集落への道のり
毎週月曜日は集落でのワークショップ、アンデスの山道を車で一時間以上かけて目的地へと向かいます。
途中では、羊飼いならぬアルパカ飼いの女の子や薪を運ぶお婆さんなどに出会います。
道すがら、少しでも知っている顔に会うと必ず挨拶。世間話をしながら、日々の生活の様子や農産物の生育状況など、彼等の抱える課題をさりげなく把握します。こちらに来て学んだ事、それは地域の課題を知るためには、人々に何が課題であるかを聞いて回るのではなく、日常生活について話を聞く中で、彼等が無意識に感じている問題意識を感じ取ることが必要である、ということです。例えば、「今、どんな問題があるの?」と聞いても、皆さん「特に問題ないよ。」と答えられて終わりですが、日常生活について雑談をする中で、お子さんが予防接種を受けられないで困っている、とか、馬鈴薯が害虫にやられている、等のプロジェクトとして必要な情報が入手できます。
こういうとき、やっぱり頼りになるのはおばさまたち、独自の情報網を持っていて、どこの家で子どもが生まれたとか、どこの家で羊が盗まれたとか、何でも話してくれます。
ひょっとして、僕のことも何でも知ってるんじゃないかと時々怖くなりますが…
日曜日
日曜に入ってようやく水道も復旧、なんとか日常生活に戻ったか…
と安心したら、今度はインターネットがダウン。
どうやら、町全体のネットがダウンしたらしく復旧は月曜以降とのこと。
ネットがないと仕事もできませんが、何かが起こるのが途上国の常、ということで気分転換にマーケットで食材を調達して料理に挑戦。
今週は野菜の浅漬けと親子丼を作りました。
とはいえ、日本と同じ食材が手に入るはずはなく、似たような食材を探します。
きゅうりの代わりはズッキーニ、ナスはエッグプラント、大根はラディッシュ、白菜は名前の分からない何か(笑)、そして、漬物石の代わりには鍋とポットを代用!とってもワイルドですが、出来上がりを試食してみると、まさに日本の味が!
ネットのない中、日本に思いを馳せる一日でした。
水不足
金曜の仕事を終えて家路につく。
「今週も随分働いた、さて、今夜は何を作ろうか?うむ、この疲れた体を癒すには野菜スープでも作ろうか」とつぶやきながら優雅に蛇口をひねる…。
「…。」水が出ない…
「あれ?おかしいな?」まだ余裕を失わずに、再度蛇口をひねる。
「…。」
「も、もしかして。。。」淡い期待を抱きながら、もう一度蛇口をひねる。
「…。」
「えーー!!!まさか水でないの!!!」
この時点で余裕はゼロ、慌てて大家さんに電話をかける。
「おうタケシ、元気か?」「元気じゃないよ!ぜんぜんお水が出ないんだけど!!」「気づいたか、いやー、水不足でさ、今日はこの地域、断水なんだよね、一日ぐらい我慢できるだろ、ワハハハハ!」「ワハハじゃないよ!!お水がないと困るんだけど!!」「わかった、わかった。特別にタンクを一つ送ってやろう、これで明日までしのぐんだ、よい週末を!」ガチャン…
そして、届けられたのがこのタンク。エクアドルでの優雅な土曜日、これ一つで料理もお風呂もトイレもしのぐ事になりました…
宇宙に一番近い山
今日は久しぶりの晴天!
ということで、街からはエクアドルの最高峰、チンボラソ山(標高6,310m)がとても綺麗に見えました。
こちらの人に「世界で一番高い山は?」と聞くと、エベレストではなく、「チンボラソ山!」と返ってきます。「なぜ??」と聞くと「地球は球形ではなく、楕円形であり、赤道に近いところにあるチンボラソ山こそが、地球の中心から一番離れた所にある、つまり、宇宙に一番近いところにあるんだ!」と鼻を膨らませて答えてくれます。。いくらなんでもそんな計算の仕方はないんじゃないか。。と思ったりもするのですが、彼等の郷土愛の深さを目にすると、とてもそんなことは言えず、「なるほど!!」と感心したふりをしている日本人の私でした。。
とはいえ、こんな素敵な景色を見ていると、それだけで幸せな気持ちになれます。
集落での指導 鶏の加工方法
集落での食事(その2)
つい先日、集落での食事について紹介しましたが今日も違う集落でおもてなしを受けたのでご紹介。。。
集落ではお昼ご飯に招待していただくこともあり、そんなときにはお断りするのも失礼なので、毎回ありがたく頂いています。
内容はその村で採れるものが中心なのですが、そんな中、今日訪問した集落の特産品は「馬鈴薯と地鶏」。ということで、お昼は何となく「馬鈴薯と地鶏を使ったものかなー。。。」とワクワクしていたのですが、出てきたのは、予想の遥か上を行く「20個のジャガイモと3個のゆで卵の盛り合わせ!!」。
最初見たときは、一緒に訪問した三人で一皿をシェアするものだと思ったのですが、次々と同じお皿が出てきて、結局一人一皿ずつ山盛りのジャガイモとゆで卵を食べることに。。
「出していただいたものは全部食べる」というのが、私の信念(?)なのですが、さすがに朝ごはんにもゆで卵を1個食べていたことを思い出すと、「卵を一日で4個食べるのはやりすぎだろ。。。」という心の声に従い、結局、ゆで卵二個とじゃがいもの山半分を食べた時点でギブアップ。
残りは家に持って帰ることにしましたが、村の方がもりもり食べるのを横目で見ながら、彼等がいつも元気な理由が分かった気がしました。。
火山活性化・・・!
私が住む町はアンデス山脈のど真ん中。
昨日からすぐ近くの活火山(Volcán Tunglahua)の動きが活性化したとのこと! 現在は警戒レベルが三段階中の二番目に引き上げられており、新聞やテレビでは火山に近寄らないようにという警告と共に、火山灰への注意が呼びかけられています。火山の噴煙は家の近くからでも確認でき、大きなきのこ雲が立ち上っている様を見ると、自然の荒々しさを実感します。。 私が住む町までマグマが到達する恐れはないのですが、活性化するたびに灰で町が埃だらけになるほか、健康への悪影響や農産物への被害も甚大です。普段は陽気なエクアドル人もこの時ばかりは町でもマスクをしてうつむきがちに歩いています。。 早くおさまるといいのですが。。 http://www.ecuavisa.com/articulo/noticias/nacional/52372-nueva-explosion-del-volcan-tungurahua 写真は昨年、火山が活性化した時に近所で撮影したものです。 |