多文化共生

在日コリアンとしてこの社会で生きるということ、民族学校オモニのみなさんとともに考える

朝鮮学校の無償化訴訟において、東京高裁では原告敗訴の判決となりました。 今回のイベントでは、原告弁護団の伊藤朝日太郎弁護士から在日コリアンの歴史、朝鮮高校の現状などについてお話を伺います。続いて朝鮮学校にお子さんが通っているオモニ(お母さん)の方々からこの社会で在日として生きるということ、民族教育を受けることの意味などをお話いただきます。私からは練馬区における多文化共生の現状と課題などをお話します。朝鮮高校の無償化訴訟の韓国の元徴用工への判決などについて、その背景をぜひ皆さんと一緒に考えたいと思います。ぜひご参加ください! 日時:12月8日(土)14時~16時 場所:大泉教会、キッズスペース有 参加費:200円 連絡先:03-5935-4071 岩瀬たけし事務所まで  

By |2018-12-04T16:43:58+09:002018年12月8日|Tags: , , |0 Comments

<3.11 あなたはどこでなにをしていましたか? 人物図書館に参加して>

東日本大震災からちょうど8年が経ちました。 3月10日には練馬で行われた反原発デモに参加し、3月9日には練馬図書館のイベント「人物図書館 in 練馬」に参加しました。「人物図書館」とは「ひとはだれでも一冊の本である」という考えで参加者の方がそれぞれお話をする、というもので今回は東日本大震災がテーマでした。一人ひとりから伺う311の経験がどれだけ皆さんの人生に影響を与えたか、という物語、とても印象的でした。私自身、3.11がなければ、議員を志していなかったかもしれません。私が人物図書館で話した内容をご紹介します。 震災が起きた日、私は東日本橋のオフィスにいました。地震の後、7時間をかけて大泉学園の自宅へと歩いて帰りました。ただ、スーツと革靴で長時間かけて歩くことの辛さよりも衝撃的だったのがテレビで流れてきた津波の惨状でした。同時に、ミャンマーやウガンダから日本に難民として逃げてきた人たちが「東北に支援に行きたい。自分も同じような思いをしたからわかる」と次々と申し出て行動に移す姿に、私も何かしなければ、とハッとさせられました。 そして数か月後、友人の外国人の方が立ち上げたボランティア団体の活動の一環で、石巻へとボランティアに行きました。そこで見た景色は一生忘れません。 津波の傷跡がまだ残る中、多くの家ががれきになっていました。玄関だったところには、その家で亡くなった方が大切にしていたのでしょうか、包丁だったり、お酒だったり、そして機関車トーマスのプラレール、ポケモンのぬいぐるみなどが飾られていました。 がれきの中、色とりどりに飾られたものを見て、亡くなった方の人生の一端に触れる、例えようのない感情でした。 その中で、私たちの仕事は、海水に浸かった家を壊すことでした。津波に襲われて残ったとしても、海水が柱を侵食してしまった以上、住むことはできません。そうしたお宅を大きなハンマーで壊す、そんな仕事でした。そして、案内されて、驚きました。それはあまりに大きく、あまりに奇麗な家だったからです。家の奥様が出てきていいました。この家は、去年、長年の夢をかなえてローンを立てて建てたばかり、自分たちの思いが詰まっているとのこと。この壁紙はこの色にこだわったの、子ども部屋は、子どもが大きくなっても大丈夫なように、こんな工夫をしたの。それは嬉しそうに話してくれるのです。そしてその話を聞きながら私たちは力いっぱいハンマーを振り下ろし、壁を叩き壊します。涙を流しながら、そしてもの凄い怒りを感じながら。でも一体何に怒っているのか、何をしたいのか、抑えようのない感情でした。そして、最後に「ありがとう」と言われたときに、号泣しました。 それと同時に、日本人でも自分のことだけで精一杯なのに、ともすると、言葉が不自由で震災弱者と言われたりする外国人の皆さんが、途上国での生活の経験や、体の屈強さなどの強さを生かして、頑張っている。大きな驚きでした。 どんな幸せでも一瞬で壊されてしまう。必要なことは地域の繋がりであり、普段から支えあえる関係を築くことだと思います。 また、「自主避難者」への住宅無償提供を打ち切られるなど、被災者の方々は非常に厳しい状況を余儀なくされています。練馬区でも、多くの避難者の方が生活しています。自治体として、しっかりと彼らの暮らしを支えていくことの必要性とともに、子ども達のためにも原発の無い日本を築いていくことが重要だと改めて感じました。(写真は石巻へボランティアに行った時のものです)

<練馬の多文化共生、一歩前へ!練馬に住む外国籍の方、全国で13位です>

練馬区に住む外国籍の方は約20,000人。全国の市区町村で13番目に多い方がこの地域で暮らしています。多文化共生を進めるために区がもっと取り組むべきです! 先日の予算委員会では多文化共生に関わる連絡調整組織の設置、多文化共生に関わる区の基本方針の見直し、外国語相談の充実などを求めました。 区からはすべての訴えに前向きな回答、少しずつですが確実に区の取り組みは進んでいます。 私がもっとも力を入れたことの一つが外国籍住民をはじめとするマイノリティの権利の保障でした。この4年間、「なぜ一票にもならない外国人の権利をそんなに訴えるんだ!?」と何度も言われました。でも私は外国人をはじめとする様々なマイノリティが住みやすい社会こそが誰にとっても住みやすい社会だと信じ、訴えてきました。今回が任期の中で、議会で訴えられる最後の機会でしたが、その中で目に見える形で前に進んだという事、本当に良かったと思います。 委員会でのやり取りをご報告します。あくまでも概要ですので、詳細は今後公表される正式な議事録をご確認ください。 <新たに区民になった方の3人に一人は外国籍住民> 2019年2月現在、練馬区の外国籍住民の数は19,716名、全国の市区町村でも13番目に多い数字です。特に近年は急増しており、昨年に新たに区民となった方のうち3人に一人が外国籍でした。昨年12月には「入国管理法」(入管法)が改正され、さらなる外国籍住民の受入に国は舵を切りました。 練馬区は2019年1月に公表された長期見通しの中で、外国籍住民の数を30年後の2049年には41,000人になると予想しています。しかし、今回の修正は12月の法改正による影響は含まれておらず、今後も区の想定を大きく超えて外国人人口が増えると考えられます。 そうした中で、区の多文化共生への対応は待ったなしの状況です。練馬区の多文化共生施策の基本政策は2012年に策定された「練馬区国際交流・多文化共生基本方針」(基本方針)に基づいています。 <主張1.多文化共生に関わる事業の連絡・調整組織を設けるべき> 同方針では、推進体制の整備として、「区民の主体的な活動を支援し、国際交流事業および多文化共生事業を総合的かつ効果的に推進するために庁内に横断的な連絡調整組織を設置し、連携体制の強化を図る。」としています。しかし、これまでは必要に応じて庁内で連絡調整のための会議を実施してきたとのことでした。多文化共生を総合的に推進するために、方針に示されるように、連絡調整組織を設置すべきです! <区の回答> 区の各所管課で行っております取り組みを整理して検討部会を設けて、今後の外国人施策の方向性について庁内横断的に検討します。 <主張2.多文化共生基本方針を改訂すべき> 社会の変化などを反映させるため、2012年に策定された基本方針の実現の状況を評価するとともに、改訂に向けた検討を開始すべきだと考えます。あわせて、2009年に実施された「外国人意識意向調査」についても前回の調査からちょうど10年が経過する中、練馬区でも改めて意識意向調査を実施すべきです! <区の回答> 各所管課で行っている取組をまずは整理します。その中で基本方針も検討します。そのうえで、今後の外国人施策の大きな方向性を定めていく中で、現在の方針の在り方も検討されます。外国人の実態把握も非常に重要なことと考えています。今後、調査という形をとるかは別として、今後の検討を進めます。 <主張3.総合相談窓口の充実を> 外国人の相談件数は増加、内容も多岐にわたっています。政府が今後、20億円の予算をあてるのが、全国100カ所に設置予定の「多文化共生総合相談ワンストップセンター」です。具体的には様々な疑問や悩みに翻訳アプリなどを活用して、11言語での相談に応じるものです。練馬区は対象とはなりませんが、他自治体の視察等を行い、独自でのセンター設置に向けた準備、検討を始めるべきです! <区の回答> 今後件数が増大した場合には、開設時間の拡大や言語の多様化は考えていけると思っております。 <主張4.専管組織の設置を> 練馬区では、地域振興課の事業推進係が多文化共生事業を担当していますが、文化交流ひろばに関すること、区民保養施設に関すること、指定葬儀場に関することも担当しており、専任で担当する職員すらいません。他区では、新宿、大田、台東、豊島、足立などで専管の課や係が存在しています。練馬区でも多文化共生施策を専管する「係」以上の組織を置くべきです! <区の回答> 庁内横断組織で外国人施策の方向性を見極めながら、今後の組織体制の在り方も検討したいと思います。 <岩瀬の感想> 全ての訴えに対して非常に前向きな回答でした。庁内横断的な組織の設置については区として取り組むと明確に答えたこと、基本方針や外国籍住民の実態調査についても前向きに検討する、と回答したことは大きかったと思います。そしてぜひこうした取り組みを今後も続けていきたいと思っています。 写真は地域で行った多文化共生に関わる講演会のもの(2017年)と、エクアドルでの活動(5年前)のものです。  

By |2019-02-27T20:57:12+09:002019年2月27日|Tags: , , |0 Comments

<いわせてカフェ、行いました。そして今日は子育てサークルです>

議会の合間に地域のみなさんと暮らしのこと、政治のこと、地域のこと、なんでも気になることを紅茶やお菓子を楽しみながらフリーでお話する「いわせてカフェ」を行いました☺午前と午後の二部、今回は学童クラブの待機児童問題、図書館の指定管理、児童相談所の設置などなど、わたしたちの暮らしに直接かかわりのあることばかり、当事者の方々の切実な思いや悩みを共有いただきました。社会を変えるには地域から、皆さんのお話を聞いて、議会で訴えていくためにとても貴重な機会です。 練馬区は23区で唯一、区としての児童相談所の設置に反対しています。今回のカフェには、新宿区で外国にルーツを持つ子どもの支援を行っている方がお越しになり、どれほど子どもを取り巻く状況が深刻かをお話いただきました。児童相談所自体もパンク寸前でなかなか個別の対応が難しいといったお話、とても勉強になりました。 学童クラブの待機児童、練馬区では保育所よりも学童クラブに受かるのは難しいと言われていて、今年も5,400人以上が申込をしています。特に1年生が優先で合格するので、2年生になって落ちてしまう方がとても増えたというお話も。 そして、大学図書館で長く働いていた方から練馬区でも、幅広い区民の意見を聞くために図書館運営協議会を設置すべきというご提案をいただきました。 日々生活する中で直面する具体的な問題を伺えるのは、私にとって、一番有難いことです。社会を変えるにはまずは地域で起こっていることを知り、その問題を一つのきっかけとして、地域や社会の問題を解決するために議会で取り組むことが大切だと思っています。ぜひこうした機会をまた持ちたいと思います。 そして、今日の2時から、事務所でお子さんと保護者の方と一緒に行う”子ども英語サークル”を行います。英語といいながらも、楽しみながら、ペルーの方など、様々な文化に小さい頃から触れよう、というサークルです。また、子育ての悩みなども一緒に考えます☺よろしければぜひお越しください!  

By |2019-02-24T11:26:44+09:002019年2月24日|Tags: , , |0 Comments

親子で楽しむ練馬多文化フェス@大泉

練馬区で暮らす外国籍の住民は約2万人、5年前に比べて1.5倍に増えています。多文化共生のためには、子どものころから外国語や外国文化に親しむことが近道。地域の外国につながる住民の皆さんと子育てを共有しましょう☺ ゲストにはコンゴ民主共和国(DRC)出身で元ミュージカルのライオンキングのドラマーだったBBモフランさんや、バングラデシュ出身で保育士として活躍するパパ、海外で発達障害について学び日本で活動する方など、様々な方をお招きしています。 ぜひお気軽にご参加ください! 対象年齢:子どもや保護者の方(楽しんでくださる方なら年齢を問わずどうぞ☺。お手伝いスタッフも歓迎です) 申し込み:岩瀬たけし事務所(iwasetenerima@gmail.com) 参加費:300円

By |2019-01-22T19:31:33+09:002019年1月20日|Tags: , , , |0 Comments

練馬大泉こどもえいご(多言語)クリスマス会

多文化共生のためには、子どもの時から外国語や外国文化への抵抗を無くすことが近道!スペイン語・英語を駆使し国際協力の仕事をしてきた「トリリンガル・パパ」の練馬区議会議員 岩瀬たけし、英語で子育てをするママや、地域の外国につながる住民と一緒に、英語や多言語を取り入れた子育てを共有しましょう。外国語は大の苦手!というパパ・ママも、子どもと一緒に楽しんじゃいましょう。外国語を母語とする方の参加も、大歓迎。あなたの言語と文化を持ち寄ってください☆ 〇日時:2018年12月16日(日)2時30分~5時 〇会場:日本キリスト教団 大泉教会2F(自動ドアを入り階段で2Fに上がってください)〒178-0061 東京都練馬区大泉学園町2-23-54 〇プログラム:最初の一時間くらいはアクティビティ、その後、5時くらいまで自由参加の交流会。 〇対象年齢:大体2歳くらいから就学前くらいの子どもと保護者の方(でも楽しんでくださる方なら年齢問わずどうぞ!お手伝いスタッフも歓迎です)。 〇申し込み方法(先着15組まで):以下のemailにお名前、年齢と人数を添えてお申し込みください。iwaseteEnglish@gmail.com 〇参加料: 300円(会場費・お菓子代) 〇持ち物:各自の飲み物。交流会参加の方はオモチャ持ち込み歓迎です。こちらでも準備しますが足りないかもしれません。 〇主催:練馬区議会議員 岩瀬たけし事務所(www.iwasetakeshi.net 03-5935-4071) 練馬大泉英語・多言語子育てクラブ

ぎっくり腰…

金曜から定例会が始まりました。今年最後の定例会、気合を入れて臨んだところ、初日の朝にぎっくり腰に…。 これまで何度か経験しましたが、今回が一番ハード。最初は、「なんだか腰が重いな…」というくらいだったのですが、議会で座っているとだんだんと脂汗が…。これはヤバい、と慌てて友人の田辺ちあきさんの鍼灸院に助けを求めます。区役所から診療所まで通常は5分程度、それが永遠の長さに感じます。自分がケガをして初めてわかるのですが、練馬もこんなに細かい段差が多いのですね。でも、エレベーターを待っていたら、知らない方から「大丈夫?」と声をかけられて「この薬は効くのよ!」と突然不思議な錠剤をいただけたり、皆さんのやさしさに触れることもできました。 その後、施術を受けて少し楽になり、なんとか家に到着。着いた瞬間、「パパ―、鬼ごっこしよー!!」と抱きついてくるのを「だめーーーー!」と鬼の形相で止めるわたし。あまりの迫力に固まる息子。「どうしたの??」と聞くので、ぎっくり腰について「英語では魔女の一撃っていうくらい痛いんだよ」説明。すると魔女の部分だけわかったらしく「こわいーーー、パパ死なないでね!!」と泣きそうになりながら、抱きついてくる。「ぬぬぬ」声にならないうめき声をあげながらも息子のやさしさにほっこりした私でした。しかし痛いです…

<練馬大泉こどもえいご(多言語)クリスマス会 12月16日@大泉教会 のご案内>

<練馬大泉こどもえいご(多言語)クリスマス会 12月16日@大泉教会 のご案内> 多文化共生のためには、子どもの時から外国語や外国文化への抵抗を無くすことが近道!スペイン語・英語を駆使し国際協力の仕事をしてきた「トリリンガル・パパ」の練馬区議会議員 岩瀬たけし、英語で子育てをするママや、地域の外国につながる住民と一緒に、英語や多言語を取り入れた子育てを共有しましょう。外国語は大の苦手!というパパ・ママも、子どもと一緒に楽しんじゃいましょう。外国語を母語とする方の参加も、大歓迎。あなたの言語と文化を持ち寄ってください☆ぜひお気軽にご連絡ください! 〇日時:2018年12月16日(日)2時30分~5時 〇会場:日本キリスト教団 大泉教会2F(自動ドアを入り階段で2Fに上がってください)〒178-0061 東京都練馬区大泉学園町2-23-54 〇アクセス:西武池袋線 大泉学園駅北口から徒歩15分。または北口から「朝霞行き」「成増駅南口行き」バスで「住宅前」下車 徒歩2分 大泉図書館向い。 〇プログラム:最初の一時間くらいはアクティビティ、その後、5時くらいまで自由参加の交流会。 〇対象年齢:大体2歳くらいから就学前くらいの子どもと保護者の方(でも楽しんでくださる方なら年齢問わずどうぞ!お手伝いスタッフも歓迎です)。 〇申し込み方法(先着15組まで):以下のemailにお名前、年齢と人数を添えてお申し込みください。iwaseteEnglish@gmail.com 〇参加料: 300円(会場費・お菓子代) 〇主催:練馬区議会議員 岩瀬たけし事務所(www.iwasetakeshi.net 03-5935-4071)練馬大泉英語・多言語子育てクラブ    

<朝鮮学校「高校無償化」裁判高裁判決 ねりま集会に参加して>

先日、朝鮮学校の無償化にかかわる東京高裁の判決についての集会に参加しました。 判決の解説をしたのは原告弁護団の伊藤朝日太郎さん。朝鮮学校が2010年11月に無償化の申請をしたにもかかわらず、2年以上も審査が棚ざらしになっていたということ、そして審査中に拉致問題や国民の理解を得られないことを理由に審査の要件を朝鮮学校にとって不利に変えてしまういわば「壮大な後出しじゃんけん」が行われたことなど、非常にわかりやすく、国の問題について説明されました。 国は無償化を行わない理由の一つとして「国民の理解を得られない」ことを挙げられています。しかし、国がなすべきことは、国民の理解を得られるように努力をすることです。それをせずに国が率先して差別するようなことがあってはなりません。こうした状況に対して、人種差別撤廃委員会などの国際機関からも何度も非難がされています。 朝鮮高校の在校生や先生、オモニの方々から意見表明もされました。こうした状況を変えるために、在校生の方々は毎週、文科省の前で訴えを行っているそうです。弁護団は最高裁でも争うということですが、私たちも地域の中で、ぜひ朝鮮高校の無償化に向けて取り組んでいきたいと思っています。取り組みの一つとして、12月8日には大泉教会で朝鮮学校の在校生のオモニの方々からお話を伺う機会を持ちますのでぜひお越しください。

By |2018-11-21T20:22:18+09:002018年11月21日|Tags: , , , |0 Comments

「世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例」勉強会に参加して…国籍・民族・LGBT差別の禁止とともに苦情処理委員会を設置した日本初の条例

先日、多文化共生・自治体政策研究会の学習会に参加しました。こちらの研究会、多文化共生の研究者や自治体の議員から構成されていて情報交換のほか、視察や講演、勉強会などを行っています。一昨年は埼玉県蕨市のクルド人が多く住む通称「ワラビスタン」と中国の方が多く住む「川口芝園団地」を視察し、昨年は渋谷にあるモスク「東京ジャーミイ」を訪問しました。今年は、「世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例」を勉強するため、世田谷区役所を訪問し、担当課長と上川あや区議からお話を伺いました。 この条例、基本理念は全ての人が「多様性を認め合い、人権が尊重され、尊厳を持って生きる」ことができるよう定めるもので、一番の特徴は、国籍や民族、LGBTに対する差別を禁止する内容を含むことにあります。 また、この条例ではLGBTや人種差別に特化して区民からの相談を受け付ける区長の諮問機関「苦情処理委員会」を設けています。苦情処理委員会は区長の諮問機関で、有識者ら3人で構成。関係者から意見聴取などをして区長に意見を言い、区長は「必要に応じて適切な措置を講ずる」と定めています。差別の取り組みだけでなく、苦情処理にも踏み込むのは全国でも初といわれています。 条例について、性的少数者の権利擁護に取り組む中川重徳弁護士は「実質的な差別禁止規定であり、罰則がなくても社会の基本ルールを明示することに意味がある。性的指向や性自認による偏見や固定観念が根強く残る状況で、啓発の意味は非常に大きい」としています。(ハフィントンポストの記事より)https://www.huffingtonpost.jp/taichiro-yoshino/setagaya-jourei_a_23374146/ 勉強会では、条例制定の経緯とともに今後の課題を確認しました。 世田谷区は平成25年に策定された区の最上位計画(実施計画)で、「外国人、性的マイノリティを理由に差別されることなく、多様性を認め合い、人権への理解を深めるため、人権意識の啓発や理解の促進をします」と定め、同性パートナーシップを認める要綱を含め様々な施策を実施してきました。しかし、固定的な性別役割分担意識の解消が進まない、また、外国人の地域社会の構成員としての社会参画に課題があるといったことから、理念を共有するために条例策定に至ったとのことでした。 この条例の課題は、罰則規定がないこと、苦情処理委員会の審査の対象となるのは、区の施策に関わることのみで、民間同士のトラブル(例えば国籍によるアパートの入居拒否)は受け付けない、といったことがあります。しかし、今後の運用の中で、差別的な落書きや、動画による名誉毀損、入居拒否や就職差別など、区の業務以外の苦情も、専門調査員が調査して改善要請するなどの対応を検討するとのことです。 練馬区でも、昨年一年間で新たに区民となった方のうち、約4割が外国籍だった中で、国籍、民族による差別行為は年々増加しています。例えば、公共施設における差別的な落書きの件数はこの5年間で大きく増加しており、外国人であることを理由にマンションへの入居を断られたという相談も多くいただいています。また、性的マイノリティに対する差別、偏見、無理解も依然として存在しており、学校の教員やクラスメイトによる無理解によって学校に行くのがつらいといった相談もいただいています。こうした中で、練馬区においても国籍、民族、性的指向による差別を許さないという明確な姿勢を条例という形でしっかりと示すべきだと改めて思いました。 (写真は世田谷区議会です。ちょうど世界自閉症啓発デーだったのでロビーでは写真展などが行われていました、こうした取組も素晴らしいと思います。)