練馬区

ひとり親からの訴え。「私はチャレンジすることもできないのでしょうか?」

先日の決算では女性の自殺への対策とともに、コロナによって特に厳しい立場に追い込まれているひとり親家庭への支援のあり方について訴えました。(詳細は後ほど公開される議事録をご覧ください) 【ひとり親家庭の現状について】 コロナで多くの方が厳しい状況におかれている中で、とりわけひとり親家庭では、パートや派遣社員など非正規で働く母親が多く、解雇や雇い止めに遭ったり、休業などで収入が減ったりして、いっそう苦しい生活を強いられています。練馬区も独自に母子世帯に対する給付を行ってはいますが、いずれも一時的なものであり、コロナ禍が長期化する中で、助けにはなっても生活改善には程遠いと言わざるを得ません。 【ひとり親家庭が自立できるための根本的な支援を!】 そうした中で、区として何ができるのか、区が実施しているプログラムの一つにひとり親への自立支援があります。その一つの方法として、希望する仕事に就くために必要な資格を取るための支援を行う事は非常に重要です。 練馬区は「女性福祉資金」と、「母子及び父子福祉金」のなかで、資格取得のための資金を融資していますが、令和元年度に貸しつけた件数は併せてもたったの2件。なぜこれほど件数が少ないのでしょうか。 【区の回答】 ひとり親に対しては希望に応じて適切な支援を提供している。 【資格を取りたくても、窓口で断られているケースが!】 先日、小学生のお子さんを育てているシングルマザーから相談がありました。その方はずっと非正規で働いてきた中で、望む仕事に就くために「行政書士」の資格を取りたいと窓口で女性福祉資金を申請したところ「あなたがチャレンジするための資格ではない」と申込自体を断られ、看護や介護の資格を取るよう求められたとのことです。看護や介護を否定するものでは全くありませんが、その方の思いとは全く違うものです...。最後に彼女から言われたのが「私たちにはチャレンジすることすらもできないのでしょうか?」というものでした。どれほど辛かったか、考えるだけで胸が痛みます。なぜこんなことが起きるのでしょうか。 【区の回答】 区としては資金を貸し出す際に、ご本人の返済の可能性、能力、生活状況、自立につながるか、などを総合的に判断。そのなかで、他の資格をご提案することはある。資格の種類によって自動的に断ることはない。 【岩瀬の訴え】 そもそも申請の中身を判断するのは窓口ではありません。区としては申請者のために他の資格を勧めているとのことですが、ご本人からすると拒絶されているようにしか感じなかったとのこと。窓口で断られているということが昨年の申請がわずか2件という数字にも表れていると思います。今回、区は資格で判断することはないと答弁したので、今後の窓口の対応は改善されると思います。自立するということはただ働くということではなく、好きな仕事を尊厳をもって行う事です。区として、仕事を通じた自己実現の方法として資格取得をするということ、しっかりと支援するよう今後も訴えていきます。  

10年振りに実施した外国人調査、 練馬区はヘイトスピーチ に向き合うつもりがないの?

区内の外国籍住民は増加を続け、9月現在では2万人以上、区民の2.7%になります。特に過去5年間の増加率は23区でも6位。コロナで一時的に減少していますが入管法が改正された中で、今後も増加が予想されます。だからこそ、区としてもっと外国人との共生にむけて努力するよう求めました。 練馬区は8月に「練馬区外国人住民および事業所アンケート調査報告書」を作成。これは2010年に実施された調査以来、実に10年振り。この間、再調査の実施を訴え続けてきた中で、実現されたことは評価します。しかしその内容には問題があります。 ★質問:なぜ地域の方が受けている差別・偏見について質問しなかった? アンケートの大きな課題の一つが、ヘイトスピーチに関する質問が一切なかった点です。10年前の調査では日本人からの偏見・差別を感じたことがあるか否かの質問に対し56.6%(よくある、時々ある)もの方が感じたことがあると応えていました。なぜ今回は質問すらしなかったのでしょうか? 【区の回答】 今回の調査は前回とは目的が違う。今回は生活上の困りごとを調査したかった。差別などについては住居の借りる時の困難、仕事の上での困難などとより掘り下げた質問を行った。 ★岩瀬の主張 住居や仕事での困難は前回も調査しており、それで差別に関する質問をしたというのは納得できません。外国籍の方の生活の困難を調査するのに、差別や偏見の苦しみを知ろうとせず、何がわかるのでしょうか?私自身、外国籍住民の人権擁護についてTwitterで発信したところ多くの中傷を受けました。見えない相手から突然殴られるような恐ろしさ、初めて実感しました。ヘイトは言葉による暴力であり人権の侵害です。外国籍住民への生活実態調査を行ったにもかかわらずその中から、敢えて差別や偏見に関する質問を除いたということは、こうした問題に真剣に向き合う意図が無いのではないか、指摘せざるを得ません。ぜひ今後、別の形で調査を実施し、その結果に基づいて区として具体的に対応すべきです!

履歴書から性別欄が削除、練馬区でも性別記載の見直しが進みます!?

決算委員会での質疑、性的マイノリティへの配慮やジェンダーの観点から練馬区でもできる限り性別欄の記載を削除すべきと訴えたところ、非常に前向きな答弁が☺少しずつ前に進んでいます。 先月、「性別欄のない履歴書」が販売されたと報道されました。https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f1165c7c5b6d14c3365ce1c このことは性的マイノリティに対する権利擁護として、また女性の地位が構造的に低い位置に置かれてきた中で、ジェンダー差別解消の取組としてとても重要です。そもそもなぜ、性別を記載させることが問題なのでしょうか、それは性の自認が本人のアイデンティや尊厳にも深く関わっており、記述を求めるのであれば、そこには合理的な理由と必要性、十分な配慮が求められるからです。 練馬区は2003年度に性別記載のある全ての書類(帳票)について調査を実施、その結果461件の帳票のうち、約3割にあたる163件を削除したとのことです。そのうえで、これ以降に新たな帳票類を作成する場合にも、適切な対応を行うよう通知を行ったとのことです。 【岩瀬の訴え】 しかし、その後は全く検証が行われてきませんでした。そして、前回の通知から15年が経過した2019年の4月、改めて性別の記載についての通知を出したとのこと。これを機に練馬区として、すべての帳票について改めて調査を行い性別記載の廃止に向けて取り組むべきです! 【区の回答】 ?15年前とは状況も変わっているなかで、今後改めて全ての書類(帳票)を調査することを検討します? 【岩瀬の感想】 練馬区として15年振りに改めて調査すると約束したことは非常に大きいことです。練馬区は今年度から全ての小中学校で男と女でわけない男女混合名簿を導入。また先月発行された区立中学校の学校案内においても、女子でもスカートだけでなくスラックスを選択できると明記した学校もあります。こうした動きはジェンダー平等の観点からも非常に大きな一歩です。ぜひ調査の早期実現を求めていきます。

ランドセル、何色を選ぶ? 息子から学ぶこと…。

息子も来年から小学校、そろそろランドセルを買わなくては、ママ友からお店を聞いて行ってみました。私が小学校だった頃、ランドセルの色は男の子は黒、女の子は赤、選ぶことすらできず、ジェンダー差別満載でした。ですので私たちが決めていたのは、赤でもピンクでもリボンがついていても、息子が好きなものを選ばせてあげよう、ということ。 お店に到着してすぐに「決めた!」と息子。指さしたのはキラッキラに輝くゴールドのランドセル。そういえば息子、マイケルジャクソン大好きでした・・・。さすがに予想の斜め上・・・「それもいいけど、6年間使えるかな?こっちの青とか緑もいいよね、それからほら、金色の糸が入ってるのもあるよ!」もの凄い勢いで説得に入りましたが、彼の鉄の意志は変わらず。ニコニコする息子を前に、自分でも背負ってみたら、逆に突き抜けてていいかも・・・嬉しくなる私。私にもまだ固定観念があったんだな、改めて気づかされました。(実物は写真よりもキラキラです)

練馬区の資源・ごみ回収について…コロナの影響で可燃ごみ、数年振りに増加へ!

区内で出された2019年度の資源・ごみ回収の量について報告がありました。ごみの量は可燃、不燃、粗大ごみの全てで前年度に比べて増加しています。特に可燃ごみはこの数年、減少傾向にあったのが久しぶりに増加に転じました。 最大の要因は今年に入ってからのコロナの影響で2月、3月は可燃ごみでは昨年比6%増、不燃ごみは2月で7%、3月は15%も増加しているとのこと。古布についても海外への輸出ができない中で在庫が増え続けており、焼却処分も可能性の一つとして検討せざるを得ないとのこと。容器包装プラスチックも増加を続けています。 レジ袋の有料化も進む中、大切なのはごみを出さない生活に変えていくこと。行政ではようやくストローの廃止などが進み始めましたが、給食の牛乳パック(1日5万個)を改めてビンに変更することも検討する必要があります。また、庁内の自動販売機の見直し、ウォータークーラーの設置など、区として更なる対応を行うよう引き続き訴えます。

大切な方とのお別れ。「お別れは少しだけ死ぬこと」

数日前、心から尊敬していた東海林勤先生が天に召されたとのご連絡がありました。 先生は日本キリスト教団の牧師様でいらっしゃり、日本キリスト教協議会の総幹事、そして高麗博物館の理事長等を歴任し活躍され、在日コリアンの権利のためにも尽力なさいました。和田春樹先生との共著なども出されています。家族でお世話になっている大泉教会にも長く通われていました。ちなみに奥様は故・東海林路得子さんで、従軍慰安婦問題やDV・人身取引被害者の救済等に奔走された方。私にとってお二人は、スーパーヒーロー・カップルでした。 東海林勤先生は、凄い経歴をお持ちで大変理知的なのに決して偉ぶることなく、いつも朗らか。私が初めて選挙に出る時も、マイノリティの人権への思いを話したところ、ご自身が今まで取り組んで来られたことだからと、推薦人を引き受けて下さりました。初めての選挙、駅で緊張しながら演説しているとき等も、にこやかに見守っていただけたこと、とても心強かったです。この数年、体調を崩されていて、お見舞いにも伺ったのですが、コロナの影響でクリスマス礼拝以降、お会いできなかったのが残念です。 南米に暮らしていた時、友人から教えられたスペイン語の諺の一つに「irse es morir un poco」「別れるという事は少し死ぬこと」というものがあります。意味は、死別を含めて、人と別れるということは自分自身の大切な一部を失うことであり、小さな死を経験すること。 今の仕事をする中で何度もお別れがありました。自分が大切に思っていた方がいなくなるということ、とても辛いです。ただ大切なことは、頂いた一つ一つの思い出を忘れず、感謝して生き続けること。東海林先生から教えて頂いたことは私・私たちのなかで何度も復活して生き続けるし、これからも実践していきたいと思います。

PCR検査体制の充実、練馬区ではどうなる?

8月の補正予算でPCR検査体制の充実が示されました。内容をご紹介します。 ・練馬区では区内109カ所の診療所でPCR検査のための唾液を採取(8/20)。8/17までに1660件の採取を実施、陽性は136件(陽性率8.2%)。ただし、初診対応可の診療所は7月で10カ所、現在も30カ所程度。初診対応可の診療所を増やすため一検体あたり3500円のインセンティブを支給。 ・9月に再度 #PCR検査センター を設置(来年3月迄、場所未定)。1日30件、週3回程度。トレーラーでのウォークスルー方式。公共交通を避け駐車場整備。唾液ではなく鼻・咽頭から採取。医師から紹介が必要。対象は幼児、老人等唾液を採取できない方、近くに居住する方。 ・特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、障害者支援施設への新規入居者全員にPCR検査の補助。ショートステイ、グループホームなどは除外。介護従事者へも検査せず。費用は区が負担するが、本人が病院まで受けに行く必要。寝たきりの方など、敷居が非常に高いです。 ・区のコールセンター、8回線で対応。毎日200件程度の相談。特に休み明けが多い。9時~10時が最も混んでいるが、他の時間は繋がりやすくなっているとのこと。 ・区では検査数は公表しておらず。帰国者接触者外来等での検査数が把握できていないためとのこと。病院から都へ報告する際に、区へも連絡できないか調整中。陽性率を知るためにも、区としても検査数を把握し公表する必要があります。  

練馬区の学校、給食はどうなってるの?

コロナによる学校の再開後、子ども達からこんな相談を頂きました。「学校の給食が始まったけど、毎日カレーや中華丼、親子丼ばっかり。食事の時も前を見て黙って食べなければいけないし、全然楽しくないよ。」 そんな中で先日、こんなニュースが紹介されているのを拝見しました。「給食のおかず 一品だけ、食べるときは“後ろ向き”」。 https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4056128.html 練馬区ともこの間やり取りをしてきたのですが、区ではおかずは一品という指定はありませんが「配膳による密や感染を防ぐために、なるべく簡素化することを求めている」とのこと。そのため、学校ごとに涙ぐましい努力や工夫をしている中で、どんぶりものなどが中心になっています。例えばある学校の夏休み後の献立(写真をご覧ください)を紹介すると、(月)チキンカレー、㈫ガバオライス、㈬五目御飯、(木)スパゲティラタトゥユ、(金)四川豆腐など。また、食事中は前を向いてなるべく会話しないことも求められています。 各学校が厳しい条件の中で努力されていることは素晴らしいですが、そもそも区として配膳の簡素化まですることは望ましいのでしょうか。先日読んだ「給食の歴史」にもありましたが、給食は子ども達の生を明日につなぐ行為であり、そのありさまがにじみ出る場所です。給食は教育の基本でもあり、簡易化するよりもむしろ今の時期だからこそ、免疫を高めるためにもより良いものを食べられるよう、配慮する必要があると思います。

★誕生日、43歳になりました 10年前は何してた??

43歳になりました。たくさんの温かいお祝いの言葉を頂けて本当に嬉しいです。ちょうど10年前、誕生日は仕事先の中東のオマーンで迎えていました。当時は一年の半分以上を途上国で過ごす、そんな暮らしでした。灼熱の太陽、毎日部屋まで聞こえるアザーン(お祈り)の音、石でできた真っ白な街並み、先日のように感じます。一緒に働いていたのは女性の職員の方で敬虔なイスラム教徒、どれほど仕事で親しくなっても絶対に男性である私とは同じエレベーターには乗らない、習慣の違いにも驚かされました。 海外での仕事にやりがいも感じていましたが、部外者として支援を行うよりも、自分自身が地域に根差して活動したい、そんな思いが募り6年前に議員を志しました。10年前の自分からは想像もつかなかった現在です。この間、私にとって一番の喜びはこうしてたくさんの方とつながることができたこと。仕事の繋がりではない、価値観を共にして住んでいる地域や社会を少しでも良くするために、アドバイスをくださったり、一緒に悩んでくださったりする方がこれほどいるということ、本当に有難いです。議員となって6年目、「マイノリティが住みやすい社会こそ誰にとっても住みやすい社会」という信念を実現するために、これからも頑張りたいと思います。  

子育ての悩み…。一日で何十回も手洗いをする息子

「手を洗いたいの!」まもなく6歳になる息子の最近の口癖です。この数週間、手を洗う回数が急激に増え、家にいるときは一日50回近くになっています。 ごはんを食べる前はもちろん、食事中も「壁に触っちゃったから洗わなくちゃ」「このお箸、テーブルについちゃったからもう使えない」「髪の毛触っちゃった!」、遊んでいるときも「箱に触っちゃった」など、繰り返します。洗う時も、10秒水で洗ってから、石鹸を付けて、そのあと30秒数えながら水で流す、途中で数がわからなくなると泣きながら最初から...。 いくら「大丈夫だよ」と話しても、「そんなのわかってるよ!」と泣きながら手を洗っています。保育士さんによると保育園ではそんな仕草は見せないとのことですが、最近は保育園へ行くことも全力で拒否しています。 息子としてコロナのこと、保育園のことなど、どれほど多くのストレスを感じているんだと思うと胸が痛みます。少しでも環境を変えた方がいいかと考え、お盆にキャンプに連れて行ったのですが、あまり効果はなかったようです。 専門家の方にご相談したところ、今は否定せずにきちんと受け止めてあげることが一番、とのことでしたので、とにかく見守るようにしています。ただ、私たちも仕事もあるなかで、なかなか十分に息子との時間を持てず、悩んでいます。もし同じようなご経験をされた方がいればアドバイスを頂けたら有難いです。

2020-08-17T16:29:07+09:002020年8月17日|Tags: , , |
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