妻の帰国
妻の帰国
パキスタンから帰国した妻と半年ぶりの再会。
しかも妻は妊娠7か月。私もエクアドルで活動していたので、妊娠してから初めての再会になります。出迎えるために、ドキドキしながら空港の到着ゲートで1時間前からカメラを構えて待ちます。
でもなかなか現れない…同便の搭乗客が全員ゲートを出た後も出てきません。だんだん不安になる私...
すると到着から1時間、ようやく登場。お腹が重くて、なかなか動くことができなかったようです。
感動の再会でしたが、何よりもお腹がぽっこり大きくてびっくり。
電車で移動するのも一苦労。家に着く頃には私も妻もぐったり。。。
妊婦さんがこんなに大変と初めて知りました。
結婚してから4年間で一緒に生活できたのは、合計でたったの1年半。これからようやく本当の新婚生活が始められると思うととても嬉しいです。
日本到着!
4ヵ月振りの日本!
日本での生活、素晴らしい部分とうんざりする部分、早くも実感しています。まずは素晴らしい部分、何と言ってもごはんがおいしいです、といっても妻はパキスタンに赴任中、家に帰っても一人ですので、特別な料理というわけではありませんが、納豆と卵ごはんだけで毎回号泣しそうになっています(笑)。
そして、うんざりする部分、今週から出勤でしたが、久しぶりの通勤電車、これほどだったとは…人にぶつかる、そしてぶつかった方に謝ろうとしても、眼も合わせて貰えないで舌打ちされちゃう。「もうエクアドルに帰っちゃおうかな」なんて、会社に着く前から心が折れそうになってしまいました(笑)。
とはいえ、よくもわるくもそれも含めて全てが日本。少しずつ慣れて行こうと思っています。
エクアドルとの別れ
エクアドルでの最後の活動。
カウンターパートの方に対して、これまでの活動の成果と引き継ぎ事項の報告を行いました。これまでの活動を振り返ると、達成感と共に、まだまだやるべきことも山積している中、プロジェクトを離れることにすごく残念な気持ちも感じています。
そんな中カウンターパートが、最後に「プロジェクトは大きな家族なんだ、日本に帰ってもタケシは家族であることには変わりないし、いつでも戻ってきて欲しい」と言ってくれたこと、そして一人ずつ私のところに来て、抱き合ってくれたこと、これが何よりも嬉しかったです。
これでエクアドルでの活動も一端は終了ですが、今後も何らかの形で関わると共に、いつかプロジェクトの成果を確認するために戻って来たいと思います。
さて、いよいよ明日には飛行機で移動、ヒューストン経由で20時間の強行軍ですが、4ヵ月ぶりの日本、とても楽しみです。
最後のランチ
エクアドルでの最後の週末。
ということで、日本ではなかなか食べられないものを料理しようと思い立ち、スーパーで食品を物色。そんな中で興味を持ったのが七面鳥。日本ではなかなか食べる機会がありませんが、こちらではごく一般的に販売されています。
勢いで買ったのはいいものの、これまで七面鳥の料理など経験したこともなく、アパートで途方にくれる私。そんな状況を見兼ねたお手伝いさんが、料理方法をいろいろアドバイスしてくれます。そして、即席の料理教室の始まり。ソースの作り方からオーブンでの温度調節まで細かく指導していただきました。出来上がったのを試食してみると、とっても香ばしくてジューシー!新たな料理法を学んだ有意義な一日でした。
市場調査
いよいよエクアドルでの活動終了を来週に控えて、今は引き継ぎや報告書の作成に大忙し。そんな合間を縫って、市場の価格調査を行いました。今回の調査は我々が集落で支援している農産物が地方市場ではいくらで販売されるのかを把握するのが目的で、インターンの大学生、カウンターパートと手分けをして聞き取りを行います。
今回聞き取りを行ったマーケットは県内でも最大規模、毎週一度開催されるのですが、周辺の先住民がそれぞれ販売したいものを持ち寄り、町全体が大きな取引上へと変貌します。ここでは手に入らないものはないと言われており、農産物だけでなく、羊や食用ネズミ、魚、薬草、さまざまなものが取引されています。
そんな中、精肉販売地域で聞き取りを行っていると、羊の販売を行っていた先住民の女性から、「ちょっと手伝ってよ!」とお願いが…訳もわからぬまま、裏に連れて行かれるとそこではまさに羊の解体が!
どうやら、女性一人では大変だったらしく、なぜか我々も訳もわからぬまま手伝うことになりました。。鶏や食用ネズミの加工には慣れていますが、羊の解体は初めて。カウンターパートとへとへとになりながらも、無事に完了しました。まさか市場調査で羊の解体を学ぶことになるとは思いませんでしたが、最後にまた日本では決して使うことのない新たなスキル(?)を身に付けられた気がします…
15年ぶりの再会 その2
エクアドルでの活動を終える前にどうしてもやりたかったこと。
一つは15年前にホームステイ先としてお世話になった家族にお礼を言うこと。そしてもう一つは、僕の人生を変えてくれた女の子と再会すること。
15年前、エクアドルで留学していた頃、ホームステイ先に一人の女の子がお手伝いさんとして働いていました。
毎日、掃除をしたり、料理の手伝いをしたりしていたのですが、その子は何と当時8歳。
そんな小さな子が毎日学校が終わった後に家に来てはトイレの掃除や部屋の片付けをする姿を見て、初めて途上国の現実を知ると共に、本当に衝撃を受けました。
そして留学中、彼女が僕にとって一番の友達、そしてスペイン語の先生になりました。ほとんどスペイン語を話せなかった当時、スペイン語で、「これは眉毛、これはまつ毛、これは鼻っていうんだよ」などと毎日遊びながら教えてもらっていました。そして、帰国する際には、ホームステイ先の家族と一緒に空港まで見送りに来てくれて、最後まで泣きじゃくっていました。
その子の存在が、エクアドルでのホストファミリーと共に、僕を国際協力の仕事に向かわせた一番の原動力になっています。
そしてこの週末、片道7時間をかけて15年ぶりに彼女に会ってきました。
当時8歳だった彼女も現在は23歳、既に結婚して4歳のお子さんがいるとのこと。
ターミナルで待っていた彼女を見て、一瞬誰だか分かりませんでしたが、嬉しそうな笑顔を見た時に、23歳の女性の中に8歳の当時の女の子の姿がふっと現れた気がして急に昔に戻った気になりました。
その後、彼女の自宅で家族皆さんに歓待して頂きました。既にお母さんになっている彼女や、当時の彼女そっくりのお子さんを見て、時間の流れを改めて感じると共に、家族と幸せに暮らしていることが分かって本当に嬉しかったです。
移動が往復14時間、滞在時間は3時間という強行軍でしたが、エクアドルでの活動も終盤を迎える中で、今の自分の原点となった人達に会えて、そしてきちんとお礼を言えたということ、それが何よりの喜びでした。
15年ぶりの再会
国際協力の仕事。
この仕事を志したきっかけは15年前に大学を1年休学してエクアドルで留学したこと。
生まれて初めての海外、そこで見た途上国の現実が今の原動力にもなっています。
当時はエクアドルの家庭でホームステイをしていましたが、ホストファミリーは私のことを本当の家族のように扱ってくれて、帰国時には「エクアドルにも家族がいることを忘れないでね」と涙を流してくれました。
しかし、当時はインターネットもほとんどない時代。時間が経つ中で次第に連絡が取れなくなってしまいました。
今回、エクアドルでの活動が決まった時、最初に思い出したのはホストファミリーのこと。
何とか連絡を取ろうと休日に片道5時間以上をかけて昔住んでいた町や家を訪ねましたが、15年も経つと全て変わっていて、結局手がかりを見つけることはできませんでした。
もう会えないのかなと半ば諦めていたのですが、そんなとき、今年の1月からはじめたFacebookを通じて、エクアドル時代の知人からホストファミリーの住所について連絡が。
そして週末、ついに皆さんに会うことができました。
ホストマザーや旦那さんも70歳を迎えて少しだけ年を取っていましたが、中身は全然変わっておらず、会った瞬間にみんなで号泣。そして、15年間で何があったかを一晩かけて話し合いました。学生時代に戻ったような、懐かしい時間を過ごすことができました。
エクアドルでの活動も終盤を迎えていますが、一番会いたかった人達に会って、きちんとお礼を伝えることができたこと、これが本当に嬉しかったです。