練馬区の中学校でも1クラスに一人は不登校… 原因は子どもの無気力?区は当事者の意見を聞いて!

11月24日の委員会では、2019年度(令和元年度)の不登校についても報告がありました。不登校(年間30日以上学校に通えない児童生徒)の比率は昨年度に過去最高を記録、小学校では1%、中学校では4.35%でした。中学校では25人に一人、1クラスに一人以上が不登校になります。また、NHKの調査では学校までは行けるものの、教室には入れないいわゆる「隠れ不登校」の子どもは不登校の3倍はいるとのこと、練馬区においても具体的な数値はありませんが多くの子どもが不登校の状況にあります。 不登校の理由について、区の報告では小学校では1位「無気力、不安」2位「親子の関わり方」3位「いじめを除く友人関係」で中学校では1位「無気力、不安」2位「いじめを除く友人関係」3位「学業の不振」とされています。しかし本当にそうなのでしょうか? NHKが全国の不登校の子ども達に行った調査によると最も多いのが「先生との関係」「いじめ」「決まりや規則になじめない」という結果でした。リンクはこちら なぜ大きな違いがあるのか、不登校の原因について、区の調査では子どもではなく学校が判断しているからだと思います。学校の教員が子どもの不登校について、自分との関係が悪いから、と答えられるでしょうか?不登校に対して、区として真剣に取り組むのであれば、こうした調査などにおいても、もっと当事者である不登校児童生徒の声を聞く仕組みを作るべきです。「当事者ぬきに当事者のことを決めないで!」今後も訴えていきます。

練馬区は不登校の数を知らない?実態把握とオンライン授業実現を!

決算質疑では不登校やコロナによる自主休校の子ども達への支援についての改善も訴えました。 はじめに コロナによる一斉休校に始まり、夏休みの短縮、7時間授業や土曜授業の実施など子どもたちに大きな負担になっています。日常生活でもマスクをつける、昼食時はしゃべらないなどさまざまな制約、しかもいつまで続くのかわからない。子ども達も限界を迎えています。そうした中で、9月に入り学校へ通えなくなっている子どもが急増しているとの報道が。練馬区でも6月の学校再開時には中学校の病気を含めた欠席者は445名でしたが、9月末現在では560名、100名以上増えています。加えて、コロナを理由に自主休校し、出席停止扱いとなっている児童・生徒数も8月末現在で合わせて100人を超えています。区の緊急の対応が不可欠です。 練馬区の不登校の子どもの数、なぜわからないの? 不登校の実態について、事前に区へ質問したところ、今年度、実際に何人が不登校かは把握していないとのこと。なぜ、区として今年度の不登校の実態を把握していないのでしょうか? 【区の回答】 不登校などについては年に6月、11月、2月の3回調査を行うが、今年はコロナの影響で調査を行っていない。最初の調査は11月の予定。 【岩瀬の主張】 コロナの影響で11月に調査するとのことですが、むしろコロナ禍にあるからこそ、早い段階で調査分析を行うべきです。区では毎年8月に前年度の不登校児童生徒数を公表していますが、こちらも今年度は今月に入っても2019年度の数値が公表されていません。現在が緊急事態との認識のもと、実態把握を進めるとともに議会と共に解決に取り組むべきです! なぜオンラインでの授業配信ができないの? 不登校や自主休校の児童・生徒への対応について事前に確認すると、区は不登校や自主休校の児童・生徒に対して「各学校で個別に適切に対応している」とのことですが、保護者からは不十分であるとの声が届いています。そうした中で多くの保護者からは授業風景をオンラインで配信するよう要望が出されています。他区では試行的とはいえ、既に家庭と学校を繋いで授業の中継が始まるとのこと。学校やクラスとのつながりを維持するという意味で効果があると考えます。練馬区での検討状況をお答えください。 【回答】 既に研究を進めている。これらの活用につい同時に授業を見るといったメリットはあるが、一方で視聴人数が限られるといった事、機材や通信費の確保に経費がかかること、個人情報の取り扱いなどの課題も多い。今後も更に研究を進める。 岩瀬の思い 不登校や自主休校の児童・生徒が増加している中でコロナの影響とはいえ、区の対応は決して積極的なものとはいえません。特にオンライン授業の配信については私立の学校や他地域でも開始されている中で、5月から訴え続けています。ぜひ区としての前向きな対応を今後も求めたいと思います。

★読んでいる本 「未来の学校の作り方」大切なのは多様性

先日、ツーブロックが都立高校の校則で禁止されている、という記事が話題に。小学校の体育で下着を脱ぐよう指導される、という訴えも数多く頂いています。どんな学校がいいのだろう?そんな中で出会った本の一冊です。「未来の学校のつくりかた」(税所篤快 著)。映画「みんなの学校」のモデルとなった小学校の校長、「近い将来、学校が滅びる」と危機感を持って取り組んだ杉並区の元教育長、オンラインが中心のN高の様子など、様々な現場での取材が行われています。 印象的だったのが、取材された全ての方が「多様性」を強調し「学校はあるものではなく、つくるもの。教員だけでなく、子ども、親、地域の人たちで作り上げていくもの」と訴えている点でした。 杉並区の元教育長は 「これまで学校は、時代の変化などによって新しく生まれてきた課題に対して、先生たちの能力を研修などで開発し、”多能化“することで対応してきた。けれども、もはや多能化だけでは対応できない。」 としたうえで学校のシステムそのものの”多様化”を訴えています。また、オンライン授業を中心としたN高の理事は 「今の時代に求められているのは、「多様な人間性に多様なまま対応できる教育」なんです。」 としています。 これまで訴えてきた、子どもの自由や尊厳を奪うような校則の撤廃、不登校の子供の支援、LGBTの児童生徒への配慮、などすべて「多様性」に繋がっています。練馬区でできることととして、学校で子どもの権利が守られること、オンライン授業の推進、性教育の充実、教員の拡充など引き続き訴えます。

★6/15 文教児童青少年委員会…コロナ対応、ICT対応、図書館、児童館など。

6月15日の文教児童青少年委員会の主な議論です。ご質問などあればご連絡ください。 1) コロナによる登校自粛について 6月8日(月)現在、練馬区 小学校では学校当たり平均1.68人、中学校では1.07人がコロナを理由に登校を自粛。不登校の児童生徒へICTを活用した授業の配信等は、全員にタブレットを配ったら検討とのこと。今すぐ検討を開始するよう強く求めました。 2) 牛乳パックの洗浄について 練馬区 の小中学校、今日から給食開始。牛乳パックの洗浄を各校で行う予定だったが感染予防のため29日までは全て回収し廃棄することに。その後は各校での対応に。子どもに洗わせないことは評価できますが、29日以降も子どもや教員の負担にならなない対応を求めました。 3) ICTの活用について #練馬区 の小中学校の保護者アンケート、ネットを使えない環境の家庭は小学校 2.5%、中学校 5.0%。プリンターがない家庭は小学校、中学校ともに25-26%。思った以上に低い比率。無い家庭への支援とともに一刻も早くオンライン実現に向け対応を求めました。 4) 図書館 の利用について #練馬区 の図書館、17日から第二段階に移行し、書架の利用が可能に。第三段階の閲覧席の利用等は二週間後を目途に検討とのこと。利用者数の制限や名簿提出などはありません。 5) 平和台図書館 の指定管理について 今後5年、シダックスが指定管理を継続との報告。司書の比率が指定管理の9館中で最低(55.3%)である中、指定管理の見直しを要望。区は基準である5割を超えるので問題ないとの回答。他方で今後、司書率を挙げるよう求めるとのこと。 6) 児童館 について 2018年の児童館ガイドライン 改正を受け、練馬区 の児童館、子どもが意見を述べ、参加できる体制を作るよう要望。区として、既に児童館の祭りでの子どもの意見の反映などを実施。さらに子どもの主体的な活動を後押しするよう求めました 7) 学童支援員 について 学童支援員の待遇について、練馬区 は特に問題と感じていないとのこと。しかし実態は年150万未満が46%(2014,全国調査)であまりに低いです。国の処遇改善事業について、23区では新宿、板橋、葛飾のみが活用。#練馬区 でも活用し待遇改善を図るよう要望。 8) コロナ対策 について 給食では全員が前を向き食事。アクリル板設置や弁当給食(弁当箱に給食を入れる)実施校も。授業中フェイスシールドを導入している学校は7校、教員と生徒の間にビニール幕を設置する学校も。区として各学校の要請に沿い適切な支援をするよう要望しました。 岩瀬の考え 今回特に訴えたのは、コロナによる登校自粛の児童生徒への対応。練馬区全体では100名以上に上ります。また、それ以外の理由で不登校となっている児童・生徒も数多くいます。区の回答では、不登校の児童生徒へICTを活用した授業の配信等は、全員にタブレットを配ったら検討とのことですが、それではあまりに遅いと思います。学校との繋がりを持ち続けるためにも一刻も早く、区として実現に向けて検討をすべきと訴えました。今後も対応を求めていきます。  

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