自宅療養者はどうなる?新たな感染拡大に備えを!

先日の補正予算の審議、今後の感染拡大に備えた区としての対応を求めました。 自宅療養者への医師の往診について、練馬区ではこれまで、都の支援を活用していましたが登録されている医師はわずか一桁、電話対応が可能な医師を含めても二けたしかいませんでした。夜間は必要でも往診できないという状況も発生、2-3日寝ずに対応をする医師の方々も。そこで、区は新たに自宅療養環境整備担当課を創設。医師だけでなく薬剤師、看護師とも協力体制を作り、区として直接対応をすることは評価できます。 ただ、往診で対応できるのは軽度の方のみ、入院が必要な方への課題は残されたままです。現在は都の入院調整窓口を通じて探すことになっていますが、ピーク時には都の窓口の対応も滞る中で、保健所の職員が各病院に何時間も電話をかけて探す状況でした。 練馬区も酸素ステーションを設置。このことは評価できますが、軽症者や中等症1度の方に酸素を供給することにとどめず今後は入院待機施設として病床を補完する形で機能を拡大して「抗体カクテル療法」の投与なども検討すべきと訴えました。 区の回答は、酸素投与を中心とした対応が適切に行えるように、オペレーションを含めた体制整備を行うとともに、カクテル療法については、設置主体の都と協議しながら検討するとのことでした。 今後に向けて、練馬区の保健所職員の半数以上が派遣や非正規雇用の職員の方で担われていることも含め、対応の改善を求めます。  

反対討論「コロナはあくまでもきっかけ、社会を変えない限りいつまでも続きます!」

1か月半に及ぶ定例会がようやく終了。最終日には昨年度の決算の採決が行われ、私達は反対しました。最大の理由は、最も必要な方に区の支援が届いていないこと。反対討論の一部(抜粋)をご紹介します。 【ここから】 今回の決算では、練馬区として住民の暮らしと命をどう守るか、改めて問われました。年度末にかけてコロナの影響が拡大していくなか、これまでも存在し続けてきた非正規雇用の問題やジェンダーの問題、ワーキングプア、学校等の構造的な問題が一気に表面化しました。そうした中で、練馬区の対応はあまりに不十分でした。 今年度に入ると状況はさらに深刻化し、住居確保給付金の申請者は昨年度の30倍、そのうちの8割は20代から40代の若い世代。地域での若者や女性の自殺も増えています。 そうした中で、今回の決算を見ても、民間委託や非正規職員の導入がさらに進んでいます。こうした中で、特に女性や若者がその犠牲になっており、練馬区における非正規公務員の大半が女性という現実もあります。 若い女性からは「学歴は平等に近付いてきているのに、就職や賃金は平等でない。そこに、出産、育児、介護などが加わっていく。だからこそ女性は社会に何かあったときに崩れやすいんです。これは社会が変わらない限り続いていくんです。」そんな訴えが届きました。 「コロナはあくまでもきっかけであり、社会を変えない限りいつまでも続く。」私たちはこの絶望の声に何と答えたらいいのでしょうか。 子ども達も限界です。感染不安で自主休校している児童生徒はいまだ100名以上、その他にも不登校や登校しぶりの子ども達の数は年々増加し続けているにも関わらず、オンラインでの配信等、当事者や保護者が望む支援は未だに進んでいません。教員も過重労働に苦しんでいます。2年目や3年目の若い教員の方から「仕事は好きだけど、コロナ拡大の中で学校の消毒や土曜日の授業に7時間授業、あまりに大変な中でもう続けられない」そんな悲痛な訴えも届くとともに、心の病気により長期休職している方、退職される方も多数に上ります。 年々増加する地域で共に暮らす外国人の方について。練馬区は昨年度、900万円近くをかけて10年振りに外国人住民へのアンケートを実施、しかしなぜかヘイトスピーチに関する設問が一切ありませんでした。10年前、半数以上もの方が差別、偏見に苦しんでいると答えたのに、なぜ今回は問う事すらしないのか、外国籍住民の怒りや苦しみからは目を背けていると言わざるを得ません。 年初から一気に動き出したとしまえん跡の都立公園整備をめぐって、ハリーポッタースタジオ施設の開発計画が突如、動き出し、大きな波紋を広げています。広域防災拠点、緑と水、地域の賑わいの拠点としての公園の将来を左右する重大問題であり、事前に議会に報告することもなく区として覚書を締結したことは、住民や議会を軽視するものです。 こうした問題に練馬区が真摯に向き合うと共に、よりよい方向へ進むよう要望し、上記4議案に対する反対討論といたします。

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