委員会のご報告です。練馬区の高齢者の4割の方が自宅で最期を迎えること(看取り)を希望しています。練馬区で2018年度に亡くなった方は5,148名。しかし、実際に自宅で看取られた方は全体の12%(619名)です。練馬区は、自宅・施設での看取りは2030年には2018年の1.5倍に達すると予測していますが、そのためには医療関係者、家族への情報の提供や支援が必要です。3年ごとに作成される練馬区医療・介護資源調査報告書と死亡小票分析報告書からの報告がありました。 1.医療関係者への支援 区内に診療所は約560カ所ありますが、訪問診療を行っているのは80カ所、そのうち、在宅の看取りを11件以上行っている区内の診療所は10カ所、この数年、ほとんど増えていません。なぜ増えないか、診療所へのアンケートでは、夜間の往診や電話対応、休日の往診などの負担が大きいとのこと。そのうえで必要なこととして、急に病状が悪くなった時、すぐに入院できる後方支援病床の増加、そして訪問介護との連携、があげられています。 2.家族への支援 本人が自宅での看取りを希望される中で、家族としては介護の状態が重くなるとなったときに、自分の家で過ごせるいうことを知らない方が多いとのこと。また、支える家族の負担も大きな課題です。家族に対する在宅での看取りに関する情報をわかりやすく提供すること、そして家族が相談しやすい体制の整備や訪問看護の増加などが必要です。 3.今後の対応 3年ごとの今回の調査を通じて、改めて自宅での看取りの難しさが明らかになりました。最後の瞬間をご自身や家族の方が望む形で迎えられるよう、区として後方支援病床の確保やネットワークの作成、家族への更なる支援などが進むよう訴えていきたいと思います。ご意見などありましたらお聞かせ頂けたら有難いです