多文化共生

一般質問の内容① 練馬区の外国籍住民の数、急増中。多文化共生政策にもっと力を!

2017年、一般質問の最初のテーマには、最も力を入れているテーマの一つ、外国籍住民との共生を取り上げました。内容を一部、要約してお伝えします。(全文は区のウェブサイトをご覧ください) <ここから> <一般質問①> 2016年末における練馬区の外国籍の住民は在留外国人統計によると16,920名、全国の市区町村では第16位です。 特に、外国籍住民の数は近年急増していて、昨年一年だけを見ると、区民全体の増加数が(日本人も含めて)4,602名だったのに対して、そのうちの約4割、1,760名が外国人だったという驚きの数字になっています。在留資格のない方を含めるとさらに多いと思われます。 区は、人口が増え続けていることを宣伝してきましたが、実態はその多くを外国籍の住民に負っています。外国人住民の増加は、日本の社会、経済環境を考える中で必然性があります。区内の外国籍住民の内訳をみると、20代が最も多い状況です。こうした現状から、新しい可能性を引き出すとともに、文化の違いなどによって生じるトラブルなどを防止するために、多文化共生政策をさらに充実させることが必要です。 一方で、今年の夏に出された「練馬区の人口の現状と将来推計」によると、外国籍住民の数は今から40年後、2057年の段階でも、今年の1月と比べて、わずかに600人増の17,000人と予想しています。しかし、今年の1月から8月までのわずか7か月で、既に区の予想を超え、1,000人以上の外国籍住民が増加しています。そこで、1. 外国籍住民の増加の中で区政が向き合うべき課題について、区長の基本的な認識とともに、2. 外国籍住民の数をどのように予想したか、根拠を確認しました。 <区の答弁①> 1.「外国籍住民が増加している中で、言葉も生活のルールも不案内な外国人が必要としているのは、個別具体的な助言や支援であり、これを支えるシステムの構築を目指して努力を続けたい」2. 外国人人口の長期的な推計の方法について、外国人人口は増減もあり安定的ではないことから、「人口増加の割合が現状の2分の1程度まで縮小すると設定して算出」している。 <答弁に対する私の感想②> 最初の答弁は納得できるものでしたが、2番目の推計の方法については、人口の増減があるにせよ、なぜ2分の1まで縮小するのか、全く説明もなく、理解できないものです。このことからは、区は外国人の増加の現状を重視していないのでは、とも感じてしまいます。 <一般質問②> 続いて、区が取るべき施策の内容について指摘しました。多文化共生政策の実現には一つの課だけではなく、練馬区全体として課題に取り組むことが必要です。また、外国籍住民が自らに関わる様々な課題を審議する機会を保障することも大切です。その仕組みの一つとして、私たちは外国人を含めた会議体の設置を求めてきました。その結果、練馬区では本年の3月に「練馬区国際交流・多文化共生に関する連絡会準備会」が開催され、今年度中には正式な連絡会も発足します。そうした中、1. 連絡会では必要に応じて、関係する所管も交えて対応できる体制を整えること、そして、2. 連絡会のメンバーは、区が声をかけたメンバーだけでなく、公募も含めて選ぶべきと訴えました。合わせて、3. 既にある「練馬区国際交流・多文化共生基本方針」を具体的な政策として実現するための「事業計画」を策定すべきと訴えました。 <区の答弁②> 1.外国人区民への支援には、区の様々な所管が関わる事になるため、必要に応じて連絡会に参加する、2. 連絡会のメンバーの公募については、「既に生活実感を踏まえた課題を把握されている外国人区民の方に参加していただく予定のため、新たに公募する考えはありません」とのこと、3. 事業計画の策定については「方針に基づく計画書の作成や、外国人区民に対する意識意向調査を行う考えはない」とのことです。 <答弁に対する私の感想②> 連絡会の在り方として、様々な所管が関わる事を約束したのは貴重なことですが、一方で区民公募を行わないこと、具体的な計画をつくらないことなどは、問題だと思います。広い視点で課題を把握するためには、地域で独自に活動する団体や個人、外国人当事者を深めることが不可欠で、また具体的な計画を立て、予算化することも大切だと思います。 <私の意見> 東京オリンピックを控えて、外国人観光客を呼び込むための「おもてなし」などが盛んに言われています。しかし、実現すべきことは、長期的な視野を持ちながら、既に地域の中でともに暮らしている日本人と外国籍住民との共生を実現することです。今回の一般質問の結果を踏まえて、今後も訴え続けていきたいと思います。(写真は2014年、エクアドルでの活動中の様子です。)

日本最大のモスクへ!

先日、渋谷にある日本最大のモスク、東京ジャーミイの視察を行いました。 このモスク、創設は1917年のロシア革命に遡るとのこと。革命時、迫害を受けたトルコ系民族のタタール人(イスラム教徒)はシベリア、満州を経て、日本のこの地域にコミュニティを作ったとのこと。そして、1938年にこの地に初めてモスクを立てたそうです。そして、2000年に建て替えられたのが現在のモスクです。 私もパキスタンやヨルダンなどでいくつかのモスクを訪れていたのですが、日本のモスクは初めて。イスラム教もそれほど一般的ではないから、小さいのかな…などと考えながら一歩入ると、そこは別世界…あたかもイスラム教国に紛れ込んだような、完成度の高さに衝撃を受けました。 伺うと、この建物、コンクリートと水以外はすべてトルコから輸入したとのこと。床を覆うすべての大理石から、柱の一本一本まですべて海を渡ってきたそうです。そして、建築に携わった方々もトルコから来たそうで、100名以上が住み込みで働いたとのこと。 建物も、モスクは正面を中心に完全な線対称(シンメトリー)になっていて、正六角形の形になっているとのこと。また、天井の近くには、蜘蛛の巣を防止するために有効とトルコで思われているダチョウの卵が埋め込まれているそうです。 あまりの静けさ、荘厳さに圧倒されながら、ガイドの方の解説も伺いました。彼によると、日本ではイスラム教に対する偏見が強いが、それは「異文化」といういわば西洋的なフィルターを通じてイスラム教を見ているからとのこと。偏見を捨て、まっすぐ見なければ、異文化と向き合うことはできない、とのことでした。今の世界ではあまりに国家(nation state)の対立ばかりが取り上げられている、しかし、イスラムの教えにもあるとおり、国よりももっと根本的なつながり、に目を向けるべきだ、という指摘は印象的でした。冗談で言っていましたが、日本人はイスラム教徒といえば「豚肉を食べない、一夫多妻、テロリスト」といったようなイメージしかない、でも、本当に大切なのは、お互いの文化をしっかりと理解することである、とのこと。 練馬区でも登録済みの外国籍住民の方は1万7,000人を超え、区民の一人は外国人ということになります。そんな中で外国籍住民、特に在日の方を対象としたヘイトスピーチは近年急激に増加しています。こうした状況を改善して、真の多文化共生を実現するうえで一番基本となるのは、それぞれの文化を尊重し、理解することだと改めて実感しました。今後、地域で視察ツアーも企画したいと思いますのでぜひご参加ください^_^

2018-08-21T09:41:39+09:002017年5月16日|Tags: , , |

東京レインボープライド2017

GW最終日、代々木公園で行われた「東京レインボープライド2017」(TRP2017)に参加しました。議員を志した時、目標に掲げたことの一つが外国人や性的マイノリティなど、様々な価値観や多様性が尊重され、共存、共生する地域社会をつくることでした。だからこのフェスタ、毎年参加することを楽しみにしています。 会場につくと、去年よりも遥かに多いブース、そして参加者の方も性別や国籍を問わずおもいおもいのスタイルで楽しんでいる姿に、海外にいた頃を思い出しました。 海外にLGBTであることをオープンにしている友人は何人もいますが、そのアイデンティティを前面に出すことがタブー視されがちな日本では、カミングアウトしていない友人が大半です。「多様性の尊重」といいながらも、学校などでは性的マイノリティについて教えることはほとんどなく、私たちが議会で学校において性的マイノリティの子ども達への配慮を訴えても、なかなか前に進まないのが現状です。 だからこそ、こうしたフェスタなどを通じて、カミングアウトしやすい社会、またしなくても過ごしやすい社会に少しでも近づけばいいと改めて思うとともに、地域でしっかりと活動をしていかなければと改めて思いました。

多言語でのウェブサイト、できました!

議員を志すうえで、最も実現したかった事の一つ、それが、地域で国籍や民族などの異なる人々が互いの違いを尊重し、地域社会の一員としてともに生きる、多文化共生社会を実現することでした。 その小さな一歩として、私のウェブサイトで、英語、スペイン語、韓国語での説明も掲載をはじめました。区のウェブサイトなどでは機械による自動翻訳が多いのですが、内容が間違っている、また、意味をなさないことも頻繁にあるので、私たちはすべてボランティアの方々との共同作業で行いました。おかげで時間はかかりましたが、ようやく完成することができました。 外国籍の方からも多くご相談を頂き、伊藤朝日太郎弁護士と一緒に行っている無料の法律、生活相談でも多くの外国籍の方がお越しになっている中で、今後も様々な形で多言語での情報を発信していきたいと思います。ぜひご覧ください! iwasetakeshi.net

2018-08-21T09:41:39+09:002017年5月2日|Tags: , |

”日本スゴイ”というけれど、そんなにすごいのかな?

テレビや雑誌、ネットなどで、外国人から見て「日本はここがすごい!特別だ!」とほめちぎる、そんな情報が毎週のように流れています。これまで、アジアや中東、南米などで暮らしたのですが、海外では自国をここまでほめたおす(?)番組を見ることはなく、「なぜ日本人は自分のことをこんなに褒めるのかな?」と違和感を持っていました。 私の好きなロック歌手、「オアシス」のノエルギャラガーは「日本人のファンについてどう思うか?」という質問に、以前こう答えています。「こんなことを聞いて来るのは、日本人だけだ!世界中で日本人だけが、相手がどういう印象を持っているかを聞いてくる。(中略)なんでそんな質問をするんだ?!どうしてそんなに自分達に自信が持てないんだ?大体、僕が日本人に対してどんな印象を持っていたとしても、そんなこと、たいしたことじゃないし、気にする必要はないんだよ!」 (https://web.archive.org/web/20081222021506/http://entertainment.aol.co.jp/music/oasis/interview1.html) そんな中、2016年には、経済産業省が「世界が驚く ニッポン!」という冊子を発行しました。こちら、「2020年の東京五輪の開催を控え、改めて、日本の「感性」、「価値観」を世界に発信するため(中略)取りまとめた。」というもの。 (http://www.meti.go.jp/press/2016/03/20170308001/20170308001-1.pdf) 改めて読んでみたのですが、「あなたは日本がこれほど注目されていることを知っていますか?」、「世界は日本に驚いている!」など、読んでいて気恥ずかしくなるような文言が並んでいます。 ある外国人のタレントが、「テレビでは、大したことのない日本文化に対して感動しないといけない場面が多い。たとえば、ある番組で四季があるから、と褒めなくてはいけなかったけど、四季なんてどこでもある!」と批判していましたが、その通りだと思います。私が勤務していた国、例え常夏に見えるインドやパキスタンだってダウンが必要な時もあり、地域差も大きかったし… 考えてみると、こうした「日本スゴイ」といった番組が人気を持つ背景には、海外、特に欧米に対するコンプレックスがあると思います。例えば、米軍基地問題やTPPの交渉を見ても、「安倍首相が世界の首脳では初めてトランプ大統領とゴルフをした!」とか「トランプ大統領は安倍首相を気に入った!」という報道を見ても、日本は本当に米国と対等な関係なのか?と問いたくなります。 もちろん他国との比較は大切ですが、ただ海外と比較して日本が優れている、と声高に叫ぶのではなく、もっと客観的な情報が必要だよな、と改めて思いました。 (写真は以下のサイトから<a href='http://www.freepik.com/free-vector/japan-landscape-in-grunge-style_765736.htm'>Designed by Freepik</a>)

2018-08-21T09:41:40+09:002017年3月22日|Tags: , , |

練馬での3.11 多文化共生、原発問題、部落問題を考える

東日本大震災が発生して6年。 地震の後、妻や外国人の友人と石巻にボランティアへ行きました。私たちが訪問したのは、建てたばかりだったのに津波にあって、もう住めなくなってしまった家。奥様がこの壁紙はここで取り寄せて、この天井はこんなこだわりがあって、と説明を伺いながら、その壁を一枚一枚ハンマーで壊す。そんな作業をしながら、地震によって一人ひとりの生活がこんなにも変わってしまうことに衝撃を受けたのを今でもはっきり覚えています。 311を迎えて安倍首相は、震災から6年が経って、「節目を迎えた」としてこれまで毎年行ってきた会見を打ち切りました。しかし、現在でも全国で12万人以上の方が避難生活を続けていて、決して終わった話などではありません。 練馬区では昨日、震災に関連して多くのイベントが実施され、私もできる限り参加させていただきました。 一つ目は、武蔵大学のアンジェロ・イシ教授(社会学部)にご招待いただいた武蔵大学の白雉映画祭。ご自身も日系ブラジル人ということもあり、多文化共生に力を入れています。今回の映画祭では、311をグローバルな視点から見つめることをテーマにしており、日系ブラジル人の生活を描く「軌跡 在日ブラジル人の25年」というドキュメンタリーを見ました。この中では、南相馬でボランティアをする日系ブラジル人が登場したのですが、彼女は日本語は6語しか話せない、でも、大切なのは「向き合って心で話すこと」という考えで、活動を続けています。彼女は日本に来た時は、様々な差別を受け「ブラジルでは日本人として育てられたのに、日本に来て、自分が日本人でない」と感じ、来日したことに大変な後悔をしたそうですが、今はボランティアとして自分が誰かの役に立てていること、それが一番で、もしここで死ぬとしても、何の後悔もないとのことでした。 その後、ダッシュで練馬に行って「ねりまでもデモ」に参加。こちら、311にあわせて毎年、原発反対を求めて行進するもので私もできる限り参加してきました。今年は特に、自主避難者への住宅扶助が打ち切られるということへの反対を250名(主催者発表)の皆さんとともに、プラカードを持って練馬駅の周辺を行進しました。 そして、もう一度江古田に戻り、今度は部落問題を取り上げた映画「ある精肉店のはなし」(https://www.seinikuten-eiga.com/)の纐纈監督のお話を聞いてきました。監督いわく、「一番問題なのは、傍観者になってしまうこと」。それが部落問題だけではなく、外国人、原発や辺野古基地の問題など、すべての課題を象徴している気がしました。 それが終わってようやくお昼、といってももう6時。慌てて、近くのラーメン屋さんでかきこんで、私が属する「市民の声ねりま」の運営委員会へ。そこで皆さんと議会で起こっていることなどディスカッションをして、終わったのは10時。 寝ている息子のほっぺにチューしながら歯も磨かず爆睡しそうになりましたが、新たな学びがたくさん得られた一日でした。

部落差別は決して過去のものではない。練馬区人権セミナー「東京で部落差別と向き合う」同世代の方から話を伺って。

練馬区の人権セミナー「東京で部落差別と向き合う」に参加しました。講師は東京で部落問題について当事者として情報発信・啓発活動を行っているBURAKU HERITAGEのメンバー。(https://www.burakuheritage.com/) 同世代の彼女のお話、とても印象的でした。 お父さんの妹さんは、結婚の時に相手の家族から、「部落出身の親戚とは縁を切れ」と言われて消息不明になってしまった。彼女自身も中学生の時、学区域にあった企業が部落出身者に対して就職差別を行っていたことが新聞で取り上げられ、大変なショックを受けたとのこと。そんな中、一番辛かったのが、友人に部落差別の話をしても、「部落って何?今でもそんな差別があるの?」と、存在しないことのように扱われてしまうことだったそうです。 データを見ても、部落問題はなくなっていないばかりか、むしろ深刻化しています。東京都の調査では、「同和地区」出身者との結婚に関して、「家族や親せきの反対があれば結婚しない」、あるいは「絶対に結婚しない」という回答、平成11年には4.8%だったのが、平成26年には13.7%にまで増加しています。 練馬区の調査でも、「あなたのお子さんの結婚相手が「同和地区」出身の場合、あなたはどうしますか?」という問いに対して、「賛成する」と答えた方は、たったの24.5%でした(平成25年)。 特に近年ではインターネットの普及によって、部落差別を助長するような、住所や氏名などの個人情報が勝手に公開されたりして、ご自身や仲間のご自宅にもひどい嫌がらせの手紙などが送りつけられるとのこと。私も性的マイノリティや外国人の人権問題を訴えたところ、嫌がらせの手紙が届いて恐怖を感じたことがある中で、とても他人ごととは思えませんでした。 彼女の差別への向き合い方にも共感しました。ご自身が活動する中で、何人もの方に言われたのが「部落問題、そのうち知っている人もいなくなるし、何もしない方がいいんじゃないの?」という事だそうです。「寝た子を起こすな大作戦!」と呼んでいましたが、それに対して「この考えは、一見正しいことのようにも見えますが、でも、それは今、差別を受けている人に我慢してろと言っているのと同じ、だから、私は黙らずにしっかりと向き合う」とのことでした。 それでは、何が大切か。それは、どんな差別に対しても同様で、講師の方も仰っていましたが、当事者だけでなく、一人ひとり、社会全体がこうした差別を許さない、という覚悟や態度を勇気をもって明確に示すことだと思います。 練馬区でも平成27年ごろから、公共施設における差別的な落書きが急増しています。 部落差別解消法が昨年にようやく制定された中で、練馬区においても、法の理念が実現されるための具体的な施策を図るよう、議会でも訴えていきたいと思います。

予算特別委員会 練馬区の多文化共生、ついに一歩前へ

海外から日本に戻って、最も実現したかった事の一つ、それが、地域で国籍や民族などの異なる人々が互いの違いを尊重し、地域社会の一員としてともに生きる、多文化共生社会を実現することでした。 家の前にスコットランドの方が住んでいます。いつもユーモアがあって楽しい仲間なのですが、ある時、「20年以上も日本に住んで、税金も納めているのに、未だに住民として見られないで、いつまでたってもガイジンなんだ。」と悲しそうに話していたのが印象的でした。 こうした状況を改善するため、外国籍区民等の意向や要望をしっかり受け止めて区政に反映させる仕組みを作ることを、求め続けてきました。それが、ようやく実現に向けて動きだしました。 練馬区は、2012年に「練馬区国際交流・多文化共生基本方針」を作りました。この中で、「多文化共生事業の推進を図ること」を目的に、区民や区内の団体、外国人を構成員とする連絡会を設置することを掲げていましたが、全く進んでいませんでした。そこで、議会で何度も連絡会の設置を求めてきましたが、今回の委員会で終に、3月に準備会を起ち上げ、4月から連絡会を設置することが報告されました。 長いこと求め続けて、ようやく実現したこと、感慨深いものでした。 しかし、連絡会の役割をどうするかなど、まだまだ課題もあります。連絡会では、ただの情報交換ではなく、教育、福祉、防災など、幅広く扱うこととともに、外国人向けのウェブサイトの検証なども行うべきと主張しました。外国人区民を基本とした会議体とすべきとも訴えました。 川崎市や新宿区などでは「外国人市民(区民)会議」が設置されています。練馬区での連絡会も、外国人もともに生きる地域社会づくりのパートナーと位置付け、区政の多文化共生の仕組みとして機能させることを求めていきたいと思います。

東京で部落差別と向き合う 人権セミナーのご案内

部落差別は決して過去のものではありません。 世界的にヘイトスピーチが深刻化する中、練馬区においてもこの数年間、特に公共施設での差別的な落書きの件数は急激に増加しています。部落差別に関するものも残酷さを増しています。 そんな中、練馬区男女共同参画課が3月8日(水)の18時半より、人権セミナーを実施します。 東京で部落問題についての情報発信・啓発活動を行っているBURAKU HERITAGEメンバーの上川さんの講演を通じて、差別の実態や当事者の苦悩を知るとともに、部落差別をなくすために私たちに何ができるのか考えます。 私も参加します。ぜひ皆さまもご参加ください!! http://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/keihatsu/jinkendanjo/jinken/event/0170123101603268xxx.html

2018-08-21T09:41:41+09:002017年2月7日|Tags: , |

アメイジンググレイスと練馬区の差別について

土曜日の今日、光が丘の清掃工場の建て替えに関する地域説明会に参加した後、いつも通っている地元の大泉教会での「春をよぶコンサート」に参加しました。こちらのコンサート、地元の合唱グループが普段の練習の成果を披露するもので、大泉教会の「讃美歌歌い隊」、東大泉の「みどり広場」を守る会の「はらっぱ音楽隊」、そして施設、病院、作業所などで活動している「にしきみ音楽グループ」が参加しました。 私の大好きな「世界に告げよ」や、中学生の頃歌った「大地讃頌」「小さな木の実」など、聞いたことや歌ったことがある曲ばかり。一緒に歌ったり、踊ったり(?)、とても楽しませていただきました。そのなかで、印象的だったのが「アメイジンググレイス」。 この曲の作詞者、もともとは奴隷貿易に携わっていたのですが、改心して牧師となり、その時の悔恨とそれを許してくれた神の愛への感謝が歌詞になっています。私も家族も大好きで結婚式でも家族で一緒に演奏(皆がかろうじてできる楽器を演奏したのですが、謙遜なしに下手くそでした、笑)をしました。 最近ではオバマ前大統領が、黒人の方が多く通う教会で発生した、無差別銃乱射事件の犠牲者に捧げ、そして人々の団結を訴えるために自ら歌っています。 (http://www.huffingtonpost.jp/2015/06/28/obama-lead-a-powerful-rendition-of-amazing-grace-_n_7684010.html) 大統領が人種間の和解や多様性の尊重を訴えたわずか半年後、人々の憎悪や怒りをあおることでトランプ政権が誕生してしまいました。就任後、わずか数時間でホワイトハウスの性的マイノリティに関わる記述が全て削除され、スペイン語のサイトも消されてしまいました。難民の受入をすべて停止するとも宣言しています。壁を建設してもビザ発行を停止しても、国を出ざるを得ない状況にある人たちは止められず、費用対効果は少ないばかりかかえって危険な状態をつくりだします。一方で、世界で100万人以上の女性がトランプ大統領のこうしたやり方に反対の声をあげたこと(Women's March)、まだ希望もあると思います。 その後、練馬区の部落解放同盟の旗開きに参加しました。旗開きでは区内のヘイトスピーチや差別的な落書きの事も話題に。昨年来、区内における差別的な落書きは大幅な増加を見せています。先日調べたところ、平成28年度に発見された公共施設への差別的な落書きは合計で14件でしたが、今年度は12月の時点ですでに17件。内容も外国人、そして部落差別を扇動する悪質なものが多く見つかってします。特に、沖縄の高江での機動隊員が「土人」と発言したことを、政府が差別ではないと発表してから、落書きにも「土人」という表現が見られるようになっています。 昨年はヘイトスピーチ対策法や部落差別解消推進法などの法律もできた一方で、理念法であるという課題もあります。これを具体化するのは、まさに地方自治体の仕事であり、これからも条例の制定を含めた具体的な対策を求めて議会でも訴えていきたいと思います。

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