「子ども達、4連休も祝日登校、心も体も限界です」

4連休ですが、学校によってはコロナによる遅れを取り戻すため木曜も金曜も6限目まで授業が行われました。そんな中で保護者の方からご相談が。 「私の息子が通う学校は祝日登校6限でとても辛そうです。明日もあります。息子のクラスメイトは大人用の鎮痛剤を授業中毎日飲んでいるとのことです。先生に隠れるように飲むらしいけれど、身体もメンタルも受験控えてコロナで相当辛い子がいるんだと思います。 生徒たちも疲れがでてきていること、受験内申点のために、なかなか学校には言い出せないこともあるということ、ぜひ知ってください。」 コロナの影響で夏休みは8月1日から。さらに中学3年生は1週目から進路、教育相談も始まります。国の方針のなか、あまりに子どもに無理をさせています。子ども達の心と体が心配です。 月曜に区に対して、子ども達の様子を確認するとともに、心と体のケアを丁寧に行うよう要望したいと思います。お悩みの方がいればぜひご相談ください。

★ブラック校則 練馬区の小学校 「体育の時に肌着を脱ぐように指導されます!」

昨日、小学校の保護者の方から子どもの体育の授業の際に、体操服の下着を脱ぐことが求められる、という訴えを頂きました。理由は「汗で冷えるから」とのこと。 SNSで情報を呼びかけたところ、わずか1日で10名以上の保護者の方からご連絡を頂きました。何名かの保護者の声をご紹介します。 こちらの方は学校に訴えても変わらなかったとのことです。 「性教育で一番最初に習うのがプライベートゾーンです。水着で隠れる部分は大切な場所であり、他人に見せたりさわらせてはいけないというものです。小学校では体育の授業で低学年のうちは男女混合で着替える上、全学年下着を脱がせる指導をしています。学校に訴えましたが「汗で体が冷えるから」とのこと。 ですが直に体操服を着ると女子のブラジャーは透けますし、盗撮の危険性も考えられます。今の下着は機能的であり、休み時間に汗だくになっても着替えないのに体育の授業では強制的に脱がせるのも大袈裟かもしれませんが子供の人権侵害とも言えます。」 この方はお子さんが不登校になっているとのことです。 「私の娘の学校も体育の時の肌着着用不可です。こういうルールが嫌で娘が学校に行けてなかったりするので、もし色々変わっていくとみんな過ごしやすくなると思います!」 これほど多くの方が悩んでいることに驚きました。それぞれ理由は「汗で体が冷えるから」ということですが、でしたら着替えを持っていけばいいだけの話です。保護者の方が指摘されているように、たかが肌着、ということではなく、子どもの性教育の話、そしてなによりも子どもの権利にもつながると思います。 一つの学校の問題ではなく、練馬区全体として取り組む必要があると感じています。 練馬区に対して改善を求めていきます!    

練馬区議会での訴え【先生のブラックな職場も改善を!変形労働時間制より教育に予算を!】

来年度のお金の使い方や区の方針を決める予算委員会、教育費では「ブラック校則」の廃止と併せて先生のあまりにブラックな労働環境の改善も訴えました。練馬区でも現在、20名以上の先生が病気による長期休職中で、そのうち16名はうつ病などの精神疾患によるもの...。 政府は先生の「働き方改革」として、忙しい時期の残業を認める「変形労働時間制」を導入しようとしていますが、そんな小手先の方法に頼るのではなくて教員や職員の数を増やして、一人ひとりの負担を減らすべきと訴えました。区とのやり取りをご紹介します。(詳細は議事録をご覧ください。) ★練馬区の先生は毎月60時間以上残業 してる! 中学校の校則を調べる中で、生徒の登校時間の規則もあったのですが、そこから教員のブラックな労働環境についても目を向けざるを得なくなりました。 いくつかの学校では生徒の登校時間を7時30分から8時25分までとしています。7時半に生徒を迎えるということは教員もその前に来ること、生徒が帰った後も翌日の授業の準備や保護者への対応などたくさんの仕事があるなか、一体何時間働いているのでしょう?2019年の調査では、先生方は練馬区の小学校では平均で月58時間、中学校で61時間の残業をしています。 ★練馬区の先生のうち、現在も25人が病気休職、そのうち16名が精神疾患...。 厳しい環境の中で、2020年1月31日現在、区内の小中学校の教員で長期間の病気休職者は25名もいて、そのうち16名がうつ病などの精神疾患によるものです。病気での休職による他の先生への負担も大きく、練馬区のある学校では代わりの先生が不足している中で副校長だけでなく校長先生までも担任を持っているケースもあると伺っています。 現場の教員が疲弊している状況は子どもたちに健全な影響を与えるものではありません。教員の負担を減らすことが必要です! 1.政府が導入しようとしている変形労働時間制は問題だらけ、やめるべきです! 教員の負担の軽減について、昨年12月に先生の労働時間を年単位で調整する「変形労働時間制」の導入を中心とした「改正教職員給与特別措置法」が成立しました。「変形労働時間制」というのは、一年の中で一日の労働時間を自由に調整することができる制度で、政府は「夏休みにまとまった休日を取ることができるようになる」といったメリットを強調しています。しかし残業が日常的に発生している中で、新しい制度は単に残業を時間内労働として「合法化」するだけです。変形労働時間制についての区の考えをお答えください。 【区の回答】 具体的な運用の方法が出てきていないなかで、区としてどのように受け止めるかというのは言えません。 【岩瀬の意見】 今回の法律では「変形労働時間制」を導入するかどうかは自治体が判断することになっています。区として現在は導入の検討を行っていないとのことですので引き続き、制度の課題を訴えて導入が行われないように取り組んでいきたいと思います。 2.先生の負担軽減のためにはまずはお金をかけて、支援する職員を増やして! 2019年に文科省の指針が示されました。指針にはこれまで先生が担ってきた代表的な業務に関する考え方を整理されていて、その中では、例えば調査統計等への回答等は学校の業務ではあるものの、必ずしも先生がやる必要はないとされています。 先生の負担の軽減のため、区として補助教員や事務職員を採用することが必要です。しかし、すぐには難しい中で、昨年度に始まったコピーなどの教員の支援を行う「スクールサポートスタッフ」を導入している学校は、最初は5校でしたが、今年度は10校まで拡大しています。副校長の仕事を支援する「学校教科マネジメント支援モデル」についても、昨年度の1校から始まり、今年度は5校まで増えています。来年度以降、まずはなるべく早く全校で導入すべきです! 【区の回答】 スクールサポートスタッフや学校教科マネジメント支援モデルなどの拡充は今後も行っていきます。 ★最後の訴え 教員の負担を軽減することなしに、子どもの教育を受ける環境を改善することはできません。教員に任せるのではなく、区として明確な対応をとることを求めて質問を終わります。 ★岩瀬の思い 練馬区は子どもの数が”少ない”といって一クラスの人数を変えることなく学校の数だけを減らそうとしています。教員の負担も大きくなる一方で、公務員の中で最も心の病によって休職する比率が高いのも教員と言われています。今のシステムの中で教員が一人ひとりの子どもたちと向き合うのは不可能です。だからこそ、練馬区は教育にこそもっと予算をかけるべきです!

★イベント【児童相談所ってどんなところ?】 子どもの権利を守るため練馬区にも児童相談所を!

1.23区で唯一、区としての児童相談所の設置に反対している練馬区 近年、児童虐待の相談件数は急増しています。そうした中で2016年には児童福祉法が改正されて、児童相談所が23区でも独自に設置できるようになりました。これを受けて22区では児相設置に向けた議論が進んでいて、江戸川区、世田谷区、荒川区では今年の4月には開設の予定です。そんな中、23区で唯一、児童相談所を区としては設置する意思がないとしているのが練馬区です。今回のイベントでは東京都の職員として児童相談所行政に長く携わり、現在も虐待対策コーディネーター等として活躍されている斎藤幸芳さん、NPOや新宿区の子ども総合センターで外国ルーツのお子さんなどの学習支援などを行っている平田康郎さん、そしてご自身も一時保護所 に3回送致され、児童養護施設で育った20代の方をお招きしてそれぞれのご経験、立場から児童相談所のあり方について話を伺いました。 2.児童相談所の設置を求める声は「政治的パフォーマンス」?→あまりにひどい区長の発言です。 区長は区民向けの広報誌(ねりま区報 平成29年10月1日号)の中で、児相の設置を求めた私たちに対して以下のように述べています。 「特別区に児童相談所の設置を求める方々がいますが、それが何故、子ども達を救う事になるのか、説明はありません。養護施設入所児は都内で3千人未満、保育所入所児の27 万人とは桁違いに少なく、施設は少数で都の内外に分散しています。処遇にも専門性が必要で、広域行政の性格が強いのです。(中略)無力で不幸な子ども達を利用した「政治的」パフォーマンスを絶対に許してはならない。若い日に出会った子ども達の笑顔を思い浮かべては、心に誓っています。」 政治の場において意見が異なること、対立することは当然あります。しかし、大事なことはたとえ異なったとしても相手の意見を尊重することではないでしょうか。児相を求める意見を「政治的」パフォーマンスと断定し、区の広報誌で訴えることは決して望ましい姿ではありません。 3.なぜ練馬区に児童相談所が必要なの?→それは、自治体が各家庭の事情を一番知っていて、一番丁寧に対応できるからです。 区長が問うている「なぜ、練馬区を含めた特別区が児童相談所を作ることが子どもを救うことになるのか?」について、一番大きな理由は誰よりも子どものことがわかるのは自治体だからです。現在、23区には7カ所しか児童相談所がなく練馬区の子どもは新宿区の児童相談センターが対応しています。しかし、虐待やいじめなどは、自治体の中で起こっていることです。自治体内で、情報を収集し、共有し、対応して行くことがスピードも早いですし、適切な対応が可能になります。近年発生している虐待死などの重篤なケースの中にも児童相談所と自治体で情報が適切に共有されていなかった、ということも多くありました。このことは横須賀市の児相を訪問した際に担当者が言っていた「地域の子は地域が守る」という強い言葉にも象徴されています。現在の都の児童相談所では一人の職員が100名以上のケースを担当しているといわれていて、とても一人ひとりに対応することは不可能です。 4.一時保護の数は増えていないから問題ない?→東京都の一時保護所は定員を超えていて、入所できないケースもあります。 練馬区は虐待された児童の一時保護について、「2013年度が約970件で、2017年度は約1200件。通告件数の伸びに比べればそれほど増えていない」としていますが、そもそも東京都の一時保護所はすでに定員を超えており、入所ができなかったケースも数多くあり単純に一時保護された数だけを見て判断するのは非常に乱暴です。 5.一時保護をされた方の悲惨な経験。子どもの権利はどこに?→自治体で理想的な一時保護所を作るべきです。 一時保護所で保護された方々の経験も壮絶なものでした。保護所ではすべての所有物を取り上げられ、紙や鉛筆も自由に使えないという事です。教育を受ける権利も満たされておらず、学校の先生ではなく職員から教わるということ。小学生で保護された方は、ひたすら漢字の書き取りをさせられて、終わらなかったらその枚数の分だけグランドを走らされたとのことでした。「刑務所のようなところだった」という感想もありました。一時保護所は子どもを保護する場所であり、罰を与える場所ではありません。これほどまでに子どもの権利が侵害されているということに衝撃を受けました。だからこそ、理想的な一時保護のあり方を改めて議論することも含めて、地域の中に児童相談所を作ることが必要だと思います。 結論.これまでの児相を変えるためにも、新たな児童相談所を練馬区にも作るべき! 現在の児童相談所も多くの課題を抱えています。だからこそ、それを変えていくためにも、区として児相はどうあるべきか、子どものためという原点に立ち返り、みなが考える時だと思います。児相の課題を出し合い、子どもたちのために児相を創り変えるのです。子ども権利を念頭に、理想の児童相談所を練馬区で作ることこそが現在求められていることだと改めて思いました。

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