文教児童青少年委員会報告 練馬区の小中学校の統廃合:学校の質の問題?
学校の統廃合は一番の優先課題なのでしょうか?
先日の委員会では、練馬区の小中学校の適正配置についての報告がありました。練馬区では、小学校12学級以下、中学校11学級以下、を過小規模としています。この基準で見ると、小学校で6校、中学校で13校が過小規模となります。
過小規模校への対策を検討するための委員会が5月に設置され、委員会で中間提言がなされました。それによると、今回、特に、光が丘第四中学校と旭丘小学校については今後の具体的な方策について速やかな検討が求められるとのことでした。
小規模で学校として成り立たないから統廃合するというのは、一般論としては理解できなくもありません。
しかし、具体的なケースとしてはどうなのでしょうか?
例えば、光が丘第四中学校について、今年入学した生徒は24人で確かに少なかったといえます。しかし、学区内に住んでいる生徒の数だけをみると、94人と、付近の中学校の中では最も多い数字です。しかし、学校選択制度を活用して、ほとんどの生徒が隣にある、光が丘第一、第二、第三中学校を選んでいる現状があります。
つまり、問題は生徒がいないのではなく、生徒がその学校に行きたくない、という事にあります。ですので、最初に考えるべきことは、生徒が少ないから統廃合する、というのではなく、なぜ、この学校に行きたいと思う生徒が少ないのか、その原因を考えて対策を練る事だと思います。
学校は単なる学びの場、というだけでなく、地域の避難拠点でもあり、コミュニティーの核として機能しています。だからこそ、学校の適正配置については様々な視点による慎重な議論が必要です。
今後の委員会でもしっかりと議論していきたいと思います。
文教児童青少年委員会報告 練馬区の小中学校での体罰について
皆さんは、体罰は必要悪だという意見をどう思いますか?
本日の委員会では、平成27年度の区内の小中学校での体罰の状況について報告がありました。練馬区では当該年度だけで5校(石神井西小、大泉第三小、大泉学園緑小、谷原中、大泉西中)で7件の体罰が発生したとのこと。(詳細は東京都教育委員会のサイトをご覧ください http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/2016/pr160623a.html)
体罰は教職員による生徒にたいする暴力であり、子どもの体のみならず、尊厳を傷つけるものであり、人格を否定し屈辱を与える行為です。クラスメートの前で体罰を受けることも、こどもの自己肯定感を傷つける。どんな形であっても許されないものです。
海外を見ても、先進国であるアメリカやフランス、ドイツなどでは体罰は犯罪と認識されており、社会的に全く許容されていません。他方で、日本においては、いまだに体罰は必要であるかのような意見も聞かれます。
そこでまず、練馬区として、どのような事情であっても体罰は許されないものであるとともに、体罰を犯した教師には毅然とした姿勢で臨むということを、質疑を通じて確認しました。
そのうえで、体罰の調査の方法について質問を行いました。
体罰は教員と生徒へのアンケートを通じて把握していますが、生徒へのアンケート、昨年までは生徒に名前を書くことを求める記名方式でした。
生徒にとって、教師の暴力を訴えるのは大変な勇気が必要です。その中で、さらに自分の名前を明らかにすることを求められる、これでは生徒は報復等を恐れ、正直に申告できないでしょう。そこで、昨年の委員会では、心理的負担を軽減するために無記名にすべきと提案したのですが、事実
関係を確認するには名前の記述が必要である、と答えていました。
この件について、本日の委員会で再度確認したところ、今年度から学校によっては無記名での調査を開始しているとのことでした。これは大きな進展です。来年にはこうした動きがすべての学校で広がるように要望するとともに、教師に対する更なる研修の実施を求めました。
いじめは生徒間の暴力であり、体罰は教師による生徒に対する暴力です。暴力という点では同じであり、練馬区の学校でのすべての体罰が根絶するよう訴えていきたいと思います。
東京から立憲主義を取り戻そう!鳥越俊太郎を都知事に!
いよいよ都知事選が始まりました。鳥越さんの応援のために、昨日は吉祥寺の演説会、今日は光が丘での地元の議員による合同演説会、そして夜は「鳥越俊太郎を応援する市民センター発足式」に参加しました。
先日の参院選では、最終的には、残念ながら改憲勢力が3分の2を取ってしまいました。しかし、権力暴走の流れを変える大きな(しばらくないであろう)チャンスがやってきました。鳥越さんを候補として、野党共闘が実現したのです。
東京から立憲主義を取り戻すために、そして、「日本の夜明けは東京から始まる」(BY共産党小池晃議員)そんな気持ちで臨む必要があります。
鳥越さんの演説の中で以下の趣旨の話に共感しました。
「都知事選挙なのに、なぜ憲法や国政の話をするのか、という批判もあります。しかし、日々の生活をつかさどる都政と憲法は密接に関わっていて、また、東京都の問題は国政の問題でもあります。日本の首都である東京から、憲法と平和を守る、そのことをはっきりと打ち出すことで、日本全体を変えていくのです。」
また香山リカさんの次のような言葉も響きました。
「例えば、東京では1人世帯が全体の25%をしめ、未婚率も全国で最も高い。少子化の最も進んだ自治体である。しかし、それは悪いことだけではない。どんな生き方も認められる、多様性の象徴ともいえる。しかし、自民党の改憲草案の24条1項には、家族の重要性が強く示される中で、こうした一人世帯や個人の権利が尊重されるのか、懸念される。そうした中で、鳥越さんが都知事としてしっかりと憲法を守るという姿勢を見せることに大きな意味がある。」
私たちもあと2週間、地方議員として、地域の中で鳥越さんをしっかりと応援します!
参議院選挙を終えて。まだ希望はあります。
参院選が近づくにつれ、選挙に関する報道がなぜか少なくなっていき、都知事選挙が中心になっていく、そんな印象を持っていました。今の日本、例えば国境なき医師団の「2016年報道の自由度ランキング」でも世界で72位にされてしまうような事態で、池上さんも恐ろしいことを言っています。
「安倍政権になってからは、自民党はおもなニュース番組をすべて録画して、細かい部分まで毎日のように抗議し、訂正を求め、注文をつけてくる。」
http://news.livedoor.com/article/detail/11737156/
これは私が働いていたパキスタンやエチオピアでは日常茶飯事でしたが、まさか日本でもそんな状況を見るようになるとは、悲しいです。
そんな中、今回の選挙結果の詳細を見てみると、最初思ったような絶望的な状況ではありません。例えば、野党統一候補にしても選挙前は4議席しか取れないと言われていたのに11議席を獲得しました。そして、選挙結果だけをみると改憲4党だけだと3分の2には及ばなかった(その後無所属から自民党に追加公認された議員がいて、党派では3分の2ちょうど、会派では3分の2を超えてしまいましたが)。野党共闘の成果だと思います。
そして次は都知事選挙、私たちの暮らしにも直結する非常に重要な選挙です。私たちも微力ながら、全力で向き合いたいと思っています。
週刊ビッグコミックスピリッツ 特別付録「日本国憲法全文」
本日発売の週刊誌ビッグコミックスピリッツ、青年向けの漫画誌なのに、特別付録に「日本国憲法全文」がついてくると聞いて初めて買ってみました。
この雑誌、高校時代に所属していた山岳部の部室に毎週部員の誰かが置いていて、汗まみれになって4㎞を走ったり、30㎏の歩荷を背負って非常階段を上り下りしたりした後に、皆で回し読みしていました。数十年ぶりに手に取ると、ふと部室のムッとした雰囲気がフラッシュバックして懐かしい気持ちに。
中身を読むと、予想以上の内容にびっくり。ただ全文を載せているだけではなく、それぞれの漫画家が憲法から考えるイラストがあったり、解説で、憲法は国民ではなく国家を縛るもの、とわかりやすく解説されていたり。
一番面白かったのが、18歳選挙権との関連で、表紙を飾るグラビアの女性たち(全員18歳)がそれぞれ、日本国憲法に対する考えと地域への思いを語っているところ。10代の方が日本国憲法について、日々の生活との関わりの中で等身大の意見を主張する、その新鮮さ、瑞々しさを感じるとともに、商業的な側面だけを考えたら得策とは思えない中で、こうした特集を組んだ日本の雑誌のファイティングスピリッツに共感しました。
参議院選挙に向けて(市民の声ねりまからの提案)
私たちの組織「市民の声ねりま」からの参院選に向けてのご提案です。
ぜひご参考にしてください。この提案を踏まえて、私自身もあと1週間、できることを探したいと思います!
参院選、あなたは誰に? ~市民の声ねりまからの提案~
参院選は、投票日まで1週間を切りました。期日前投票を済ませたという方もいらっしゃると思いますが、まだ決めかねている人、選挙に行くのやめようかなと思っている人も、多いでしょう。
市民の声ねりまでも、東京選挙区でだれを応援するか、だれを薦(すす)めるか、何度も何度も議論してきました。「絶対にこの人を!」「 全力投入でこの人を!!」 と、誰か一人に決められれば良かったのですが、意見は分かれ、次の3人の中から選ぼうと呼びかけることになりました。とにかく選挙へ。投票に行きましょう!!
★小川敏夫さん
民進党公認の候補(現職)。民進党の中ではリベラルな立場をとってきた人です。練馬が地元で、当落を争っているとの報道もあります。
「安倍政権の『憲法を無視し、国民の声と生活を無視する政治』に終止符を打ち、真の民主政治と立憲主義を取り戻すため、全力を尽くします」(公式Hp http://www.ogawatoshio.com/ )
★佐藤かおりさん
当事者としてセクハラによる労災の認定を求め、最高裁で勝訴。無所属。女性問題に取り組む人たちや自治体議員が多数、応援しています。
「困難を抱えたみんなの声を、国会に届けたい。女性議員を増やしたい。日本を暴力も差別も戦争もない国にしたい。一人ひとりの痛みを力にして、誰もが自分らしく生きられる社会を。」(公式Hp http://satokaori.jp/ )
★三宅洋平さん
音楽家。山本太郎議員が全面的に応援。“選挙フェス”などの新しいスタイルで、政治に無関心だった人たちからも注目を集めています。
「STOP!改憲2/3議席 脱被ばく 測りまくる日本 消費税やめて富裕税を!」(政策ビジョンより http://miyake-yohei.com/ )
比例区については、大河原雅子さん(民進党)、福島みずほさん(社民党)に頑張ってもらいたいという声があがっています。参考にしてください。
区民講座 性的”マイノリティ”と性の”ふつう”
先日、男女共同参画センター「えーる」で行われた性的マイノリティに関する講座に参加しました。こちらの講座、区民の方が企画を持ち寄り、自ら講義を行うもの。今回は一橋大学の博士課程の研究者二人が講師となって、参加者とともに性的マイノリティの方が地域で抱える課題や行政が果たすべき役割などについて考えるというものでした。
平日の夜に行われたにも関わらず20名もの参加者が。皆さんの関心の高さを伺わせるものでした。
印象的だったのが、グループワークで話し合われた行政が果たすべき役割について。
2017年度から家庭科の教科書にも性的マイノリティに関わる記述がなされるなど、一定の前進は見られます。ただ、大切なのは、制度はあっても使われない、という事態を避けること。そのためには、当事者の方へのエンパワーメントとともに、地域社会が変わる必要があるという指摘は印象的でした。行政は枠組みを作り、そして旗振り役を務めることが大切であるという意見や、一般質問でも指摘しましたが、今の行政の姿勢はカムアウトをすることを前提とした支援であり、カムアウトしないでも不利益を被ることのない「ユニバーサルな対応」が必要という当事者の声、同時にカムアウトしやすい社会を作るべきという意見もありました。
区民の方が講師をして、当事者を含めた区民の皆さんがともに考える、素晴らしい機会だったと思います。こうした取組が区内でもっと増えていくよう、そして上記の意見を区政に反映させるべく、頑張りたいと思います。
和気あいあいの持ち寄り懇親会
先日、第二回定例会が終了しました。
議会が終わって一週間、打ち合わせや地域の行事への参加でまたまた大忙し。
そんな中、先日は支援者の方々と一品持ち寄りでの懇親会を行いました。
この懇親会、前回の定例会の終了時から始めたもので、ごはんを食べながら、地域の事や議会の事など、気になることを和気あいあいと話し合うというものです。
会期中はゆっくりと食事をする時間も中々なかったので、皆さんの手料理が本当にありがたい。旬の野菜を使った煮物や、子育て中の我が家ではなかなか作れない揚げ物。我が家からは南米のスーパーフード、キヌア入りのサラダ等。体によく、かつ手が込んでいて、皆さんとモリモリ食べながらお話しをして、議会の疲れも吹き飛んだ気がします。
関越自動車道 高架下の高齢者センターについて
先日の議会で、「練馬区立高齢者センター条例の一部を改正する条例」が可決されました。
この条例によって、多くの近隣住民が反対してきた高架下での高齢者センターの設置が決定しました。
この間何度も訴えてきましたが、高架下の開発には多くの問題があります。議会で沿道住民の方の声を代弁すべく、反対討論を行いました。
その抜粋を記載いたします。
「関越自動車道の高架下の「活用」に関する考え方が初めて近隣住民に示されたのは2011年のことでした。
この5年間、地域住民の行政に対する多くの不安や嘆き、不信や憤りが解消することはなく、こうした声に行政が応えることもありませんでした。そして、この高架下の「活用」によって、地域の物理的な分断が進むだけでなく、住民の間にも大きな心理的な亀裂が生まれてしまいました。
昨年12月、建築審査会で近隣住民の代表はこう言っています。
「高架下に建物ができたら、家の前は一面壁で覆われてしまいます。壁ができれば、通行車両の排気ガスは低地になっている私たちの家の方に滞留します。空間を確保しているから通風に配慮している、それは現場を知らない机上の空論にすぎません。いくら区民のための「高齢者センター」だからといって、側道沿いに長く生活している私たち弱者、高齢者はどうなってしまうのでしょうか?」
近隣住民の心からの訴えです。しかし、練馬区はこうした声に耳を傾ける代わりに、施設の早急な整備へと頑なに突き進んできました。そして、これを止めるため、近隣住民は大変な犠牲とともに、訴訟を起こすことをも余儀なくされました
住民の心配が現実のものとなり、施設の建設によって景観のみならず、風通しや騒音など、多くの点で周辺環境は悪化しようとしています。
工事を担当している建設会社についても、近隣住民への説明や協力の要請は極めて不十分でした。特に危険への対処は、安易で局所的ともいえるもので、根本的な解決には至っていません。住民の不安が現実になる形で、3月には工事個所の近くで乗用車同士の事故も発生しています。
近隣住民の声に、現在に至るまで全く応えてこなかった、行政の責任は重いものです。
そして、高架下活用によって地域は分断されてしまいました。
そもそも関越自動車道が高架になったのも、地域の分断を避けることが目的だったとも言われています。しかし、高齢者センターをはじめとする施設が高架下に建設されることで、文字通り大きな壁ができ、地域は物理的に分断されようとしています。高架下の「活用」、地域の長い歴史をないがしろにするものです。
そして、近隣住民の間にも大きな心理的な「亀裂」を生み出しています。説明会でも、練馬区の担当者が説明する横で、同じ地域に住む賛成、反対の住民の間で怒号が飛び交う、そうした状況を目の当たりにしてきました。高齢者施設が完成し、担当の職員は異動しても、住民の方々の生活は続きます。
当初の計画に固執し、開発を強行したことによって住民の間に今後も続くであろう大きな亀裂を残してしまった行政の責任は非常に重いものです。
大泉地域での高齢者センターは住民にとって待望の施設ではあります。しかし、それは、暗くて安全性にも問題のある、そして住民の方の合意が得られない高架下ではなく、日が十分に注ぎ、安全で周辺住民の合意が得られる適地にあるべきでした。
今回の条例案に、近隣住民の思いを代弁して、強い警告と異議を唱えて反対の立場から討論を終わります。」
条例は可決してしまいましたが、工事の中で、また、実際の運営の中で、住民の方々が犠牲となることのないよう、今後もしっかりと訴えていきたいと思います。