一般質問の内容① 練馬区の外国籍住民の数、急増中。多文化共生政策にもっと力を!

2017年、一般質問の最初のテーマには、最も力を入れているテーマの一つ、外国籍住民との共生を取り上げました。内容を一部、要約してお伝えします。(全文は区のウェブサイトをご覧ください) <ここから> <一般質問①> 2016年末における練馬区の外国籍の住民は在留外国人統計によると16,920名、全国の市区町村では第16位です。 特に、外国籍住民の数は近年急増していて、昨年一年だけを見ると、区民全体の増加数が(日本人も含めて)4,602名だったのに対して、そのうちの約4割、1,760名が外国人だったという驚きの数字になっています。在留資格のない方を含めるとさらに多いと思われます。 区は、人口が増え続けていることを宣伝してきましたが、実態はその多くを外国籍の住民に負っています。外国人住民の増加は、日本の社会、経済環境を考える中で必然性があります。区内の外国籍住民の内訳をみると、20代が最も多い状況です。こうした現状から、新しい可能性を引き出すとともに、文化の違いなどによって生じるトラブルなどを防止するために、多文化共生政策をさらに充実させることが必要です。 一方で、今年の夏に出された「練馬区の人口の現状と将来推計」によると、外国籍住民の数は今から40年後、2057年の段階でも、今年の1月と比べて、わずかに600人増の17,000人と予想しています。しかし、今年の1月から8月までのわずか7か月で、既に区の予想を超え、1,000人以上の外国籍住民が増加しています。そこで、1. 外国籍住民の増加の中で区政が向き合うべき課題について、区長の基本的な認識とともに、2. 外国籍住民の数をどのように予想したか、根拠を確認しました。 <区の答弁①> 1.「外国籍住民が増加している中で、言葉も生活のルールも不案内な外国人が必要としているのは、個別具体的な助言や支援であり、これを支えるシステムの構築を目指して努力を続けたい」2. 外国人人口の長期的な推計の方法について、外国人人口は増減もあり安定的ではないことから、「人口増加の割合が現状の2分の1程度まで縮小すると設定して算出」している。 <答弁に対する私の感想②> 最初の答弁は納得できるものでしたが、2番目の推計の方法については、人口の増減があるにせよ、なぜ2分の1まで縮小するのか、全く説明もなく、理解できないものです。このことからは、区は外国人の増加の現状を重視していないのでは、とも感じてしまいます。 <一般質問②> 続いて、区が取るべき施策の内容について指摘しました。多文化共生政策の実現には一つの課だけではなく、練馬区全体として課題に取り組むことが必要です。また、外国籍住民が自らに関わる様々な課題を審議する機会を保障することも大切です。その仕組みの一つとして、私たちは外国人を含めた会議体の設置を求めてきました。その結果、練馬区では本年の3月に「練馬区国際交流・多文化共生に関する連絡会準備会」が開催され、今年度中には正式な連絡会も発足します。そうした中、1. 連絡会では必要に応じて、関係する所管も交えて対応できる体制を整えること、そして、2. 連絡会のメンバーは、区が声をかけたメンバーだけでなく、公募も含めて選ぶべきと訴えました。合わせて、3. 既にある「練馬区国際交流・多文化共生基本方針」を具体的な政策として実現するための「事業計画」を策定すべきと訴えました。 <区の答弁②> 1.外国人区民への支援には、区の様々な所管が関わる事になるため、必要に応じて連絡会に参加する、2. 連絡会のメンバーの公募については、「既に生活実感を踏まえた課題を把握されている外国人区民の方に参加していただく予定のため、新たに公募する考えはありません」とのこと、3. 事業計画の策定については「方針に基づく計画書の作成や、外国人区民に対する意識意向調査を行う考えはない」とのことです。 <答弁に対する私の感想②> 連絡会の在り方として、様々な所管が関わる事を約束したのは貴重なことですが、一方で区民公募を行わないこと、具体的な計画をつくらないことなどは、問題だと思います。広い視点で課題を把握するためには、地域で独自に活動する団体や個人、外国人当事者を深めることが不可欠で、また具体的な計画を立て、予算化することも大切だと思います。 <私の意見> 東京オリンピックを控えて、外国人観光客を呼び込むための「おもてなし」などが盛んに言われています。しかし、実現すべきことは、長期的な視野を持ちながら、既に地域の中でともに暮らしている日本人と外国籍住民との共生を実現することです。今回の一般質問の結果を踏まえて、今後も訴え続けていきたいと思います。(写真は2014年、エクアドルでの活動中の様子です。)

年に一度の一般質問、終了しました

本日、一般質問を行いました。 一般質問、練馬区議会では年に一度だけ、すべての議員が行うことになっています。質問25分、区からの答弁20分の合計45分で、区長に対して、区政に関わるどのような質問でもできる、非常に大切な機会です。今回が3回目、これまでは性的マイノリティ、外国籍住民との多文化共生、不登校支援、男性の子育て、待機児童問題、地域のまちづくりなど、私が全力で取り組んできた問題を取り上げてきました。 今回は特に、皆さんからこの1年で寄せられたたくさんのご相談の中から、練馬区全体として取り組むべきこととして、外国籍住民との共生、小中学校のエアコンの管理、地域の体育館の大規模改修、そして、精神障害の方への福祉手当と家賃補助を取り上げました。それぞれの内容については、区の答弁と合わせて今後フェイスブックでも報告させていただきます。 今回の一般質問も、池尻さんや皆さんからたくさんのアドバイスを頂きながら、一か月くらい前から準備をしました。日常の委員会では、区のソツない回答に対して一瞬で頭をフル回転して切り返ししなくてはならず、力量が問われて大変なのですが、一般質問は、年に一度だけの貴重な機会、かつ、時間が限られているということで別の緊張が…。特に当日は、何度も予行演習をしているのに、質問している間に25分経っちゃったらどうしよう、とか、原稿を落としたらどうしよう、とか、途中で転んだらどうしよう(!)とか、マイナスの考えも頭を駆け巡ります… そんな中、本番を迎えたのですが、壇上で目をあげたら、たくさんの支援者の方が傍聴席に。知った顔がたくさんあるだけで、授業参観のような☺気持ちに。おかげさまでまずは無事に終了しました。区の答弁、すべてが納得できるものではありませんでしたが、皆さんからいただいた指摘や問題点を議会の場で明確化した事は大切だと思います。これから、一般質問でとりあげた問題に、区がしっかりと取り組んでいくか、厳しくチェックしていきたいと思います。

2018-08-21T09:41:33+09:002017年9月11日|Tags: , , |

今日から練馬区議会定例会がはじまります!年に一度の一般質問も行います

今日から練馬区議会第三回定例会がはじまります。今回の定例会は2016年度の決算を審議する、という大きな役割がありますが、私にとっては年に一度の一般質問にもあたります。一般質問、練馬区議会では1年に1度、すべての議員が45分間(質問25分、答弁20分)の時間で、区政に関するどんな課題でも質問できるというもの。私にとっては今回が三回目、この1か月近く、資料請求を含めて様々な準備を行ってきました。 過去の一般質問で扱ったテーマ、性的マイノリティや外国籍住民の人権保障、不登校児への支援、待機児童問題、障害者の自立に向けた支援、地域のまちづくりに関わる問題など、私がこれまで強い思いをもって取組んできた項目を取り上げてきました。一般質問やその後の活動を通じて、性的マイノリティの方を対象とした相談窓口の設置や、外国人を区政に参画させるための仕組みづくりなど、前進したことも多いと感じています。 今回の一般質問、扱いたい項目がたくさんある中で、特に、地域で寄せられた相談をもとに、外国籍住民との共生、区内の小中学校におけるエアコンの状況、地域の大泉学園町体育館の大規模改修、精神障害者への福祉手当と住宅補助を取り上げています。(http://www.city.nerima.tokyo.jp/gikai/kaigi/h29/dai3teirei/293q.html)(項目は区のウェブサイトで紹介されていますのでぜひご覧ください。) どれも個別的で具体的ですが、一方で区政全体を考える上で重要なテーマです。9月11日の午後に一般質問を行いますのでぜひ傍聴にお越しください!

2018-08-21T09:41:33+09:002017年9月6日|Tags: , |

区政報告 「いわせてかわら版 夏号」できました(よりシンプルに、よりみやすくなったかな?)

都知事選も終わり、やっと一息…ということもなく、この間、区政報告(かわら版)の作成に大忙し。このかわら版、文章を作るだけではなく、デザイン、配置、印刷の発注、折り込み、手配りと、多岐にわたります。今回は、私の一般質問の内容や前回の議会の主な争点などをご報告しています。 今回のかわら版はなるべく皆さんの声を反映させたい、ということでデザイン、内容を含めて支援者の皆さん、10名近くからご意見をいただき、共同作業で作り上げたもの。 というのも、これまでは私の趣味が炸裂(?)していて、「色が多すぎる」、「ド派手」「デザインが可愛すぎる」(ずっと南米で仕事していたから、色の感覚がズレているのかも(涙))、「フォントが読みにくい」といったご指摘も。 ということで、時間はかかりましたが、たくさんの視点が盛り込まれて、今まで以上に充実したものになったと思います。編集とデザインをしてくれているスタッフの方にも感謝。 そして、一番大変なのが配布です。特に事務所がある地域では、手配りでポスティングするため、5名のボランティアの方とともに、炎天下の中、お盆までにすべての家にお配りします。皆さん、汗だらだらで熱中症になりそうになりながらも、読んでほしい一心で一軒一軒まわってくださいます。 こうしてできたかわら版、ご希望の方には郵送でもお届けしますので、ぜひご連絡ください!

関越自動車道 高架下の高齢者センターについて

先日の議会で、「練馬区立高齢者センター条例の一部を改正する条例」が可決されました。 この条例によって、多くの近隣住民が反対してきた高架下での高齢者センターの設置が決定しました。 この間何度も訴えてきましたが、高架下の開発には多くの問題があります。議会で沿道住民の方の声を代弁すべく、反対討論を行いました。 その抜粋を記載いたします。 「関越自動車道の高架下の「活用」に関する考え方が初めて近隣住民に示されたのは2011年のことでした。 この5年間、地域住民の行政に対する多くの不安や嘆き、不信や憤りが解消することはなく、こうした声に行政が応えることもありませんでした。そして、この高架下の「活用」によって、地域の物理的な分断が進むだけでなく、住民の間にも大きな心理的な亀裂が生まれてしまいました。 昨年12月、建築審査会で近隣住民の代表はこう言っています。 「高架下に建物ができたら、家の前は一面壁で覆われてしまいます。壁ができれば、通行車両の排気ガスは低地になっている私たちの家の方に滞留します。空間を確保しているから通風に配慮している、それは現場を知らない机上の空論にすぎません。いくら区民のための「高齢者センター」だからといって、側道沿いに長く生活している私たち弱者、高齢者はどうなってしまうのでしょうか?」 近隣住民の心からの訴えです。しかし、練馬区はこうした声に耳を傾ける代わりに、施設の早急な整備へと頑なに突き進んできました。そして、これを止めるため、近隣住民は大変な犠牲とともに、訴訟を起こすことをも余儀なくされました 住民の心配が現実のものとなり、施設の建設によって景観のみならず、風通しや騒音など、多くの点で周辺環境は悪化しようとしています。 工事を担当している建設会社についても、近隣住民への説明や協力の要請は極めて不十分でした。特に危険への対処は、安易で局所的ともいえるもので、根本的な解決には至っていません。住民の不安が現実になる形で、3月には工事個所の近くで乗用車同士の事故も発生しています。 近隣住民の声に、現在に至るまで全く応えてこなかった、行政の責任は重いものです。 そして、高架下活用によって地域は分断されてしまいました。 そもそも関越自動車道が高架になったのも、地域の分断を避けることが目的だったとも言われています。しかし、高齢者センターをはじめとする施設が高架下に建設されることで、文字通り大きな壁ができ、地域は物理的に分断されようとしています。高架下の「活用」、地域の長い歴史をないがしろにするものです。 そして、近隣住民の間にも大きな心理的な「亀裂」を生み出しています。説明会でも、練馬区の担当者が説明する横で、同じ地域に住む賛成、反対の住民の間で怒号が飛び交う、そうした状況を目の当たりにしてきました。高齢者施設が完成し、担当の職員は異動しても、住民の方々の生活は続きます。 当初の計画に固執し、開発を強行したことによって住民の間に今後も続くであろう大きな亀裂を残してしまった行政の責任は非常に重いものです。 大泉地域での高齢者センターは住民にとって待望の施設ではあります。しかし、それは、暗くて安全性にも問題のある、そして住民の方の合意が得られない高架下ではなく、日が十分に注ぎ、安全で周辺住民の合意が得られる適地にあるべきでした。 今回の条例案に、近隣住民の思いを代弁して、強い警告と異議を唱えて反対の立場から討論を終わります。」 条例は可決してしまいましたが、工事の中で、また、実際の運営の中で、住民の方々が犠牲となることのないよう、今後もしっかりと訴えていきたいと思います。

一般質問のご報告③ 待機児童対策について

先日の一般質問、三番目のテーマとして、練馬区の保育園の待機児童への取組について取り上げました。 練馬区は昨年の段階で今年4月までに新しい基準(新基準)での待機児童をゼロにすることを目標としていたのですが、実際には166名もの方が待機となってしまいました。このことを受け、待機児童となってしまった方への対策や、来年度へ向けた取組について質問しました。 練馬区の回答は待機児童が発生したことについては、自らの責任や原因を認めることなく、国に押し付けるものもあり、不十分なものでした。また、待機児童の範囲についても、費用負担が厳しいことを理由に認証保育所に預けられない方を待機児童から外すなど、決して一人ひとりの事情に寄り添ったものとは言えません。一方で、今後の緊急対策や来年度への取組については、事実上の緊急対策も含んでおり、ある程度前向きな回答だったと思います。 以下が質疑の要旨となります。(正式なものではありませんので、誤りがある可能性もあることをご了解ください。) <質問1> 練馬区は今年の4月までに新基準の待機児童をゼロにすると表明していました。それが実現しなかった原因、責任を明らかにすべきです。 <回答> これまでの三年で、定員枠を都内最大となる二千六百人以上増やしました。加えて、独自の幼保一元化施設である「練馬こども園」を開設し、九百人以上の枠を設定しました。 本来、待機児童対策をはじめとする子育ての支援は、自治体の保育行政だけでなく、育児休業などの労働政策や児童手当などの所得政策などを含めた総合的な政策として国が取り組むべきものです。何故、国を批判するのではなく、微力ながらこれだけ頑張っている練馬区を責められるのか、全く理解出来ません。本末転倒ではないかと思います。 <質問2> 新基準での待機児童は、育休を延長した方、また自宅から2kmの範囲内に認証等の認可外の保育施設に空きがある方を除いたものです。 育児休業を望まない、あるいは取得が困難なために保育所を申し込んだけれど空きがなく、やむを得ず育児休業を取得した方、あるいは、近くに認証保育所は空いているけれど費用負担が大変だから預けられない方も、待機児童として数えられなくなっています。 新基準だけではなく、やむを得ず育児休業を延長した方や費用負担など切迫した理由で認可外施設を選べなかったケースを含め、待機児童解消の取組を進めるべきです。 <回答> 練馬区は待機児童を国の新基準に基づいて算定しています。そもそも待機児童の捉え方について、大都市特有の多様な保育ニーズに応える認可保育所以外の保育施設を、国が認めてこなかったことこそが問題であり、国の新基準は、ようやく実態に追い付いてきたことを示すものと考えます。 <質問3> 練馬区は新基準で待機児童となった166名について、本当に困っているのはフルタイムの方を中心に全体の3分の1程度であるかのように説明しています。しかし、フルタイムでなくても、生活保護を受給中の方、また住民税や所得税が控除されている方、ひとり親の家庭、現在求職中の方もいます。こうした方々は、保育のニーズが低いとは決していえません。だからこそ、一人ひとりのケースを把握して、こうした方々へ保育を提供することは行政の責務です。 練馬区として、緊急対策をさらに実施すべきです。区の見解をお聞かせください。 <回答3> 7月から、小規模保育5ヵ所を皮切りに先行して受け入れを開始しますが、その他の取り組みも環境が整い次第順次実施していきます。 <質問4> 練馬区は「待機児童ゼロ作戦」で初めて、1歳児1年保育を導入し、これにより100名の定員を増やすとしています。この事業は東京都の定期預かり保育を活用するとのことですが、その本来の主旨は、パートタイム勤務や短時間勤務等利用者のために複数月を対象に「一定程度継続的」に対応するというものです。この制度では幼稚園の空き教室も活用するとのことですが、しっかりと質を守ってサービスを提供できるのか、非常に重要です。事業の実施形態、学校施設転用の見通しをお聞かせください。 <回答4> 現在の区立幼稚園の学級編成により未使用の保育室を活用して行うもので、設備・面積や職員配置等の要件を満たし、東京都に届け出した上で実施します。

一般質問の報告① 性的マイノリティの人権保障について

先日の一般質問、主題は「マイノリティの権利保障」でした。 質問では1. 性的マイノリティの権利保障について、2. 外国籍住民の権利保障および多文化共生社会の実現について、3. 待機児童対策について、4. まちづくり(大江戸線延伸)を取り上げました。 本日は、その中で、性的マイノリティの権利保障について抜粋をご報告します。待機児童問題については、区長のひどい答弁もありましたが、性的マイノリティの問題については、具体性の乏しい部分もあるにせよ、全体的にはある程度、前向きな答弁だったと感じています。 特に、教職員向けの性的マイノリティに関する研修プログラムの実施については、学校として組織的に取り組むことを言っており、前進だと思います。また、情報コーナーの設置や交流会についても、前向きな回答でした。 (正式な議事録ではないので一部誤りがある可能性もあることをご了承ください。) <質問1> 各学校には、(カミングアウトが前提とされる)性的マイノリティの児童生徒が在籍していることが明らかな場合にのみ、対応を求めるのではなく、こうした児童生徒が存在することを前提として対応を求めるべきだと考えますが区の認識をお聞かせください。 <区の答弁> 児童生徒が様々な人権課題について学び、人権尊重の精神を生活の中で生かしていくことができるよう、教育活動全体を通して組織的・計画的に人権教育を推進しており、性的マイノリティについても、人権教育の一環として行っています。 <質問2> 学校では「違い」を「個性」と捉え、認め合うべき事を授業等の中で積極的に発信することが必要です。また、図書室や保健室等に、性的マイノリティに関する書籍を置く、ポスターを貼るといったことを通じて、学校として当事者への理解を表明すべきです。この提案に対する区の認識を聞かせてください。 <区の答弁> 学校における啓発の取組やその方法につきましては、各校が自校の実情を踏まえ、児童生徒の発達段階に応じて工夫していきます。 <質問3> 練馬区として、文部科学省が教職員向けに対して発行した性的マイノリティの児童・生徒への配慮を示した手引きに従い、教員研修プログラムを早急に策定すべきだと考えますがプログラム策定に向けた区の考えを聞かせてください。 <答弁> 教育委員会として、この資料を踏まえて、教員研修の計画を立案し、副校長対象の研修会や希望する教員を対象とした人権教育研修会を実施していきます。研修を通して、性的マイノリティに関する理解啓発を促進するとともに、各校における研修の中心的役割を果たす人材を育成し、各校が人権教育担当者や生活指導担当者、養護教諭等を中心に組織的に取り組めるよう、指導してまいります。 <質問4> 相談窓口は、性的マイノリティの方を対象とすることを改めて周知するとともに相談員を対象とした基礎研修の実施、そして、他自治体や支援団体等の相談事例を収集し、相談対応向上のための情報共有を図るべきです。区の所見をお聞かせください。 <答弁> 男女共同参画センターを含めた相談窓口を充実するため、適切な支援に繋ぐ専門機関等との連携や職員の専門研修の受講、他自治体や支援団体等の相談事例の収集など準備を進めています。 <質問5> 小・中学生を対象に、学校でこの相談窓口を含め、親や学校を通じずに相談できる場を紹介すべきです。この提案について区の所見を聞かせてください。 <答弁>  小中学校では、性的マイノリティを含めたさまざまな相談に関して、リーフレットや案内カードの配布、校内でのポスター掲示などを用いて、区の教育相談室、東京都教育センター、文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」等を紹介しています。今後も児童生徒への相談窓口の周知を図ってまいります。 <質問6> 練馬区は区立施設を活用し、情報コーナーを設置し、役立つ情報を取りまとめ発信すべきです。情報コーナーでは、性的マイノリティ関連図書、資料等をそろえるとともに、区や支援団体の取組を紹介し、性的マイノリティ関連のイベントを開催すべきです。同時に、横浜市が実施しているような当事者や支援者の交流の機会を設けるべきです。 <答弁> 区立図書館や男女共同参画センターの図書・資料室では、性的マイノリティに関連する書籍の購入、貸出しを行っています。引き続き、人権パネル展や男女共同参画センターを活用した情報コーナーの設置など、さまざまな事業や機会を捉えて効果的な情報発信方法を工夫してまいります。当事者や支援者が交流する機会として、男女共同参画センターにおいてワークショップを開催いたします。今年度の人権セミナーにおいて、当事者による講演会なども予定しております。 (写真は先日参加した東京レインボープライドの様子です。)

二回目の一般質問

本日、一般質問を終えました。 一般質問は練馬区では、全ての議員が年に1度、議会の場で、区長に対してどのようなことでも報告や説明を求めることができる貴重な機会です。 準備にあたっては、たくさんの方から区政への思いや改革へのご提言を頂くことができ、そして、直前にはお腹の風邪による絶食というアクシデントもありましたが、家族や、皆さまのご支援のおかげでなんとか完成させることができました。 そして当日。 議場に立つと、目の前には議長以外の全議員が座っていて、毎回とても緊張するのですが、平日の昼間にもかかわらず、30名を超える方が傍聴席へと応援に来てくださっていて、一人ひとりのお顔をみただけで、とても勇気づけられました。 今回の一般質問、具体的な内容については明日以降にご報告しますが、とても残念だったのが、私の発言に対する区長の答弁(意見)でした。 昨年行った初めての一般質問では、区長に答弁を求めたのにもかかわらず、区長は一度も答えなかった、ということがあり、今回は答弁するのか、また、その場合何を発言するのか、ということに注目していました。以下が、待機児童対策の質問に対する区長の答弁(抜粋)です。(正式な議事録ではないので、誤りがある可能性もあります。) <待機児童対策について> 「岩瀬議員にお答えするのは初めてですが、大変細部にわたるご質問を頂き、感心しながら聞かせていただきました。しかし、残念ながら、私はご質問に違和感を覚えざるを得ないのであります。(中略)…本来、待機児童をはじめとする子育ての支援は、自治体の保育行政だけでなく、育児休業などの労働政策や児童手当などの所得政策などを含めた総合的な政策として、国が取り組むべきものなのです。なぜ、国を批判するのではなく、微力ながらこれだけ頑張っている練馬区を責められるのか、全く理解ができないのであります。本末転倒ではないかと思います。 私はこれまで長い間行政と政治の現場にいて、色々な方々を見てきました。はじめは社会正義から出発したはずの活動が、いつの間にか行政への反対それ自体を自己目的とするようになる。そういう場合がままあります。極端な場合には、反対するという結論がまずあって、そのために無理やりあらさがしや揚げ足取りをされる方もいます。若い岩瀬議員は決してそうではないと思いますが、ぜひ内容のある建設的な対案を頂くようお願いいたします。」 (ここまで) 区長の答弁、練馬区は今年4月までに待機児童をゼロにすると約束したにも関わらず、166名発生したという事実に対して、区の責任を全く認めていません。そもそも、保育所の設置者は、地方公共団体であり、また、国と地方公共団体の関係性は上下ではなく並列であるはずです。また、これは個人的な感想ですが、区長が公の場でことさら「若い議員」として扱うこと、反対することを目的に活動しているかのような回答をすること、誠実な回答とは思えません。区長のこの答弁が現在の区政を象徴していると感じます。

おなかの風邪

一般質問の準備で全く余裕がない日々。先日、ようやくひと段落ついて、床についたら、夜中に大変な腹痛に…トイレに駆けこみました。しばらくして収まったと思ったものの、翌日も全く回復せず。 お腹を抑えながら、「これほど苦しかったのは、5年前、当時働いていた会社の近くで、先輩にランチに誘われて食べたエビフライにあたって以来だな。しかも、あの時、先輩はなぜかオムライスを頼み、私だけが悶えたんだった。生焼けのネズミを途上国で食べても大丈夫なのに、なぜ毎回日本でやられるんだ」とどうでもよいことに思いをめぐらせる。 夜には腹痛だけでなく熱も出てしまい、さすがにまずいと病院に行ったら、「おなかの風邪」と診断されました。注射ともにたくさんの薬をいただいて、そのまま議会に登庁。さらに、お医者さんからは「今日は絶食!」と言われてしまい、腹痛と空腹のダブルパンチ。 でも、薬が効いたのかようやく回復の方向に。月曜の一般質問までには間に合いそうです。

2018-08-21T09:41:54+09:002016年6月3日|Tags: , , |

練馬区議会の開会

いよいよ議会が始まりました。 今回の議会(第二回定例会)6月1日から17日までと、短期間ですが、年に1度の「一般質問」を行うこととなり、私にとってはいつも以上に重要な議会となりました。私の一般質問は6月6日(月)の13時45分からとなります。 一般質問は、練馬区ではすべての議員が年に1度、練馬区に対してどのようなテーマでも訴えることができる貴重な機会です。議員が25分質問をし、それに対して区が20分答弁をする形式になります。 一般質問の準備にあたっては、現在の区に対する、たくさんの方の生の思いや訴えを伺うことができました。一人ひとりの思いや声がなるべく質問の中に息づくように全力を注いだつもりです。 一般質問の主題は、議員になる前から力を注いできた「マイノリティの権利保障」としました。「マイノリティ」、これは一部の方だけを指しているわけではなく、社会全体の話であり、自分たち自身の話です。子育てをすること、年を取ること、自分自身が様々な意味で弱い立場の当事者になることもありますし、固定的な「誰か」の話ではありません。「マイノリティが住みやすい社会こそが誰にとっても住みやすい社会である」そんな思いを区議会の場で伝えたいと思っています。 質問項目は、1. 性的マイノリティの権利保障について、2. 外国籍住民の権利保障および多文化共生社会の実現について、3. 待機児童対策について、4. まちづくりについて、そしてその他となります。(区のウェブサイトでも公開されています。) 宜しかったらぜひ傍聴にお越しください!

2018-08-21T09:41:54+09:002016年6月1日|Tags: , |
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