オモニから伺う朝鮮学校のお話 「私たちは日々下着をつけるように、上着をまとうように差別の中で生きている」

3月26日、大泉教会で実施。4名のオモニ(お母さん)のお話に60名の方が参加。コロナの影響で数年ぶりとなる対面でのイベント、最初のテーマにどうしても取り上げたかったのが「差別」でした。コロナ禍で「異なる」者を排除する傾向が更に顕著になっている中で、朝鮮の方への差別の問題に向き合い、私を支えて下さった東海林勤先生を偲ぶとともに、差別の現状を共有することで少しでも抗いたい、そんな思いで企画しました。 […]

大切な方とのお別れ。「お別れは少しだけ死ぬこと」

数日前、心から尊敬していた東海林勤先生が天に召されたとのご連絡がありました。 先生は日本キリスト教団の牧師様でいらっしゃり、日本キリスト教協議会の総幹事、そして高麗博物館の理事長等を歴任し活躍され、在日コリアンの権利のためにも尽力なさいました。和田春樹先生との共著なども出されています。家族でお世話になっている大泉教会にも長く通われていました。ちなみに奥様は故・東海林路得子さんで、従軍慰安婦問題やDV・人身取引被害者の救済等に奔走された方。私にとってお二人は、スーパーヒーロー・カップルでした。 東海林勤先生は、凄い経歴をお持ちで大変理知的なのに決して偉ぶることなく、いつも朗らか。私が初めて選挙に出る時も、マイノリティの人権への思いを話したところ、ご自身が今まで取り組んで来られたことだからと、推薦人を引き受けて下さりました。初めての選挙、駅で緊張しながら演説しているとき等も、にこやかに見守っていただけたこと、とても心強かったです。この数年、体調を崩されていて、お見舞いにも伺ったのですが、コロナの影響でクリスマス礼拝以降、お会いできなかったのが残念です。 南米に暮らしていた時、友人から教えられたスペイン語の諺の一つに「irse es morir un poco」「別れるという事は少し死ぬこと」というものがあります。意味は、死別を含めて、人と別れるということは自分自身の大切な一部を失うことであり、小さな死を経験すること。 今の仕事をする中で何度もお別れがありました。自分が大切に思っていた方がいなくなるということ、とても辛いです。ただ大切なことは、頂いた一つ一つの思い出を忘れず、感謝して生き続けること。東海林先生から教えて頂いたことは私・私たちのなかで何度も復活して生き続けるし、これからも実践していきたいと思います。

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