About 岩瀬たけし

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<在日コリアンとしてこの社会で生きるということ…私たちが地域でできること>

朝鮮学校の生徒の母親(オモニ)達からお話しを伺うイベント、終了しました。 土曜日の昼間にも関わらず、50人近くの方に出席いただきました。浦和から駆けつけてくださった方、赤ちゃん連れのご家族、高校の歴史の先生、地域の方々などたくさんの方に集まっていただきました。 最初に朝鮮学校無償化訴訟の原告弁護団で活躍する伊藤朝日太郎さんから、在日コリアンが「外国人」となった歴史が、日本による支配と一方的な措置の数々の結果でありこと、現在も続く社会的偏見や制度的差別の最たるものが朝鮮学校だけが高校無償化から除外されている事実であるということ、特に、実質上、朝鮮学校無償化を拒むために政府は文部科学省令の改正まで行ったも同然であるということ、そしてそれを裁判所は知りながらも、正そうとしないことなど説明がありました。 その後の朝鮮学校に通う生徒のオモニ(お母さん)の方々のお話、印象的でした。高校無償化裁判の結果を聞いて、この国には正義はないのかと愕然としていると、道路の反対側ではヘイトスピーチの団体が聞くに堪えない暴言を浴びせていたこと、それを聞いて子どもたちが号泣する姿をみて、絶望的な気持ちになったということを話されました。また、言葉と歴史こそが文化であり、学校教育を通じてそれを守ろうとするだけで差別を受けなければいけないことの不条理、子どもたちが、自分が朝鮮学校に通っていることを周囲に隠さなければいけないということ、普段は親切な方が、朝鮮学校に通っていると知った瞬間に態度が変わってしまうことなどを、涙を流しながら訴えました。 また会が終わったあとは、人権派を標榜していても、こと「朝鮮」「在日」というテーマになると、こういったイベントを企画する議員や市民団体は少ないので、嬉しかったという趣旨のコメントも頂戴しました。 私自身も、以前は「多文化共生」「マイノリティの権利」といいながら、いわゆる「重い」「センシティブ」なテーマだと思い込み、「朝鮮」というときに、(ヘイト等とまちがえられたくないこともありますが)無意識に声をひそめてしまうこともありました。議員になってから、また特に今回のイベントを企画する中で、当事者の方々とご一緒する機会をたくさんいただき、皆さんが自分と何ら変わらないということを再認識しました。また、在日コリアン、特に朝鮮学校の生徒たちが、行ったことすらなくても、北朝鮮という国家を一人ひとりが背負わされてしまうことの不条理を感じました。 今回、在日の方に対するこれほど強い差別や偏見があることを身をもって感じました。SNSで告知をしたところ、嫌がらせや中傷のメッセージが届いたり、皆さんのお宅を回ってイベントのお知らせをしたところ、普段は親切で柔和な方が、内容を伝えた瞬間に豹変して、差別に満ちた発言をされることもあり、諦めて話題を変えたくなりつつも、ここで説得しなくてはと踏みとどまるも失敗ということもありました。 一方でイベントを通じて希望もありました。参加者の方から、オモニの話を聞いて初めて自分のこととして状況を理解することができたという声や、地域の中で差別や偏見を一つずつ取り除くしかないといった声、今日の話を近所の方々にしっかりと伝えたいといった声もありました。そして、最後にオモニの方からは、「差別があるからこそ、逆にこうして日本の支援者(仲間)と知り合うことができた」という言葉をいただきました。 私自身、外国生活で人種差別を受けてきた経験がありますが、在日コリアンの皆さんにとっては、自分や先祖が何世代も生まれ育った国で、もはや「外国」でもありません。私が区議を志すうえで何よりも実現したかったのが、国が大きな方向を決めるにしても、地域で踏みとどまって、みんなが自分らしく暮らせる街にするために地道に働くということでした。だからこそ、今回のような企画はどうしてもやりたかったことの一つでした。票を失うとしても、これを貫かないのなら議員になった意味がないと思っていました。 結果として、参加者の方とオモニの方が思いを共有してくださって、改めてやってよかったと思いました。今後も、練馬区でもヘイトスピーチの禁止条例を作ることも含め、声を上げ続けていきたいと思います。

2018-12-09T00:25:09+09:002018年12月9日|Tags: , , , , |

<地域で在日コリアンの権利を考えるということ…嫌がらせメールを受けて>

週末、朝鮮高校に通う生徒の保護者からお話しを伺うイベントを地域で行います。 SNSで告知をしたところ、中傷や嫌がらせのメッセージが…。内容は差別や憎しみに満ちていて、紹介するのも憚られるものです。 私はこれまで「マイノリティが生きやすい社会こそ、誰にとっても生きやすい社会である」ということを信念に、性的マイノリティや外国人、障害を持った方などの人権を訴えてきました。 性的マイノリティの権利について議会で訴えた後にも嫌がらせのメール、手紙などが送られてきたことを思いだしました。 一方で、在日の方に対する酷い差別があるからこそ、地域でこうしたイベントをやる意味があると思います。私自身も21歳の時に初めて南米で生活したとき、アジア人ということで初めて人種差別を経験しました。道で唾をかけられたりしたこともあります。その時の悔しさや怒り、悲しさは鮮烈なものでした。在日の方に対する差別や偏見の現状に目を背けず、皆さんで共有し、変えていくことが必要だと思っています。ご都合がつく方はぜひご参加ください。

2018-12-06T22:09:27+09:002018年12月6日|Tags: |

ぎっくり腰…

金曜から定例会が始まりました。今年最後の定例会、気合を入れて臨んだところ、初日の朝にぎっくり腰に…。 これまで何度か経験しましたが、今回が一番ハード。最初は、「なんだか腰が重いな…」というくらいだったのですが、議会で座っているとだんだんと脂汗が…。これはヤバい、と慌てて友人の田辺ちあきさんの鍼灸院に助けを求めます。区役所から診療所まで通常は5分程度、それが永遠の長さに感じます。自分がケガをして初めてわかるのですが、練馬もこんなに細かい段差が多いのですね。でも、エレベーターを待っていたら、知らない方から「大丈夫?」と声をかけられて「この薬は効くのよ!」と突然不思議な錠剤をいただけたり、皆さんのやさしさに触れることもできました。 その後、施術を受けて少し楽になり、なんとか家に到着。着いた瞬間、「パパ―、鬼ごっこしよー!!」と抱きついてくるのを「だめーーーー!」と鬼の形相で止めるわたし。あまりの迫力に固まる息子。「どうしたの??」と聞くので、ぎっくり腰について「英語では魔女の一撃っていうくらい痛いんだよ」説明。すると魔女の部分だけわかったらしく「こわいーーー、パパ死なないでね!!」と泣きそうになりながら、抱きついてくる。「ぬぬぬ」声にならないうめき声をあげながらも息子のやさしさにほっこりした私でした。しかし痛いです…

<練馬大泉こどもえいご(多言語)クリスマス会 12月16日@大泉教会 のご案内>

<練馬大泉こどもえいご(多言語)クリスマス会 12月16日@大泉教会 のご案内> 多文化共生のためには、子どもの時から外国語や外国文化への抵抗を無くすことが近道!スペイン語・英語を駆使し国際協力の仕事をしてきた「トリリンガル・パパ」の練馬区議会議員 岩瀬たけし、英語で子育てをするママや、地域の外国につながる住民と一緒に、英語や多言語を取り入れた子育てを共有しましょう。外国語は大の苦手!というパパ・ママも、子どもと一緒に楽しんじゃいましょう。外国語を母語とする方の参加も、大歓迎。あなたの言語と文化を持ち寄ってください☆ぜひお気軽にご連絡ください! 〇日時:2018年12月16日(日)2時30分~5時 〇会場:日本キリスト教団 大泉教会2F(自動ドアを入り階段で2Fに上がってください)〒178-0061 東京都練馬区大泉学園町2-23-54 〇アクセス:西武池袋線 大泉学園駅北口から徒歩15分。または北口から「朝霞行き」「成増駅南口行き」バスで「住宅前」下車 徒歩2分 大泉図書館向い。 〇プログラム:最初の一時間くらいはアクティビティ、その後、5時くらいまで自由参加の交流会。 〇対象年齢:大体2歳くらいから就学前くらいの子どもと保護者の方(でも楽しんでくださる方なら年齢問わずどうぞ!お手伝いスタッフも歓迎です)。 〇申し込み方法(先着15組まで):以下のemailにお名前、年齢と人数を添えてお申し込みください。iwaseteEnglish@gmail.com 〇参加料: 300円(会場費・お菓子代) 〇主催:練馬区議会議員 岩瀬たけし事務所(www.iwasetakeshi.net 03-5935-4071)練馬大泉英語・多言語子育てクラブ    

<3議員合同区政報告会行いました 来春の選挙に向けて>

先日、来春の選挙へのキックオフということで「市民の声ねりま」の3議員合同の区政報告会を行いました。日曜の夕方にも関わらず100名以上の方にご参加いただき、たくさんの激励をいただきました。 こうしてキックオフでお話しするのは前回の選挙以来、4年ぶりなのですが、前に立って皆さんの顔を見たときに、その時のことを昨日のように思い出すとともに、いよいよ選挙も近づいて来たんだと実感しました。 私からは、初心に戻るという意味も込めて、なぜ議員になったのか、そして4年間で何をしたのかをお話しました。エクアドルでの留学中、8歳の女の子が家政婦としてホームステイ先で働いていた時の衝撃、途上国支援の活動の中で感じた私も当事者として地域を変えていきたいという思い、私自身の信念である「マイノリティが住みやすい社会こそ、誰にとっても住みやすい」を実現するために取り組んできたことなどをお話しました。 私たちは誰もがマイノリティ(社会的弱者)になります。年を取ること、子どもを持つこと、病気になること、女性であること、性的マイノリティであること、だからこそ、マイノリティを排除するのではなく、マイノリティが住みやすい社会を作ることこそがすべての私たちにとって住みやすい社会に繋がります。だからこそ、性的マイノリティや外国人などの支援に力を入れてきました。 皆さんからの激励として、NPO法人ふらじゃいるの理事長で友人でもある松浦さんからもスピーチをいただきました。任期は残り半年、できることに全力で取り組んでいきたいと思います!  

<朝鮮学校「高校無償化」裁判高裁判決 ねりま集会に参加して>

先日、朝鮮学校の無償化にかかわる東京高裁の判決についての集会に参加しました。 判決の解説をしたのは原告弁護団の伊藤朝日太郎さん。朝鮮学校が2010年11月に無償化の申請をしたにもかかわらず、2年以上も審査が棚ざらしになっていたということ、そして審査中に拉致問題や国民の理解を得られないことを理由に審査の要件を朝鮮学校にとって不利に変えてしまういわば「壮大な後出しじゃんけん」が行われたことなど、非常にわかりやすく、国の問題について説明されました。 国は無償化を行わない理由の一つとして「国民の理解を得られない」ことを挙げられています。しかし、国がなすべきことは、国民の理解を得られるように努力をすることです。それをせずに国が率先して差別するようなことがあってはなりません。こうした状況に対して、人種差別撤廃委員会などの国際機関からも何度も非難がされています。 朝鮮高校の在校生や先生、オモニの方々から意見表明もされました。こうした状況を変えるために、在校生の方々は毎週、文科省の前で訴えを行っているそうです。弁護団は最高裁でも争うということですが、私たちも地域の中で、ぜひ朝鮮高校の無償化に向けて取り組んでいきたいと思っています。取り組みの一つとして、12月8日には大泉教会で朝鮮学校の在校生のオモニの方々からお話を伺う機会を持ちますのでぜひお越しください。

<視察報告② ふつうに暮らせる幸せをどう守るか 愛知県豊明市の取組>

視察の二日目は愛知県豊明市での高齢者支援への取組を視察しました。豊明市は名古屋市と豊田市の中間に位置し、人口は7万人、高齢化率が25%を超えています。同市は市内に存在する日本最大のベッド数を持つ藤田保健衛生大学(1,435床)や民間企業と協力した産官学民の地域包括ケアに取り組んでいます。 豊明市では高齢者支援を考える中で大切なことは「おだやかな暮らし」「ささいな幸せ」「本当の豊かさ」を守ることとしています。年を取るに従って、病院や介護などの「非日常の暮らし」の時間が増えていく、その中でどうやって「日常」を守っていくか、「ふつうにくらせるしあわせ」を支える地域の力づくりに重点を置くのが豊明市の姿勢とのことでした。 そうした中で、これまでのデイサービスやヘルパーに頼ることから、様々な地域資源の活用による参加、外出の場の重層的な提供を目指すことにしました。その一つとして民間企業との協力があります。豊明市ではこれまでに公的保険外サービス創出、促進のために13企業と協定を結んでいます。一例として複合温泉施設と協定を結び、市内での無料送迎バスを走らせるといったサービスを始めています。そのほか、スポーツクラブやカラオケ、スーパー、学習塾など、様々な形態と業種の企業と提携を行っています。市が常に考えていることは、人々がどんな暮らしを望んでいるかであり、高齢者の支援として、デイサービスや地域の地縁組織にかかわることだけを求める必要はないとのことでした。できるだけ本人の「普通に暮らせる幸せ」を支える、そのために役立つものを見つける、探す、なければ創り出す、という豊明市の仕組は非常に勉強になりました。

<視察報告① 認知症不安ゼロを目指すまち 愛知県大府市の視察>

明日まで医療・高齢者等特別委員会の行政視察で愛知県を訪問します。 初日は大府市にて、認知症の予防と対策について視察しました。大府市は愛知県西部、知多半島の北端に位置していて人口は約90,000人の地方都市です。 この市が大きく取り上げられたのは、2007年に認知症だった91歳の男性が鉄道事故で亡くなり、その家族がJR東海に損害賠償を求められた時のことでした。最高裁判決でJRの請求は棄却されましたが、この事故を経緯に徘徊や認知症への家族の責任が大きく議論されました。大府市は、認知症の人が支払う保険料を公費負担する制度を導入しています。また、「徘徊」という言葉自体を行政文書では使わないことにしています。 大府市の取組として、「認知症不安ゼロのまち」を掲げ、市内にある国立長寿医療研究センターと連携して認知症予防に力を入れています。その一つが、「脳とからだの健康チェック」として、市内の65歳以上の方を対象に認知機能検査、体力測定、口腔機能検査、血液検査を行いました。そのうえで、コグニサイズと呼ばれる脳と身体機能を同時に活性させる運動を開発し市内で展開をしています。また、ハイリスク者への訪問、食べる機能検診、地域健康長寿塾、栄養パトロールなど様々な事業を展開しています。 大府市の取組は先進的で参考になるものでした。練馬区においても65歳以上の方が50,000人を超える中で、認知症への不安をなくす取組については、コグニサイズや脳とからだの健康チェックなど導入を検討すべきだと思いました。

<市民の声ねりま 秋のツアー② 日本国憲法の源泉「五日市憲法草案」を知っていますか?>

市民の声ねりまの秋のツアー、砂川闘争や横田基地について学んだあと、あきるの市に移動して五日市憲法草案について研究者の鈴木さんから話を伺いました。この草案は明治時代の初期に当時29歳だった千葉卓三郎を中心に起草されたもので、1968年に五日市町の土蔵から発見されました。この憲法草案の特徴は、その大半が国民の基本的人権について触れていることです。たとえば、45条では「日本国民ハ各自ノ権利自由ヲ達ス可シ他ヨリ妨害ス可ラス且国法之ヲ保護ス可シ」としています。 先日講演をいただいた憲法学者の樋口陽一さんは五日市憲法草案について「日本国憲法に繋がる地下水脈の源泉」と評価をしています。当時、多くの地域で自発的に憲法の草案が作られ、その中にはこうした国が侵してはならない人権を規定するものもあったということ、とても印象的でした。 憲法は国民一人ひとりの権利を守り、国家権力の暴走を防ぐためにあります。しかし、自民党はこうした考え方を西洋からの押し付けとして新たな憲法を作ろうとしています。改憲における議論においても、自民党は、立憲主義の基本となる天賦人権論を見直すと明記をしており(https://jimin.ncss.nifty.com/pdf/pamphlet/kenpou_qa.pdf)、改憲草案について樋口陽一さんは、明治憲法よりもひどく、慶安のお触書と同じレベルと述べています。 アメリカからの押し付け憲法だから、変えなければならないという主張もありますが、決してそうではない、帰ってからお土産をパクつく息子を見ながら改めて憲法の大切さを思いました…

<市民の声ねりま 秋のツアー① 10年以上の闘争を支えた思い、砂川闘争から学ぶこと>

11月10日、毎年恒例の「市民の声ねりま」秋のツアーを行いました。私たちの旅行はただ楽しむだけではなく社会問題について現地で学ぶのが特徴です。これまでにも八ッ場ダムなどを訪問しました。今年は「米軍横田基地と五日市憲法をめぐる旅」がテーマで午前中は砂川闘争や横田基地について、現地でお話を伺いました。 砂川闘争は米軍の立川基地拡張のために土地を強制接取しようとした国に対して、住民や支援者が反対をしたものです。お話を伺った福島京子さんのご家族が反対運動の中心的な役割を担っていたとのことでした。 砂川闘争は住民の勝利に終わりましたが、最終的に10年以上を要しています。福島さんのお話では、1秒でも、1分でも接取を遅らせることで社会の状況は変わるかもしれない、その信念で頑張り続けたとのことでした。 私が一番聞きたかったのが、先が見えない中で10年以上も何を支えに頑張れたのかとうことでした。福島さんの答え、印象的でした。農業を営む福島さんの自宅も焼夷弾によって全焼してしまったそうです。戦争から10年が経ち、ようやく農業も再開できた中で、今度は自分の家が基地の一部になり殺人に加担することにもなるかもしれない、それはいくらお金を詰まれても、たとえ反対する最後の一人になったとしても、絶対に許せない、ご先祖や亡くなった家族に顔向けできない、という思いだったそうです。 砂川闘争での勝利がその後の市民運動にとっても大きな希望になっています。 練馬区においても、住民の意思を無視して道路の建設計画などが進んでいます。こうした中で、私たちが砂川闘争から学ぶことはとても多いと改めて感じました。  

2018-11-12T15:45:44+09:002018年11月12日|Tags: , , |
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