29日の大江戸線勉強会に向けて

今週末(29日)の勉強会に向けて資料の準備。 大江戸線の光が丘から大泉学園町までの延伸は、1972年ごろからすでに検討が始まったとのこと。私が生まれる前に始まった計画の経緯や今後の見通し、課題を皆さんとお話する、そのためには自分がまず理解しなくてはならない、ということで、とりあえず資料を集めてみましたが、あまりにも情報が多い。。整理をしながら、どんなに資料が電子化されても、やっぱり紙で読んだ方が頭に入るな、と書類に埋もれながら妙に納得しました。 都と国が大江戸線延伸に前向きの方針を示したことは歓迎すべきことです。しかし、延伸に向けた動きの中で気がかりなこともあります。大江戸線を招致するためにまちがどう変わるのか、そして練馬区はいくら負担しなければならないのか、といったことです。延伸計画の現状をお伝えするとともに、私たちが感じている不安や懸念も率直にお伝えし、皆さんとお話したいと思います。 参加を希望される方はぜひご連絡をお願いします! 10月29日(土)13時半~15時半、大泉北出張所(大泉学園町4-21-1) 西武バス「北出張所」下車 徒歩2分 キッズスペースあります(託児なし) Tel & Fax: 03-5935-4071 iwasetenerima@gmail.com

2018-08-21T09:41:46+09:002016年10月25日|Tags: , , |

週末の地域での活動

今週末もいくつもの地域イベントに参加しました。 まずは社会福祉法人「つくりっこの家」などが近くの公園で行ったバザー。バザーでは多くの団体が洋服や雑貨、また、被災地で生活する方が作っているエコたわしなども販売しており、私も毎年楽しみに。会場ではペルー人と日本人の素敵なご夫妻とお知り合いになることもできて、地域の中での多文化を実感しました。 翌日、午前中は高齢者施設のお祭りに参加しました。この施設、知り合いの方が屋上庭園の世話をしていて、拝見するのをとても楽しみに。早速屋上につくと、一面、コスモスや百日草など、たくさんの花々が。ビルの屋上、深さ30センチの軽石しかない環境の中でも、丁寧に世話をすることでここまで育つことに感動しました。そこでは里芋も育てているとのこと、収穫にも参加させていただき、久しぶりの農作業(?)にエクアドルでの活動を思い出しました。。 その後、パパ・ママとの懇親会に参加。お祭りで買ったランチを持って、光が丘公園で待ち合わせをしていたのですが、事前に妻と決めていた待ち合わせ場所は「芝生広場の大きな木の下」。しかし、光が丘公園を侮っていました…芝生広場はあまりに大きい。。そして、絶望的なほどたくさんの木が…。さらになぜか妻の携帯にもつながらない…。仕方ないので、一つ一つ木の下を探す私、秋の日差しを受け、皆さんとても楽しい時間を過ごしている横で、修行のような気分に。そして「もうお弁当食べちゃおうかな」と自暴自棄になった時、楽しそうにママ友と過ごす息子と妻の姿が。数年ぶりに家族で再会できたような気持ちを味わうことができました(笑)。 懇親会の後は「避難者と支援者によるふれあいフェスティバル」にも参加。パネルなどで被災地の現状について勉強させていただき、忙しくも有意意義な週末を過ごすことができました。

2018-08-21T09:41:46+09:002016年10月23日|Tags: , , , |

「護憲派の泰斗」樋口陽一先生との再会

本日、大学時代のゼミの恩師、樋口陽一先生とお会いしました。 樋口先生は『「護憲派」の泰斗にして憲法学会の最高権威』(集英社の紹介文)とも称されていて、昨年は妻の大学院の同級生が編集を担当した『「憲法改正」の真実』(集英社)も出版しています。(感想は、http://iwasetenerima.blogspot.jp/…/blog-post_29.html をお読みください) 大学時代は南米やカナダでの留学(遊学?)やバックパッカー活動(?)、そのためのバイトに勤しんでいた私、決して優秀なゼミ生ではありませんでした…しかし、先生は東大を退官し、早稲田に移ったばかりということもあって、ゼミ生が4名しかおらず、先生に毎回、どんな素朴な質問でもできたということは、とても幸せな経験で、今思えば、先生からご指導頂けたことが、政治を志す一つのきっかけにもなったと思います。樋口先生は、決して偉ぶらず、常に謙虚で物腰が柔らかい、人格的にも素晴らしい人でしたが、今も全然変わっていませんでした。 区議になったことを共にとても喜んでいただき、今回、10数年ぶりお会いできました。私がずっと聞きたかったことの一つ。それは、先生はこれまで、憲法を研究する立場として、政治的な発言はなるべく控えるというスタンスを取り続けてきたのに、なぜ安保関連法制への反対のために、これほど積極的に各種メディアや集会で発言をなさったのか?ということでした。 先生の答え、とても印象的でした。「これは私の『義務』だと思ったからです。憲法学者としてだけではなく、すでにこの世を去った私の先輩や仲間たち、そして戦争で亡くなった知り合いの方のためにも、今の動きを止めなければならない、残された時間は限られていても、それはやらなければならないと思いました。」とのこと。静かな語り口の中で、先生の強さを目の当たりにして、鳥肌が立つと同時に、初心に帰れた気がしました。 その後、練馬区で起こっている様々な問題についても1時間半にわたってご相談させていただいたのですが、地方自治体レベルの民主主義におけるアメリカやフランスの例などを挙げながらアドバイスをいただき、勇気づけられました。

地域での活動 その2

議会が金曜に終わり、昨日に続いてイベントが盛りだくさんの今日。 午前中はいつも通っている日本基督教団の大泉教会のバザーをお手伝い。男手が不足しているとのことで、今回もテント貼など、設営のボランティア。このバザー、服などとても安く、しかも掘り出し物が見つかるので毎回楽しみに。今回見つけたのは、カナダの先住民が手織りで作ったジャケットと、わに革のビジネスバッグ。どちらも、かなり質が高く、かつ個性的(?)で私の趣味ど真ん中(笑)だったのですが、「この仕事でいつ着るのか?」という心の声に答えることができずあえなく断念。カナダのジャケットは親友の弁護士が買いましたが、私と違って彼は背が高いので似合っていました。 そして、お昼過ぎに次の目的地「大泉井頭公園の源流祭り」に参加。こちら、地域を流れる一級河川の白子川、源流の環境を守っている方々が開いているもので、私も毎年参加させていただいています。会場では近くに住むスリランカ・アメリカ人の友人夫妻も合流。源流祭りの景品(お饅頭)をもらうために、真剣にクイズに答えるも、なんと「ホトケドジョウはどんな姿をしていますか」という難解な質問。見本を見たにも関わらず、ずっと美術の成績が酷かった私、「これは…」と絶句され密かに凹む。子ども同士は、お互い大の電車好き。英語でも、日本語でも、はたまたシンハラ語でもなく、トーマスのキャラクターを指さして「○×△■」と不思議な会話で楽しんでいました。そしてその後、アート書家の夫妻ともお会いして、ご夫婦の家庭農園をご案内いただきました。ニンジンを抜かせていただいて息子も大喜び。採ったばかりのニンジンの葉っぱを自慢そうに指さすので、「すごいね!!」と褒めていたら、次の瞬間、それを私の口に突っ込んでくる。どうやら、パパにおいしいものを食べさせてあげたい、ということだったのでしょうが、泥だらけの葉っぱを口にしてなぜかエクアドルでの生活を思い出す私でした。。 さらにそのあと、光が丘のパラグアイフェスタへ移動。こちらも、毎年行われているもので、去年も参加させていただきました。会場では、南米の食事の販売や、民族衣装の紹介など行われていて、至る処からスペイン語が聞こえてきます。久しぶりにチョリパンを食べ、ヒッポファミリークラブの皆さんにご挨拶。Hola! Amigos!と多言語の飛び交う中で過していると、気持ちもラテンに戻る気が。一日でたくさんの方と会うことができ、とても充実した一日でした。

2018-08-21T09:41:46+09:002016年10月16日|Tags: , , , |

「選挙に行こう!」駅頭宣伝の実施

多くの案件があった第二回定例会、昨日ようやく終了しました。 そして、本日は地域の皆さんと共に大泉学園駅で「選挙に行こう!」と訴えました。 訴えたかったのは、7月の参議院選挙では棄権しないで投票してほしいということ。投票率、毎回下がり続けていて、前回の衆議院選挙では有権者の二人に一人しか投票に行っていません。 参議院選挙、経済政策(アベノミクス)にばかり焦点が当てられていますが、憲法変更、沖縄の基地問題、原発の再稼働など、日本の方向を決定しかねない多くの争点があります。 これまでも、選挙の際にはあまり議論されず、その後に国の方向を変えてしまう政策転換がなされることが儘ありました。特定秘密保護法や安保関連法制が象徴的だと思います。 私が長く活動していた南米諸国では、投票日が近づくにつれて、皆さんが、家の中でも、カフェでも、政治について議論する、それが日常の光景でした。そして、前日にはお酒の販売が一切禁止され、当然のように選挙に行く、そんな姿を見てきました。情熱的に過ぎることはありましたが、そこには政治に対する一人ひとりの思いや考えがありました。日本では、「誰に投票しても同じ」というあきらめとともに、投票率が下がり続けています。 投票に行かないということ、それは消極的にせよ現状を肯定することに他なりません。政治を変えるには、選挙に行くこと、それが始まりだと思います。 投票日が7月10日に決定し、6月23日からは練馬区役所で、7月2日からは区内7カ所での期日前投票が始まります。せめて10分だけでも投票のために時間を使ってほしい、そんな思いで訴えるとともに、期日前投票ができる場所を紹介した地図の配布などを行いました。練馬区では今日、34度にも達しましたが、10名もの方にご協力いただき、2時間程度で、200名近い方にチラシを受け取っていただき、また、多くの方からお声がけもいただけました。

一般質問のご報告② 外国籍住民の人権保障について

先日行った一般質問、二つ目のテーマとして、外国籍住民の権利保障と多文化共生についてとりあげました。こちらのテーマについても、性的マイノリティと同様、議会で取り上げられる機会は少なく、特に地域に住む外国籍住民の権利保障について議論するのは、昨年の私の質問がほぼ初めてでした。今回は先日制定された通称ヘイトスピーチ対策法を受けての区の政策、そして、練馬区の多文化共生事業への取組について質問しました。 全体的には、私の提案について、特にヘイトスピーチに対する区の対応について前向きな回答を引き出せたと感じています。 他方、多文化共生については不満の残るものでした。私は、多文化共生を進めるためには、長期的な視点を持ち、外国人外国籍の方のニーズを的確に把握するとともに、外国人外国籍の方が一部分野だけでなく、区政や地域の町づくり全般に積極的に参画することが必要だと考えています。しかし区は、多文化共生を「2020年のオリンピック・パラリンピックの開催にあたって大切な課題」という一面的な見方でとらえており、回答も満足できるものではありませんでした。以下は私が一部まとめたものです。(正式な議事録ではありませんので、間違いがある可能性もあることをご了承ください。) <質問1> 国会では先日、通称「ヘイトスピーチ対策法」が成立しました。この方は、差別的言動は許されないことを宣言する」もので、いわゆるヘイトスピーチを規制する初めての法律として大きな意義を有するものです。そこで、ヘイトスピーチ対策法の成立を受け、練馬区としても相談体制拡充、教育、啓発のためにさらに積極的な対応をすべきです。区の考えをお聞かせください。 <回答> 今回の法律の成立を機に、差別的言動の解消に向けた効果的な区民への啓発や相談支援の有り方、職員研修など、人権尊重に係る事業の充実に努めてまいります。 <質問2> この法は、保護の対象者を「本邦に適法に居住するもの」と規定しており、その結果、日本にルーツを持つアイヌ民族などの少数者や、難民申請者を含む在留資格を持たない外国人が保護の対象とされていないかのような印象を与えるおそれもあります。 しかし、練馬区が今後ヘイトスピーチに関わる施策を進めるにあたっては、付帯決議にも記載されているように、保護対象者を法律に規定されているような「本邦に適法に居住するもの」に限定すべきではないと考えます。区の見解をお聞かせください。 <回答> 国籍・民族等を理由として地域社会から排除することを扇動するヘイトスピーチは、不当な差別的言動であり許されるものではないと認識しています。そのため、同法の立法主旨と附帯決議を踏まえ、対象となる方の範囲についても十分配慮して事業を実施してまいります。 <質問3> ヘイトスピーチによる人権侵害をなくすためには、現に起こっているヘイトスピーチを禁止する、あるいは拡散させないための対策に乗り出すべきです。区の見解をお聞かせください。 <回答>  法律では、ヘイトスピーチなどの差別的な言動や行動について罰則規定が設けられていないため、区としての直接的な禁止対策は現時点では考えておりません。  法に定められた相談体制の整備、教育の充実、啓発活動の推進等の対策について、検討を進め不当な差別的言動の解消に努めてまいります。 <質問4> 練馬区では、かつて存在した国際交流課や文化国際課が担っていた多文化共生への取組は、地域振興課へ移管されました。しかし、地域振興課の中に多文化共生事業を専門に行う「係」はおろか、専任で担当する職員すらいません。区における多文化共生事業は縮小の一途をたどっていると言わざるを得ません。練馬区でも多文化共生施策を専管する「係」以上の組織を置き、併せて全庁的に取り組みを推進する体制を取るべきと考えます。区の見解をお聞かせください。 <回答> 事業が縮小の一途を辿っているとの指摘は当たりません。多文化共生事業については、係の事務分掌として明確に位置付け、取り組んでいます。 <質問5> 区民や区内の団体、外国人を構成員とする連絡会を設置することが掲げられていました。しかし、3年以上にわたって連絡会が設けられていません。早急な設置を行うべきであるとともに、設置に向けた具体的なスケジュールをお答えください。 <回答> 多文化共生は、オリンピック・パラリンピックの開催にあたって大切な課題です。連絡会の設立を含め、すでに検討を進めています。

二回目の一般質問

本日、一般質問を終えました。 一般質問は練馬区では、全ての議員が年に1度、議会の場で、区長に対してどのようなことでも報告や説明を求めることができる貴重な機会です。 準備にあたっては、たくさんの方から区政への思いや改革へのご提言を頂くことができ、そして、直前にはお腹の風邪による絶食というアクシデントもありましたが、家族や、皆さまのご支援のおかげでなんとか完成させることができました。 そして当日。 議場に立つと、目の前には議長以外の全議員が座っていて、毎回とても緊張するのですが、平日の昼間にもかかわらず、30名を超える方が傍聴席へと応援に来てくださっていて、一人ひとりのお顔をみただけで、とても勇気づけられました。 今回の一般質問、具体的な内容については明日以降にご報告しますが、とても残念だったのが、私の発言に対する区長の答弁(意見)でした。 昨年行った初めての一般質問では、区長に答弁を求めたのにもかかわらず、区長は一度も答えなかった、ということがあり、今回は答弁するのか、また、その場合何を発言するのか、ということに注目していました。以下が、待機児童対策の質問に対する区長の答弁(抜粋)です。(正式な議事録ではないので、誤りがある可能性もあります。) <待機児童対策について> 「岩瀬議員にお答えするのは初めてですが、大変細部にわたるご質問を頂き、感心しながら聞かせていただきました。しかし、残念ながら、私はご質問に違和感を覚えざるを得ないのであります。(中略)…本来、待機児童をはじめとする子育ての支援は、自治体の保育行政だけでなく、育児休業などの労働政策や児童手当などの所得政策などを含めた総合的な政策として、国が取り組むべきものなのです。なぜ、国を批判するのではなく、微力ながらこれだけ頑張っている練馬区を責められるのか、全く理解ができないのであります。本末転倒ではないかと思います。 私はこれまで長い間行政と政治の現場にいて、色々な方々を見てきました。はじめは社会正義から出発したはずの活動が、いつの間にか行政への反対それ自体を自己目的とするようになる。そういう場合がままあります。極端な場合には、反対するという結論がまずあって、そのために無理やりあらさがしや揚げ足取りをされる方もいます。若い岩瀬議員は決してそうではないと思いますが、ぜひ内容のある建設的な対案を頂くようお願いいたします。」 (ここまで) 区長の答弁、練馬区は今年4月までに待機児童をゼロにすると約束したにも関わらず、166名発生したという事実に対して、区の責任を全く認めていません。そもそも、保育所の設置者は、地方公共団体であり、また、国と地方公共団体の関係性は上下ではなく並列であるはずです。また、これは個人的な感想ですが、区長が公の場でことさら「若い議員」として扱うこと、反対することを目的に活動しているかのような回答をすること、誠実な回答とは思えません。区長のこの答弁が現在の区政を象徴していると感じます。

クルド人が多く住む地域、ワラビスタンの視察

先日、リトルチャイナへの訪問後、埼玉県蕨駅のすぐ近くにあるクルド人の方が多く住む地域、通称ワラビスタンへの視察を行いました。 クルド人とは、トルコやイラン、シリアなどの山岳部に住む民族で、人口は約3000万人、世界で最大の自らの国を持たない民族と言われています。クルドの方々の状況はそれぞれの国でも違うようですが、多くの人が差別や迫害を受け、主に欧州方面に移住したり、逃れたりしています。日本でのクルド人の数は90年代から増加し、現在は1500名程度と言われています。そして、その大半が蕨駅の近くの埼玉県蕨市と川口市に住んでいます。 そんな中、日本クルド文化協会の方から日本での生活について話を伺いました。 彼らのほとんどはトルコ出身で、難民認定申請をしているが、在留資格が出ず仮放免の状態にあるとのこと、そのため、仕事に就けず、また社会保障などを受けられないので非常に厳しい生活を余儀なくされているとのことでした。特に学齢期のお子さんについては、学校に通う事はできるものの、例えばランドセルや教材代などが支払えない、といったことや、そもそも言葉がわからず授業についていけない、いじめを受ける、といった問題を訴えられました。 その一方で、地域の日本人との共生や連携を促進するために様々な取り組みを行っているとのことでした。その象徴的なものが、クルドのお祭りの紹介や、公園の清掃、防犯ボランティア隊を組織してのパトロール等とのこと。特に、パトロールについては、クルドの方が増えたことで治安が悪化するのでは、という地域の方の心配を払しょくするために、自ら組織して、地域の住民の方とともに毎週日曜日に行っているとのことでした。こうした活動や交流を通じて、当初は冷たい視線を向けていた地元住民の方々も少しずつ、クルドの方々への理解をするようになっているとのことです。 リトルチャイナもワラビスタンもすぐ近くの地域に集中しており、地域が多文化との共生をさらに進める中での一つの縮図となっている気がしました。練馬にも30,000人を超える外国籍の住民が生活する中で、どのように共生を進めるか、大きな課題となっています。そして、そのために、日本人住民と外国人住民の相互理解や交流を深めることが必要であり、そのための支援を行政としてもっと果たすべきと実感しました。

2018-08-21T09:41:58+09:002016年4月6日|Tags: |

埼玉県のリトルチャイナの視察

先日、他の自治体における多文化共生の現状を視察するため、埼玉県の蕨市と川口市の市境にある、中国人の方が多く住む団地(通称リトルチャイナ)への視察を行いました。 埼玉県の蕨駅の近くに「芝園団地」というURの団地があります。こちらの団地、1978年に建設され、最盛期は10,000人近い人が住んでいましたが、入居者の高齢化が進む中、新たに外国人の入居が増えており、現在は4,500人の住民の中で2,000人を外国人、特にそのうち9割を中国の方が占めるようになっています。そのため、この団地は通称リトルチャイナとも呼ばれています。 平日の昼間に訪れたのですが、団地内の公園で遊ぶ若い親子のほとんどが中国語で会話をされていた他、団地内の標識やお店もすべて中国語での記載もされており、新鮮でした。 この芝園団地、一つの特徴として、外国籍の住民と日本人の住民との交流が近年になって活発になっていることがあります。例えば、外国籍住民が増え始めた90年代初頭には、ごみの出し方や生活リズムの違いなどで多くの問題が発生したそうです。しかし、その後、町会を中心に地域の方々とそこに住む外国人の方々の協力によって、現在では地域の町会の役員にも外国の方が入ったほか、防災訓練などにも多くの方が参加することになっているとのことです。また、数年前に団地内のベンチで差別的な書き込みが発見されたそうですが、これについても、団地の方々がこうした事を許さないという意思を込めて、外国籍の方とともに、そのベンチを共同で塗り直し、一つの作品として展示しているとのことでした。 多文化共生という言葉はよく使われていますが、それを実践するのは非常に難しいと思います。その中で、地域の方々と外国籍の方が共同して運営を行っている芝園団地の在り方はすべての地域にとって参考になるものだと思います。

2018-08-21T09:41:58+09:002016年4月5日|Tags: |

予算特別委員会のご報告④ 練馬区の小中学校での英語教育の改善のために!

2020年度までに小学校の英語教科化、2021年からは中学校の英語授業のオールイングリッシュ化が決定しています。2018年からは先行実施も始まろうとしています。 そんな中、先日の予算特別委員会では小中学校での英語教育をいかに改善していくか、提案を行いました。 <論旨> 1. ALTの活用について 英語教育の重要性が再認識される中、練馬区においても2007年度から中学校、2015年度からは小学校にもネイティブスピーカーである外国語指導助手(Assistant Language Teacher、ALT)が導入されました。 早期からALTを活用してコミュニケーション能力を向上しようとする取り組みは評価できます。ただし、英語教育の質をさらに向上させるためには改善すべき点も存在します。 練馬区では現在39名の外国籍の方がALTとして採用されていますが、彼らはすべて派遣契約です。現在は学校の教職員とは別の契約・勤務体系にあり、ごく短期間の契約で、更新の保障もありません。 また、派遣であることから、同じ学校で教育に携わるにもかかわらず,他の教職員との間で、一体感を持ったり効果的に連携したりすることが困難です。例えば、職員会議に参加して学校運営に関わる事項を共有することや、他の教員と協力して、積極的に英語教材や計画などの開発・改善などを行うことが困難です。 安定的、継続的に質の高い授業を提供するためにも、望まれるのは派遣ではなく直接雇用だと思います。 他の自治体との比較においても、文部科学省が実施した「平成25年度 英語教育実施状況調査の結果」を見ても、全国のALT(総計12,631名)の内、20%以上(2,543名)が自治体によって直接任用されており、派遣契約は13.6%にとどまっています。 また、2015年9月には、日本の弁護士の60%が所属する関東弁護士会連合会が「児童・生徒のより良い英語教育を受ける権利の実現を担うALTの労働実態の是正を求める意見書」を採択し、その中でもALTの権利の擁護と小中学校での英語教育の質の向上を目的に、自治体によるALTの直接雇用を求めています。 こうした中で、学校における英語教育の安定的、継続的な質の維持・向上、また外国人労働者の権利の保障のためにも外国人非常勤講師や外国人特別非常勤講師としてALTの直接任用を検討いただきたいと思います。 2) 学校教員の能力強化について 続いて、学校の教員への研修について伺います。平成26年に文部科学省が作成した「小学校における外国語活動の現状・成果・課題」によると、全国の教員のなかで、英語教育について学校で学んだ方はほとんどいらっしゃらず、中学校の英語の指導教員の資格を持っている方はわずか3%です。また、ある程度英語を話せる方の割合ですが、TOEIC730点(英検準1級程度)を基準としても保持者は0.8%にとどまっています。先生によってはアルファベットのDの発音もあやういという例も聞いています。 そうした中、前述の文部科学省が実施した調査では、ALTと協働して行うTeam Teaching(TT)がうまくいっていない理由としては、ALTとの打合せの時間がほとんどない、英語でのコミュニケーションがとれない、などといった基本的な事柄が上がっています。 こうした状況を改善するためにも、教員からはALTを活用しつつ、担任主導で授業を展開するための研修を積み重ねて行きたいとの声もあがっています。そのため、継続的、安定的に質の高い教育を提供するためにもALTとの共同によるTTの方法について教員への研修を行うべきだと考えます。 小中学校での英語教育の更なる向上、そして外国人労働者の労働条件を守るためにもALTの直接雇用の実現と教員に対するTTの方法への研修の実現を切に要望します。 <ここまで> これに対して、区の回答は「練馬区では独自に優秀なALTを見つけることはできない。また、研修も派遣会社にノウハウがある。だからこそ派遣会社に任せた方が望ましい。」というものでした。また、教員の研修については、すでに十分に実施しているが今後も検討をしていく、というものでした。 小中学校の英語教育において非常に重要な役割を担うALTをすべて派遣会社に丸投げするというやり方が、練馬区の教育全体にとって望ましいとは思いません。例えすべてを直接採用することがすぐには難しくても、継続的な英語教育を実現するためにも核となるALTを育てていくべきだと思います。

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