私たちは家族ではないのでしょうか? LGBTの方の訴え

LGBTのカップルで子育て中の方からご相談を頂きました。 お二人の関係が法律や条例で認められていないことで日々の生活の中でも様々な差別や困難を抱えざるを得ないとのこと。妊婦健診で通った病院の医師からは「倫理に反するから自分の病院では出産できない」と言われ、子どもの出生届を出す際には区の窓口の担当から父親の名前や連絡先を書くよう何度も迫られたとのこと。その都度、自分達は家族として認められていないんだ、突きつけられるような気がするとのことでした。 中でも一番辛かったのは、パートナーが子どもを病院に連れて行った際に名字が違うということで、子どもの前で「本当のお母さんを連れてきて!」と言われたとのこと。自分が親としてずっと育ててきたのに、それを否定されているようで、しかもそれを子どもの前で言われたということが本当に辛かったとのことでした。こうした差別や偏見を除くために、彼女たちは30万円以上をかけてパートナーとしての公正証書を作成したとのこと。 私自身、子育てで多くの悩みを抱えていますが、LGBTの当事者の方の辛さやストレスは想像を絶するものがあると思います。もし同性婚が認められていたら、こうした悩みの多くは解決するはずです。そんな中で、なぜ練馬区はパートナーシップ制度すら認めようとしないのか、区は現実的な効果がない、としていますが、当事者の方からは「制度があれば住民の理解が進むだけでなく、病院などでのこうした対応も変わるのではないか」そんな悲痛な声も届いています。地域の中で差別や偏見を無くすよう、今後も全力を尽くします。来年にはお話を聞く会を設けますのでぜひご参加ください。

早稲田大学での講演…若者たちの怒りはどこに?

先日、お友達の早稲田大学の野中章弘先生にお招き頂いて「ジャーナリズム論ベーシック」の授業でゲスト講師としてお話させていただきました。野中先生は朝鮮半島問題、アフガニスタン空爆、イラク戦争などの現場を取材し、現在もアジアプレスの代表を務められています。奥様もアメリカでソーシャルワーカーとしてDV被害者の支援に従事してきた方で、家族ぐるみで親しくさせて頂いています。 受講しているのはジャーナリストを希望する学生さん、先生から頂いたお題は「コロナ禍で拡大する格差と歪み」。地域でも若者、特に女性の自殺が増加している中で17歳の男性から届いた「所持金が数百円しかありません」というSOS、ひとり親の家庭から届いた叫びなど、私が日々どんな相談を頂いているか、具体的な内容をお伝えしました。 印象的だったのは学生たちとのディスカッションで話された、自分がどんなことに怒りを感じているか、ということ。今の政治について国会や地方議会があまりに閉鎖的で何をしているのか十分に伝えようとしない姿勢、ご自身がボランティアとしてシングルマザーの人々の支援をする中で感じる理不尽さ、学校の校則などをみても、下着の色が指定されているなどジェンダー差別が存在していることなど、若い方々が日々の生活の中で感じている違和感に直接接することができたのは大変勉強になりました。 参加した学生の多くはジャーナリストを志望しているとのこと。こんな若者たちがこれからの社会を変えていく主体になるだろうと久しぶりに希望を感じました☺

性暴力被害者 への支援について… 性被害にあっても声を挙げられるのはたったの3.7%。

先日、練馬区議会の議員有志で行われた性犯罪・性暴力被害者への支援についての勉強会に参加。講師は東京都の担当課長、性暴力救援センター(SARC)東京の理事長で、25名の議員が参加、非常に有意義な会でした。 印象的だったのが性犯罪、性暴力の被害にあっても警察へ申告できる方は非常に少なく、わずか3.7%程度ということ。県によっては年間で2-3件しか申告がないとのこと、ほとんどが被害者の方だけで苦しんでいることになります。 なぜこれほど少ないのか、その一番の理由が刑法での強制性交の要件が厳しすぎることで例え被害にあっても暴行・脅迫が明確でない限り、罪に問えないとのことでした。また、被害者の4割が未成年であること、加害者の7-8割が顔見知りの犯罪であること、18歳未満被害の加害者のうち2割は親などの監護者である、性被害者への「あなたにも責任がある」といった偏見なども大きな問題とのことでした。聞いているだけで、吐き気がするような内容でしたが、どれも現実に起こっている事です。 内閣府の調査では無理やりに性交等をされた被害の経験について、女性の6%は一人から、1.7%は二人以上からという結果になっており、12人に一人は被害にあっているということになります。 現在、刑法の性犯罪規定の改正が議論されています。その中で、残された課題として、暴行・脅迫要件の撤廃、性交同意年齢の引き上げ(現在は13歳...)、配偶者間の強制性交罪の明文化、公訴時効の撤廃もしくは停止、地位関係を利用した性行為の処罰規定の対象拡大、が言われています。被害者の方が声を挙げやすい社会を作るためにも、刑法の改正は必要ですし、その実現に向けて、区議会からも意見書を政府に対してあげていくよう、訴えていきたいと思います。

難民 についてのセミナー…私たちが地域で出来ることは?

本日、難民についての勉強会を開催。講師には難民支援のNGOで20年以上に渡って第一線で活動されてきた方。私自身、UNHCRのインターンとして活動し、区議の活動においても難民の方からご相談を頂き、支援する機会があった中、楽しみにしていました。今回は会場とZOOMを繋いで実施したところ、30名を超えるご参加が 。 私たちは地域で何ができるのか。難民保護は政府だけでなく、市民ひとりひとりがするもの。在留資格を政府からもらっても、学校で子どもがいじめられ、勉強についていけない、お医者さんと言葉が通じない、職場で賃金搾取にあっていたら、本当の意味での保護にならない。地域社会が重要だと改めて感じました。 アメリカの新大統領のバイデン氏はトランプ政権下で難民の受入が年間1万8千人まで減少したことを言及し、今後12万5千人を受け入れるとしています。日本でも毎年1万人以上の方が難民として申請します。しかし認定される数が少ないだけでなく、難民申請は35か月と長期にわたり、在留資格が無く収容される人々もいますが、収容に期限がなく、報道でもされるとおり、厳しい状況が続いています。 難民の保護は国際条約に基づいた義務であって、受け入れるか受け入れないかのチョイスがあるものではありません。しかし、地方自治体・住民が努力することで、一人ひとりの難民の人たちがその人らしく暮らせるようになる。日本での経験がずいぶん違うのではないでしょうか。地域での受け入れ態勢を整えていくことの重要性を改めて感じました。次回は12月12日(土)、14時から終わったばかりの議会報告を行います。ぜひお気軽にご参加ください!

「難民」よもやま話 ※zoom、会場開催 11月15日(日)

「難民」と聞いてどのような方を思い浮かべますか?すぐ近くで私たちと一緒に暮しています。 難民の方々のために私たちは何ができるのか? 専門家にわかりやすくご説明いただきます。ぜひお気軽にご参加ください! ★日時:11月15日(日)14:00~15:30 ★方法:zoom、大泉北地域集会所 2階和室  ※zoom視聴または会場参加のご希望をご連絡ください。 ★お申込み:岩瀬たけし事務所 ☎&Fax 03-5935-4071 ✉ iwasetenerima@gmail.com      

婚外子への差別 の背景は女性への差別が…「女性は産む機械?」

先日、婚外子差別についての勉強会に参加しました。 婚外子への差別についてその背景に女性への根強い差別が背景にある、という説明が印象的でした。「婚姻前は子どもを産むな、と言われ、婚姻後は早く二人以上産め、と言われる。」その背景には、かつて女性の体は女性自身のものではなく、未婚女性は父親の財産であり、既婚女性は夫の所有物とされてきたという問題があるとのことでした。それは女性を「産む機械」といった政治家の発言でも明らかです。 法律上では、2013年に相続における差別の廃止が認められるようになりましたが、婚外子への差別は未だに厳しいものがあります。そうした中で問題になっているのが出生届けと戸籍への記載について。出生届けでは未だに嫡出子(婚姻している夫婦から生まれた子ども)であるかが示され、戸籍でも婚外子であることが明らかになる記載になっています。こうした記載をなくすよう、これまでも市民の方々や野党が働きかけてきましたが、政府は「日本の家族制度の根幹に関わることであり、慎重に検討し国民的合意を得る必要がある」として、進んでいません。同性婚やヘイトスピーチも同じですが、本来は差別が存在するから国民の理解を得るために政府として対応を取らなければいけないのに、国民の合意が得られるまで制度を替えない、というのは差別を助長していると指摘せざるを得ません。 先日拝見した若い方の投稿が印象的でした。 「女は産む機械でその決定権は当の女にはないのだと思い込む者たちが、産まない女という在り方を否定する。その思想を取り除かなきゃ少子化は進む一方。産む者だけを優遇しても変わらない。母や女である前に人間であるということすら理解されないような社会が子どもがのびのび育つ環境に適しているわけがないでしょ。」 その通りだと思います。練馬区でもこうした差別を解消するための陳情が出されていますが、いまだに継続審議という形で審議されない状況が続いています。こうした状況を変えていくためにも、区としても早急に陳情を採択するよう訴えていきたいと思います。

アメリカ大統領選挙 100年で最大の投票率!日本では過去最低、練馬区議会は何をすべき?①

大統領選挙の開票が続いています。今回の選挙で印象的だったのが、投票率が「過去100年で最高」と報道がされていること。11月4日時点の報道では予想投票率は67%、1億6千万人もの方が投票へ。(記事はこちら) 。 翻って日本では、直近の昨年行われた参議院選挙での投票率は過去2番目に低い48%、衆議院選挙(2017年)もわずか53%(過去2番目の低さ)でした。 なぜこれほど差が出るのか、日本の若者へのアンケートを見ると選挙へ行かない理由として、「投票しても意味がない(政治が変わらない)」という回答が最も多いものでした。 この声に区議会としてはどう向き合うべきか。例えば、住民が政治に参加する最も身近な方法として、陳情があります。例え一人であっても、地方議会に対して声を挙げることが可能で、その内容も公園を作ってほしいとか、道路工事を辞めて欲しい、少人数学級を作ってほしい、など区政に関わるどんな内容でも可能です。しかし練馬区議会では頂いた陳情の半数以上は議会で審査すらせずに、そのまま失効させてしまっています。住民の方の思いに寄り添ったものとはとても言えません。 住民の方がそれぞれの思いを込めて出した陳情に対して、賛成、反対、どちらかを決するということは議会や私を含めた議員の責任であり、住民の方々の政治への関心を高める大事な行為だと思います。練馬区議会の問題として、すべての陳情に対して一定の期間以内に何らかの結論や説明を行うよう、引き続き会派として求めていきます。  

「地球にVote!オンラインイベント」※zoom開催(Youtube同時配信)10月24日(土)

環境団体コラボチーム「地球にVote!」主催のオンラインイベントにゲストスピーカーとして参加します。食の問題、地球温暖化の問題などについて、一緒に考えたいと思います。オンラインイベントですのでお気軽にご参加ください! ★日時:10月24日(土)14時~15時 ★方法:zoom ★費用:無料 ★環境保護団体「地球にVote!」フェイスブック☞https://www.facebook.com/vote4earth2020/

2020-10-16T14:34:53+09:002020年10月24日|Tags: , , |

反対討論「コロナはあくまでもきっかけ、社会を変えない限りいつまでも続きます!」

1か月半に及ぶ定例会がようやく終了。最終日には昨年度の決算の採決が行われ、私達は反対しました。最大の理由は、最も必要な方に区の支援が届いていないこと。反対討論の一部(抜粋)をご紹介します。 【ここから】 今回の決算では、練馬区として住民の暮らしと命をどう守るか、改めて問われました。年度末にかけてコロナの影響が拡大していくなか、これまでも存在し続けてきた非正規雇用の問題やジェンダーの問題、ワーキングプア、学校等の構造的な問題が一気に表面化しました。そうした中で、練馬区の対応はあまりに不十分でした。 今年度に入ると状況はさらに深刻化し、住居確保給付金の申請者は昨年度の30倍、そのうちの8割は20代から40代の若い世代。地域での若者や女性の自殺も増えています。 そうした中で、今回の決算を見ても、民間委託や非正規職員の導入がさらに進んでいます。こうした中で、特に女性や若者がその犠牲になっており、練馬区における非正規公務員の大半が女性という現実もあります。 若い女性からは「学歴は平等に近付いてきているのに、就職や賃金は平等でない。そこに、出産、育児、介護などが加わっていく。だからこそ女性は社会に何かあったときに崩れやすいんです。これは社会が変わらない限り続いていくんです。」そんな訴えが届きました。 「コロナはあくまでもきっかけであり、社会を変えない限りいつまでも続く。」私たちはこの絶望の声に何と答えたらいいのでしょうか。 子ども達も限界です。感染不安で自主休校している児童生徒はいまだ100名以上、その他にも不登校や登校しぶりの子ども達の数は年々増加し続けているにも関わらず、オンラインでの配信等、当事者や保護者が望む支援は未だに進んでいません。教員も過重労働に苦しんでいます。2年目や3年目の若い教員の方から「仕事は好きだけど、コロナ拡大の中で学校の消毒や土曜日の授業に7時間授業、あまりに大変な中でもう続けられない」そんな悲痛な訴えも届くとともに、心の病気により長期休職している方、退職される方も多数に上ります。 年々増加する地域で共に暮らす外国人の方について。練馬区は昨年度、900万円近くをかけて10年振りに外国人住民へのアンケートを実施、しかしなぜかヘイトスピーチに関する設問が一切ありませんでした。10年前、半数以上もの方が差別、偏見に苦しんでいると答えたのに、なぜ今回は問う事すらしないのか、外国籍住民の怒りや苦しみからは目を背けていると言わざるを得ません。 年初から一気に動き出したとしまえん跡の都立公園整備をめぐって、ハリーポッタースタジオ施設の開発計画が突如、動き出し、大きな波紋を広げています。広域防災拠点、緑と水、地域の賑わいの拠点としての公園の将来を左右する重大問題であり、事前に議会に報告することもなく区として覚書を締結したことは、住民や議会を軽視するものです。 こうした問題に練馬区が真摯に向き合うと共に、よりよい方向へ進むよう要望し、上記4議案に対する反対討論といたします。

子どもだけじゃなくて先生も限界!休職する先生も、学校にもっと予算を!

先日の決算では子どもへの支援とともに、教員へのサポートも求めました。 【はじめに】 子どもだけでなく、多くの教員からもSOSが届いています。学校の再開後、土曜授業や7時間授業の実施、消毒など、大変な負担がかかっています。今年の8月にはTwitter で当事者の先生が発信した #先生死ぬかも というハッシュタグがトレンドになり全国的にも問題になっています。私の所にも特に2年目や3年目の若手教員から「仕事は好きだけど、あまりに大変でもう続けられない」という悲痛な訴えも届いています。練馬区においても、8月末現在、休職中の教員は既に18名に達しており、区としていかに教員の負荷を減らすか、真剣に検討すべきです。 【先生、全然休みが取れない!】 特に、教職員からは土曜授業が負担であると訴えが届いています。土曜授業は、本来は臨時的な措置で、教職員は代休を取ることが大前提になっています。教員は代休や有休を十分に取れているのでしょうか?お答えください。 【回答】 代休は取得できていると認識。 【岩瀬の主張】 代休は取れているとのこと。しかし、教員からは「代休は取れても、その代わりに年休を大量に余らせて捨てています。結局権利としてある年休が消化できないままになります。」とのことです。年休の取得状況について、ぜひ実態を把握するとともに、すべての教員が十分に取得できるよう対応すべきです。 【教員の残業も多すぎです!】 教員の働き方改革の一環として練馬区でも電話機の応答メッセージ機が導入されました。このこと自体は評価しますが、現場の教員からは作動時刻が遅すぎるとの訴えが届いています。小学校は6時半、中学校は7時に作動を開始するとのこと。教員からは「7時直前にかかってきて、8時過ぎまで電話が続くケースも珍しくない。」とのこと。そもそも教員の労働時間は基本的には17時頃まで。残業することを前提とした設定は遅すぎます! 【回答】 校長会とも協議して設定した。支障があれば今後検討を行う。 【教員の数が足りません!】 学校で教員の休職が相次いでいる中で、一番影響を受けるのは子ども達。ある小学校では、教員の補充がされずに算数の少人数教育などの専科そのものがなくなっているとの声が届いています。 【回答】 基本的には代替となる教員が都から派遣されることになる。今後も適切に対応する。 【岩瀬の主張】 実際には派遣されないケースもありますし、代理の教員についても、教員免許は持っているものの実務経験のない方が担任を持っているなどのケースがあるとも聞いています。 【最後に】 子どもや教員が抱える問題を解決するためには、中長期的には一クラスの人数を減らすこと、教員の人数を増やすことなどの抜本的な改革が不可欠です。区としても都や国に対して働きかけを行うべきです!

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