岩瀬たけし

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小さき声のカノン

先日、鎌仲ひとみ監督の最新作「小さき声のカノン」の上映会に参加。 この上映会、「福島こども保養プロジェクト@練馬」が企画したもので、監督も出席。 鎌仲監督といえば、個人的な話ですが、実は私たちが結婚する前、デートした時に初めて見た映画が同監督の「みつばちの羽音と地球の回転」。鎌仲監督の名前を聞いたとき、会社帰りに渋谷のミニシアターまで一緒に観にいったことを思い出しました。 「小さき声のカノン」、福島や放射線量の高い地域で生活する方々が直面する問題を正面から捉えています。地域から避難したいと思ってもなかなかできない現実や、被害から時間が経つ中で世論の関心が少しずつ低くなっている現状、また、そんな中で子どもの甲状腺や骨に異常が相次いで見つかっているということなど、ほとんど報道されることのない事実が次々に明らかにされていました。 そして、対照的なのが国の姿勢。国はこうした被害の現状に目を向けないばかりか、被害そのものが存在しないかのような姿勢を示しています。 私自身、去年と今年、飯能で行われた保養キャンプにボランティアとして参加させていただきました。参加されるお母さんたちからお話を聞く中で、地域の中でも、除染後のひばく地を離れようとする方や、その地の食べ物を食べたがらない方のことを問題視する扱いする空気さえあると聞きました。私も一歳の息子を育てる中で、もし自分が、そして自分の子がそんな状況に直面したらどうしただろう、自分が親になったことでより身近な問題として認識するようになりました。 映画を見る中で、国が国民の命を最優先に考えず、地域の方々に犠牲になってもらうという政策を押し進めている状況において、私たちはどうやって生きてゆけば良いのだろう?一人一人が問いかけられた気がします。 自分の意志で道を切り開こうとする福島のお母さんたちの生き方に感銘を受けるとともに、地域でもしっかりとこうした状況を直視し、ともに支えあえるような社会を作らなければならないと実感しました。 (写真は鎌仲監督と) Ayer, miramos una pelicula que se trata de las influencias que se ha causado por explosion de las plantas nucleas de Fukushima. Aun despues de 4 anos, muchas personas, especialmente los ninos y embarasadas estan sufriendo en los barrios. El gobierno Japones tiene que escuchar sinceramente la voz de la gente. Foto con la directora de la pelicula.

2018-08-21T09:42:04+09:002015年11月9日|Tags: |

田中正造の足跡を辿る旅行

昨日、「市民の声ねりま」会員の皆さんと日帰りでバス旅行を行いました。 36名もの方に参加いただきました。 市民の声ねりまが企画する旅行ですので、楽しむだけではなく、私たちの活動につながる何かを学ぶことも目的としています。今年は田中正造の足跡を辿るツアーを行いました。 田中正造は、明治時代の政治家で足尾銅山の鉱毒事件の際に天皇へ直訴した事が有名。もともと豊かな家に生まれましたが、全財産を人々に分け与え、死んだときにはお豆の袋一つ分の財産しか残っていなかったといわれています。 当時の日本、富国強兵方針のもと、銅の輸出が外貨獲得の重要な手段となっていました。 しかし、銅産業の成長は、精錬過程で発生する煙害の発生や重金属を含んだ排水による水質汚染や土壌汚染などの公害を生み出しました。 そして、水質汚染の影響を受けたのが今回訪問した谷中村、足尾銅山から100㎞も離れているのに、渡良瀬川の源流が汚染されてしまった結果、大変な被害を受けました。しかし、政府は問題を隠すために、治水工事という名目で村全体を水没させることに。そして、村人は村を離れざるを得ず、かなりの方が北海道開拓のために網走の近くの佐呂間町へと送られました。新天地での生活は過酷を極め、移住者の多くは元の土地へ帰ることを望みましたが、最終的に政府が非を認め土地を提供したのは1970年代になってからのことでした。 ツアーの中で最初に訪問したのが足尾銅山。操業を停止してから長い時間が経ち、たくさんの方が植林を行っているにも関わらず、今でも木が生えずに赤い山肌が覗いているのが印象的でした。そして、その後水没した村の跡地を訪問。そこには、田中正造が通った神社や共同墓地の跡が残っています。鳥居だった場所に、神社だったことを示す看板が立っている姿やたくさんの墓石が並んでいる姿を見て、巨大な権力によって、川底に沈められてしまった村の人たちの無念さが少しだけ感じられた気がします。 田中正造記念館で話を聞く中で実感したのが、これは過去の問題ではない、ということでした。当時、鉱毒が問題になり始めたころ、政府が川の水を分析。その結果は、全く問題ないとのこと。この結果に不信感を持った村民は独自に専門家に調査を依頼。そして、多量の重金属を発見したとのことです。 その後、住民たちは組織を作って反対活動を行おうとしましたが、足尾銅山の操業によって生活が成り立っている方も多く、地域が二分されてしまいます。反対とともに賛成の陳情も出され、絶対数だけで見ると賛成のほうが多かったとのことです。 一連の流れを見ていると、原発の問題とあまりにも似ていることに愕然。 田中正造の言葉、「真の文明は山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」彼の人々に寄り添った姿勢に強く胸をうたれました。

2018-08-21T09:42:04+09:002015年11月4日|Tags: |

タウンミーティングの開催地域におけるLGBTの権利保障

先日、病み上がりではありましたが、市民の声ねりまのタウンミーティングを開催。このタウンミーティング、皆さんに議会の報告をするとともに、特定のテーマについて、掘り下げてお話しするというもの。また、皆さんの関心のある分野について、自由にお話しいただくという点にも特徴があります。 今回は特に、池尻議員は練馬区の待機児童について、私は性的マイノリティ(LGBTI)の権利保障についてみなさんにお話ししました。 当日は、天気のいい日曜の昼下がりにもかかわらず、35名もの方にお越しいただきました。 性的マイノリティは欧米の多くの統計だと10%、日本の統計でも5%はいるといわれています(ちなみにこれは、日本人には性的マイノリティが少ないということではなく、隠している人や、社会的プレッシャーで無意識に抑圧している人が多いからだと思っています)。欧米では性的マイノリティの権利保障の動きは進んでおり、2000年にはオランダで初めて同性婚が合法化され、現在では16か国で認められています。 日本では、まだまだ。例えば、親しい友人や親せき、同僚に性的マイノリティがいるか?という調査が昨年行われていますが、それによると、スペインやイタリア、米国、英国などでは50%以上がいる、と答えた一方、日本ではわずか8%しかいませんでした。それだけ、性的マイノリティの方は自分のセクシュアル/ジェンダーアイディンティティを隠さざるを得ない状況が続いているといえます。 また、性的マイノリティの方を対象とした調査においても、異性愛者の方に比べて、自殺をしたいと思ったことがある比率は6倍以上、また、自己肯定感は異性愛の方に比べて半分程度しかないことが明らかになりました。 こうした状況に対して、区として性的マイノリティの方の権利保障を示すための基本方針の策定、差別で苦しんでいる方への相談窓口の設置等を求めていることをご報告しました。 「好きな人と一緒に過ごしたい」、「こどもを育てたい」、「自分の人生や生き方を自分で決めたい」。どれもすべての人が保障されるべき当然の権利です。 私は、日本国憲法が保障する個人の尊重と法の下の平等という理念に基づいて、すべての人がその性的な指向や性の自認にかかわらず基本的人権を享有する個人として、差別を受けることのない社会を実現しなければならないと信じます。この問題は、アイデンティティの問題であり、同時に、個人の尊厳の問題なのです。 意見交換では、皆さんからこれまで自分とは関係ないと思っていた性的マイノリティの権利保障についても身近に感じることができた、という声をいただくことができました。 また、皆さんからは、無戸籍、無国籍の方に対する区の取り組み、子育て支援、永住外国人への取り組み、などについてたくさんのご意見をいただきました。タウンミーティングという形にして、皆さんが双方向で議論をできるようにした今回の試み、ある程度の成功だったと思うとともに、次回はさらに皆さんが話し合い雰囲気を作っていきたいと思います! Ayer, tuvimos una reunion para informar los resultados y actividades hechos en asambrea local que se ha terminado en Octubre. En la reunion, destacamos la importancia de proteger los derechos de los LGBT en Japon.

2018-08-21T09:42:04+09:002015年11月2日|Tags: |

議会終了後、十年ぶりの喘息の発作

議会と視察が終わって「さあ、たまった仕事をやろう!」と思ったら、朝から喘息の発作と風邪のコンボで息も出来ず。はい、実は私、昔は重度の喘息児でした。大人になってからは大学生の時の発作が最後、たまに苦しくなるくらいだったのですが。久しぶりに病院に行くと、お医者さんも驚いてそのまま点滴室へ。一時間をかけて処置をしていただく。 ベッドに横になっていると、思いはなぜか昔のことへ。「点滴を受けるのはいつ以来だったかな?」 そういえば、数年前インドネシアに出張中、路上で買い食いして食あたりをおこして日本人が経営しているタケノコクリニックというところで受けたんだった、ところでタケノコと言えば、おじいちゃんがいつもタケノコを掘って持ってきてくれたのが美味しかったな、あれ、待てよ、おじいちゃんと言えば、小さいころいつも野山に連れて行ってくれてたな、私も息子を今度連れてってみよう、そうそう、息子が最近習ったたけのこ体操ダンス、手をパチパチしてノリノリでかわいかったな… なんて、様々な記憶が荒野を駆け巡る…これって私やばいんじゃ?? なんて急に弱気になる私、とはいえ、1時間の点滴の後、すごく体も楽になる。 しかし、咳をしすぎて、背中全体が筋肉痛に。背中を真っすぐにしておくのがこんなに苦しいなんて、と思いながら、皆さんにすごく優しくいただき、そして息子までもなぜか優しい…たまにはこれも悪くない、なんて思ってしまいました… そして、議会や視察が終わるまで我慢してくれた体に感謝。 (写真は引き出しに入って大喜びしている息子) Despues de tantos anos, tuve ataque de asma en la manana. fui a un hospital y recibi infusion... recibiendo tratamiento, recordaba los dias de ninez cuando sufria mucho de asma, y nuevamente agradecia familia quien siempre me ayudaba

2018-08-21T09:42:04+09:002015年10月27日|Tags: |

子どもの虐待に対する福岡市の取組~虐待は家族だけの問題ではない~

視察最終日、福岡市のこども総合相談センターを訪問。 同センターは子どもの虐待に関わるすべての問題に総合的、一元的に対応していて、弁護士も常駐しています。虐待の相談から子どもの一時保護、さらにその後のケアまで総合的に一か所で担っている機関は少なく、全国の自治体が視察に来ています。 最初に子どもへの虐待の現状について伺いました。センターへの虐待相談数は増加傾向にあり、平成26年度は過去最高の718件となっています。内訳は1)放置的虐待(ネグレクト)(39%)2) 身体的虐待(33%)、3) 心理的虐待(27%)、4) 性的虐待(2%)です。 加害者は、実母が最も多く66%、次いで実父が22%となっています。継父は5%程度ですが、重篤な虐待を行うのは継父が最も多い状況です。 こうした状況を踏まえ、センターが抱える課題、対応について話を伺いました。 1. 赤ちゃんの泣き声による通報について 近年、最も多い通報が赤ちゃんの泣き声によるもの、いわゆる「泣き声通告」です。センターでは通報を受けた場合、すべての家庭を48時間以内に訪問し、虐待の実態を把握することになっています。ただ、泣き声通告の場合、そのほとんどはまず問題ないもので、児童相談所からの訪問はかえって親の育児不安を高めてしまうこともあります。 例えば、訪問したことで、周囲の住民から虐待していると思われたとショックを受けてしまい、子どもが泣き出したら口に布を入れてしまうとか、外にでるのを怖がるようになる、といったケースもありました。 そのため、センターでは保護者への支援的アプローチを強めるために、民間NPOへの委託による「子育て見守り訪問員」を派遣することにしました。これによって、児童相談所職員の訪問より、受け入れる保護者への負担が軽減されると共に、児童相談所職員がより重篤なケースに集中することができるようになったとのことです。 2. 虐待を受けた児童の保護について 虐待の恐れが高い児童に対する強制保護、平成26年度は約80件に達しています。欧米では強制保護は裁判所の決定ですが、日本では行政処分として行っています。強制保護、本人も親も虐待を否定する場合は非常に難しいとのことです。 一例として、性的虐待を受けている中学生の女の子のケース。本人も親も虐待を否定。しかし、虐待の可能性が非常に高いと判断し、強制保護を実施。最初の数か月、本人は家に帰りたい、と話していましたが、9カ月後、ようやく親からの虐待があったことを認めたそうです。 市ではこうした事態に対処すべく、法医学専門家との連携と弁護士の採用を開始しました。 法医学専門家は、虐待の恐れのある子どもを実際に診察しています。例えば、子どもの体にあざがあった場合、それが友達同士で行われたものか、大人によってつけられたものか判断し、また、赤ちゃんの揺さぶりについても専門的に判断を行っています。同様に、子どもの利益を守る法的枠組みをしっかりと提示し、職員にアドバイスするために弁護士を採用しました。 3. 虐待をなくすために必要な事 虐待が増加した背景は1.貧困、2.ひとり親の増加、3.親の心身疾患、4.地域の繋がりの希薄化があるとのこと。特に、強制保護の内訳は7割が片親家庭とのことでした。 こうした中、虐待をなくすために必要な事は、親と子だけの問題として捉えるのではなく、地域としてどうやって支えていくか、ということでした。 私も以前は、子どもに虐待をする親の気持ちなど想像もできませんでした。しかし、実際に子どもができ、毎晩夜泣きをし、ご飯も食べずに一生懸命つくった離乳食はぶちまけられ、睡眠不足でオムツを代えたと思ったらまたうんち・・・という日々を重ねるにつけ、虐待をしてしまう親御さんの気持ちもなんとなくわかるようになり、彼らを一方的に責められない、そう思うようになりました。私の場合は家族がいて、近所には付き合いが深くなんでも相談できるパパ友・ママ友たちもいる。しかし、子ども(たち)と親一人で逃げ場の無い生活していたり、貧困から抜け出せなかったりでどうしても追いつめられてしまう、そんな状況もわかります。 だからこそ、虐待の問題については、家族だけの問題ではなく地域全体で取り組むことの重要性を認識しつつ、区政の中で、根本的な解決策をしっかりと考えていきたいと思います。

2018-08-21T09:42:04+09:002015年10月23日|Tags: , |

武雄図書館の感想図書館ではなく、お洒落な本屋カフェ

本日は佐賀県の武雄市立図書館を視察。この図書館、TSUTAYAを経営するカルチュアコンビニエンスクラブ(CCC)が指定管理業者になって運営を行っています。この図書館、2013年の開館以来、様々な問題が噴出しています。その中でも特に大きな論点は以下の通りです。 1)図書館のあり方 そもそも図書館は何のためにあるのでしょうか? 図書館法では、図書館の役割は必要な資料を収集し、整理し、保存して、人々の教養、調査研究等に資することとあります。しかし、TSUTAYA図書館ではここに謳われた本来の役割ではなく、集客や利便性、経済効果のみに重点が置かれていて図書館機能が十分に果たされていません。 2)選書について 武雄市がCCCに委託した際、1900万円が新たな図書購入のために計上されました。その際の選書はCCCが行い、調達もCCCの子会社から行いました。 図書館機能の核である選書を指定管理業者が行ったこと自体大きな問題です。さらに、購入された書籍には2001年の公認会計士試験や北海道の美味しいラーメン2002年など、古すぎて役に立たないものやそもそも図書館には不適切なものが大量に含まれていました。この件については、2015年9月にCCCも正式に謝罪をしています。 3)分類について 全国の図書館では十進分類法を使っていますが、TSUTAYA図書館では独自の分類を行っています。その分類が非常にわかりにくく、さらに間違っています。例えば、武雄市同様にCCCに委託された海老名市立図書館では、「出エジプト記」が旅行コーナー、吉本ばななの「とかげ」が昆虫コーナーにあるなど冗談のような間違いが指摘されています。 4)情報管理 TSUTAYA図書館では、図書の貸し出しにTSUTAYAカードも用いています。その際、貸出履歴を含めた個人情報がすべて漏れてしまうのではないかといった不安の声があがっています。 5)行政による民業圧迫 借りる際にTSUTAYAカードを用いると、1日あたり現金にして3円分のポイントが付与されます。行政が行う図書館のサービスで特定企業の便益を提供することは大きな問題です。また、館内では大量の雑誌や新刊本の販売も行なっていて、そのことが地元の書店などに対する圧迫となっています。 そんな中、本日の視察が行われました。 他の自治体と共同での視察で時間が非常に限られていたので、私からは特に、武雄市が考える図書館のあり方について質問を行いました。 そして、話を聞く中で強く感じたのは、「これは図書館ではない」ということ。 説明では、前市長が武雄市図書館の目標としたのが「代官山の蔦屋書店」、間接照明があたるおしゃれな空間でカフェを飲みながら本を読む姿、とのことでした。さらに、TSUTAYA導入の目的は「本を読まない方、図書館に来ない方に来てもらうこと」とのこと。 また、人口が5万人の市で、来館者数が委託前の2011年度は25万人だったのが、2014年度は80万人に達していること、県外からの来客も増え、経済効果は20億円に達していること、また、図書館の近くの地価も上がっていることなど、次々と説明がありました。 しかし、これは図書館が目指すべきことではありません。町おこしや経済効果の向上など、その他の事業でやればいいこと。それによって本来の図書館機能がおざなりになっては本末転倒です。 実際、2011年度との比較で来客数は3倍以上になったにも関わらず、貸し出し数の伸びはわずか15%。決して成功しているとは言えません。また、来客数そのものも、オープン初年の一昨年の92万人に比べて12万人も減少しています。 図書館の中を歩いても、「これは図書館ではなく、カフェがついたおしゃれな本屋」という印象を受けました。 まず、入った瞬間に大量の本が平積みされていましたが、それを手に取ると、すべて販売のもの。そして、館内の図書検索機をチェックすると、最初の画面で、「本の検索」と「本の購入」が同じサイズで案内されていて、さりげなく本の購入を進められている気が…さらに、販売コーナーと貸出コーナーの境が非常にわかり難い。こうしたことすべてが本を購入させることを目的としている気がします。 そして、問題の本の陳列。迷宮のようになっていて、どこに何があるのかわかりにくい。特に上の書架、「飾り棚」と呼ばれていますが、あまりに上にあって手が届かないばかりか、書名すらも読めません。さらにこの「飾り棚」、名前の通り、本を埋めることを目的としていて、分野と内容が全くあっていない。例えば「ロビンソンクルーソー」などの児童書が、なぜか「生活・実務」のコーナーで置かれていました。 視察の感想、武雄市図書館は「図書館」ではなく「カフェのついたおしゃれな本屋」であり、これが図書館のモデルとは決していえません。そもそも、図書館の目的は、国民が文化的な生活を送るためのインフラを提供することであり、指定管理業者への委託には馴染まない、ということでした。 練馬区でも指定管理業者の導入が進んでいますが、そもそも図書館の目的は何か、ということを鑑みると、利潤を追求する民間企業の運営には馴染まないと実感しました。

2018-08-21T09:42:04+09:002015年10月22日|Tags: , |

練馬区文教児童青少年委員会視察長崎県佐世保市の保幼小連携の取組

今日から所属する文教児童青少年委員会の視察。二泊三日で長崎県佐世保市、佐賀県武雄市を訪問します。内容としては、佐世保市では保幼小(保育園、幼稚園、小学校)連携の取組、武雄市では図書館の民営化(ツタヤ図書館)と学校のICT化の状況を調査することになっています。 一日目の今日は佐世保市。 まず、朝の7時半に羽田空港に集合ということで5時40分の電車に乗るところから始まります。しかも早朝なのでバスもない、ということで家を出るのは5時20分、そしてそこから逆算すると起きるのは5時前。朝の駅頭挨拶で早起きには慣れているつもりでしたが、さすがにやばい…と、思い前日から3つの目覚まし時計を用意。すると逆に4時半には目が覚めてしまう。。。なんと損な性格だろう、と思いながら眠い目をこすりながら駅に向かう私。 そして、佐世保市。私自身、小学校から中学校にかけて合計6年間を九州で育ったので、初めてだけどなんだか懐かしい気が… 訪問したのは、佐世保市の幼児教育センター。佐世保市は保幼小の連携のモデル都市と言われていて、全国の自治体が視察に来ているとのこと。 そもそも保幼小連携に必要性は、保育園・幼稚園から小学校に上がる際の子どものケアや、保育園、幼稚園から学校への情報伝達がうまくいっていないという問題意識の中で唱えられたものです。 例えば、幼稚園や保育園から小学校に対して就学前の子ども達の情報がきちんと伝えられていないということ、児童から見た時に、就学前に将来入学する小学校の児童とのつながりが少ないということ、また、保護者の立場として、入学までにすべきことがわからず不安、といったような問題があります。 そうした中、佐世保市では市を挙げて三者間連携のシステム化に取り組みました。その中で、まず、横断的な保幼小連携推進協議会を作成し、そのなかで各機関が定期的に意見交換できる機会を設けました。そして、その協議会が中心となって、連携を進めるための指針となる保幼小連携接続カリキュラムを作成しました。また、園児にたいしては、カリキュラムに基づき、小学校に入学する前後それぞれ6カ月を「接続期」として、この期間に「生活する力」、「かかわる力」、「学ぶ力」を伸ばすための取組を開始しました。また、小学校や他園との交流を定期的に行うことで子ども達の不安を取り除くための取組を組織的に行っています。 練馬区でも保幼小連携の必要性は長く訴えられていますが、システム化するには至っておらず、連携は各校長の独自性にゆだねられているのが実態です。そうした中、市を挙げて保幼小の連携を深めるべく、委員会を設置し、さらにカリキュラムも作成している、ということは非常に勉強になりました。 実際に施設を見る中でも、ちょうど小学校を使った就学前健診が行われていたのですが、子ども達が楽しそうに小学生と遊んでいる姿を見て感銘を受けました。今日の視察を参考に、練馬区でも委員会の活動の中で努力していきたいと思います。

2018-08-21T09:42:04+09:002015年10月21日|Tags: , |

マイナンバー勉強会(マイナンバーの問題と私たちにできること)

<マイナンバー勉強会(マイナンバーの問題と私たちにできること> 昨日、市民の声ねりま主催でマイナンバー勉強会を行いました。講師には「共通番号いらないネット」世話人の白石孝さんにお越しいただきした。会場には80名分の席を用意したのですがあっという間に満席に。マイナンバーが間もなく本格施行される中での皆さんの高い関心を実感しました。 今回は、主に 1) マイナンバーの問題点、 2) マイナンバー導入に向けた練馬区独自の取組、 3) マイナンバー制度反対のために私たちができること、について勉強しました。 1) マイナンバーの問題点 a) マイナンバーの範囲が拡大され、国家による監視が高まる。 マイナンバーの問題として最も大きいものが、今後マイナンバーの範囲が拡大されるとともに、国による個人の監視、統制が高まる恐れが強いということです。 まず、範囲の拡大について、政府は当初、使用範囲を税や社会保障、災害対策の三分野に限定していました。しかし、施行前の9月には、既に預貯金口座などにも拡大されました。さらに、今後の方針を示した「マイナンバー制度利活用推進ロードマップ(案)」によると「マイナンバーカードの健康保険証との統合」や「クレジット機能の追加」なども提案されています。 政府の計画では、2016年3月までに個人カード(マイナンバーカード)を1,000万枚発行、そして2019年3月までには8,700万枚発行することを目標としています。これは、日本の経済人口の80~90%に相当しており、この時点で、現在は任意のマイナンバーカードの保有が義務になることが予想されます。そして、このことによって、国による個人の監視、管理が可能となります。 b) 情報漏えいや不正利用のリスク 個人情報の管理はシステムにおいても運用においても大きなリスクを負っています。個人情報は一度流出したら取り返しがつきません。 例えば、先行するアメリカでは、2006年~2008年に、なりすまし犯罪の被害は1170万件(16歳以上の人口の5%)、損害額は約173億ドル(約2兆円)と言われています。また、韓国でも大統領を含む数千万件の個人情報が流出しました。 こうした状況を踏まえて、韓国やカナダでは民間分野での利用禁止や規制、アメリカでは省庁により独自番号の切り替えなど、共通番号の見直しを進む動きがみられています。そうした中、日本が新たに官民分野の多岐にわたる共通番号を導入するのは時代の流れに逆行しています。 c) 多額の費用が必要 マイナンバー制度の導入のための14~15年度政府予算は最終的には3000億円程度。地方自治体についても国が負担とされていたにもかかわらず、5月の政府答弁で3,000億円が必要とされています。ここ練馬区でも本年度、システム改修やカードの通知だけで8億円、このうち4割にあたる3億円以上は(住民税も含む地方税など)一般財源からだされています。 2) 練馬区独自のマイナンバーの利用 マイナンバーについて、たくさんの問題が噴出している中で、人口が約72万人のここ練馬区では、マイナンバーの普及に関して2年後には26万枚にまでしたいとしています。 その方法について、区の考えとしては、現在20万枚ほど発行されている印鑑登録カードと住基カードについて、これをマイナンバーカードと一体化することで26万枚を目指すとのこと。 また、マイナンバーカードの導入を促進するために、コンビニで住民票の写しや戸籍謄抄本も含む証明書の発行を行えるようにする、との方針も出しています。しかし、対面での本人確認がないまま個人情報を手軽に引き出すことが出来るというのは、被害が出れば影響は甚大です。特に戸籍情報については非常に慎重な取扱いが求められる中で、コンビニでの自動交付というのはあまりにもリスクが大きいと言わざるを得ません。 3) マイナンバー制度反対のためにできること そうした中、マイナンバー制度が普及するのを防ぐために私たちは何ができるのでしょうか? まず、マイナンバーは住民票があるすべての国民に自動的に付与されていることから、番号が付けられること自体を拒否することはできません。 そうした中、私たちにできることは、まずは「マイナンバーカード」の発行を申請しないことです。 番号を通知する「通知カード」は11月には各世帯に自動的に郵送されますが、その後、写真付きの「マイナンバーカード」を作るかは任意です。 だからこそ、まずはこれを申請しないことで政府の計画しているマイナンバーカード普及に対して反対の意思表示をすることができます。 同時に、自治体独自の運用、特に範囲の拡大に反対することが必要です。練馬区を含む各自治体でもカードを普及するためにコンビニでの利用や印鑑証明カードや住基カードとの一体化を含めた新たな条例を作ろうとすることが予想されます。だからこそ、こうした地方自治体の活動を監視するとともに、地域からしっかりと反対の声を挙げることが必要です。 マイナンバー制度が抱える問題について、丁寧かつ具体的にお話いただいて、とてもわかりやいものでした。特に、政府が国民の官民にまたがるすべてのデータを一元的に管理しようとするというのは、独裁国家のやり方だ、という意見は非常に印象に残りました。マイナンバー制度自体の導入は決まってしまいましたが、実際の運用を含めて、大切なのはこれからの対応です。私たちも地域の中で、しっかりと監視していきたいと思います。

2018-08-21T09:42:05+09:002015年10月20日|Tags: |

東大泉児童館でのボランティア

<週末の活動> 議会後の最初の週末、地域での活動に積極的に参加。 まずは土曜日、朝から近くの小学校で行われた防災訓練に出席。 総合災害対策等特別委員会に所属していることもあり、地元の防災には関心を持っていた。ようやく地元の防災訓練に参加できるということで楽しみにしていた。 朝の9時に集合場所に行くと、土砂降りの中にも関わらず、既にたくさんの方々。子どもから大人まで合計で数百人の方が集まった。そして、町会ごとに分かれて、消火器の使い方や人工呼吸のやり方、そして応急処置のやり方など、災害が起こった時に必要なことを実践的に学ぶ。たくさんの親子連れが参加していたことが印象的。息子ももう少し大きくなったらぜひ連れてきたい。 その後、午後からは東大泉児童館のお祭りにねりぱぱ(練馬イクメンプロジェクト)のボランティアとして参加。 ねりぱぱのブースではバルーンアートを行うとのこと。今回風船で作るのは剣と犬。どちらも子ども達が大好きなもの。とはいっても、とっても不器用な私、人生でバルーンアートなんてやったこともない。他のメンバーのやり方を見様見真似なんとか覚えようとする。 初めてだから、「まずは見習いさせてもらおうかな」なんて弱気だった私。でも子どもは待ってくれない。風船を持って私の前にもあっという間に列ができる。子ども達の期待に満ちた目を見ると、出来ないなんてとてもいえない私。とにかくやるしかないと覚悟を決める。 しかし、覚悟だけでうまく行くほどバルーンの世界は甘くない。 ということで、まずは、風船の口をきれいに結ぶことに四苦八苦。滑りやすくてなかなか止められない。焦りだす私を前にだんだん不安そうな顔になる男の子。心配させないように笑顔を絶やさずも、すでに汗びっしょり。そして、何とか剣だけは作り方をマスター。こんなにきついOn the job trainingは初めてだな、と思いながらその後はひたすら風船を作り続ける。次第に手の皮がむけていく私、しかし子どもはどんどん増える。途中からはもはや修行。こんなに作ったのは38年間の人生で初めて。しかし、受け取るときの子どもの笑顔。これは何にも代えがたい。二時間が終わった時、私が手にしたのは80個の風船をつくった達成感(?)と、剥けてしまった手の皮。。。こんな週末も悪くないと思う土曜の午後。 夜は、保育行政関係のミーティング そして日曜には、定期的に発行している「かわら版」を配ってくださっているボランティアの方々10数名とのランチ会。昨年から一人で何百もの家に、灼熱の日も底冷えのする日も、徒歩や自転車で一軒一軒、配ってくださる皆さん。本当に感謝の気持ちで一杯。一品持ち寄りだったが、手作り餃子・シュウマイに蒸しパン、ブイヤベース・・・。手の込んだお料理をこの日のために作ってきてくださり、これまた感動。すかさずレシピを教えてもらう。特に、いつも苦戦している餃子をカリッと焼く(羽をはやす)方法を伝授してもらう(よし、今度は頑張るぞ)。地域の課題、家族のこと、行政のこと、皆さんのお宅のワンちゃんネコちゃんの話。笑いが絶えない、本当に素晴らしい時間だった。 そして来週からはまた、マイナンバーの勉強会や委員会での視察、さらにニュースレターの配布などが始まります。これからもしっかりと頑張ります! Despues de largo plazo de asamblea local,participamos las actividades locales en la fin de semana. En sabado,participamos un simulacro de preparación en el caso de una emergencia en lamanana. En la tarde hacemos unos globos en una fiesta para los ninos en unaescuela primaria como voluntario.

2018-08-21T09:42:05+09:002015年10月18日|Tags: |

練馬区におけるマイナンバー導入に対する反対討論

一カ月半におよんだ練馬区議会第三回定例会も今日が最終日。 最終日の議決を前に、本議会で一番の議論となった練馬区でのマイナンバー制度導入について、反対の立場から討論を行いました。 討論の持ち時間は5分、時間を過ぎると「もう終わりだぞ!」いろんなところから野次が飛んできます。こんな時はなぜか皆さん時間に正確…だからこそ、限られた時間の中でしっかりと説得力のある論を練る必要があります。 そんな中、マイナンバーの論点として以下の三点を取り上げました。 <問題点1.個人情報に対する国の管理や監視が強まる> 政府は当初、マイナンバーで扱う範囲を、社会保障、税金、災害対策の三分野に限定するとしていました。しかし、9月の改正によって銀行口座や、特定健康診査等の履歴の管理にも個人番号が利用されることになりました。今後も次々と国民の個人情報がひも付けされるということも考えられる中、政府による一元的な管理が広がる恐れが高まっています。 <問題点2.情報漏えいの危険性が高まる> 個人情報の管理はシステムにおいても運用においても大きなリスクを負っています。一例として、先日には練馬区の職員による個人情報の不正利用も起こりました。どんなに立派なシステムを作ってもヒューマンエラーや悪意ある情報漏えいを防ぐことはできません。しかもシステム自体が、関係する事業者の中で整っているとはいえない状態です。 マイナンバー制度で先行している海外の事例を見ても成功している国はほとんどありません。アメリカやカナダでも、最も多い犯罪の一つは個人の番号を悪用した詐欺となっています。また、英国では共通番号導入に向けた準備が進められましたが、世論の反対や、制度廃止を唱える政権の誕生により二年余りで廃止されました。フランスでも番号は一部分野に限定しており、マイナンバーのような共通番号は導入していないのが実情です。 海外においても情報がしっかりと守られていない中で、日本で情報漏えいのリスクがないとはいえません。 <問題点3.国民にとっては利便性よりも負担が大きい> マイナンバーの導入には個人や企業、自治体にも多大な負担を強いることになります。例えば、申請時の負担として、これまでは自治体の窓口において、免許証などの各種証明書で本人確認をおこなっていました。しかし、今後はマイナンバーの提示が基本となります。12桁の番号を覚えることそれ自体が負担であるだけでなく、カードを失くさないよう管理しなければならないという二重の負担となります。 障がいを持った方や高齢者の方が使えるのか、という問題もあります。視覚障害の方のための点字記載や外国語での対応もできないとも言われており、コミュニケーションに負担のある方にとってはさらに大きな負担となります。 企業でもマイナンバーを取り扱うために新たなシステムの導入を含め多大な費用と手間が必要となります。とりわけ中小企業にとっては、セキュリティ対策も含め、非常に大きな負担となります。行政においてもマイナンバーの導入のため、システム改修などに充てなければならない区の一般財源は本年度だけでも、合計で3億3000万円にも達します。 このようにマイナンバーを導入することで国民、企業、自治体における負担は間違いなく増加します。 本条例はこうしたマイナンバー制度を練馬区において運用するためのものです。マイナンバー制度は、個人情報に対する国の管理、監視が強まるとともに、情報漏えいの危険性が高まるということ、さらに国民にとっては利便性よりも負担が多いことなど、多くの問題を抱えていることから、私たちは本条例に反対します。 最終的には与党によって可決されてしまいましたが、実際の運用に際して、しっかりと監視してきたいと思っています。

2018-08-21T09:42:05+09:002015年10月17日|Tags: |
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