コロナのワクチン接種について、希望しても予約できないというお問い合わせを多くいただいています。特に深刻なのが基礎疾患をお持ちの方々で、今週もHIV陽性者の方からこんな訴えが届きました。

「7月に接種券が届きましたが、いまだに予約ができません。私達HIVの陽性者はコロナに罹患したら非常に高い確率で重症化すると海外のサイトでも報告されています。現在建築現場で働いているのですが、屋外の作業、酷暑の中でずっとマスクをつけていることもできません。コロナで死ぬかHIVで死ぬか、選ばなくてはいけないのでしょうか?」

その方はHIVで障害者手帳の1級もお持ちとのこと。そもそもなぜ6月の段階で基礎疾患の方を対象とした優先接種の対象にならなかったのか、区へ確認した所、HIVの方も優先接種の対象とはなっていたとのこと。しかし、区からは心臓、呼吸器、肝臓、腎臓に関する障害手帳をお持ちの方にのみ接種の案内を送っていたとのこと。それ以外の方は、自分で区のウェブサイトを確認して、期間内に申請しなければいけなかったということです。しかし、定期的に区のウェブサイトを確認している方など、どれくらいいるのでしょうか?全く現実的ではありません。しかも、その期間を過ぎてしまえば、優先枠などは一切なく、現在は一般の方と同じ方法で予約を取らざるを得ないとのこと。

区としてHIVの陽性者の方にも優先接種の案内を送るべきでしたし、それができなかったとしても、申請期間を過ぎればおしまい、というのではなく、現時点でも重症化のリスクが高い方に対して優先的に接種できる方法を区として整備すべきではないでしょうか。区に対して引き続き対応を求めていきます。