児童館の指定管理業者への移行への反対討論
昨日、6月29日は練馬区議会第二回定例会の最終日、議員としての初めての討論も行いました。討論とは、練馬区が提出した条例案(議案)に対して、賛成ないし反対の立場から、議員の皆さんの前で意見を述べるもので、政治家にとって自分の意見を公にし、他の議員の賛否を問う非常に大切な機会です。
今回、私が行ったのは、東大泉と平和台児童館の指定管理業者(民間企業等)への経営の移行に関する条例への反対の立場での討論でした。
児童館は、乳幼児から18歳までの子ども達が自由に集まることのできる場所であると同時に、児童福祉法に基づく、福祉のための施設です。つまり、例えば、最後に家で食事を取ったのは2日前、または、毎日違う場所にあざを作ってやってくる、そんな問題を抱える子ども達を見つけて、保護するために適切な対応をとる施設でもあるのです。
…
そのため、児童館条例の変更に際しては、児童虐待防止等の児童館の果たすべき重要な役割に鑑み、これまでに指定管理業者への移行が行われた施設での総合的な検証が行われていないこと、移行後の継続的な人的配置が保障されていないということ、保護者や住民の方への十分な説明がなされていないということ、そして、何よりも400名以上の保護者の方が反対の陳情を出していることから、現時点での指定管理への移行を反対しました。
初めての討論ということで、内容も然ることながら、作法も含めてすべてが勉強。最初に議長に名前を呼ばれて、「議長、4番!」と自分の番号を述べ、議長に向かってお辞儀をした後に演題に立つ、という流れなのですが、どのタイミングで声を挙げたらいいのか、とか、どのくらいお辞儀したらいいのか、とか、一つひとつが我ながらぎこちない。。。
そして、演題に立つと、タイマーが動き始めます。討論は何としても5分という制限時間内に抑えなくてはいけません。そして、いざ話し始めると、違う意見の方からの野次や大きな声の独り言(?)が…。一つ一つが大変ですが、そんな中、救いとなったのが傍聴に来てくださった皆さんの応援でした。二階から身を乗り出して見守ってくれる皆さん、その顔を見ると、ふっと緊張が解けて、しっかりと5分間を乗り切ることができました。
最終的に、議案は賛成多数で可決されてしまいましたが、それでもしっかりと声を挙げたということ、それはこれから児童館が外部委託されるにあたっても、その手続きや運営状況について住民の方とともにしっかりと監視するというはっきりしたメッセージを送ることができたと思っています。
昨日の討論の内容、既に公開されていますのでよかったらぜひご覧ください。
(6月29日本会議 真ん中より少し後ろ)
http://gikai02.kaigiroku.jp/dvl-nerima/2.html
安保関連法案に対する反対の意見書
今日は練馬区議会第二回定例会の最終日。
本日の、そして本会期で一番の山場となったのが、国会で審議されている安保関連法案に対して廃案を求める意見書(案)の提案でした。
現行憲法の解釈拡大によって集団的自衛権を認めようとする安保関連法案、そのことに対し、地方議会ができる唯一、そして最大の意思表示が、地方議会から国会への反対の意見書の提出でした。
現在、200以上の自治体が、今回の法案に対する反対、ないし慎重審議を求める意見書を出しています。そんな中、ここ練馬区でも、共産党、生活者ネット、市民の声、ふくし(かとうぎ桜子さん)、オンブズマン(土屋さん)からなる超党派の議員団(13名)が共同で意見書案を議会に提出しました。
練馬区議会では、これまで、意見書を提出するためには各会派の代表があつまる幹事長会で全会一致でなければならないという”慣例”が存在していました。また、すでに同様の陳情書が住民から出されている場合、同一趣旨の議案を提案してはならないという”ルール”も存在していました。
それを破ることは、議会に激震が走ることになります。「全会一致」だけでなく「陳情優先」まで反古にするには、それなりの道理と覚悟が必要です。“慣例”をいくつも覆して議員提出議案として意見書を提案するということは、練馬区議会としては大変大きな転換になる可能性もありました。
しかし、そのような中にあっても今回は、その緊急性、重大性から、そのすべてをあえて破っても提出することにしました。
本意見書案の提出を巡っては、初めてのことであり、様々な障がいがありましたが、その中でも最後まで貫いたこと、非常に大きな一歩を刻むことができたと思います。残念ながら議会では否決されてしまいましたが、議会でしっかりと審議されたこと、そのことに大きな意味があったと思います。
議決の時、反対の方々の冷たい視線を浴びながら、賛成のために立ち上がった時、正しいことしているという思い、そして、これからの活動を思い、全身に鳥肌が立ちました。
今回は残念な結果になりましたが大切なのはこれからです。安保関連法案を何とか廃案とするために、地域の中で、政党を問わず共同で声を上げ続ける、そんなことをし続けたいと思います。そして、その一つの試みとして、7月1日に練馬駅で安保関連法案に反対する集会およびパレードを行います。ぜひ、皆様も一緒に、頑張りましょう。
初議会の感想
練馬区議会第二回定例会が6月29日まで行われています。
私にとっては初めての議会、毎日が怒涛のように過ぎていく勉強の日々でした。。
まず、議会の仕組みについて
議会は大きく本会議、常任委員会、特別委員会に分けられます。
流れとしては、本会議に提出された各議案を、分野別に常任委員会、特別委員会で審議することになっています。
最初に、希望する委員会への振り分けが行われるのですが、これは大きな政党から順番に割り当てられていきます。私たちは二名の少数会派ということで、最後の方だったのですが、幸いなことに希望していた、子育てや教育に関する「文教児童青少年委員会」、特別委員会は「災害対策等特別委員会」に属することができました。
そんな中、委員会に初めて出席して、最初に驚いたのは資料の量!
席に着いたら200ページ近い書類がドンと置いてあります。
そして、それを受け取って数日後にはその内容についての報告が始まってしまう…ですので会期中には、資料を受け取ってから、文字通り夜を徹してひたすら勉強になります。
第二に驚いたのが、委員会に参加される理事と呼ばれる担当者の方の数!
委員会では委員と呼ばれる議員の質疑に理事と呼ばれる区の職員の方が回答するのですが、その数が30人以上!それほど大きな部屋ではないので、部屋中を区の職員の方が埋めている様はある意味壮観です。
こうして始まった委員会、非常に勉強することの多いものでした。
委員会では委員(議員)による質疑が終了した上で、審査を行い議案の可否を決定する、という流れになります。
ここで大切なのは、望んでいる結果(可否)を得ることと同様に、質疑で区からどのような回答を得られるか、にあるのですが、それが非常に難しい。
区から回答を得るためには、最初からどのような回答が得たいか固めたうえで、それを引き出す質問を行わなければなりません。しかし、どんなに想定しても、全く違う答えが返ってくることもありますし、準備だけでなく、その場での瞬間的な判断も必要になります。また、質問の時間も限られていますので、その中で結論に辿り着かなければなりません。
ということで、毎回、いろいろと想定問答を準備して委員会に臨んだのですが、やはり思った通りにはいかない…。ですので、準備した資料や質問を使えずに終わってしまうということも多く、反省点も多いものでした。。
しかし、そんな中で一番の支えになったのは、たくさんの方が傍聴に来てくださったこと。
選挙で応援してくださった皆さんが委員会室の後ろで見守ってくださったこと、すごく勇気づけられました。
活動開始!
区議となってちょうど10日が経ちました。
初めての議員活動として「地域相談会」を開催いたします。
市民の声ねりま副代表・練馬区議会議員 岩瀬たけし
市民の声ねりま運営委員・弁護士 伊藤朝日太郎 の2名が、みなさまのご相談を無料でお伺いいたします。
第1回目の相談会は、6月13日土曜日 午後2時30分~午後5時30分まで。
会場は、岩瀬たけし議員事務所(練馬区大泉学園町1-30-3)
都バス「住宅前」下車徒歩1分です!
事前のご予約をお願いいたします!
電話(03-5933-0108)メール(siminnokoe@nifty.com)
ご予約のない場合はお待たせする場合があります。
キッズスペースもご用意していますのでお気軽にご参加ください。
まちづくりについて、保育園をはじめとする子育てサポートについて、不登校について、若者の進路(就職・就学)について、高齢者や障がいのある方のサポートについて、企業経営について、外国人の方の生活について等、どのような分野のご相談でも、政策レベルの話から、個人レベルの話まで、歓迎いたします。
内容に応じて、岩瀬が区政で問題提起し、今後の政策に反映させていくほか、前職での中小企業の経営/人材育成コンサルティングの経験や開発援助機関での経験も活かしつつ個別の相談に乗ります。
より専門的な個別の支援が必要な場合は、岩瀬ないし伊藤が適切な機関や専門家につないでいきます。弁護士の専門的援助が必要な場合は、(有料となりますが)伊藤が事件としてお引き受けすることもできます。
練馬区にお住まい、お勤めの方であればどなたでもご相談いただけます。
練馬区に住民票のない方、外国籍の方のご相談も歓迎します。
*英語、スペイン語でのご相談にも対応します!
都営大江戸線の延伸について
先日、光が丘から地元の大泉学園まで予定されている都営大江戸線の延伸について、これまでの経緯と今後の取り組みを区役所でヒアリングしました。
都営大江戸線、現在は光が丘駅が終点ですが、土支田、大泉町を通って大泉学園町まで伸ばすことを練馬区では計画しています。
そもそも、平成12年(2000年)に国土交通大臣の諮問機関である運輸政策審議会で「2015年までに、光が丘から大泉学園町まで延伸に整備着手する」(整備着手=延伸の工事を開始する)という計画がなされたことが始まり。しかし、目標年である2015年現在でも、着手には至っていないのが現状です。
現在の取り組みとしては、まずは東京都が中心となって、都営大江戸線延伸予定地の上に道路を建設して、用地の確保を行っている最中です。しかし、用地獲得の状況も遅れていて、光が丘から土支田までの区間では、買収が完了したのは予定地の6割、そして、土支田から大泉学園までの区間ではまだ予定地の2割にとどまっています。加えて、大江戸線延伸に向けての都市計画整備、さらに、大江戸線延伸に資するための基金の積み立て(現時点で16億円、最終的には30億円が目標)が進められています。
今後の大きな展開としては、現在、国土交通大臣のもとで進められている交通政策審議会で大江戸線延伸に対してどのような計画がだされるか、注視されますが、いずれにせよ、大江戸線の延伸が実現するまでには、長い時間がかかりそうです。
男性よ、母乳のための投資とメンテに協力しよう
妻の友人に赤ちゃんが生まれた。
なにやら盛り上がって電話で話している。話のテーマはただひとつ、どうやったら母乳量が増えるか。電話の相手は相当悩んでいるらしい。
現在8か月の息子が生まれた後しばらくして知ったことだが、母乳をめぐるママの悩みは本当に深い。育児初期の悩みのダントツトップといっても過言ではないかもしれない。
多くの男は、生まれたての赤ちゃんが吸えば勝手にぴゅーっ、と出てくる「フリー・ドリンク」と勘違いしているが、とんでもない。最初からたっぷり出てくる女性はむしろ少数派らしい。実は、母乳はものすごい初期投資と、その後のメンテナンスが必要な飲み物だ。赤ちゃんに必要な量を「生産」できるようにするには、初期の段階で、お母さんは頻回に授乳しないといけない。多くて一日12~3回。一回の授乳に15分~20分かかるとして、単純計算でも最大4時間ちかくは授乳に費やすことになる。
ミルクを足したりしていると何時間か上乗せ、だ。これで母乳量が安定するのは100日くらいかかるし、その後も回数が減ると直ちに母乳量が減ってしまう人も多いときく。母乳が出ない自分を責め、「母乳ノイローゼ」とも言えるような状態になる女性も多いらしい(注:母乳の利点は多いが、何事もバランスが大事で、こだわりすぎはよくないと思う。私自身は文明の利器・粉ミルクももちろん、活用したらいいと思っているし、お母さんにとって楽で、子どもが健康なら、最終的にはどっちでもいいのだ)。
しかも、母乳にどんどんとられてしまうのでママは水分と炭水化物等を普段の倍以上(!)とる必要があり、休息も必須だ。しかし、例えば妻を見てみても、8か月経つ今でも、私のいない時は「抱っこひもして、伸びてくる子どもの手をよけながら立ち食い」の日々。
おむつ変えをはじめとした赤ちゃんの世話をしながら家事もしなければいけないとなると、ご飯を2膳分食べるのは時間が許さず、出産前よりも数キロ痩せてしまって心配だ。多くの男性は、「僕が外で働いてる間中、赤ちゃんと一緒に『ごろごろ』(沿い寝沿い乳してるとそう見える)していいな」とか思っているかもしれない(私も最初思ってました、スミマセン)。とんでもない、かなり忙しく、肉体的に(時に、精神的にも)キツイのだ。しかも、授乳している間はアルコールだけでなくカフェインも砂糖や油分(乳腺がつまるの防止)も過度な摂取は避けるべしというのだから、多くのママはホッと一息もままならないと感じてしまう。
多くの男性は家に帰ると、やれやれ・・・とどっかり座って食事を出してもらうのを待ってしまうが、そこはぐっと抑えて、まず牛乳の一杯でも飲んで、自分が子どもを抱いて、へとへとでお腹が空いているであろう奥さんに真っ先に食べてもらうべきなのだ。奥さんを労わるという意味だけではない。
母乳は赤ちゃんの免疫を高める最良の栄養源と言われる。また、災害時、粉ミルクは清潔な水が無いとだめだが、母乳ならその点は安全だ(これは、衛生状態の非常に悪い途上国勤務が多かった私は実感を込めて言える。ただし、今度は母親の心身の健康が必要)。
飲み残しを捨てなくてもいいし、経済的でもある。最初の投資が終われば、どこでもいつでもあげられるだけに、お母さんにとって楽だ。男性はもっと、母乳のしくみについて知識を深めて、ママと協力するべし(余談だが、寄り添うつもりで「母乳、出てる?」等と聞きすぎると、妻によると女性にはプレッシャーで逆効果のこともあるそう。十分なコミュニケーションが必要)。
このように、母乳活動の内容と大変さは、両親教室や父子健康手帳(一部の自治体で配布)等のなかで、現在すっぽりと抜けているように思う。必須の内容として盛り込むべきだ。自戒を込めて。
子育ての大変さ
もうじき8か月になる息子。
かれこれ2か月以上、鼻たれぼうず状態がとまらない。鼻水と連動して起こる、滲出性中耳炎にもなってしまった。母乳を飲むのも苦しそうで、眠りも浅い。よって妻も恒常的睡眠不足。義母に教わり(「昔は、こうしたものよ」)一度は鼻水を口で直接吸ってみた(「ボクの父親力が試される!」と、変な見栄を張ってやってみたが・・・しょっぱい後味が、何とも・・・しかも、自分にも風邪がウツって困った←バカ(-_-;))。
そこで、妻が参加する、ある働くママの会で紹介されていた「ママ鼻水トッテ」という製品を使ってみた。親がチューブで鼻水を吸うものだが、同ママ会では、子どもが逃げるので使用が困難な旨語られていたという。それもそのはず、うちの子も、巧みな寝返りとずりばい・脚蹴りテクで逃げまわり、私も口でくわえたまま15分ほど取っ組み合いをして、結局根負けする羽目に。一人では到底無理だ。でも、働いているママたちなら特に、毎日病院で順番待ちして吸引してもらうための時間も無いだろう。
結局、妻が息子を羽交い絞めにして、私がそのすきに鼻の穴を濡らし、一気に吸うという二人の連係プレイでやっとこさ成功。その時間、わずか5分。うってかわってすっきりした表情の息子。そして、下痢も続いていて一日10回はうんちをする息子だが(我が家ではおしりふきを使わず洗面台で即、洗っている。カブれなくていい)、洗って軟膏を塗り、着替えさせたそばからうんちされてしまって脱力・・・の日々。そのおむつ変えだって、夫婦二人でやれば、ママだけでやった場合(15分くらいかかることも)の半分以下(5分で済む)でできるのだ。
どんどん重くなる息子を片腕でフラフラになって支えながらおしりをあらって、ママのシャツにうんちべっとりついてしまうこともない。お風呂に入れるのもしかり。ママが裸で1時間近くもウロウロしなくていいのだ。虐待をしてるかのような絶叫も、一人だと気がおかしくなりそうだが、二人なら耐えられるのだ。ここにきて、いかに子育てにはパパとママの連携が必要かを再認識。
しかし、果たしてどれくらいのパパが、こういうことに関わることができているのだろうか?
世のお母さんの大半は、一つ一つのすごく時間のかかる作業を、たった一人で来る日も来る日も繰り返しているのだ。しかも、フルタイムで働いて疲れ切って帰ってきてからのお母さんも多い。気の遠くなるような話だ。
前述の鼻水吸い取り器、商品名を「ママ、パパ、鼻水トッテ」に変えようというのは無理な話かもしれないが、育休取得支援や両親教室の改善など、練馬区から取り組めることはきっと沢山ある。