早稲田大学での講演…若者たちの怒りはどこに?

先日、お友達の早稲田大学の野中章弘先生にお招き頂いて「ジャーナリズム論ベーシック」の授業でゲスト講師としてお話させていただきました。野中先生は朝鮮半島問題、アフガニスタン空爆、イラク戦争などの現場を取材し、現在もアジアプレスの代表を務められています。奥様もアメリカでソーシャルワーカーとしてDV被害者の支援に従事してきた方で、家族ぐるみで親しくさせて頂いています。 受講しているのはジャーナリストを希望する学生さん、先生から頂いたお題は「コロナ禍で拡大する格差と歪み」。地域でも若者、特に女性の自殺が増加している中で17歳の男性から届いた「所持金が数百円しかありません」というSOS、ひとり親の家庭から届いた叫びなど、私が日々どんな相談を頂いているか、具体的な内容をお伝えしました。 印象的だったのは学生たちとのディスカッションで話された、自分がどんなことに怒りを感じているか、ということ。今の政治について国会や地方議会があまりに閉鎖的で何をしているのか十分に伝えようとしない姿勢、ご自身がボランティアとしてシングルマザーの人々の支援をする中で感じる理不尽さ、学校の校則などをみても、下着の色が指定されているなどジェンダー差別が存在していることなど、若い方々が日々の生活の中で感じている違和感に直接接することができたのは大変勉強になりました。 参加した学生の多くはジャーナリストを志望しているとのこと。こんな若者たちがこれからの社会を変えていく主体になるだろうと久しぶりに希望を感じました☺

婚外子への差別 の背景は女性への差別が…「女性は産む機械?」

先日、婚外子差別についての勉強会に参加しました。 婚外子への差別についてその背景に女性への根強い差別が背景にある、という説明が印象的でした。「婚姻前は子どもを産むな、と言われ、婚姻後は早く二人以上産め、と言われる。」その背景には、かつて女性の体は女性自身のものではなく、未婚女性は父親の財産であり、既婚女性は夫の所有物とされてきたという問題があるとのことでした。それは女性を「産む機械」といった政治家の発言でも明らかです。 法律上では、2013年に相続における差別の廃止が認められるようになりましたが、婚外子への差別は未だに厳しいものがあります。そうした中で問題になっているのが出生届けと戸籍への記載について。出生届けでは未だに嫡出子(婚姻している夫婦から生まれた子ども)であるかが示され、戸籍でも婚外子であることが明らかになる記載になっています。こうした記載をなくすよう、これまでも市民の方々や野党が働きかけてきましたが、政府は「日本の家族制度の根幹に関わることであり、慎重に検討し国民的合意を得る必要がある」として、進んでいません。同性婚やヘイトスピーチも同じですが、本来は差別が存在するから国民の理解を得るために政府として対応を取らなければいけないのに、国民の合意が得られるまで制度を替えない、というのは差別を助長していると指摘せざるを得ません。 先日拝見した若い方の投稿が印象的でした。 「女は産む機械でその決定権は当の女にはないのだと思い込む者たちが、産まない女という在り方を否定する。その思想を取り除かなきゃ少子化は進む一方。産む者だけを優遇しても変わらない。母や女である前に人間であるということすら理解されないような社会が子どもがのびのび育つ環境に適しているわけがないでしょ。」 その通りだと思います。練馬区でもこうした差別を解消するための陳情が出されていますが、いまだに継続審議という形で審議されない状況が続いています。こうした状況を変えていくためにも、区としても早急に陳情を採択するよう訴えていきたいと思います。

アメリカ大統領選挙 100年で最大の投票率!日本では過去最低、練馬区議会は何をすべき?①

大統領選挙の開票が続いています。今回の選挙で印象的だったのが、投票率が「過去100年で最高」と報道がされていること。11月4日時点の報道では予想投票率は67%、1億6千万人もの方が投票へ。(記事はこちら) 。 翻って日本では、直近の昨年行われた参議院選挙での投票率は過去2番目に低い48%、衆議院選挙(2017年)もわずか53%(過去2番目の低さ)でした。 なぜこれほど差が出るのか、日本の若者へのアンケートを見ると選挙へ行かない理由として、「投票しても意味がない(政治が変わらない)」という回答が最も多いものでした。 この声に区議会としてはどう向き合うべきか。例えば、住民が政治に参加する最も身近な方法として、陳情があります。例え一人であっても、地方議会に対して声を挙げることが可能で、その内容も公園を作ってほしいとか、道路工事を辞めて欲しい、少人数学級を作ってほしい、など区政に関わるどんな内容でも可能です。しかし練馬区議会では頂いた陳情の半数以上は議会で審査すらせずに、そのまま失効させてしまっています。住民の方の思いに寄り添ったものとはとても言えません。 住民の方がそれぞれの思いを込めて出した陳情に対して、賛成、反対、どちらかを決するということは議会や私を含めた議員の責任であり、住民の方々の政治への関心を高める大事な行為だと思います。練馬区議会の問題として、すべての陳情に対して一定の期間以内に何らかの結論や説明を行うよう、引き続き会派として求めていきます。  

反対討論「コロナはあくまでもきっかけ、社会を変えない限りいつまでも続きます!」

1か月半に及ぶ定例会がようやく終了。最終日には昨年度の決算の採決が行われ、私達は反対しました。最大の理由は、最も必要な方に区の支援が届いていないこと。反対討論の一部(抜粋)をご紹介します。 【ここから】 今回の決算では、練馬区として住民の暮らしと命をどう守るか、改めて問われました。年度末にかけてコロナの影響が拡大していくなか、これまでも存在し続けてきた非正規雇用の問題やジェンダーの問題、ワーキングプア、学校等の構造的な問題が一気に表面化しました。そうした中で、練馬区の対応はあまりに不十分でした。 今年度に入ると状況はさらに深刻化し、住居確保給付金の申請者は昨年度の30倍、そのうちの8割は20代から40代の若い世代。地域での若者や女性の自殺も増えています。 そうした中で、今回の決算を見ても、民間委託や非正規職員の導入がさらに進んでいます。こうした中で、特に女性や若者がその犠牲になっており、練馬区における非正規公務員の大半が女性という現実もあります。 若い女性からは「学歴は平等に近付いてきているのに、就職や賃金は平等でない。そこに、出産、育児、介護などが加わっていく。だからこそ女性は社会に何かあったときに崩れやすいんです。これは社会が変わらない限り続いていくんです。」そんな訴えが届きました。 「コロナはあくまでもきっかけであり、社会を変えない限りいつまでも続く。」私たちはこの絶望の声に何と答えたらいいのでしょうか。 子ども達も限界です。感染不安で自主休校している児童生徒はいまだ100名以上、その他にも不登校や登校しぶりの子ども達の数は年々増加し続けているにも関わらず、オンラインでの配信等、当事者や保護者が望む支援は未だに進んでいません。教員も過重労働に苦しんでいます。2年目や3年目の若い教員の方から「仕事は好きだけど、コロナ拡大の中で学校の消毒や土曜日の授業に7時間授業、あまりに大変な中でもう続けられない」そんな悲痛な訴えも届くとともに、心の病気により長期休職している方、退職される方も多数に上ります。 年々増加する地域で共に暮らす外国人の方について。練馬区は昨年度、900万円近くをかけて10年振りに外国人住民へのアンケートを実施、しかしなぜかヘイトスピーチに関する設問が一切ありませんでした。10年前、半数以上もの方が差別、偏見に苦しんでいると答えたのに、なぜ今回は問う事すらしないのか、外国籍住民の怒りや苦しみからは目を背けていると言わざるを得ません。 年初から一気に動き出したとしまえん跡の都立公園整備をめぐって、ハリーポッタースタジオ施設の開発計画が突如、動き出し、大きな波紋を広げています。広域防災拠点、緑と水、地域の賑わいの拠点としての公園の将来を左右する重大問題であり、事前に議会に報告することもなく区として覚書を締結したことは、住民や議会を軽視するものです。 こうした問題に練馬区が真摯に向き合うと共に、よりよい方向へ進むよう要望し、上記4議案に対する反対討論といたします。

子どもだけじゃなくて先生も限界!休職する先生も、学校にもっと予算を!

先日の決算では子どもへの支援とともに、教員へのサポートも求めました。 【はじめに】 子どもだけでなく、多くの教員からもSOSが届いています。学校の再開後、土曜授業や7時間授業の実施、消毒など、大変な負担がかかっています。今年の8月にはTwitter で当事者の先生が発信した #先生死ぬかも というハッシュタグがトレンドになり全国的にも問題になっています。私の所にも特に2年目や3年目の若手教員から「仕事は好きだけど、あまりに大変でもう続けられない」という悲痛な訴えも届いています。練馬区においても、8月末現在、休職中の教員は既に18名に達しており、区としていかに教員の負荷を減らすか、真剣に検討すべきです。 【先生、全然休みが取れない!】 特に、教職員からは土曜授業が負担であると訴えが届いています。土曜授業は、本来は臨時的な措置で、教職員は代休を取ることが大前提になっています。教員は代休や有休を十分に取れているのでしょうか?お答えください。 【回答】 代休は取得できていると認識。 【岩瀬の主張】 代休は取れているとのこと。しかし、教員からは「代休は取れても、その代わりに年休を大量に余らせて捨てています。結局権利としてある年休が消化できないままになります。」とのことです。年休の取得状況について、ぜひ実態を把握するとともに、すべての教員が十分に取得できるよう対応すべきです。 【教員の残業も多すぎです!】 教員の働き方改革の一環として練馬区でも電話機の応答メッセージ機が導入されました。このこと自体は評価しますが、現場の教員からは作動時刻が遅すぎるとの訴えが届いています。小学校は6時半、中学校は7時に作動を開始するとのこと。教員からは「7時直前にかかってきて、8時過ぎまで電話が続くケースも珍しくない。」とのこと。そもそも教員の労働時間は基本的には17時頃まで。残業することを前提とした設定は遅すぎます! 【回答】 校長会とも協議して設定した。支障があれば今後検討を行う。 【教員の数が足りません!】 学校で教員の休職が相次いでいる中で、一番影響を受けるのは子ども達。ある小学校では、教員の補充がされずに算数の少人数教育などの専科そのものがなくなっているとの声が届いています。 【回答】 基本的には代替となる教員が都から派遣されることになる。今後も適切に対応する。 【岩瀬の主張】 実際には派遣されないケースもありますし、代理の教員についても、教員免許は持っているものの実務経験のない方が担任を持っているなどのケースがあるとも聞いています。 【最後に】 子どもや教員が抱える問題を解決するためには、中長期的には一クラスの人数を減らすこと、教員の人数を増やすことなどの抜本的な改革が不可欠です。区としても都や国に対して働きかけを行うべきです!

練馬区は不登校の数を知らない?実態把握とオンライン授業実現を!

決算質疑では不登校やコロナによる自主休校の子ども達への支援についての改善も訴えました。 はじめに コロナによる一斉休校に始まり、夏休みの短縮、7時間授業や土曜授業の実施など子どもたちに大きな負担になっています。日常生活でもマスクをつける、昼食時はしゃべらないなどさまざまな制約、しかもいつまで続くのかわからない。子ども達も限界を迎えています。そうした中で、9月に入り学校へ通えなくなっている子どもが急増しているとの報道が。練馬区でも6月の学校再開時には中学校の病気を含めた欠席者は445名でしたが、9月末現在では560名、100名以上増えています。加えて、コロナを理由に自主休校し、出席停止扱いとなっている児童・生徒数も8月末現在で合わせて100人を超えています。区の緊急の対応が不可欠です。 練馬区の不登校の子どもの数、なぜわからないの? 不登校の実態について、事前に区へ質問したところ、今年度、実際に何人が不登校かは把握していないとのこと。なぜ、区として今年度の不登校の実態を把握していないのでしょうか? 【区の回答】 不登校などについては年に6月、11月、2月の3回調査を行うが、今年はコロナの影響で調査を行っていない。最初の調査は11月の予定。 【岩瀬の主張】 コロナの影響で11月に調査するとのことですが、むしろコロナ禍にあるからこそ、早い段階で調査分析を行うべきです。区では毎年8月に前年度の不登校児童生徒数を公表していますが、こちらも今年度は今月に入っても2019年度の数値が公表されていません。現在が緊急事態との認識のもと、実態把握を進めるとともに議会と共に解決に取り組むべきです! なぜオンラインでの授業配信ができないの? 不登校や自主休校の児童・生徒への対応について事前に確認すると、区は不登校や自主休校の児童・生徒に対して「各学校で個別に適切に対応している」とのことですが、保護者からは不十分であるとの声が届いています。そうした中で多くの保護者からは授業風景をオンラインで配信するよう要望が出されています。他区では試行的とはいえ、既に家庭と学校を繋いで授業の中継が始まるとのこと。学校やクラスとのつながりを維持するという意味で効果があると考えます。練馬区での検討状況をお答えください。 【回答】 既に研究を進めている。これらの活用につい同時に授業を見るといったメリットはあるが、一方で視聴人数が限られるといった事、機材や通信費の確保に経費がかかること、個人情報の取り扱いなどの課題も多い。今後も更に研究を進める。 岩瀬の思い 不登校や自主休校の児童・生徒が増加している中でコロナの影響とはいえ、区の対応は決して積極的なものとはいえません。特にオンライン授業の配信については私立の学校や他地域でも開始されている中で、5月から訴え続けています。ぜひ区としての前向きな対応を今後も求めたいと思います。

ひとり親からの訴え。「私はチャレンジすることもできないのでしょうか?」

先日の決算では女性の自殺への対策とともに、コロナによって特に厳しい立場に追い込まれているひとり親家庭への支援のあり方について訴えました。(詳細は後ほど公開される議事録をご覧ください) 【ひとり親家庭の現状について】 コロナで多くの方が厳しい状況におかれている中で、とりわけひとり親家庭では、パートや派遣社員など非正規で働く母親が多く、解雇や雇い止めに遭ったり、休業などで収入が減ったりして、いっそう苦しい生活を強いられています。練馬区も独自に母子世帯に対する給付を行ってはいますが、いずれも一時的なものであり、コロナ禍が長期化する中で、助けにはなっても生活改善には程遠いと言わざるを得ません。 【ひとり親家庭が自立できるための根本的な支援を!】 そうした中で、区として何ができるのか、区が実施しているプログラムの一つにひとり親への自立支援があります。その一つの方法として、希望する仕事に就くために必要な資格を取るための支援を行う事は非常に重要です。 練馬区は「女性福祉資金」と、「母子及び父子福祉金」のなかで、資格取得のための資金を融資していますが、令和元年度に貸しつけた件数は併せてもたったの2件。なぜこれほど件数が少ないのでしょうか。 【区の回答】 ひとり親に対しては希望に応じて適切な支援を提供している。 【資格を取りたくても、窓口で断られているケースが!】 先日、小学生のお子さんを育てているシングルマザーから相談がありました。その方はずっと非正規で働いてきた中で、望む仕事に就くために「行政書士」の資格を取りたいと窓口で女性福祉資金を申請したところ「あなたがチャレンジするための資格ではない」と申込自体を断られ、看護や介護の資格を取るよう求められたとのことです。看護や介護を否定するものでは全くありませんが、その方の思いとは全く違うものです...。最後に彼女から言われたのが「私たちにはチャレンジすることすらもできないのでしょうか?」というものでした。どれほど辛かったか、考えるだけで胸が痛みます。なぜこんなことが起きるのでしょうか。 【区の回答】 区としては資金を貸し出す際に、ご本人の返済の可能性、能力、生活状況、自立につながるか、などを総合的に判断。そのなかで、他の資格をご提案することはある。資格の種類によって自動的に断ることはない。 【岩瀬の訴え】 そもそも申請の中身を判断するのは窓口ではありません。区としては申請者のために他の資格を勧めているとのことですが、ご本人からすると拒絶されているようにしか感じなかったとのこと。窓口で断られているということが昨年の申請がわずか2件という数字にも表れていると思います。今回、区は資格で判断することはないと答弁したので、今後の窓口の対応は改善されると思います。自立するということはただ働くということではなく、好きな仕事を尊厳をもって行う事です。区として、仕事を通じた自己実現の方法として資格取得をするということ、しっかりと支援するよう今後も訴えていきます。  

「コロナはあくまでもきっかけ、社会を変えない限り自殺は減りません!」練馬区の自殺対策

決算の審議では練馬区でも急増している若い方の自殺、特に女性の自殺を防ぐために区の取組を求めました。 【今年に入って練馬区でも若者、特に女性の自殺が急増】 全国的に若い方の自殺が増えているとの報道が。練馬区でもこれまで40代以上が中心でしたが、今年は20代が最も多く、30代までが全体の4割。特に問題なのが女性の自殺です。自殺者の性別について、これまでは男性が女性の1.8倍でしたが、今年に入り区内でも女性の自殺が急増、特に5月以降は女性の方が多くなっています。 【女性の自殺が増えること、その背景には構造的な問題が】 なぜ増加しているのか、多くの理由があります。非正規雇用の方が圧倒的に多い中で、コロナによる解雇や減給など経済的な困窮に追い込まれたこと、自粛期間中、仕事をこなしつつもほとんどの家事、育児を女性がこなさなければならないという現実、自宅でのDV被害など、女性がこれまで抱えて来た構造的な問題がコロナで一気に表面化したのだと思います。 【若い女性からの叫び】 若い女性からもこんな訴えが届いています。「学歴などだんだん平等に近付いてきているのに、就職は平等じゃない。恋愛や結婚にしても、共働きで家事労働が加わります。そこに、出産、育児、介護などが加わっていく。まして女性はこれまで男性をケアする役割を求められてきました。こんな日常がある中で、女性の方が、社会に何かあったときに崩れやすいんです。これは社会が変わらない限り続いていくんです。」私たちはこの絶望の声に何と答えたらいいのでしょうか。 【今できることから、まずは相談窓口の強化を!】 急増している若者の、特に女性の自殺を防ぐためには社会を変えるしかありません。しかし地域で今何ができるか、その一つが相談窓口の強化です。私のところにも「死にたい」そんなSOSが届きます。練馬区は相談窓口を設けていますが、多くの若い方は練馬区の情報をチェックしておらず、どこに相談するのかもわかっていません。町田市では2019年度から自殺対策として、市内にいる人が「死にたい、孤独」などの生きづらさに関する単語をインターネット(google)で検索した際に、検索連動広告機能を使って市内の「悩みの相談先一覧」を掲出。20年度は7月末までの4か月間で、大きな効果を上げています。こうした取組をぜひ参考にすべきです。 【回答】 検索すると、すでに厚生労働省のサイトなどが表示されるので、区として現在実施する予定はありません。 【岩瀬の訴え】 もちろん国の支援が表示されることは知っていますが、大切なのは相談に載るだけではなく、地域の具体的な支援につなげること。そのためにも地域の相談窓口に繋ぐ方法を検討すべきです! 【ゲートキーパー研修、オンラインでも実施を!】 区における自殺対策の中心を担っているのが地域で暮らすゲートキーパー(支援者)の方々。しかし、コロナの影響で例年複数回実施している養成講座もフォローアップ研修も3月以降全てが中止されている。他区ではネットによるゲートキーパー養成なども開始している。地域で支えられる人が今こそ必要であり、練馬区もオンラインの活用を検討すべき。 【回答】 実現に向けて前向きに検討する 【男性の育休取得を!】 併せて、区としても女性が構造的に置かれている差別的な状況を改善することが必要です。その一つが男性も育休を取得し、子育て、家事を主体的に担えるようにすること。一歩で、商工会議所の調査では男性の育休義務化について7割の中小事業者が反対しているとのこと。しかし、出産直後の女性の死因で最も多いのが「自殺」であり、その最大の理由が「産後うつ」です。女性の負担を軽減するためにも、区として男性も育休が取りやすい環境を作ることが必要。区内の事業者の意識の改革、支援に積極的に取り組むべきです。 【区の回答】 男性の育児取得の重要性は区も認識している。男女共同参画計画にも示したが、モデルケースの紹介や企業の表彰など積極的に対応をしていく。 【岩瀬の主張】 「コロナで女性の自殺が増えたのはあくまでもきっかけ、社会を変えない限りいつまでも続くんです。」 若い方が未来に希望を持てず、自殺せざるを得ないという事、これほど辛いことはありません。そしてそんな思いをさせてしまうことは、私を含む社会全体の責任です。学校での教育、職場での研修、区職員の女性管理職の増加、女性議員の増加、できる限りのことをこれからも訴えていきます。

履歴書から性別欄が削除、練馬区でも性別記載の見直しが進みます!?

決算委員会での質疑、性的マイノリティへの配慮やジェンダーの観点から練馬区でもできる限り性別欄の記載を削除すべきと訴えたところ、非常に前向きな答弁が☺少しずつ前に進んでいます。 先月、「性別欄のない履歴書」が販売されたと報道されました。https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f1165c7c5b6d14c3365ce1c このことは性的マイノリティに対する権利擁護として、また女性の地位が構造的に低い位置に置かれてきた中で、ジェンダー差別解消の取組としてとても重要です。そもそもなぜ、性別を記載させることが問題なのでしょうか、それは性の自認が本人のアイデンティや尊厳にも深く関わっており、記述を求めるのであれば、そこには合理的な理由と必要性、十分な配慮が求められるからです。 練馬区は2003年度に性別記載のある全ての書類(帳票)について調査を実施、その結果461件の帳票のうち、約3割にあたる163件を削除したとのことです。そのうえで、これ以降に新たな帳票類を作成する場合にも、適切な対応を行うよう通知を行ったとのことです。 【岩瀬の訴え】 しかし、その後は全く検証が行われてきませんでした。そして、前回の通知から15年が経過した2019年の4月、改めて性別の記載についての通知を出したとのこと。これを機に練馬区として、すべての帳票について改めて調査を行い性別記載の廃止に向けて取り組むべきです! 【区の回答】 ?15年前とは状況も変わっているなかで、今後改めて全ての書類(帳票)を調査することを検討します? 【岩瀬の感想】 練馬区として15年振りに改めて調査すると約束したことは非常に大きいことです。練馬区は今年度から全ての小中学校で男と女でわけない男女混合名簿を導入。また先月発行された区立中学校の学校案内においても、女子でもスカートだけでなくスラックスを選択できると明記した学校もあります。こうした動きはジェンダー平等の観点からも非常に大きな一歩です。ぜひ調査の早期実現を求めていきます。

【決算が始まりました!】

いよいよ今日から決算の審議が始まりました。項目ごとに昨年のお金の使い方、そして今後の区政について議論をする貴重な機会です。持ち時間は各会派の人数によって決まっていて、私たちは14分間。短い時間の中で、皆さんから託された思いを何とか訴えるため、毎回全力を尽くしています。私が担当するのは、区民費・地域文化費、保健福祉費、教育費の三日間。全ての根底に込めたのが、ジェンダーの視点、そしてマイノリティへの支援への思いです。今回のコロナで最も影響を受けたのが、女性や子ども、外国人、性的マイノリティなど構造的に弱い立場に置かれている方々です。一時的な対策に終わらず、構造的な変化につなげて欲しい、そんな思いで原稿を作りました。どんなやり取りになるか今からドキドキ...。明日から頑張ります!

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