ひとり親家庭 への支援について…あまりに酷い区の答弁。福祉の役割とは何でしょうか?

補正予算の審議において、経済的に困窮するひとり親家庭への支援を訴えたのですが区からはあまりに酷い答弁でした…。 区はひとり親を対象に看護師や保育士など学校で資格を取るために給付金を支給、補正予算では取れる資格の種類を広げるとのこと。それ自体は評価をしています。https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/jinken/hitorioya/kateikotogino.html しかし、この制度については以前よりこんな訴えを頂いていました。 「看護師の資格を取得したいと思いましたが、給付金はわずか月14万円。家賃を含めて家族全員が一か月暮らすにはとても足りません。バイトしようと思っても、学校での授業や課題さらに、小学生の娘が二人いるなかでほぼ不可能。窓口で相談したところ、足りない分は家族に支援してもらうか、どこかから借りるしかないと言われて、あきらめざるを得ませんでした。」 実際に制度を新たに申請するのは、年間で15-20人程度、その背景には経済的な事情があると考えられます。そのうえで、住宅扶助などの更なる支援を求めました。 それに対する区の回答、ひとり親に対しては十分に支援を行っていてこれ以上求めるのは贅沢である、といわんばかりの内容。子どもが二人いる場合には児童扶養手当など合わせて31万円の収入に達することもあるので必要ない、というものでした。 しかし、国の多くの制度と同様に給付を受けるためには多くの条件や制約があり、31万円ももらっている方、知る限りでは一人もいません。そもそも、ひとり親家庭の貧困率は5割に達している中で、ほとんどの方がゆとりのある生活をしているはずがない、区もわかっているはずです。 例外的な事例を取り上げて、それがすべての方に適用されるかのような説明をするということ、そして、増額を求めるひとり親がお金を欲しがっているかのような回答をするというのは、実際に苦しんでいるひとり親の方にとって非常に残酷なことです。 政治や福祉の役割は、支援の制度から零れてしまった方、届かない方に丁寧に寄り添うことだと信じます。一部の例外を取り上げて、あたかも何も問題がないかのように発言する姿勢は誠実な姿勢には見えません。今後の議会の中でも訴えていきます。

練馬区 区内の自殺者、20代女性の比率が急増。政治の責任は…

感染者の人数は減っていますが、日々頂く相談は減っていません。コロナの影響が長引く中で経済的に追い詰められた方からの相談を頂く機会も増えています。その中でも特に厳しい状況にあるのが若い世代の方々です。 失業した、バイトのシフトが入れない、契約を打ち切られたなどの事情で収入が減少し、家賃が払えないということで家賃の補助(住居確保給付金)を区に申請された方、昨年度は例年の100倍近く、5000件に達し、今年度も1200件(9月現在)に達しています。しかも申請された方の内訳をみると、20代、30代、40代が全体の8割を占めており、そのうち4割が非正規の方でした。働き盛りの世代が、コロナで最も影響を受けてしまっている、その背景には若い方々を取り巻く構造的な問題もあります。 昨年(2020年)の区内での自殺の状況についても、コロナ前に比べて数自体は減少していますが、全体に占める女性の比率が急増(32%→41%)。そのなかでも特に20代女性の自殺の比率が最も増えています(5%→10%)。なぜこんなことになってしまうのか、それは間違いなく社会の責任であり政治の責任です。https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/kaigi/kaigiroku/hoken/jisatutaisaku/2020jisatutaisaku.files/siryou1.pdf 練馬区は生活が困窮する方のうち、仕事が見つかった方には就職支援給付金として3万2千円を配るとしていますが、本来やるべきことは仕事を探していても見つからない、絶望的な思いを抱える方を救うことではないでしょうか。私たちは何を大切にして、何にお金を使うべきなのか、今こそ問われていると思います。

区の間違いで500万円もの税金が無駄に…。なぜこんなことになったの?

所属する企画総務委員会、橋を架ける工事に関連して区のミスがあったために金額を見直すという議案が出されました。橋の土台になる地盤について、強度の測定を誤ったために工事方法の変更が必要となり、当初の見込み額が大幅に上がるとのこと。そのうち、設計ミスによって工期が延長されたことによる追加費用は500万円に達するとのことでした。 確認すると、工事前の入札の段階でも業者から間違いがあるのではと質問されたにもかかわらず、区は気付けなかったとのこと。工事が一部中断したことで、土地を警備するための費用など500万円も計上されています。 もちろん誰にでも間違いはありますが、なぜ、工事が始まる前に業者から指摘されていたにも関わらず気づけなかったのでしょうか。 また、間違いが発覚したのは本年5月末とのこと。なぜ議会に報告するまでに4か月もかかったのでしょうか?臨時議会などを招集しもっと早く対応できていれば、これほどの費用は掛からなかったはず。 区は聖域なき事業改革を訴え、子どもが生まれたときのお祝い金や高齢者等へのおむつ支援金も削りましたが、他方で500万円もの税金を単純なミスにより無駄にしました。議案は成立しましたが、こうしたミスが起きてしまったこと、区民の方からお預かりした大切な税金を無駄にしてしまったことを踏まえて、議案に反対しました。

就職が決まったらご褒美に3万円?なぜこんなお金の使い方をするのでしょうか?

練馬区はコロナ禍で経済的に困窮する方を対象に、独自の支援策として就職支援給付金を実施すると発表。これまでに家賃の補助(住居確保給付金)や生活の補助(自立支援給付金)を受けてきた方の中で、就職が決まったら3万2千円を支払うというもの、今回の補正予算で5千万円以上を計上しています。 しかし多くの方は、コロナ禍で仕事をしたくても決まらずに苦しんでいます。その中で就職が決まった方だけインセンティブとして3万円を配るというのは適切なのでしょうか?そもそも、現在は家賃も払えず、ご飯もろくに食べられないというご相談も多くいただいています。本来であればひとり親家庭の支援や食事にも困窮する方への支援に繋ぐべきです。議会で改善を求めます。

中学生からの訴え「なぜ修学旅行も行けないの?いつまで我慢しなくてはいけないのでしょうか?」

緊急事態宣言の延長を受け、子どもたちや保護者からもご相談を頂いています。先日、中学3年生の生徒からこんな相談をいただきました。 「学校から修学旅行が中止になるかもしれないと連絡がありました。オリンピックもパラリンピックも普通に行われていました。なぜ私たちがいつも我慢しなくてはいけないのでしょうか?」 […]

コロナ禍での差別や偏見について

先日、こんなご相談を頂きました。 「先日、知り合いのご家族がコロナに感染しました。彼女も息子も陰性ですが、濃厚接触者で10日自宅療養でした。その後、とても困ったことが起こっています。 職場を長く休んだのでとても心を痛めているのですが、職場のスタッフや管理職が、しばらく戻ってくれるなという雰囲気だそう。そもそも彼女は陰性ですし、陽性者であっても発熱から5日後にはまず他人に移すことはないそうです。 療養後の患者や濃厚接触者の職場復帰について、正当な勤務を行えるよう、行政として不安を払拭したり差別的な態度を取らないように各管理職に通達や指導をしてほしいです。」 […]

練馬区 ステイホームの功罪、コロナ禍で家庭から出されるごみが急増

昨年度、(2020年度、令和2年度)の練馬区の中で出されたごみ・資源(新聞、段ボール、ペットボトルなど)の量が公表。ごみについて昨年度は可燃、不燃、粗大ごみの全てで前年を上回っています。特に粗大ごみについては、前年比113%と急激に増加しており、その背景には多くの方が在宅で過ごす時間が増えたことがあります。 資源(新聞、段ボール、ペットボトル等)についても特にダンボール(122%)の増加が顕著です。こちらも在宅時間が増えた中で、デリバリーでの注文が増えたことが背景にあります。私もたびたび注文するのですが、小さい商品なのに包装は段ボールなど、あまりに包装が過剰です。こうした状況を受け、国内のダンボール生産量は毎年、過去最大を記録しており(ダンボール統計)、その輸送などにも大量のCO2を排出しています。ペットボトルも去年よりも10%増加しています。 地球温暖化が深刻化するなかで、行政、民間企業、個人のそれぞれが対応することが必要と言われ続けていますが変化はなかなか見られません、区に対しても更なる対応を求めるとともに、私自身の反省も込めてダンボールやペットボトルなどごみの排出削減に取り組みたいと思います。

ワクチンを求めて…人の美しさと政治の醜さ

1月以上にわたって、HIV陽性者の方からワクチン接種の予約ができないとご相談を頂いていました。海外の研究では陽性者の方は感染した際の重症化リスクが非常に高いとのこと。しかも、その方は建築現場で肉体労働をされていて、あまりの暑さにマスクをすることもできず感染リスクも大きいとのことでした。 しかし、区に何度相談しても対応はできないとのこと。私たちもワクチンの接種会場のネット予約など試みたものの全く取れず。非常に困っていたところ、知り合いから接種の日程が合わずキャンセルすることになったので、権利をお譲りしたいとご連絡が。 早速お伝えしたところ、その方からは「私は後でいいので、ほかに困っている陽性者の方に譲ってください」との答えが。ご自身のリスクをわかりつつも、他の方に譲ろうとされるその方の優しさに胸が熱くなりました。その後、HIV陽性者の方を支援する団体にも連絡を取り、彼以上にリスクの高い方はいない、ということが分かって、本日、予約することができました。 本当に苦しいとき、辛い時にこそ人の本質が出ると思います。今回、改めて人の美しさに触れ、心が揺さぶられるとともに、なぜそんな思いをしなくてはいけないのか、強い憤りを感じます。昨日の山岸さんの集会で、反貧困ネットワークの瀬戸さんが、「政治と福祉が人を殺している」と仰っていましたが、本当にその通りだと思います。せめて私にできることをするために、地域で全力を尽くします。

練馬区の妊婦の方へのワクチン優先接種、受けられるのは区内の産院に通う方のみ…。なぜこんなことに?

8月27日、練馬区は妊娠中の方にワクチンの優先接種を行うとプレスリリースを行いました。しかし、内容を確認したところ、対象になるのは練馬区内の産院に通う妊娠中の方とその同居家族のみ。区外の病院に通う方は対象外とのこと。そもそも、練馬区には産院が不足していて通いたくても満員、半数以上の方は区外で出産をしています。ワクチン接種、本来は国が責任をもって対応すべきですが、全く追いつかない中で各自治体が独自に対応しています。区としては、範囲を拡大すると手続きなどが大変とのことでしたが、あまりに対応として問題があります。区に改善を求めます。

練馬区の感染状況の分析

練馬区の企画総務委員会での資料をもとに、7月13日と8月17日時点の感染者数を比較しました。 人口74万人の練馬区、1か月強で新規感染者は5,189名増加、合計で13,000人に。これまでに区民の1.7%が感染したことになります。 増加率が最も高いのが20代で31.3%、30代(18.7%)、40代(16.4%)と続きます。接種が進む60代以上では合計で6.4%と低い数値に。死者数は合計で2名となっています。 自宅療養者 の数もわずか一か月で180名から3,911名まで増加。昨日の段階でも1300人ほどが自宅療養をされているとのこと。1か月で5千人以上の感染が新たに確認されていますが、その多くは自宅での療養を余儀なくされています。そのなかで、東京都が担っている自宅療養者の方への食料品などの送付が滞っているとの話も伺っています。都の業務も限界を迎える中で、せめて練馬区として自宅療養の方への支援を充実させるよう求めています。

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