「コロナはあくまでもきっかけ、社会を変えない限り自殺は減りません!」練馬区の自殺対策

決算の審議では練馬区でも急増している若い方の自殺、特に女性の自殺を防ぐために区の取組を求めました。 【今年に入って練馬区でも若者、特に女性の自殺が急増】 全国的に若い方の自殺が増えているとの報道が。練馬区でもこれまで40代以上が中心でしたが、今年は20代が最も多く、30代までが全体の4割。特に問題なのが女性の自殺です。自殺者の性別について、これまでは男性が女性の1.8倍でしたが、今年に入り区内でも女性の自殺が急増、特に5月以降は女性の方が多くなっています。 【女性の自殺が増えること、その背景には構造的な問題が】 なぜ増加しているのか、多くの理由があります。非正規雇用の方が圧倒的に多い中で、コロナによる解雇や減給など経済的な困窮に追い込まれたこと、自粛期間中、仕事をこなしつつもほとんどの家事、育児を女性がこなさなければならないという現実、自宅でのDV被害など、女性がこれまで抱えて来た構造的な問題がコロナで一気に表面化したのだと思います。 【若い女性からの叫び】 若い女性からもこんな訴えが届いています。「学歴などだんだん平等に近付いてきているのに、就職は平等じゃない。恋愛や結婚にしても、共働きで家事労働が加わります。そこに、出産、育児、介護などが加わっていく。まして女性はこれまで男性をケアする役割を求められてきました。こんな日常がある中で、女性の方が、社会に何かあったときに崩れやすいんです。これは社会が変わらない限り続いていくんです。」私たちはこの絶望の声に何と答えたらいいのでしょうか。 【今できることから、まずは相談窓口の強化を!】 急増している若者の、特に女性の自殺を防ぐためには社会を変えるしかありません。しかし地域で今何ができるか、その一つが相談窓口の強化です。私のところにも「死にたい」そんなSOSが届きます。練馬区は相談窓口を設けていますが、多くの若い方は練馬区の情報をチェックしておらず、どこに相談するのかもわかっていません。町田市では2019年度から自殺対策として、市内にいる人が「死にたい、孤独」などの生きづらさに関する単語をインターネット(google)で検索した際に、検索連動広告機能を使って市内の「悩みの相談先一覧」を掲出。20年度は7月末までの4か月間で、大きな効果を上げています。こうした取組をぜひ参考にすべきです。 【回答】 検索すると、すでに厚生労働省のサイトなどが表示されるので、区として現在実施する予定はありません。 【岩瀬の訴え】 もちろん国の支援が表示されることは知っていますが、大切なのは相談に載るだけではなく、地域の具体的な支援につなげること。そのためにも地域の相談窓口に繋ぐ方法を検討すべきです! 【ゲートキーパー研修、オンラインでも実施を!】 区における自殺対策の中心を担っているのが地域で暮らすゲートキーパー(支援者)の方々。しかし、コロナの影響で例年複数回実施している養成講座もフォローアップ研修も3月以降全てが中止されている。他区ではネットによるゲートキーパー養成なども開始している。地域で支えられる人が今こそ必要であり、練馬区もオンラインの活用を検討すべき。 【回答】 実現に向けて前向きに検討する 【男性の育休取得を!】 併せて、区としても女性が構造的に置かれている差別的な状況を改善することが必要です。その一つが男性も育休を取得し、子育て、家事を主体的に担えるようにすること。一歩で、商工会議所の調査では男性の育休義務化について7割の中小事業者が反対しているとのこと。しかし、出産直後の女性の死因で最も多いのが「自殺」であり、その最大の理由が「産後うつ」です。女性の負担を軽減するためにも、区として男性も育休が取りやすい環境を作ることが必要。区内の事業者の意識の改革、支援に積極的に取り組むべきです。 【区の回答】 男性の育児取得の重要性は区も認識している。男女共同参画計画にも示したが、モデルケースの紹介や企業の表彰など積極的に対応をしていく。 【岩瀬の主張】 「コロナで女性の自殺が増えたのはあくまでもきっかけ、社会を変えない限りいつまでも続くんです。」 若い方が未来に希望を持てず、自殺せざるを得ないという事、これほど辛いことはありません。そしてそんな思いをさせてしまうことは、私を含む社会全体の責任です。学校での教育、職場での研修、区職員の女性管理職の増加、女性議員の増加、できる限りのことをこれからも訴えていきます。

10年振りに実施した外国人調査、 練馬区はヘイトスピーチ に向き合うつもりがないの?

区内の外国籍住民は増加を続け、9月現在では2万人以上、区民の2.7%になります。特に過去5年間の増加率は23区でも6位。コロナで一時的に減少していますが入管法が改正された中で、今後も増加が予想されます。だからこそ、区としてもっと外国人との共生にむけて努力するよう求めました。 練馬区は8月に「練馬区外国人住民および事業所アンケート調査報告書」を作成。これは2010年に実施された調査以来、実に10年振り。この間、再調査の実施を訴え続けてきた中で、実現されたことは評価します。しかしその内容には問題があります。 ★質問:なぜ地域の方が受けている差別・偏見について質問しなかった? アンケートの大きな課題の一つが、ヘイトスピーチに関する質問が一切なかった点です。10年前の調査では日本人からの偏見・差別を感じたことがあるか否かの質問に対し56.6%(よくある、時々ある)もの方が感じたことがあると応えていました。なぜ今回は質問すらしなかったのでしょうか? 【区の回答】 今回の調査は前回とは目的が違う。今回は生活上の困りごとを調査したかった。差別などについては住居の借りる時の困難、仕事の上での困難などとより掘り下げた質問を行った。 ★岩瀬の主張 住居や仕事での困難は前回も調査しており、それで差別に関する質問をしたというのは納得できません。外国籍の方の生活の困難を調査するのに、差別や偏見の苦しみを知ろうとせず、何がわかるのでしょうか?私自身、外国籍住民の人権擁護についてTwitterで発信したところ多くの中傷を受けました。見えない相手から突然殴られるような恐ろしさ、初めて実感しました。ヘイトは言葉による暴力であり人権の侵害です。外国籍住民への生活実態調査を行ったにもかかわらずその中から、敢えて差別や偏見に関する質問を除いたということは、こうした問題に真剣に向き合う意図が無いのではないか、指摘せざるを得ません。ぜひ今後、別の形で調査を実施し、その結果に基づいて区として具体的に対応すべきです!

履歴書から性別欄が削除、練馬区でも性別記載の見直しが進みます!?

決算委員会での質疑、性的マイノリティへの配慮やジェンダーの観点から練馬区でもできる限り性別欄の記載を削除すべきと訴えたところ、非常に前向きな答弁が☺少しずつ前に進んでいます。 先月、「性別欄のない履歴書」が販売されたと報道されました。https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f1165c7c5b6d14c3365ce1c このことは性的マイノリティに対する権利擁護として、また女性の地位が構造的に低い位置に置かれてきた中で、ジェンダー差別解消の取組としてとても重要です。そもそもなぜ、性別を記載させることが問題なのでしょうか、それは性の自認が本人のアイデンティや尊厳にも深く関わっており、記述を求めるのであれば、そこには合理的な理由と必要性、十分な配慮が求められるからです。 練馬区は2003年度に性別記載のある全ての書類(帳票)について調査を実施、その結果461件の帳票のうち、約3割にあたる163件を削除したとのことです。そのうえで、これ以降に新たな帳票類を作成する場合にも、適切な対応を行うよう通知を行ったとのことです。 【岩瀬の訴え】 しかし、その後は全く検証が行われてきませんでした。そして、前回の通知から15年が経過した2019年の4月、改めて性別の記載についての通知を出したとのこと。これを機に練馬区として、すべての帳票について改めて調査を行い性別記載の廃止に向けて取り組むべきです! 【区の回答】 ?15年前とは状況も変わっているなかで、今後改めて全ての書類(帳票)を調査することを検討します? 【岩瀬の感想】 練馬区として15年振りに改めて調査すると約束したことは非常に大きいことです。練馬区は今年度から全ての小中学校で男と女でわけない男女混合名簿を導入。また先月発行された区立中学校の学校案内においても、女子でもスカートだけでなくスラックスを選択できると明記した学校もあります。こうした動きはジェンダー平等の観点からも非常に大きな一歩です。ぜひ調査の早期実現を求めていきます。

【決算が始まりました!】

いよいよ今日から決算の審議が始まりました。項目ごとに昨年のお金の使い方、そして今後の区政について議論をする貴重な機会です。持ち時間は各会派の人数によって決まっていて、私たちは14分間。短い時間の中で、皆さんから託された思いを何とか訴えるため、毎回全力を尽くしています。私が担当するのは、区民費・地域文化費、保健福祉費、教育費の三日間。全ての根底に込めたのが、ジェンダーの視点、そしてマイノリティへの支援への思いです。今回のコロナで最も影響を受けたのが、女性や子ども、外国人、性的マイノリティなど構造的に弱い立場に置かれている方々です。一時的な対策に終わらず、構造的な変化につなげて欲しい、そんな思いで原稿を作りました。どんなやり取りになるか今からドキドキ...。明日から頑張ります!

乳幼児の子育て環境、コロナで更に厳しく。区として改善を!

補正予算では子育て環境の改善として、コロナで大きな影響を受けている特に就園前の乳幼児を対象とした子育てのひろばや一時預かりを改善するよう求めました。 子ども家庭支援センターなどが実施している保護者と乳幼児が気軽に集まれる「子育ての広場」(ぴよぴよ)について、感染症対策として人数の制限が設けられた中で、「子どもを抱っこして猛暑の中で訪問したのに満室で入れなかった」そんな声が相次いでいます。 一方でスタッフの方からは、「今年生まれた赤ちゃんは、外に出る機会が少なかったせいか、例年に比べて人見知りしたり、はいはいしないですぐ立ち上がったり、握力が弱い気がします。保護者の方についても、初めての子育てで不安な中、里帰り出産もできず、ご家族や周囲の支援も受けられずに不安感や孤立感がすごく不安が大きいと感じます。」 また、子ども家庭支援センターなどでお子さんを半日程度預かってもらう「一時預かり」についても、以前から希望者が多くて予約が取れないことから「プラチナチケット」と呼ばれていましたが、コロナの影響でさらに競争は激化。当日予約については、全く電話が繫がらず、100回電話してようやく繋がったと思ったらダメだったといった訴えが届いています。練馬区として施設を増やすなどしてすぐに改善するよう求めました。 区の回答は児童館を活用するなど、すでに様々な努力を行っているとのこと。また、子育てのひろばについてはそれほど混雑しているとは認識していないとのことでした。 区としても対応に努力しているとのことですが、枠自体が圧倒的に不足しています。子育てのひろばにしても、ただ集まるだけの場所ではなく、保護者同士で悩みを共有したりできる非常に貴重な場です。来年度の予算に向け、環境を改善するよう引き続き訴えます。

補正予算の訴え① コロナによる経済的な問題、特に若い世代への影響が深刻!

補正予算では最初に、コロナに関連して経済的に困窮している特に若者世代への支援を訴えました。概要を報告します。 コロナなどで経済的に苦しい方へ生活保護を受ける前の支援として「住居確保給付金」があります。こちらは住宅費について、3か月の期間で最大9か月まで区が支払うというもの。過去3年間では、1年で平均40件程度の支給でしたが、今年度は7月までのわずか3か月でなんと1,900件!たった3か月で40倍もの給付が実施されています。 しかもその内訳をみると、20代から40代が全体の8割以上となっていて、半数が非正規雇用の方でした。3か月ごとに延長の審査が行われますが、景気が厳しい中で、これまでに6割の方が延長しており、次の最終回の審査でも6割程度が再延長をすると見込まれています。期間が終了する12月以降は、その多くが生活保護に移行する見込みです。 練馬区では過去5年以上、生活保護の受給者は減り続けてきました。しかし見込みでは12月以降に500世帯以上も増えるとのこと。しかもその大部分が20代から40代の若い世代になります。もちろん生活保護は大切ですが、若い世代にとって一番必要なのは仕事です。 他自治体ではコロナ対策として臨時職員の雇用などを積極的に行っており、23区でも8区では実施しています。民間企業の採用が厳しい中で練馬区でも直接雇用を含めて雇用促進を行うよう訴えました。 区の回答は、他の自治体では募集をかけても定員割れの所もあり必ずしも効果的ではないため、練馬区では検討しないとのことでした。しかし、それはやり方次第だと思います。自治体によってもすぐに応募が埋まるところもあります。失敗した自治体を見るのではなく、成功した自治体を参考に、区として若者の就業支援に取り組むよう引き続き訴えていきます!

LGBTのカップルからの訴え「私たちはいつまで行政の”想定外”なのでしょうか?」

区内在住のLGBTのカップルの方から再びこんな訴えが届きました。(前回の内容はこちらです。)(個人情報のため一部変更しています。) 「練馬区に扶養手当の申請をしたところ、区の職員から同性パートナーとの同居は事実婚にあたるので、扶養手当がもらえないかもしれない、そんな連絡がありました。 そんなはずはないと何度も伝えたのですが、全く理解されずに同性カップルは行政の想定外であり、部署によっては何を根拠として扱うかが変わってくるからとまで言われました。結局、上司に改めて電話をしたらようやく伝わりました。 私たちはこれまで何度も差別をうけ、どんなに訴えても、婚姻に準ずる権利は認められませんでした。他人としか扱ってこなかった私達に対して、行政の都合のいい時だけ、なぜ家族扱いするのでしょうか。私達はいつまで行政から想定外と言われなければいけないのでしょうか?」 練馬区はこれまでもパートナーシップ制度の導入を拒否し続けてきた中で、児童扶養手当の受給は、結婚している方と同じように考えるというのはあまりに理不尽です。 「ただ好きな人と生きていたいだけなのに、精神的に疲れました。」いつまで当事者の方は苦しまなくてはいけないのでしょうか。二度とこのようなことが繰り返されないよう、パートナーシップ制度の導入とともに、区の職員に対する教育を行うよう、さらに強く求めます。

ランドセル、何色を選ぶ? 息子から学ぶこと…。

息子も来年から小学校、そろそろランドセルを買わなくては、ママ友からお店を聞いて行ってみました。私が小学校だった頃、ランドセルの色は男の子は黒、女の子は赤、選ぶことすらできず、ジェンダー差別満載でした。ですので私たちが決めていたのは、赤でもピンクでもリボンがついていても、息子が好きなものを選ばせてあげよう、ということ。 お店に到着してすぐに「決めた!」と息子。指さしたのはキラッキラに輝くゴールドのランドセル。そういえば息子、マイケルジャクソン大好きでした・・・。さすがに予想の斜め上・・・「それもいいけど、6年間使えるかな?こっちの青とか緑もいいよね、それからほら、金色の糸が入ってるのもあるよ!」もの凄い勢いで説得に入りましたが、彼の鉄の意志は変わらず。ニコニコする息子を前に、自分でも背負ってみたら、逆に突き抜けてていいかも・・・嬉しくなる私。私にもまだ固定観念があったんだな、改めて気づかされました。(実物は写真よりもキラキラです)

練馬区の資源・ごみ回収について…コロナの影響で可燃ごみ、数年振りに増加へ!

区内で出された2019年度の資源・ごみ回収の量について報告がありました。ごみの量は可燃、不燃、粗大ごみの全てで前年度に比べて増加しています。特に可燃ごみはこの数年、減少傾向にあったのが久しぶりに増加に転じました。 最大の要因は今年に入ってからのコロナの影響で2月、3月は可燃ごみでは昨年比6%増、不燃ごみは2月で7%、3月は15%も増加しているとのこと。古布についても海外への輸出ができない中で在庫が増え続けており、焼却処分も可能性の一つとして検討せざるを得ないとのこと。容器包装プラスチックも増加を続けています。 レジ袋の有料化も進む中、大切なのはごみを出さない生活に変えていくこと。行政ではようやくストローの廃止などが進み始めましたが、給食の牛乳パック(1日5万個)を改めてビンに変更することも検討する必要があります。また、庁内の自動販売機の見直し、ウォータークーラーの設置など、区として更なる対応を行うよう引き続き訴えます。

息子との一日

日曜日、妻が一日仕事だったため、「パパと何をしたい?」息子に聞くと「お店屋さんごっこ!」と即答。さっそく段ボールを切り抜いてお店作りに挑戦。色も塗ってようやく完成...と喜んだら「パパがトーマスの絵を描いて!」と無茶振り。「もちろん!」と言いながらも絵が何より苦手な私、予想通りとんでもない絵ができてガッカリしていたら、「大丈夫だよ!」と5歳児に慰められました...。 午後にはストライダーを絶賛練習中の息子に並走して駅までダッシュ。風を切ってスイスイ走る息子の横で汗だくに...。その後お風呂に入れたら疲れたのかあっという間に爆睡。ヘトヘトになりながらも充実した一日でした。。

2020-08-30T23:06:28+09:002020年8月30日|Tags: , |
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