今日は初めての一般質問。 一般質問では25分間で質問を行い、その後20分で区からの答弁を得ることになっている。 しかし、これが難しい。練馬区議会では前議会から電工掲示板を導入していて、質問時間を数秒すぎるだけで、「時間だぞ!」と野次が飛ぶ。また、言ったことがそのまま議事録に載るので、アドリブは危険。だからこそ、時間を最大限に使い答弁を得るために通常は皆さん原稿から目をあげることなく一字一句、ものすごいスピードで「読む」。でもそれでは聞いている皆さんに申し訳ないし、思いも伝わらないだろうと思い、時間内でなるべく多くの効果的な質問を、聞き取りやすく、しかも間違えずにやろう、と何度も家で練習。 そして、当日。たくさんの方から「応援に行くわよ!」と言われていたものの、朝から土砂降り。 これはもう誰も来られないかな?と思っていたら、蓋を開けたら40名もの方が応援に。 演題に立った時にたくさんの知り合いの方を見て、授業参観のときのように嬉し恥ずかし緊張、でも心強い。今回の一般質問では、これまで訴え続けてきた性的マイノリティの権利保障、外国籍住民との共生、男性の育児への参画および男女共同参画、そして、まちづくりについて質問を行った。 今回の一般質問、色々と思うところはあったが、一番残念だったのが区長に発言を求めていたにも関わらず、区長自らは一度も答えなかったこと。他の会派からの質問には必ず一言は答えているのに、だ。私たちの会派は区長に対しても時として厳しい指摘をしてきたからだろうか。しかし、各関係部署の理事からの答弁は、一般的ながらもある程度の言質をとることができた。 一般質問の後、応援に来てくださった皆さんから感想を伺う。質問を考えるのに相談に載ってくださった方、ずっと応援してくれた方、そんな一人一人に励まされて活動できていることを改めて感謝する瞬間だった。詳しい内容はまた明日以降お知らせします!!

2018-08-21T09:42:08+09:002015年9月9日|Tags: |

一般質問について

今日から始まった練馬区の第三回定例議会。本日、一般質問の項目が公開されました! 私は9月9日、13時45分ごろから質問を行います。 一般質問とは、議員が行政(区長)に対して、どのような分野のことでも問いただすことができる機会。練馬区ではすべての議員が1年に1度行います。一般質問の持ち時間は質問が25分、回答が20分の合計45分。限られた時間の中で、どれだけ自分の思いを伝えられるか、そして、区からの答弁を引き出すことができるかがポイントになります。 これまで私を支えた原動力、それは地域の中で、理不尽な状況に苦しむ方々、特に声をあげることのできない方々に寄り添いつつ、その声をしっかりと政策に反映させたいという思いです。 人権はマイノリティを守るためにこそあります。マイノリティが住みやすい社会はだれにとっても住みやすい社会です。だからこそ、初めての一般質問のテーマには私が区議を志した原点でもあるマイノリティの人権問題を中心に以下の項目を取り上げることにしました。 1) 性的マイノリティの方の権利保障 2) 外国籍住民の人権の保障 3) 男性の子育てと男女共同参画 4) 大泉の課題(関越高架下) 練馬区議会で性的マイノリティの人権問題を取り上げるのは、今回が初めてだと思います。人口の5%から10%が当事者と言われる中で、当事者の方々の人権を保障するために声を挙げたいと思います。同様に、外国籍住民の人権問題。練馬区は日本で17番目に外国籍住民が多い地域です。地域の中で、ヘイトスピーチに代表される差別や偏見も見られています。こうした問題に対して、区として毅然と取り組むことを問うていきたいと思っています! みなさま、ぜひ傍聴にお越しください!! 練馬区議会ホームページ

2018-08-21T09:42:08+09:002015年9月4日|Tags: |
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