練馬区 区内の自殺者、20代女性の比率が急増。政治の責任は…

感染者の人数は減っていますが、日々頂く相談は減っていません。コロナの影響が長引く中で経済的に追い詰められた方からの相談を頂く機会も増えています。その中でも特に厳しい状況にあるのが若い世代の方々です。 失業した、バイトのシフトが入れない、契約を打ち切られたなどの事情で収入が減少し、家賃が払えないということで家賃の補助(住居確保給付金)を区に申請された方、昨年度は例年の100倍近く、5000件に達し、今年度も1200件(9月現在)に達しています。しかも申請された方の内訳をみると、20代、30代、40代が全体の8割を占めており、そのうち4割が非正規の方でした。働き盛りの世代が、コロナで最も影響を受けてしまっている、その背景には若い方々を取り巻く構造的な問題もあります。 昨年(2020年)の区内での自殺の状況についても、コロナ前に比べて数自体は減少していますが、全体に占める女性の比率が急増(32%→41%)。そのなかでも特に20代女性の自殺の比率が最も増えています(5%→10%)。なぜこんなことになってしまうのか、それは間違いなく社会の責任であり政治の責任です。https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/kaigi/kaigiroku/hoken/jisatutaisaku/2020jisatutaisaku.files/siryou1.pdf 練馬区は生活が困窮する方のうち、仕事が見つかった方には就職支援給付金として3万2千円を配るとしていますが、本来やるべきことは仕事を探していても見つからない、絶望的な思いを抱える方を救うことではないでしょうか。私たちは何を大切にして、何にお金を使うべきなのか、今こそ問われていると思います。

区の間違いで500万円もの税金が無駄に…。なぜこんなことになったの?

所属する企画総務委員会、橋を架ける工事に関連して区のミスがあったために金額を見直すという議案が出されました。橋の土台になる地盤について、強度の測定を誤ったために工事方法の変更が必要となり、当初の見込み額が大幅に上がるとのこと。そのうち、設計ミスによって工期が延長されたことによる追加費用は500万円に達するとのことでした。 確認すると、工事前の入札の段階でも業者から間違いがあるのではと質問されたにもかかわらず、区は気付けなかったとのこと。工事が一部中断したことで、土地を警備するための費用など500万円も計上されています。 もちろん誰にでも間違いはありますが、なぜ、工事が始まる前に業者から指摘されていたにも関わらず気づけなかったのでしょうか。 また、間違いが発覚したのは本年5月末とのこと。なぜ議会に報告するまでに4か月もかかったのでしょうか?臨時議会などを招集しもっと早く対応できていれば、これほどの費用は掛からなかったはず。 区は聖域なき事業改革を訴え、子どもが生まれたときのお祝い金や高齢者等へのおむつ支援金も削りましたが、他方で500万円もの税金を単純なミスにより無駄にしました。議案は成立しましたが、こうしたミスが起きてしまったこと、区民の方からお預かりした大切な税金を無駄にしてしまったことを踏まえて、議案に反対しました。

就職が決まったらご褒美に3万円?なぜこんなお金の使い方をするのでしょうか?

練馬区はコロナ禍で経済的に困窮する方を対象に、独自の支援策として就職支援給付金を実施すると発表。これまでに家賃の補助(住居確保給付金)や生活の補助(自立支援給付金)を受けてきた方の中で、就職が決まったら3万2千円を支払うというもの、今回の補正予算で5千万円以上を計上しています。 しかし多くの方は、コロナ禍で仕事をしたくても決まらずに苦しんでいます。その中で就職が決まった方だけインセンティブとして3万円を配るというのは適切なのでしょうか?そもそも、現在は家賃も払えず、ご飯もろくに食べられないというご相談も多くいただいています。本来であればひとり親家庭の支援や食事にも困窮する方への支援に繋ぐべきです。議会で改善を求めます。

中学生からの訴え「なぜ修学旅行も行けないの?いつまで我慢しなくてはいけないのでしょうか?」

緊急事態宣言の延長を受け、子どもたちや保護者からもご相談を頂いています。先日、中学3年生の生徒からこんな相談をいただきました。 「学校から修学旅行が中止になるかもしれないと連絡がありました。オリンピックもパラリンピックも普通に行われていました。なぜ私たちがいつも我慢しなくてはいけないのでしょうか?」 […]

コロナ禍での差別や偏見について

先日、こんなご相談を頂きました。 「先日、知り合いのご家族がコロナに感染しました。彼女も息子も陰性ですが、濃厚接触者で10日自宅療養でした。その後、とても困ったことが起こっています。 職場を長く休んだのでとても心を痛めているのですが、職場のスタッフや管理職が、しばらく戻ってくれるなという雰囲気だそう。そもそも彼女は陰性ですし、陽性者であっても発熱から5日後にはまず他人に移すことはないそうです。 療養後の患者や濃厚接触者の職場復帰について、正当な勤務を行えるよう、行政として不安を払拭したり差別的な態度を取らないように各管理職に通達や指導をしてほしいです。」 […]

「人新世の資本論」斎藤幸平「絶滅への道は、善意で敷き詰められている」

23区では3年半ぶりとなる低温注意報が発令、農作物への影響が懸念されています。これも気候危機との関連が予想されます。 環境問題を扱う本書、たくさんの方からお勧めされて読みました。気候変動の現状を丁寧に説明するとともにSDGsを真に必要な問題から目を背けさせるという意味で「大衆のアヘン」と断罪。例えば、環境にやさしいとされる電気自動車にしても、生産、原料の採掘に石油燃料が使用されるなど大量の二酸化炭素が排出。2040年までに200万台から2億8千万台まで増加しても、削減される二酸化炭素の排出量はわずか1%、ということであったり、いわゆる先進国が省エネや環境負荷を下げるための技術革新を行っても、豊かな生活を維持するために途上国でさらに環境負荷が高まる、といったことが示されています。 そのうえで、気候変動対策は、経済成長にとっての手段ではなく、目的であり経済のスケールダウンが必要だと訴え、無限の経済成長を目指すグリーンニューディール政策については「絶滅への道は、善意で敷き詰められている」と指摘しています。 本書では、「フィアレス・シティ」(恐れを知らずの都市)としてバルセロナなどを紹介。国家が押し付ける新自由主義的な政策に反旗を翻る革新的な自治体のことで、国家に対してもグローバル企業に対しても、恐れずに住民のために行動することを目指す都市を指すとのこと。具体的には2050年までの脱炭素化を明確に掲げ、市街地での車の速度制限、飛行機の近距離路線の廃止などもグローバル企業との対峙も含んでいます。 他方、練馬区における温室効果ガスの削減目標は23区で最低水準、2030年時点で基準年に比べてわずか30%です。https://iwasetakeshi.net/2021/06/climate-change-2/ 何度指摘しても国のロードマップにあわせて見直しを行うとの回答のみ。同書にもあるように、「現在の政治にできることは問題解決の先送りのみ」にある中で、練馬区として主体的に取り組みを行うよう訴えていきます。よろしければぜひご覧ください。

練馬区 ステイホームの功罪、コロナ禍で家庭から出されるごみが急増

昨年度、(2020年度、令和2年度)の練馬区の中で出されたごみ・資源(新聞、段ボール、ペットボトルなど)の量が公表。ごみについて昨年度は可燃、不燃、粗大ごみの全てで前年を上回っています。特に粗大ごみについては、前年比113%と急激に増加しており、その背景には多くの方が在宅で過ごす時間が増えたことがあります。 資源(新聞、段ボール、ペットボトル等)についても特にダンボール(122%)の増加が顕著です。こちらも在宅時間が増えた中で、デリバリーでの注文が増えたことが背景にあります。私もたびたび注文するのですが、小さい商品なのに包装は段ボールなど、あまりに包装が過剰です。こうした状況を受け、国内のダンボール生産量は毎年、過去最大を記録しており(ダンボール統計)、その輸送などにも大量のCO2を排出しています。ペットボトルも去年よりも10%増加しています。 地球温暖化が深刻化するなかで、行政、民間企業、個人のそれぞれが対応することが必要と言われ続けていますが変化はなかなか見られません、区に対しても更なる対応を求めるとともに、私自身の反省も込めてダンボールやペットボトルなどごみの排出削減に取り組みたいと思います。

ワクチンを求めて…人の美しさと政治の醜さ

1月以上にわたって、HIV陽性者の方からワクチン接種の予約ができないとご相談を頂いていました。海外の研究では陽性者の方は感染した際の重症化リスクが非常に高いとのこと。しかも、その方は建築現場で肉体労働をされていて、あまりの暑さにマスクをすることもできず感染リスクも大きいとのことでした。 しかし、区に何度相談しても対応はできないとのこと。私たちもワクチンの接種会場のネット予約など試みたものの全く取れず。非常に困っていたところ、知り合いから接種の日程が合わずキャンセルすることになったので、権利をお譲りしたいとご連絡が。 早速お伝えしたところ、その方からは「私は後でいいので、ほかに困っている陽性者の方に譲ってください」との答えが。ご自身のリスクをわかりつつも、他の方に譲ろうとされるその方の優しさに胸が熱くなりました。その後、HIV陽性者の方を支援する団体にも連絡を取り、彼以上にリスクの高い方はいない、ということが分かって、本日、予約することができました。 本当に苦しいとき、辛い時にこそ人の本質が出ると思います。今回、改めて人の美しさに触れ、心が揺さぶられるとともに、なぜそんな思いをしなくてはいけないのか、強い憤りを感じます。昨日の山岸さんの集会で、反貧困ネットワークの瀬戸さんが、「政治と福祉が人を殺している」と仰っていましたが、本当にその通りだと思います。せめて私にできることをするために、地域で全力を尽くします。

練馬区の妊婦の方へのワクチン優先接種、受けられるのは区内の産院に通う方のみ…。なぜこんなことに?

8月27日、練馬区は妊娠中の方にワクチンの優先接種を行うとプレスリリースを行いました。しかし、内容を確認したところ、対象になるのは練馬区内の産院に通う妊娠中の方とその同居家族のみ。区外の病院に通う方は対象外とのこと。そもそも、練馬区には産院が不足していて通いたくても満員、半数以上の方は区外で出産をしています。ワクチン接種、本来は国が責任をもって対応すべきですが、全く追いつかない中で各自治体が独自に対応しています。区としては、範囲を拡大すると手続きなどが大変とのことでしたが、あまりに対応として問題があります。区に改善を求めます。

80歳の方からのお手紙

区議会のご報告を行う「いわせてかわら版」、地域でお配りしているのですが、読まれたという80歳の方からとても丁寧なお手紙を頂きました。一部だけご紹介させていただきます。 「お手紙を差し上げたのは、高齢になりだんだんとできることが少なくなって、そのうち考えることも面倒になるのではと思ってのことです。私がやってきたこと言えば、PTA活動とせいぜい小さな集会を開いての話し合いぐらいのものです。その中で誰もが経験し、そして永遠に続くであろう教育を何とか市民の手に、とずっと考えてきました。(中略) 会合に行ってもみなさんの話が聞こえないことも多くなりました。子育てをしながらみんなとつながっていたころが懐かしく思い出されます。勝手なお喋りを聞いていただきありがとうございました。ご活躍をお祈りします。」 年を重ねられても子どもたちのために教育を市民の手に戻したい、その強い思いに読んでいて胸が熱くなりました。コロナ禍の中、直接お話を伺える機会が限られていますがこうしてご意見やご感想を頂けることは何よりの喜びです。託して頂いた思いに少しでもこたえられるよう、今後も全力を尽くします。

Go to Top