入学式を前に…。学用品の負担について
明日が小学校の卒業式、毎年今の時期になると、保護者の方から入学を前に経済的に苦しいといったご相談を頂きます。例えばランドセル、年々値段が上がっていて、2022年の平均額は5万6千円とのこと。その他の学用品を入れると小学校で10万円、中学校でもそれ以上がかかります。 […]
明日が小学校の卒業式、毎年今の時期になると、保護者の方から入学を前に経済的に苦しいといったご相談を頂きます。例えばランドセル、年々値段が上がっていて、2022年の平均額は5万6千円とのこと。その他の学用品を入れると小学校で10万円、中学校でもそれ以上がかかります。 […]
練馬区議会の第4回定例会の最終日、議員提出議案として議会に「学校給食費の無償化を求める意見書」を提出しましたが否決されました。 […]
練馬区が本年、ヤングケアラーについての実態調査を実施、10月に報告書が提出されました。ヤングケアラーとは本来、大人が担うべき家族の看護・介護や家事などを子どもが日常的に行っていること。調査では区内の全ての小学校6年生と中学校2年生へのアンケートや学校への聞き取りを行いました。内容はこちらをご確認ください。https://www.city.nerima.tokyo.jp/kosodatekyoiku/kyoiku/gakko/kyoikucenter/oshirase/youngcarertyousa.html […]
衆院選も終わり駅頭を再開、日々多くのご意見を頂いていますが、特に政府が決定した10万円分の現金と商品券の給付について様々なご意見を頂いています。 私自身、今回の給付は18歳以下の子育て世帯(収入970万円以下)が対象ということで、あまりに制度から零れてしまう方が多いと思います。 これまでもフードバンクに行くための交通費を節約するために、大泉学園から練馬駅まで1時間以上かけて歩いたという方、二回食料をもらうために2時からの配布だけど、朝の6時から並んだといった方からご相談を頂いてきました。相談いただいた方はお子さんがおらず、今回の給付では対象外、あまりにも多くの方が置き去りになっています。また住民税非課税世帯には別途給付するとのことですが、フードバンクなどに行く多くの方、僅かであっても税金を支払っています。https://iwasetakeshi.net/2021/05/corona-virus-14/ […]
議会を終え、シングルマザーの方からのご相談。生活保護を受けながら障がいのある10代のお子さんと暮らしています。暮らしは非常に厳しく、都庁前で行われる食料の配給に行くこともあるとのこと。都営大江戸線は無料で乗れるので、片道1時間近くかけて朝の6時すぎに到着するようにしているそうです。配給は2時ななのに、なぜ6時すぎから並ぶかというと、先に並ぶと2回もらえるからとのことでした。 […]
経済的な困窮により特に若い女性が生理用品を購入できないということが生理の貧困として大きく報道されています。NHKの報道でも学生の5人に1人が生理用品の購入に苦労しているとのアンケート結果もありました。https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4530/ 練馬区でも4月から緊急用に備蓄していた生理用品の内、千パックを区立施設の窓口で必要な方に配布することになりました。 現在の状況を確認した所、一か月も経っていない中で既に9割分が配られたとのこと。受取に来た方の中には、仕事を失ったばかりでどうしていいかわからず、支援の窓口に繋がれた方もいたとのことです。 […]
先日、入学式を前に保護者の方から悲痛な訴えを頂きました。「中学校の説明会で標準服(制服)と体操着について、指定のお店から買うよう求められました。全部そろえると7万円以上。なぜこんなに高いのでしょうか?」 以前、子ども食堂で出会ったある保護者の方からも「あまりにもお金がかかるなか、入学式を迎えるのが辛いんです。子どもには嫌な思いをさせたくない、だから自分の食事を抜いてでもなんとか準備しています、なぜこんな思いをしなくて はいけないのでしょうか?」こんなご相談を頂き区へ改善を求めてきました。 […]
先日の委員会、小中学校の給食で業者支援のため100グラム1000円の和牛を3回提供するとの報告。あまりの値段に衝撃を受けました...。昨年、政府が事業者支援のために和牛を配ると発表、国会でも可決され合計で1,300億円以上が計上されています。https://www.maff.go.jp/j/chikusan/shokuniku/lin/attach/pdf/index-329.pdf 練馬区でも小中学校の給食で3回提供するとのことで、単純に計算すると1.5億円もの金額に。もちろん子ども達が良い食材を食べることを批判するものではありません。しかし、多くの人が苦しんでいるなかで、なぜ特定の団体や業者だけを優遇するのでしょうか? 委員会では、和牛以外の食品や目的に転用できないのかを確認しましたが、国から指定されていて駄目とのこと。いやなら食べないという選択しかないとのことです。例えば、同じ牛でも国産牛ではダメとのこと。私の所にはコロナで1日270円の給食費の支払いが辛いといった相談を何度も頂いています。https://iwasetakeshi.net/2019/09/child-poverty/ 区ではどうしようもないとはいえ、それほどのお金をかけるのであれば、一か月でも給食費を無償にした方がよっぽど助かる方は多いはず。政府には人々の怒りの声が聞こえないのでしょうか?あまりに理不尽だと思います。
コロナの影響を受け、多くのご相談を頂いています。(個人情報の保護のため、一部事実と変えています。) 今回、相談を頂いたのは17歳の高校生。親からのネグレクトやDVを受け、他県から練馬区へ脱出。バイトをしながら新生活を始めようとした矢先、コロナの影響で首になり、新しいバイトも見つからないとのこと。銀行口座の残金はわずか15円、家賃も滞納、いつ追い出されてもおかしくない状況。命綱はNPOから受け取る食べ物のみでした。話を伺うと「親元には絶対に帰れない。」その思いでこれまで頑張ってきたとのこと。 通常は未成年の場合は、自治体から親族照会がされますが、DVを受けている中で、親に住所が知られるのを避けたいとのことでしたので、区へ配慮を求めたうえで生活保護申請に同行しました。 申請の書式に記入するために、緊急連絡先を聞いたところ「連絡先はないです。誰一人、僕の事を気にしている人はいません。」とのこと。それまで、大人のように話していた彼が涙を見せる姿に言葉もありませんでした。「親から独立するために早く18歳になりたい」という言葉が印象的でした。 区の対応はとても丁寧で申請も受理、今後の審査を待つことになります。これまでギリギリの環境で生きてこざるを得なかった方々にとって、今回のコロナによって、もはや生活がなりたたなくなった、それが現状だと思います。何としてもこうした一人ひとりに行政の支援が届くよう、私も全力を尽くします。
★文部科学大臣が子どもの教育における経済格差を肯定する国、日本 先週末に議会が終わり、ようやく読みたかった本を少しずつ整理しています。 最初に読んだのは松岡亮二の「教育格差」。昨年の末に萩生田文部科学大臣が、親の経済的な事情によって子どもの教育を受ける機会に差が出てしまうことについて「身の丈」にあわせて頑張れ、と発言したことが問題になりました。私自身、国が子どもの教育の場において経済的な格差を認めてしまうということに激しい憤りを覚えました。 【日本は緩やかな「身分社会」】 この本では出身家庭(親の学歴や収入)と地域という本人にはどうしようもない条件によって子どもの最終学歴が大きく異なり、それが収入、健康、健康などの様々な基盤となる、ということを様々なデータを用いて証明しています。例えば、小学校に入学したばかりの1年生の時から出身家庭によって学力格差が確認できるといったこと、親の学歴によって子どもの学歴に大きな影響を受けるといったこと等が示されています。また、社会は変わっても、教育の格差は戦後から大きく変わっていないといったことも示されています。データを使ってこうして説明されると衝撃的でした。 【ではそれでいいのか?練馬区は教育にもっとお金をかけるべき!】 確かに現状はそうかもしれません、しかし萩生田大臣のように格差が発生することを肯定してしまったらおしまいです。格差を埋めるために何をするか考えるのが大人の責任であり、政治の仕事です。 【教育に最もお金をかけない国、日本】 教育の格差を埋めるためには何よりも公教育の充実が不可欠であり、そのためには教育にもっとお金をかけることが必要です。2019年、日本が教育にかけた費用のGDPに占める比率はOECD加盟国で最低の2.9%で1位のノルウェーの半分以下になります。実際、学校では教員が不足していて、練馬区の中学校では教員の残業時間が平均で60時間を越えており、うつ病などによって病気休職している方も25名もいます。一クラスの人数も40人近くに達しています。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35255610S8A910C1000000/ そんな中で練馬区では子どもの数が減ったことを理由に、一クラスの人数を減らすのではなく、学校の数を減らすことでさらに予算を削減しようとしています。子どもの数が減る中で、大事なことは予算を削減することではなく、教員の人数を増やすとともに一クラスの人数を減らすことで一人ひとりと向き合えるような教育を実現することです。 「教育格差」を読んで問題の深刻さと公教育の重要性を改めて実感しました。よろしければぜひお読みください。