「なぜ障害があると保育園で預かってもらえないのでしょうか?」...障害児を受け入れている私立園、全体の半数以下、改善を。
予算特別委員会では皆さんから頂いた思いの一つとして、障がいを持ったお子さんの入園を希望した保護者の声を訴えました。2017年と比較して、保育園の定員は4000人以上増えているにもかかわらず障害児の受け入れはわずか14名 しか増えていません。
【はじめに:私立保育園の障害児受け入れは?】
練馬区には認可保育所が合計で181園ありますが、そのうち60園が区立園、121園が私立園です。区立園では全ての園で障害児保育を実施していますが、私立園においては121園中、半数以下の60園にとどまっています。区は2017年に、私立園における障害児の受け入れを目標に掲げましたが、4年経ってもむしろ状況は悪化しています。なぜ、私立園での障害児の受入が進まないのか、区の見解を伺います。
【回答】
障害児受け入れに当たっての一番の課題は、保育のノウハウ、現状受け入れた経験にある。来年度は私立認可園にも障害児への保育巡回を行い受入にむけた助言を行う。
【岩瀬の主張】
2017年にも「民間施設への支援の改善を図る」ことを最重要課題としていました。4年間が経っても効果が出ていないということはそれ以外に問題があると言わざるを得ません。保育園関係者に確認した所、障害児受け入れが進まない背景は何よりも人手不足とのこと、ではなぜ人手不足になるか、それは労働環境があまりに厳しいなかで人手の確保ができないためです。保育士の待遇改善を訴え続けてきましたが、その都度練馬区は十分に対応しているとの回答でした。しかし、そのしわ寄せが障害児保育にも表れています。保育士の待遇改善と、私立園への更なる働きかけを!
【回答】
すでに人件費を給付している、私立園への研修を更に強化する。
【岩瀬の訴え】
2017年と比較して、保育園の定員は4000人以上増えているにもかかわらず、障害児の受け入れはわずか14名しか増えていません。これは研修やノウハウだけの問題ではありません。保育士の待遇改善を図ると共に、今後、私立園での障害児受け入れに向けてさらに働きかけを行うよう、引き続き訴えていきます。
予算委員会の訴え「なぜ、娘の通う保育園には看護師がいないのでしょうか?」…1割以上の保育園で看護師がいない状況、全ての園に配置を!
予算特別委員会では子育てに関連して、保護者の方から頂いた冒頭の訴えをもとに質疑を行いました。現在、区内の1割強の保育園では子どもの病気やケガ、感染症予防への対応を担う看護師さんがいません。なぜ、すべての保育園に看護師がいないのか、改善を求めました。
【はじめに:看護師がいない保育園、どれくらいあるの?】
コロナが拡大する中、各園における感染対策の中心を担ってきたのが保育園で勤務する看護師の方々です。しかし、練馬区では全ての認可園で看護師が配置されているわけではありません。練馬区における看護師の配置の状況をお答えください。
【区の回答:ゼロ歳児がいる区立保育園では必ず配置。】
区立保育園ではゼロ歳児保育を実施している園で必ず配置、私立園では義務はない。現時点で区立園では60園中の52園、私立園では121園中の108園で配置。
【岩瀬の質問:なぜゼロ歳児のみ?】
12%の園では看護師はいない計算です。そもそも、なぜ区立園においてはゼロ歳児のみが看護師配置の条件としているのでしょうか?
【区の回答:ゼロ歳児の保健衛生のため…】
法律では看護師の配置自体が不要。その中で、練馬区ではゼロ歳児保育における保健衛生の質を高めるために配置を実施。私立園にも金銭的な支援を行っている。
【岩瀬の主張:全ての園児のために全園で看護師設置を!】
コロナをはじめ、感染症の発生や拡大が今後も予想されている中、ゼロ歳児のみがリスクを負うことはあり得ません。全ての園で看護師の配置を条件にすべきです!
【区の回答:費用対効果が不明】
一律の配置について、現状は考えていない。必ず配置することの費用対効果も不明である。今後も慎重な検討が必要。
【岩瀬の主張】
法律はあくまで最低基準を示したものでしかありません。今後のコロナ後の社会を見据えた中でも、ぜひ区としても対応を図ることを改めて求めます!
【感想】
区の回答は費用対効果が不明、ということで看護師の配置に否定的でした。しかし、そもそも「費用対効果」とは何を指すのでしょうか?コロナをはじめとした感染症は今後も発生が予想される中で、園児や保育士、保護者の命や健康を守るためのわずかな費用ですら、コストと考える現在の姿勢にこそ問題があると思います。今後も改善を求めます!
「生まれた頃から一緒に育った桜、いつのまにか切られていました。」 大泉学園通りの桜、70本近くが切られています。
大泉学園駅 から北に延びる大泉学園通り、280本もの桜が植えられ、4月には桜のトンネルに。私を含めて地域で暮らす方々にとってはどんな時でも一緒にいる、大切な存在。そんな中で「生まれた頃から一緒に育った桜、いつのまにか切られていました、寂しいです。」とご相談が。
学園通りの桜、多くは1970年頃に植えられ、少しずつ寿命を迎えています。区は2015年から老朽化した桜の植え替えを開始、これまでに合計で67本が植え替えられたことになります。今年に入ってからも住宅前や大泉中学校の前など、6本が切られました。
家の近くの桜も数日前に切られていました。私の息子も毎年、舞い落ちる花びらをキャッキャッとつかもうとしていました。切られた後には樹齢5年の若い桜が植えられていますが、同じものではありません。世代交代とはいえ、生活の大切な一部が失われた気がして、とても寂しいです。
「なぜ、見た目でこれほど差別されなくてはいけないのですか?」HIV陽性者の訴え。
予算委員会の準備をしていたら突然一本の電話が。#HIV の陽性者の方から、切迫した声で「警察に一時間近く職務質問をされていて、なんとか助けてほしい」との訴えでした。かばんの中身を見せるように言われたとのことですが、HIVの薬や障害手帳なども入っていて、知られたくないとのこと。 […]
「なぜ毎回性別を言わなければいけないのですか?」練馬区の性別記載見直しへ!一歩前進
予算委員会では、ジェンダーの問題に関連して、昨年度に続いて、練馬区への申請書における性別記載について改善を求めました。区はすべての書類を確認し、必要のないものは削除するとのこと、一歩前進です!
「毎日必死に働いていますが、とても昇進したいとは思えません。」職場でのジェンダー差別解消を!②
「子育て中の私が参加したくてもできるわけありません」区の審議会、女性はわずか3割。対応の改善を!… ジェンダー差別 解消へ一歩前進
今回の予算委員会、ジェンダー差別の問題について繰り返し訴えました。最初の質疑では子育てなど、区の政策を検討する審議会で女性があまりに少ないことについて対応を求めました。
【はじめに】
コロナ禍においてもっとも影響を受けているのが普段から社会的に厳しい立場に置かれてきた方、特に女性の方々です。練馬区の昨年の自殺の状況を見ても、例年は男性が女性の1.5倍に達していますが昨年5月以降は女性と男性の比率がほぼ同数、40歳未満の方が全体の60%近くに達しています。
働く女性の圧倒的な多くは非正規労働、練馬区においても令和2年度4月現在、非正規の職員(会計年度任用職員)は約2,700名、そのうち95%が女性です。さらに職場での仕事に加えて家事育児・介護といったケア労働も担い、ダブルワーク、トリプルワークになっています。最新の区民意識調査においても『男性のほうが優遇』されている、と答えた方は74.6%にも達します。前オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長の森喜朗氏の女性蔑視の発言が世界中から厳しい批判を受けたなか、自治体としてもジェンダー差別解消にむけた取組をさらに進めることが不可欠です。
練馬区は地球温暖化対策の予算を絞るなんて、本気なの?
環境費では、地球温暖化への取組について、家庭への支援を訴えました。温室効果ガスの排出について、国全体では家庭からの排出が17%なのに対し、練馬区は52%に達します。練馬区から温暖化を考えるのであれば、まずは家庭からの排出を抑えることが必要です。
【毎年抽選なのに、なぜ環境予算を減額するの?!】
しかし、来年度、家庭からの温室効果ガスを抑えるための太陽光発電や断熱、蓄電等への補助金は3,900万円。今年より500万円も減っています。各家庭で太陽光発電等への関心が高まり、多くの方が申請する中で、例年、予算が足りずに抽選になっています。
練馬区は来年度から、補助の対象から新築の家を外すとしています。本来は対象を絞り込むのではなく、希望するすべての方が設置できるよう予算を増額すべきです!
【回答】
予算が厳しい中で事業の見直しを行った。
【意見】
地球温暖化対策こそ命を守る予算であり、少なくとも抽選によって行うようなことがあってはならないと思います。しかもそれは区だけの問題ではありません、未来への責任として区の再考を求めます!
地球温暖化、国が温室効果ガスの排出ゼロを宣言するのに練馬区は26%!区もしっかりと取組を!
連日、来年度の予算について審議が続いています。「環境費」では区の地球温暖化への取組の課題を指摘しました。(あくまでも概要です。詳細は今後の議事録をご確認ください。)
【はじめに】
気候変動の被害が年々深刻化する中、菅総理は昨年の所信表明演説で「2050 年までに温室効果ガスの排出をゼロにする」と宣言しました。
【1.練馬区、なぜ排出ゼロを目標にしないの?】
練馬区は昨年「練馬区環境基本計画2020」を策定。しかし示された目標は2030年度までにわずか「26%」の削減、世界や国、他の自治体と比較してもあまりに低いものです。全国でも既に266の自治体が「2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロ」を表明。深刻化する気候変動への対策として、まずは練馬区も2050年までの排出ゼロを目標にすべきです!
【区の回答】
今後、国から出されるロードマップ(計画)に沿って取り組みます。当面は現在の目標の前倒しに取り組みます。
【岩瀬の意見】
国のロードマップがいつ出されるかも不明です。目標の前倒しとのことですが、いつまでかも示していません。区の姿勢はあまりに消極的です。
【2.環境基本計画、全面的な見直しを!】
練馬区では去年、環境基本計画が作られたばかりですが、改めて目標も含めた全面的な見直しを行い、具体的な行動計画も示すべきです!
【回答】
国のロードマップを精査したうえで今後の検討を決めます。
【岩瀬の意見】
地球温暖化が深刻な中で、国の動向を待ってばかりいるのではなく、基礎自治体としてまずは練馬区として何をすべきかを考えるべきです。
【3.エネルギービジョンも全面的な見直しを!】
温室効果ガス削減に向けた大きな柱がエネルギーです。同分野の区の取組を示す「エネルギービジョン」は2016年に策定、期間は今年の3月まで。そもそも「エネルギービジョン」は東日本大震災で発生した電力供給の弱点を克服することが目的。改訂では地球温暖化対策も軸とすると共に、環境基本計画との連携や一体化なども検討すべきです!
【回答】
国のロードマップを見たうえで検討します。
★岩瀬の思い
区の回答はすべて「国のロードマップを見てから考える」というものでした。しかし、ロードマップはいつできるかもわかりません。そもそも練馬区は国の下請けではありません。他区ではそれぞれが独自の目標を定め自立的な取組をしている中で、区の姿勢はあまりに消極的で、真剣さを欠いているものです。地球温暖化は待ってくれない中で、練馬区としても主体的に取り組んでいくよう、今後も訴えていきます。
ワクチン接種について…外国籍の方からの訴え「私は受けられないのでしょうか?」ホームレスの方や在留資格のない外国人も含め希望するすべての方が受けられる仕組みを。
本日の補正予算でワクチン接種 関連費用として練馬区議会 で約34億円が計上され、採決の後に可決しました。
そんな中、地域の外国籍の方からtwitterでご相談が。「私は迫害を受け日本に逃れてきて、現在は難民申請中です。在留資格はないのですが、ワクチンの接種は受けられないのでしょうか?」
現在、在留資格が無くても難民申請などの理由で仮放免を受けている方が練馬区でも19名。それ以外に在留資格がない方であっても、実習先で酷い暴力や人権侵害を受けて逃げている方など様々な事情の方がいます。
本日の予算審議では、こうした在留資格のない外国人への対応を訴えました。練馬区の資料では、対象は「住民登録をした外国人が対象」としていますが、答弁ではたとえ登録をしていなくても区へ申請されたら接種できるように対応するとのこと。区が対応を約束したことは重要なことだと思います。同様に、住民登録されてなくても、ホームレスの方なども練馬区として対応するとのこと。ただ、大切なのはそれを当事者の方に知っていただくこと。区に対して、こうしたことをウェブサイト等で多言語で通知するよう求めました。まもなく接種が始まりますが、希望するすべての方が身近な地域で接種できるよう、丁寧な対応を求めていきます。