★読んでいる本 「未来の学校の作り方」大切なのは多様性

先日、ツーブロックが都立高校の校則で禁止されている、という記事が話題に。小学校の体育で下着を脱ぐよう指導される、という訴えも数多く頂いています。どんな学校がいいのだろう?そんな中で出会った本の一冊です。「未来の学校のつくりかた」(税所篤快 著)。映画「みんなの学校」のモデルとなった小学校の校長、「近い将来、学校が滅びる」と危機感を持って取り組んだ杉並区の元教育長、オンラインが中心のN高の様子など、様々な現場での取材が行われています。 印象的だったのが、取材された全ての方が「多様性」を強調し「学校はあるものではなく、つくるもの。教員だけでなく、子ども、親、地域の人たちで作り上げていくもの」と訴えている点でした。 杉並区の元教育長は 「これまで学校は、時代の変化などによって新しく生まれてきた課題に対して、先生たちの能力を研修などで開発し、”多能化“することで対応してきた。けれども、もはや多能化だけでは対応できない。」 としたうえで学校のシステムそのものの”多様化”を訴えています。また、オンライン授業を中心としたN高の理事は 「今の時代に求められているのは、「多様な人間性に多様なまま対応できる教育」なんです。」 としています。 これまで訴えてきた、子どもの自由や尊厳を奪うような校則の撤廃、不登校の子供の支援、LGBTの児童生徒への配慮、などすべて「多様性」に繋がっています。練馬区でできることととして、学校で子どもの権利が守られること、オンライン授業の推進、性教育の充実、教員の拡充など引き続き訴えます。

最近読んだ本 「一人称単数」村上春樹

息子の「機関車トーマス」の絵本を買おうと本屋に行ったら、新刊で紹介されていたので購入。小説を読むのは久しぶり。10代から20代にかけ、村上春樹の表現が好きで「風の歌を聞け」「1973年のピンボール」など何度も読んでいました。「一人称単数」は短編小説集、印象的だったのは短歌をつくる女性との出会い「いしのまくらに」。 「二本の直線が交わりあうように、ある地点でいっときの出会いを持ち、そのまま離れてしまう。…あとに残されるのはささやかな記憶だけ。それでも、もし幸運に恵まれれば、ときとしていくつかの言葉がそばに残る。」 議員としての活動を通じて、いくつもの素晴らしい出会いと共に、別れもあります。亡くなった方、意見が合わずに離れていった方、遠くに引っ越した方。 そうした方々を思う度に、感謝と共に頂いた言葉を思い出します。一つだけご紹介すると、数年前に亡くなったある方は初当選した時、自分のことのように喜んでくれて、こんな句を詠んでくださいました。「一票の 重み実りて 柿若葉」。頂いた句は額に入れて事務所の壁にかけて、いつでも眺められるようにしています。 「一人称単数」、久しぶりに自分のことを振り返るいい機会になりました。よろしければご覧ください。

3歳の子への虐待死事件について…「私も同じことをしたかもしれません。」

大田区で保護者が3歳の子どもを放置して餓死させてしまった事件、私にとってもあまりに辛く、しばらくはニュースを見ることができませんでした。そんな中で、ひとりの方からご連絡をいただきました。彼女は25歳で今回の事件の容疑者(24歳)と同年代、同じように児童養護施設で育った方でした。 「あの事件、とても胸が痛みますが、もしかしたら私も同じことをしたかもしれません。 ぜひ知っていただきたいのですが、児童養護施設で育った私たちの多くは家庭で虐待を受けてきて、まともな家庭を知りません。そして、18歳か20歳で施設を出ると、何も知らないまま社会に放り出されます。私自身、施設では職員のお姉さんたちの指示に従うだけでしたので施設を出た時は自分で何かを考えることなんてできませんでした。料理や掃除の仕方すらもわかりませんでした、まして子育てなんて全然わかりません。施設では全て職員さんがやってくれます。でもそれは保護者じゃないんです。 外へ出た時に助けてくれる人なんて一人もいません。誰かに頼りたくても頼れないんです。この事件をテレビで見て、私も苦しかった。たぶんこの子は私と同じように、親を見てこなかったんだと思います。もちろん彼女がやってしまったことは許されることではありません。だけど、なぜこんなことになってしまったのか、そのことにも目を向けてください。」 泣きながら話しているように聞こえた彼女の言葉、とても重いものでした。 どうしたらこのような事件を二度と起こさないようにできるのか、負の連鎖を止められるのか。児童相談所や養護施設を含めた虐待を受けた子どもの支援のあり方、そして育児ができない保護者をどう支援するのか、行政として取り組むべき課題はたくさんあります。地域で行うことの第一は、こうした方がためらわずに相談できるような環境を作ること、アウトリーチできる環境を作ること、そして、しっかりと向き合える体制を作ることです。そしてそのためにも職員を増やすこと、予算を増やすこと。児童相談所を練馬区に作ること。なんとしても実現するよう、これからも訴えていきます。

ひとり親への支援「なぜ私たちは見捨てられてしまうのでしょうか?」

先日の委員会で、コロナを受けてひとり親への練馬区、東京都、国からの支援について報告がありました。ひとり親への支援が行われること、そのことは評価できます。しかし私が許せないのは、練馬区と東京都の支援では最も必要な方、障害を持つひとり親には支援が届かない仕組みになっていることです。 練馬区と東京都が支援の対象とするのは、児童扶養手当を受けている方なのですが、現在の法律では、障害年金等をもらっている方は児童扶養手当を受けられない、という仕組みになっています。ですので、障害を持ちながら頑張って一人で子どもを育てている方は今回の支援の対象にもなりません。本来はこうした方こそ、行政が何としても支援すべきです。 この法律自体問題があり、来年からは障害年金と児童扶養手当の両方を受けとることが可能になります。国の支援では、児童扶養手当を受けていない方も支援の対象となっています。しかし、練馬区と東京都は、なぜか児童扶養手当を受けている方のみを対象としています。 私のもとに届いた声をご紹介します。 「コロナを受け、練馬区からひとり親世帯に対して5万円のお金がもらえると伺いました。これで助かる、と思ったら対象になるのは、児童扶養手当をもらっている方だけ。障害で年金をもらっている私は対象になりません。なぜ私達はいつも見捨てられてしまうのでしょうか? 困窮度が深まるほど、差別が放置されてしまいます。せめて区に対して、言いたい事は言おうとすると、たらい回しと全力の拒否、外野の心無いヤジに晒されてしまいます。しばらく恐怖で区とも話せませんでした。少数派は国では広すぎて見落とされ自治体レベルでは国の方針を踏襲して見過ごされます。なんとかしてください。」 区に対応を求めた所、「区の支援については、なるべく早く支給するために、既に把握している児童扶養手当の受給者に絞らざるを得なかった。またひとり親の方には様々な支援もある」といったことです。しかしそれは理由になりません。障がいを持ちながら、ひとりで子どもを育てている方のご苦労は想像を絶すると思います。その思いにお答えすることができず本当に申し訳ないです。議会で引き続き訴えていきます。

「子ども達はいつまで我慢しなくてはいけないのでしょうか?」

7月に入り、保護者の方々から多くのご相談をいただいています。その一つをご紹介します。 「保育園の方から「近くの家からうるさいとクレームが入ったので、協力してください」と言われました。密をさけるために窓を開けているので、室内の音が漏れたようです。保育士さんもとても頑張ってくださっていますが、園児達はいつまで我慢しなくてはいけないのでしょうか?」 頂いた訴えに言葉もありませんでした。 緊急事態宣言の間、子どもも保護者も大変辛い思いをしていました。ようやく自粛も解除され、保育園が始まったと思ったら、今度は保育園の中でも静かにしなくてはいけない、なぜこんなことになってしまうのでしょうか。 ご相談をいただき、すぐに区に子ども達が伸び伸びと過ごせる環境を守るとともに近隣の方のご意見へも対応するよう要請をしました。区も子どもが安心して過ごせる環境を守るように配慮するとした上で、窓の開閉等についても工夫できないか検討するとのことでした。また、必要であれば区からも近隣の方に対してご相談に行くとのことでした。 子ども達が保育園の中で、遠慮せずにのびのびと過ごせるよう、引き続き訴えていきます。

最近読んだ本 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

都知事選も終わり、お友達から紹介頂いた本を読み始めたら面白くて一気読み。2019年の本屋大賞「ノンフィクション大賞」の受賞作。作者はイギリスで暮らすブレイディみかこさん、息子さんが通う元・底辺中学校での生活の様子や親子の会話を通じて社会や政治のあり方を学ぶもの。 日本よりもさらに階級差別や人種差別が厳しい多民族国家のイギリスでの暮らしを通じて親子が成長する姿は勉強になります。私自身も多くの差別を受けてきたのでとても共感できました。 「多様性ってやつは喧嘩や衝突が絶えないし、そりゃないほうが楽よ。」「楽じゃないものがどうしていいの?」「楽ばっかりしていると無知になるから。…多様性はうんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいいことなのだと思う。」 「暴力は言葉でもふるえるんです。殴られるよりもそっちの方が痛いこともある。」 本の中で、何度も人種差別を受ける描写が出てきますが、私も南米で生活していた時に、「チーノ!」(中国人!)と罵声を浴びせられたことや唾を吐かれたこともあります。 そうした差別をなくすために大切なのは人の痛みを自分の事として感じる力、本では「エンパシー」と紹介したうえで「自分で誰かの靴を履いてみること」と説明しています。ヘイトスピーチやジェンダー差別などが数多く残っている日本でも必要なことだと思います。ぜひご一読ください!

都知事選を終えて

都知事選が終わり、小池知事の続投が決まりました。残念です。 選挙のお手伝いを通じて、山本太郎さんの政策の良さや聡明さだけでなく、以前から感じていた、「人柄の良さ」も改めて実感しました。山本さんの謙虚さは、多忙かつ切迫した状況でも決して偉ぶらず、裏方の人たち一人ひとりを大切にする姿勢にもにじみ出てきました。肉体的にも大変な中で、裏方の方にも「大丈夫?」と声をかけている姿は印象的でした。特に政治家には、外面が良くても、秘書さんや内輪の方に対して横柄な態度をとる人が少なからずいる(もちろん、自分も気を付けないと!と自戒を込めて!)ことを、垣間見てきましたが、太郎さんは違います。今後も日本の政界に絶対に必要な方です。

【体育の時、下着を脱がなくてはいけないの?】皆さんの声が区を動かします?

以前のブログでも紹介しましたが、保護者の方から子どもの体育の授業の際に、体操服の下着を脱ぐことが求められる、という訴えを頂きました。「汗で冷えるから」とのこと。驚いてSNSで紹介した所、区内の数十名もの保護者から同様の声が届きました。 https://iwasetakeshi.net/2020/06/violation-of-childrens-rights/ 届いた声を教育委員会に伝え、確認とともに改善を求めた所、訴えのあった多くの学校で脱ぐよう指導した上で、「下着をつけたいという児童には個別に対応」していたと判明。区としては個別にも対応しているから問題ない、ということでしたが脱ぐように指導すること自体が問題です。 区から各学校に「肌着を着用するかは本人の自由」と伝えるよう求めました。区からは校長会で話し合うとのことでした。 そんな中で、ある学校で「今後は下着の着用の有無は家庭で判断頂く」と連絡があったとのこと!ようやく一歩前進です?多くの保護者の声が区を動かしました。全ての学校で同じ対応になるよう今後も訴えていきます。

練馬区 小学校でコロナ感染が判明

7月1日、区立小学校の教員から陽性が確認。区内の学校での感染は初めて。小学校は7月6日まで閉鎖に。クラスの児童は濃厚接触者となり、PCR検査を受けるとともに2週間の出席停止となるとのこと。出席停止の間は学校からの課題を通じた自宅学習となるとのことです。 濃厚接触者は全員PCR検査を受け結果次第では、休校の延長も検討。学校の消毒は保健所、区の職員、学校の教員が実施するとのこと。しかし、学校の教員も消毒するというのは新たな感染のリスクもあるなかで、まずは外部の専門業者に依頼するよう訴えています。 https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/koho/hodo/r2/r207/20200701_04.html

山本太郎さんの応援 駅頭での出会い? 

都知事選、連日、岩瀬たけし事務所では山本太郎さんの応援に全力で取り組んでいます。 そんな中、山本太郎さんが練馬区に来るということで、終日、街宣のお手伝い(ボランティア)をさせて頂きました。私の仕事は通路の確保とチラシの配布。 学生のころ、ずいぶん交通誘導のバイトもしたので、気合を入れて頑張っていたら、突然マスクのひもがプチっと切れてしまいました...。「しまった!」と思いながらも替えもなかったので、ゴムを耳に巻き付けて続けていたところ、演説を聞いていた若い方が「どうぞこれを使ってください。」と新しいマスクをくださいました。 お礼と共に名刺をお渡しすると、「議員さんでしたらぜひ知っていただきたい」と言ってこんなことをお話いただきました。 「私は旅行会社に勤めています。お客さんが減ってしまい、5月以降は一日も働けていません。もう生活が立ちいかなくなりそうです。どうか、こうして苦しんでいる人がいることを知ってください。」 ということでした。ご自身の暮らしもままならない中で、見ず知らずの私に貴重なマスクをくださったことを知り涙が出そうになりました。 国の保障があまりに不十分で遅れている中で、自治体の役割が大きく問われています。山本さんの応援とともに、マスクと共に託して頂いた思いに何としても答えられるよう、私も区議会で全力を尽くさねば、改めて思いました。

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