リャマの味
街を一歩離れるとそこはアンデス。
道路沿いにリャマやアルパカと普通に遭遇。最初はその度に感動して写真を撮っていたのですが最近では「おう、今日も元気か?」位の感覚に…
そんな中、オフィスの人と世間話をしていると「せにょーるタケシ、今からリャマの肉を買いに行くんだけど、一緒に来ない?」とまるでスーパーで特売の肉を買いに行くかのように、思いがけない提案が!!
集落ではリャマのお肉は蛋白源、と聞いたことはあったのですが、実際に手に入るチャンスは初めて、いそいそとついていきました。
そして、お店でみたのがこれ!
すごく生々しくて、そしてかなりの獣臭…これはドン引き...とはいえ、ここまで来た以上、「うん、やっぱり止めとく!」とは言えず、ブロックを買って帰ることに。
そんなわけで、今夜のディナーはリャマステーキ。写真で見ると美味しそうですが、実物はかなり固い、例えて言うなら焼きすぎた馬肉のような…とはいえ、買った以上は最後まで食べなければ、と覚悟を決めてワインで流し込みました…
集落での一日 予防接種
集落を訪問すると、日本人を見に子ども達が集まってきます。彼らにとってはアジア人はテレビでしか見たことがない存在。最初は怖がって遠巻きに見ていますが、やはり好奇心が勝るのか、目を輝かせながらいろんなことを話しかけてきます。
大抵、「お兄さんはジャッキーチェンのお友達なの?」から始まって「カンフーはできるの?」とか、終いには「もしかしてジャッキーチェン??」、アジア人はみんなジャッキーチェンになってしまいます(笑)。
それでも、中学生くらいになると、エクアドル人のサッカー選手がマンチェスターユナイテッドで活躍していることから、「お兄さん、カガワのお友達??」と、突然質問がレベルアップ、ちょっと嬉しくなります。
そんな中、健康改善の一環として保健省のスタッフと共に予防接種のためにある集落を訪問しました。いつものように、日本人の姿を見て喜んでやってくる子ども達、スタッフが持つ注射器を見た瞬間、阿鼻叫喚の世界に変わります(笑)
「だましたな!」という恨めしい視線を受けながら、「してやったり!!」と微笑む性格の悪い私(笑)
日々の楽しみ
エクアドルでの楽しみの一つが果物!
街角ごとに果物屋さんがあって、街中から甘い香りが…
最近のお気に入りが職場の近くにあるお店。小学生の子が店番をしているのですが、とっても可愛くて、話をしながら果物を買うのがリラックスタイムになっています。
そんな中、今日もお店の前を通ると、「今日はとーっても美味しい洋ナシが入荷しましたよ!!」(スペイン語)と声をかけられて、そのままお店に入ることに。
「よし、じゃあ梨をいただこうかな」と言うと、そのまま「梨だけじゃなくて、パパイヤも美味しいの!ほら、味見してくださいな!」と、次から次へとセールストーク、気が付いたころには袋一杯の果物を抱えることに…ラテン女性の恐ろしさを再認識する一日でした(笑)
ということで、今日買った果物の数々、パパイヤ、バナナ、もも、洋ナシ、これで当分は楽しく生活できそうです。
集落でのトレーニング パン作り
今日は一村一品研修の一環で、集落でのパン作りのトレーニング。地域で採れる資源を活用したパンの開発・販売に取り組みます。
今取り組んでいるのは、村で採れる豆を練りこんだ豆パンの生産指導。ここでは豆が主食の一つなので、それをパンに混ぜたら売れるのでは??という住民の方の発想から始まりました。
最初にできたパンは、この世のものとは思えない味(!)でしたが、改良を重ね、現在は毎週700個を売り、重要な収入源となるまでに成長しました。
そんな中、今日もいつものようにトレーニングをしていると、香りにつられてたくさんの子ども達が…たくさんの期待に満ちた瞳に見つめられると、「これは売り物だからあげられないよ」と言えるはずもなく、今日の生産の大部分は子ども達のお土産になってしまいました…
とはいえ、子ども達の笑顔が私達にとって一番の喜びです。
エクアドルでの生活
エクアドルでの活動、最初の頃はホテル住まいでしたが、やはり落ち着かないということで家具付きのアパートを街中捜索。とはいえ、そんな快適なアパートがあるはずもなく、幾つもの物件を巡ってはがっかりする日が続いていました。
そんな中、最後に見つけたのが今住むアパート。ネットも繋がるし、キッチンも大きいし、ここしかない!!と、思ったのですが一つだけ特徴が…
なぜか、壁を含めた部屋全体がパッションピンクに統一されているのです!
最初はそれを理由に断ろうかと思ったのですが、考えているうちに、別にピンクに塗っていけないという規則もないし、誰に迷惑をかけている訳でもない。それをピンクという理由だけに頭ごなしに否定するというのはあまりにも偏狭ではないか、と思うに至り、最終的にこちらにお世話になることにしました。
違う文化の中で生活することで、私の中に知らずに芽生えていた偏見や偏狭な価値観に気づかされるとともに、より客観的に自分自身を見られる気がします。
とはいえ、この環境のせいか、なぜか女子力がアップした気がする今日このごろです。
ワークショップ
今日は他県での実地研修を企画。同僚20人と共に車三台を仕立てて朝7時に出発します。途中、標高4,700mの山道、アルパカの牧場や野生のビクーニャを横目に見ながら目的地へと向かいます。
研修先は地域発展のモデル集落。1970年代にイタリア人の神父がこの集落を布教に訪れた際、貧しさに心を痛め、収入源創出のためにチーズ生産を指導しました。その後、信者の人々が知恵を出し合って事業は拡大を続け、現在では乳製品をアメリカ、ヨーロッパに輸出するまでに至っています。我々が支援する集落はイタリア人神父が70年代に訪れた状況と同じでまだ始まったばかり。これを短い期間で何とか成長させたい、スタッフも少しでも知恵を得ようと、真剣な眼差しで研修に向かいます。
我々のプロジェクトは始まったばかりですが、いつかは今日訪問した集落のように、エクアドルのモデルとなりたい、そんなことを実感した一日でした。