HIV陽性者のお話 「ひとりの人間として見てください!」

私の活動の信念「マイノリティが住みやすい社会こそ、誰にとっても住みやすい。」その思いを実現するために様々なマイノリティの方からお話を伺う機会を持ってきました。(過去のイベントはこちら) 昨日はHIVの陽性者をお招きしました。私と同世代、お子さんもいるという彼ですが、最初にお会いした時の印象は、すごいガタイ...。ものすごい筋肉と体中にたくさんのタトゥー。ただ、私が活動していた中南米などではタトゥーはごく一般的です。お話するととても繊細で優しい方で、ZOOMのイベントもすごく緊張する…と仰っていました。その方が涙を流しながら「HIVの感染者ではなく、ひとりの人間として見て欲しい」と話す姿に胸を打たれました。 彼は建築現場でずっと働き、3年前に職場で吐血、病院でHIVに感染していることがわかったそうです。しかし、知識がなくもう死ぬしかないんだ、と治療を拒否して1年半、病名を隠して働き続けたとのこと。その結果、悪化して体が動かなくなってしまい、どうしようもなく近くのクリニック(診療所)へ行ったとのこと。そこで会った医師に「絶対に生きろ!」と言われたことで、初めて病気に向き合う気持ちになれたとのことでした。しかし、勇気を出してHIVの感染について会社に話したら翌日クビにされたとのこと、私も涙が出そうでした。その後、支援団体である「ぷれいす東京」と出会い、はじめてHIVは治療が可能であるということ、U=U(Undetectable = Untransmittable) の事を知ったとのこと。詳細はこちらをご覧ください。https://hiv-uujapan.org/ U=Uとはエイズウイルスを検出限界値まで抑えられたら、感染させることはないということで、例えば感染者同士で子どもを授かっても子どもは陰性であるとのことです。これらは、あまり知られていない事実です。だからこそ、自分に残された人生をHIVへの差別や偏見を無くすために捧げようと決意したとのことです。多くの感染者の方は差別や偏見を恐れて感染の事実を公表しませんが、彼は顔も名前も公開して訴え続けています。彼自身、現在は検出限界値までエイズウイルスは下がっているものの、治療が遅れたため、免疫はまだまだ低い状況であって、病気にかかるリスクは高いとのことでした。 ぷれいす東京の代表の生島さんのお話も印象的でした。日本では毎年1300名程度の感染が発覚するが、そのうち発症前に保健所等の自主検査でわかるのは3割程度とのこと。また、感染者のうち5人に1人程度は自身が感染していることに気付いていないとのことでした。 コロナの感染が猛威を振るい、コロナ感染者への差別や偏見が深刻化するなか、学ぶこともとても多いものでした。ぜひこうした機会を通じて、少しずつでも地域から変えていきたいと思います。

早稲田大学・野中教授のミニシンポ参加「若者と政治について」

11月に早稲田大学で教鞭をとるアジアプレス代表の野中教授に お招き頂き「ジャーナリズム論ベーシック」の授業にゲストスピーカーとしてお話しました。 https://iwasetakeshi.net/2020/11/waseda-univ/ 今回、改めてお声がけを頂き「若者と政治」をテーマとしたミニシンポジウムでゲストスピーカーとしてお話することに。他のゲストはフォトジャーナリストの安田菜津紀さん、映画監督の大矢英代さん(沖縄スパイ戦史など)、ディレクターの房満満さん(ドキュメンタリー映画「カミングアウト、中国・LGBTの叫び」の監督)。私からはコロナ禍の地域の現状をお話ししました。例えば最も影響を受けているのは若い世代であること。家賃を支払うことができず、練馬区に補助を申請する方は例年の70倍以上、そのうちの8割は40代までの方であることや、昨年一年間で区内で自殺された方のうち、最も多かったのが20代の方だったこと。主権者教育の必要性を訴えました。 安田さんからは、「選挙のときに争点やマニフェストが多すぎて、政党を選べない」という問いに対して、「そもそも争点は押し付けられるものではない、何を大切に生きるのかを掘り下げていき、自分なりに争点を探すことが大切」という回答が印象的でした。 また大矢さんは現在、UCバークレーで研究員として活動されていますが、バークレー校には「フリースピーチムーブメントカフェ」があるとのこと。60年代の学生運動で80人以上の学生が逮捕されたことを誇りとして、コーヒーを飲みながら語り継いでいるというお話とともに、日本でも先人たちがどのように自由を勝ち取ってきたか、最も学ぶべきではないか、というお話が印象的でした。 ミニシンポの結びとして、「すべての活動は政治に繋がる」ということとともに「自由であること、批判的であることがジャーナリズムの基本」である、と野中先生が仰っていましたが、これは政治の世界にも通じると思います。少しずつ地域から積み上げていくことを通して、社会を変えていく、そのことの重要性を改めて実感しました。

2021年を迎えて 練馬区議会議員 岩瀬たけし

昨年末に事務所を献身的に手伝ってくださっていた家族同然の方が突然亡くなったこと、人生で最も辛かったことの一つでした。今も気が緩むと涙が出てしまいます。しかし、家族はもちろん支援してくださっている皆様に日ごろから感謝や思いを伝えること、そして、今この瞬間に志を一つにして一緒に活動できる事実を心から喜んで楽しむことの大切さを教えてくださったのだと、自分に言い聞かせていました。 そんな中、昨日はこの数年間で新たにできたパパ友たちから声をかけて頂いて近くの公園で遊べたのが救いでした。つい1か月前まで登れなかったのぼり棒ができるようになっていたり、走る姿がサマになっていたり感動しました。 正月は頂いた年賀状の返信を書いたり(議員は返信しかできず、手書きでないといけません)、息子の小学校入学の準備をしたり、大掃除の続き(掃除機が壊れて全然吸ってないのを知らずに使ってた。今年の初買いが掃除機…)をして、居間の蛍光灯、4本のうち、3本が切れてた、とかたくさんの新たな発見も...。 コロナの陽性者の数、練馬区でも12月31日時点の数値は過去最悪を大きく更新しており、都も国に対して改めて緊急事態宣言の発出を要請しています。2021年が少しでも希望の持てる年になるよう、意志を引き継ぎ、足元からできる限りのことをしていきたいと思います。

ネット申込でPCR検査を受けてみました(陰性)

気をつけているつもりですが、駅頭でのご挨拶など人とお会いする機会が多い私。他の方に感染させてしまうことのないように、民間のPCR検査を受けてみました。でも、区内で無料で検査を受けられるのは既に症状がある方と濃厚接触の方のみ。区内では練馬総合病院などいくつかの病院で自費の検査も可能ですが、どこも3万円近くかかります…。最近、東京や新橋で3,000円で検査できる場所が開設されたとニュースでありましたが、どこも予約が一杯で年内は無理とのこと。ネット検査キットを送ってもらい唾液を採取する、という方法でも16,500円、高いけれど仕方ない...。テレビでも広告している「にしたんクリニック」で申し込んでみました。方法はオンラインで情報を入力して2-3日後にキットが送付。思った以上に簡単。唾液を入れて、密封して送り返すというだけ。速達で午前中に送ると翌日の夕方にはメールで結果の連絡が。陰性でした。 先日、学校の先生から自分の働く学校で感染者が出たけれど、「濃厚接触とは認められなかったので自費で検査を受けざるを得ない」とのご相談を頂きました。世田谷区では教師などエッセンシャルワーカーの方々が無料で定期的に検査を受けられ、墨田区でも区民の方であればだれでも一人6千円で検査を受けられる仕組みになっています、感染がここまで拡大している以上、なるべく多くの方が低廉な価格で検査を受けられるよう練馬区でも支援を行うよう改めて訴えていきます。

「私も感染しているかもしれません、なぜ簡単に検査を受けられないのでしょうか?」先生の訴え

練馬区 でもコロナの感染が急速に拡大し、16日現在で一日当たりの感染者数は過去最大の44名、累計の感染者数は2,000人を越えました。学校での感染も深刻で、これまでに延べ38校(実数で29校)で児童生徒30名、教員21名の陽性が確認されています(12/15現在)。 そうした中で、学校の先生からこんなご相談がありました。 「私の働く学校の子どもに感染が確認されました。授業で感染させてしまったら大変なことになるので検査を受けたいと相談したら、濃厚接触者ではないので自費で受ける必要があるとのことでした。でも検査には区内の病院では一回3万円近くかかります。どうか子ども達を守るためにも検査を受けやすいような仕組みを作って頂けないでしょうか?」 子どもを守るためにも定期的に検査を受けたい、先生方の切実な訴えです。練馬区では無料で検査を受けられるのは基本的には症状がある方、そして保健所が認めた濃厚接触者の方とされています。例外として同じクラスの子どもが検査を受けられることもありますが、そうでない方は基本的には自費での検査になります。 世田谷区などでは学校の先生や保育士、介護関係者などのエッセンシャルワーカーの方々に対しては無料で定期的に検査を行い、無症状でも感染していた方々が見つかっています。墨田区では区民であればどなたでも6千円で検査が可能です。感染拡大を防ぐためにも、無症状の方や軽症の方をなるべく早く発見し治療につなげることが必要です。練馬区でも検査を無償や低廉な価格で受けられる仕組みを何としても広げるよう議会で訴えます。

大切な方との別れ

先日、私の仲間で、恩人で、最も尊敬する方の一人が急逝されました。何の前触れもなく、前日の夜まで仕事のやり取りをしていた中で、現実として受け入れることができません。私にとっては家族同然の方、今も自分の体が引き裂かれるような気がしています。 初めてお会いしたのは一回目の選挙のとき。なぜ議員になりたいか、自分の思いをお伝えしたら、どこの馬の骨とも知らない私のために一生懸命応援してくださったこと、本当に心強かったです。その後も、ほぼボランティアにも関わらず、ご自身の貴重な時間と情熱を捧げて頂いたこと、感謝の言葉もありません。今の私がいるのは彼女のおかげですし、私にとってそれくらい大きな存在でした。そして、感謝の言葉を十分に伝えられなかったこと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。これから先どうしたらいいか、今は全く見えません。 亡くなってから、初めてご自宅の中に入らせて頂いたのですが、食卓の壁にもたくさんの戦争反対や私たちも関わったイベントのポスターが貼ってくださっていたのを知りました。 週が明け、駅頭を再開したのですが嗚咽しないようにするだけで精一杯です。しかし、文字通り時間も情熱も注いでくださったこと、その思いに少しでも答えられるよう、裏切ってしまうことのないように私も頂いた時間を精一杯生きなければ、そしてご意志を引き継いでいかなければ、と自分に言い聞かせています。

練馬区の外国ルーツの住民への支援 ようやく一歩前へ。

私が政治家を志した原点が「マイノリティが住みやすい社会こそ誰にとってもすみやすい」という信念でした。その中で特に、外国籍住民への支援を訴えてきました。練馬区でも2万人を超え、来年成人を迎える方も500人近くに達します。しかし、区としての支援はほとんどボランティア頼み、というのが実情でした。 駅で訴える中で「一票にもならない、むしろ票を減らすかもしれないのになぜそんなことをするんだ?」と揶揄されたこともありますが、もしそれで議員を辞めることになっても仕方がないと思ってきました。そしてこうした活動を一番身近で親身になって支えてくれたのがスタッフの皆さんでした。皆さんボランティアにも関わらず、ご自身の時間と情熱を一緒に捧げて頂けたことを思うと、感謝の言葉もありません。 皆さんの声が届いた結果として、練馬区で最も基本となる 練馬区教育・子育て大綱のなかで、初めて外国人児童・生徒への支援が位置付けられました。 「外国人・児童生徒が教育を適切に受けられるよう、児童・生徒およびその家庭への支援を充実します」 わずか一行ですが、区の大綱に位置付けられたこと、とても大きな一歩です。すべての計画はこの大綱と整合性を取ることが求められています。もちろん私の力ではなく、皆さんの声が届いた結果です。どんなことがあっても、この方針が現実の政策に繋がり、ひとりでも多くの方が必要な支援を受けられるよう、全力を尽くします。

練馬区でもオンライン授業の充実を!

練馬区の不登校の児童生徒のうち、区が勧める適応指導教室に登録しているのは小学校で4割、中学校でも5割。さらにそのうち、小学校で7割、中学校でも6割はほとんど通っていないとのこと。つまり8割以上の不登校の子どもが適応指導教室にほとんど通っていないのが実情です。 練馬区は適応指導教室に通っていない子ども達に対しても一人ひとりにあわせた丁寧な対応をしているとのことですが、保護者やご本人から頂く声は全く違うものです。不登校の当事者である子ども、保護者の声を聞くためにも実態を調査すると共に対応を図るよう求めました。 練馬区では中学の不登校生徒にオンデマンドの授業配信を行っていますが、対象は適応指導教室に登録している方のみです。希望する全ての不登校の子どもがオンデマンドの授業を受けられるよう区として対応するよう求めました。 また、区は12月中に小学校1校で試験的に全児童へ タブレットを配布し、通信状況などを確認した後、2月までに全校の児童生徒に配布。機種はLenovo 300e Chromebook 2nd Gen(2020年モデル)とのことです。 区はオンラインでの授業について同時双方向型の授業は課題が多くまだ実施できないとのこと。あまりに遅いと思います。他の自治体や私立の学校では既に実施している中で、子どもの学びを保障するためにも、タブレットの配布にあわせ、同時双方向型の授業についても早期に実現するよう引き続き訴えます!  

練馬区の中学校でも1クラスに一人は不登校… 原因は子どもの無気力?区は当事者の意見を聞いて!

11月24日の委員会では、2019年度(令和元年度)の不登校についても報告がありました。不登校(年間30日以上学校に通えない児童生徒)の比率は昨年度に過去最高を記録、小学校では1%、中学校では4.35%でした。中学校では25人に一人、1クラスに一人以上が不登校になります。また、NHKの調査では学校までは行けるものの、教室には入れないいわゆる「隠れ不登校」の子どもは不登校の3倍はいるとのこと、練馬区においても具体的な数値はありませんが多くの子どもが不登校の状況にあります。 不登校の理由について、区の報告では小学校では1位「無気力、不安」2位「親子の関わり方」3位「いじめを除く友人関係」で中学校では1位「無気力、不安」2位「いじめを除く友人関係」3位「学業の不振」とされています。しかし本当にそうなのでしょうか? NHKが全国の不登校の子ども達に行った調査によると最も多いのが「先生との関係」「いじめ」「決まりや規則になじめない」という結果でした。リンクはこちら なぜ大きな違いがあるのか、不登校の原因について、区の調査では子どもではなく学校が判断しているからだと思います。学校の教員が子どもの不登校について、自分との関係が悪いから、と答えられるでしょうか?不登校に対して、区として真剣に取り組むのであれば、こうした調査などにおいても、もっと当事者である不登校児童生徒の声を聞く仕組みを作るべきです。「当事者ぬきに当事者のことを決めないで!」今後も訴えていきます。

私たちは家族ではないのでしょうか? LGBTの方の訴え

LGBTのカップルで子育て中の方からご相談を頂きました。 お二人の関係が法律や条例で認められていないことで日々の生活の中でも様々な差別や困難を抱えざるを得ないとのこと。妊婦健診で通った病院の医師からは「倫理に反するから自分の病院では出産できない」と言われ、子どもの出生届を出す際には区の窓口の担当から父親の名前や連絡先を書くよう何度も迫られたとのこと。その都度、自分達は家族として認められていないんだ、突きつけられるような気がするとのことでした。 中でも一番辛かったのは、パートナーが子どもを病院に連れて行った際に名字が違うということで、子どもの前で「本当のお母さんを連れてきて!」と言われたとのこと。自分が親としてずっと育ててきたのに、それを否定されているようで、しかもそれを子どもの前で言われたということが本当に辛かったとのことでした。こうした差別や偏見を除くために、彼女たちは30万円以上をかけてパートナーとしての公正証書を作成したとのこと。 私自身、子育てで多くの悩みを抱えていますが、LGBTの当事者の方の辛さやストレスは想像を絶するものがあると思います。もし同性婚が認められていたら、こうした悩みの多くは解決するはずです。そんな中で、なぜ練馬区はパートナーシップ制度すら認めようとしないのか、区は現実的な効果がない、としていますが、当事者の方からは「制度があれば住民の理解が進むだけでなく、病院などでのこうした対応も変わるのではないか」そんな悲痛な声も届いています。地域の中で差別や偏見を無くすよう、今後も全力を尽くします。来年にはお話を聞く会を設けますのでぜひご参加ください。

Go to Top