誰でもわかる 区政報告会

誰でもわかる 区政報告会 日時:2023年7月2日(日) 14時~15時30分 場所:大泉北地域集会所 集会室1 〒178-0061 練馬区大泉学園町4丁目21番1号 西武池袋線「大泉学園駅」北口から、 西武バス「朝霞駅」行き・「成増駅」行き・「長久保」行き・「新座栄」行き・「都民農園セコニック」行き乗車、 「大泉郵便局」下車。徒歩2分。 4年間の任期中初となる、練馬区議会定例会のご報告をします。 練馬区でどんなことが起こっているか、わかりやすくご説明するとともに、 会場で皆さまからのご意見や思いも伺えたら幸いです! [ お申し込み ] 岩瀬たけし事務所 TEL&FAX:03-5935-4071 MAIL:iwasetenerima@gmail.com

社会が変わってなにが悪い?子どもと一緒にここで暮らす、レズビアンカップル

社会が変わってなにが悪い?子どもと一緒にここで暮らす、レズビアンカップル 日時:3月4日(土)14時~15時30分 場所:日本キリスト教団大泉教会(大泉学園町2−23−54)& Zoom 今回は、地域で子育てするレズビアンのカップルから話を伺います。 岸田首相が「(同性婚の法制化は)家族観や価値観、社会が変わってしまう」、首相秘書官がLGBTQ+の方に対して「隣に住んでいたら嫌だ、見るのも嫌だ」と発言し問題になりました。 しかし、私たちの地域には、すでに当事者の方もともに暮らしています。 少しずつ理解は進んできていますが、同性カップルが家族として暮らすことは、実際に生きていく選択肢としては確立されていません。私たちの隣に住み、すでにともに生きているのに、制度が追いついていないのです。 多様な生き方が、理想だけではなく、現実の中で選びとることができるものになってほしい。「個人として尊重されて、生きていける選択肢」として発展してほしい。そんな願いを込めてお話しされます。 〔お申込み〕 岩瀬たけし事務所 TEL & FAX: 03-5935-4071 MAIL: iwasetenerima@gmail.com カミングアウトも難しい当事者の方が、顔を出してお話ししてくださる貴重な機会です。お誘いあわせの上、ぜひとも会場に足をお運びくださいませ。

全国学力テスト、本当に必要なの?(今日の新聞から)

今朝(4月19日)の朝刊に全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の問題が掲載されていました。こちら、すべての小学6年生と中学3年生を対象に実施されていて、今回が10回目になります。 学力テスト、始まった時から、教育現場を中心に大きな議論がありました。 このテスト、当初の目的は、子ども達の普段の学力を地域ごとに調べて、苦手な分野などの傾向を指導の改善などに反映させることにありました。つまり、競争などをさせるものではなく、学校ごとの成績を出したりはしない、というのが前提です。 でも現在は、学力テストが学校間の競争の材料にもなってしまっています。 例えば、島根県では、小中学校の2割が、昨年、学力テストの順位を上げるために、過去問を解かせたり、放課後に補習をしたりしたとしています。これでは「普段の学力」を把握して、それを今後に活かす、という本来の目的からかけ離れているものですし(こうした傾向について、昨年、文部科学大臣も「本末転倒だ」と述べています)、その結果、教育の現場、子供達にとっても負担になってしまっています。 学力テストについては、子ども達が自分の客観的な学力を知ることができるし、苦手分野を知ることもできる、という肯定的な意見もあります。しかし、このテスト、4月に行われて、その結果がわかるのは夏休み明け、4か月以上たってからになります。これでは、子ども達や保護者にとっても、効果的とは言えません。 藤田英典・東大名誉教授は「テストと名がつくものに、対策が講じられるのは当然だし、都道府県別結果を公表している以上、競争は必ず生まれてしまう、学力の把握や指導法改善のためなら抽出調査や10年に一度で十分だ。」と述べています。(毎日新聞の記事から) 毎年60億円もの税金が使われる学力テスト、本来の目的とはかけ離れ、また教育現場や子ども達にも負担を強いるようなものであり、10回を迎えた中で、本当に必要なのかも含めてそのあり方について、地域でもしっかりと議論をする必要があると思います。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170418/k10010952441000.html

息子のインフルエンザ 家族の大切さとジェンダー問題を痛感する一日

沢山のイベントに参加した怒涛の週末が終わり「さあ、明日からまた仕事を頑張ろう!」とすやすや寝ていた月曜の朝4時半、隣からいつもよりも浅い息子の寝息が…「どうしたの?」ぴたっと体を寄せてみると、すごく熱い。嫌な予感がしながら、熱を測ってみると38度5分。。 そこから抱っこ攻撃が始まります。「機嫌が悪くなるかな?」と思ったら「アザラシさん、会ったね。」とか「すべり台、楽しかったね。」とか、楽しかった思い出を列挙。そして、「ママ、大好き」とか、めったに言わない「パパ、大好き」とか抱っこしているときに感謝を述べる。「こんな時に、感謝の言葉まで出るなんて!」もう、パパ(私)の涙腺は崩壊。 一方で、現実のギャップも痛感しました。いくらジェンダーの平等を訴えても、現実として、私は議会での仕事が入っていて休めない。 その後、妻が息子を病院に連れて行って、インフルエンザと判明。。。なかなか寝ない12キロの息子をずっと抱っこしながら、いやがる薬を無理やり飲ませたりして、彼女の仕事は何もできない、そんな現状もあります。 「父親も子育てしやすい社会をつくる」ことが区議を志したときからの目標ですが、それがどれほど難しいのかを反省とともに改めて痛感しています。。

2018-08-21T09:41:40+09:002017年3月14日|Tags: , , , |

息子と二人の土曜日 ねりま子育てメッセ

今週は特に議会が忙しく、息子が起きる前に出かけて、寝てから帰ってくる日々。土曜の今日も午後は仕事が入っていたので、息子と二人、早朝から出かけることに。 そこで「パパとお出かけ、どこ行きたい?」と尋ねたら、予想通り「でんしゃ!」の声が。。そうです、うちの息子は電車が大好き、特に機関車トーマスがお気に入りで、登場する機関車を全部見分けて、私が間違えるたびに、「やれやれ」といった顔で正解を教えてくれます… そこで、お気に入りスポット、駅近くの踏切に連れていき、ひたすら電車を眺めます…実は私、かつて駅員のバイトをしていたことがあるのですが、電車には全く興味なし。過ぎていく電車を見て感動する息子を見て、時計を見る(笑)。。でも息子は大満足。 10時からは地域の小学校で行われた「ねりま子育てメッセ」に参加しました。このメッセ、「ねりま子育てネットワーク」(ねりこそ)が毎年行っているもので、今年が10回目。孤独な子育てでなく、地域みんなで子どもを育てたい、という趣旨で、子育ての相談コーナーや親子で楽しめるカフェ、交流スペースにキッズスペースなどが揃っています。 ブースで一番うれしかったのが、「おやともカフェ」。子どもと紅茶やお菓子を楽しみながら親同士、交流できるというコーナーなのですが、同じ年の子どもを持つママと同じテーブルに。どうやったら子どもを抱っこせずに寝かせるか(ひたすら日中運動させること!)、どこに連れて行ったら子どもが喜ぶか(東伏見運動公園がおすすめ!)、歯磨きを嫌がるのをどうすればいいか(諦めて、無理やり磨く!)とか、親同士で普段思っていることを気軽に相談できる、とても素敵な時間でした。 その後、出展しているブースを見学しながら、多機能型事業所の赤オニの家の美味しい無添加のお弁当、そして、ベルハウスやWITHの無添加のお菓子を食べ、たくさんのお友達にも会えて大満足。 そして、遊び疲れた息子を家に連れ帰って家族とバトンタッチ。 スーツに着替えてダッシュで事務所へ向かい、お約束していたご相談への対応、そして、その後は大泉学園駅での駅頭での議会報告を行いました。とても充実した土曜日を過ごせました…

こどもだけじゃない、誰もが楽しく集える食堂 「石神井夕焼け子ども食堂」

先日、久しぶりに「石神井夕焼け子ども食堂」へ。 こちらのこども食堂、不登校の子どもの支援を行っている「フリースペースなゆたふらっと」と日本基督教団の「野の花伝道所」が協力して月に二回実施しています。 名前は「こども食堂」ですが、どんな方でも参加できます。私がこの「石神井夕焼けこども食堂」が好きな理由、それは年齢や性別、障がいの有無など関係なく、初めて会う方も一緒に、同じ食事を取りながら分け隔てなく仲良くなれる、そんな空間になっているからです。行くたびにスタッフの方、ボランティアの方が暖かく迎えてくれる、私にとって大切な場所の一つです。 今日も下は2歳から、上は80歳まで。ひな祭りということもあって、一緒に無農薬で栄養たっぷりのちらし寿司を食べながらいろいろなお話をします。実はお昼もちらし寿司でした…二回連続、一日で一年分のちらし寿司を食べたようなとても幸せな気が(笑)。 たくさんのお話を伺ったのですが、印象的だったのは、小学校の先生を辞めて、地域でフリースクールを始めようとしている方のお話。「今の学校では、生徒に対して画一的な教育しか行えない。子ども達一人ひとりの個性や教育の多様性という枠が狭くて、そこに入れない子が、グレーゾーンや不登校という形で表面化している。だから自分でデモクラティックスクールを作りたい」とのことでした。 私自身も、フリースクールを含めて、自分にあった様々な学びの機会をこどもたちが選べるようにすべきと主張してきたこともあり、こうした問題意識をもって、自らの思いを実践しようとする姿勢に感銘を受けました。 床に座ってお話するので、絶望的に体が硬い私は毎回足が痺れてしまい、会話の途中で何度かもだえ苦しんでしまう(笑)のですが、それでも毎回、とても勉強になります。 ご興味がある方はぜひご訪問ください!

文教児童青少年委員会報告② 練馬区の子ども、体力が少なく、睡眠時間が短い?

昨日の委員会、2016年(平成28年)に全国の小中学校で実施された体力テストと生活・運動習慣調査の結果が報告されました。この調査は毎年行われているものです。 まず体力テストの結果について、これは握力、50m走、ボール投げ、立ち幅跳びなど8項目で調査しています。 総合点を見ると、練馬区の小学生、男女を問わず多くの学年で全国、そして東京都の平均を下回っており、中学生になると、全学年で平均以下となっています。特に「ボール投げ」では、中3の男子では全国平均が24.2m、都の平均が22.8mに対して、区は22.1mと全国平均よりも2m以上低い数字です。(この背景には、公園でのボール遊びも禁止されている中、区内でボール投げをできる場所が減っているからではないかと思います。)また、運動の実施状況を見ても、中三男子で(全く)「しない」と答えている生徒、全国平均は2.6%(女子は13%)に対して、練馬区では男子で9%、女子は17.9%と大きな差が発生しています。 生活調査の結果も深刻です。小学校6年生では男女ともに1%以上が朝食を(全く)「食べない」と答えており、中3になると男子で3.6%(全国平均は1.9%)に達しています(なお、女子は1.8%で全国平均より低い数値です)。睡眠時間も、6時間未満の児童が小学生6年の男子では5.2%(全国平均は4.7%)で、中三になると男子で15%、女子で16.5%(全国平均は13.5%、16%)となっています。 さらに深刻なのは小学生、中学生ともに朝食を食べない比率、そして睡眠時間が年々悪化傾向にあることです。背景には、教育、貧困、子育て、など多くの要素があり、これまでのような学校の問題か家庭の問題か、という観点では本質は見えてこないと思います。 この問題は単に毎年行っている体力テストや生活習慣の結果が悪かった、ということに留まらず、地域全体の課題であり、単に学校として数値をあげることに注力するのではなく、区としてその背景をしっかりと分析して、丁寧に対応をすることを求めました。

地域の中学校(光が丘第四中学校)の強引な閉校方針案について

本日の文教児童青少年委員会では、光が丘第四中学校の閉校方針案について陳情2件の審査がありました。この陳情は区民の方、そして光が丘四中の保護者役員の方が閉校方針案の見直しを求めたもので、合計で5,100人以上が署名しています。 区からの報告を聞く中で、進めようとしている強引な閉校には重大な問題があると改めて感じました。特に今回、市民の声ねりまの池尻成二議員が情報公開請求を通じて明らかにしていた「光が丘第四中学校の教育環境を考える会」(以下「考える会」)の議事録の内容が議論されたのですが、その内容はこれまでの委員会への報告とはかけ離れたものでした。 「考える会」は昨年の7月、保護者、学校関係者、町会・自治会の代表者等によって、教育課題を共有し、生徒にとってより良い教育環境を実現するための今後の方策を検討するために設置されました。 「考える会」での議論について、これまでは、生徒のために閉校を一刻も早く行うべき、という趣旨の内容ばかりを主な意見として伝えてきました。そして、「『考える会』のご意見を踏まえまして、できるだけ速やかに閉校する必要があると考えた次第でございます。」(9月12日、教育振興部長)と報告してきたのです。 しかし、池尻議員の情報公開請求によって明らかになった議事録を見ると、複数の委員が明確に閉校に反対し、「実際は光が丘四中が閉校になることは決まっていた。意見を聞いてもらえず悲しい。」「校長も保護者も神経を逆なでされるようなもの。すべて教育委員会の方で決まっていた。委員が要望を出しても聞いてもらえないのではないか。」「いっそ上意下達の方がまだあきらめがついた。『意見は聞いてあげました。』というのは腹が立つ。」(9月2日)といった声をあげていたことが明らかになりました。 反対の意見を議会に対して報告せず、賛成意見ばかりを「主な意見」として報告してきたこと。これらは、区民を代表する議会を軽視し、区民の信頼をも裏切る行為です。 そもそも光四中の学区域は、地域で最も多くの学齢期の生徒がおり、生徒数が減少しているのは学校選択制度によって生徒が他の学校を選んでいるためです。練馬区がすべきことは、人気のない学校をすぐに閉校するのではなく、なぜ生徒が減少したのか、その原因や課題にしっかりと向き合い、学校選択制度そのものの是非についても議論することです。 多くの区民の思いが込められた陳情をしっかりと受け止めて、議会としての意思を明らかにするとともに、閉校方針案を白紙撤回すべきだと今後も訴えます。

「震災・原発避難者は いま part2」に参加して 区域外避難者への支援打ち切りについて

本日、私も会員となっているNPO法人 福島子ども保養プロジェクト@ねりまが主催した講演会「震災・原発避難者は いまpart2」に参加しました。この講演会、避難者の方の置かれている状況を知り、私たちに何ができるかを考えるものでした。 講演では特に、今年の3月末で福島県や国によって打ち切られようとしている、避難指示区域外の避難者(「区域外避難者」)の方に対する住宅の無償提供について伺いました。区域外避難者とは政府による避難指示のない地域から避難した方のことで全国に26,600人、そのうち練馬区には東京23区で二番目に多い135名(避難者全体で220名)が避難しているとのこと。こうした方への避難住宅の提供が今年の3月末に打ち切られるもので、2016年11月現在では70%の方が4月以降の住居が決まらず不安な思いでの生活を強いられています。 区域外避難者の方は子どもを被ばくから守りたいという気持ちで避難をしている方が多く、夫を福島に残し母子で避難していて、経済的に困窮している方も多くいます。しかも、東京電力からの定期的な賠償は全くなく、唯一のものとして避難住宅が提供されていましたが、これが打ち切られるというものです。 そもそも、国が設定した「避難指示地域」というのは、原発事故前の測定値0.03μ㏜/hに比べて127倍にのぼる3.8μ㏜/h(年間20ミリシーベルト)以上の地域であり、この数字に対しては、国連人権理事会の特別報告書の中でも1ミリシーベルト以上の地域は避難地域指定すべきだと指摘されています。(2013年5月24日 毎日新聞)。 国は上記の値でも人体に影響はないとしていますが、20年後30年後のことは誰もわかりません。白血病の人が増えた等のことがあったとしても、因果関係の立証が難しい中で、どちらにせよ国は否定するでしょう。 科学的に安全か安全でないかという、ずっと後にならないと分からない(厳密には後でも証明されようがない)議論よりも、一番重要な事実は、区域外避難者の方は、「事故が無かったら避難することもなかった」、ということだと思います。それまでの日常が外部的な要因で全く変わってしまったということは動かしがたい事実であり、現に、避難者の皆さんは元の地域に安心して住めないと感じているわけで、それが避難者の方の落ち度とどうして言えるのでしょうか。 住宅支援を打ち切られることによって、区域外避難者の方は、強制的な帰還か、避難の継続による生活の困窮のどちらかを選ぶことを余儀なくされています。 こうした状況に向き合うのは行政や東電の責任だと思います。 原発事故があった当時、お子さんが3歳だったという避難者の方からもお話を伺いました。30年の住宅ローンで家を購入したばかりだったが、家族が離れ離れとなり、経済的に困窮しているとともに、小学校にあがった子どもは、「過剰反応だ」といじめられたりすることを恐れて学校で避難していることも言えずにいるとのこと。お話の中で印象的だったのが、「子どものために」と思い活動してきたが、でも、このことが逆に子どもに負担を強いてしまっているのではないか、でも、このことを少しでも多くの方に知っていただきたいと思い頑張っている、ということでした。 私にも2歳の息子がいますが、もし同じ立場に置かれたとしたら、これほど強くなれただろうか、と考えると聞いていて涙が出そうになりました。 練馬区議会にも、福島原発事故による避難者が安心して暮らせる住まいの確保を求める陳情が出されていますが、審議がされないままの状態です。国や都が住宅支援を打ち切ろうとしている中、行政として責任を果たすために、その延長を議会でも求めるとともに、練馬区としても、独自の支援策を講じるよう、議会でも訴えていきたいと思います。

練馬区の保育所保育料の改訂への反対討論 認可保育園の保育料の引き上げについて

本日、第四回練馬区議会の会期が終了しました。 今回の議会では、特に認可保育所と区立幼稚園の保育料の改訂が大きな議論となりました。 今回の改訂、特に認可保育所については、全体の7割以上の方にとっては実質値上げとなる、また値上がり幅が大きい家庭も非常に多いという点で問題が多いものです。 最終日には、保育所保育料の改訂について、反対の立場から以下のような討論を行いました。   <以下引用> 認可保育所の保育料の改訂について、練馬区は平成10年から保育料を一度も変更しなかったこと、および練馬区の保育所運営経費にしめる保育料収入の割合が23区で最低であることを理由に、保護者の「応能負担」の考え方に基づき改訂を行うと説明してきました。 しかし、この改訂には、区としての保育料の負担の在り方に対する明確な姿勢や考え方が示されていないこと、実質的に70%を超える世帯での値上げとなること、また、値上げ幅が非常に大きくなる世帯が数多く発生すること、という課題があります。 そもそも、これまで保育料が改定されなかったこと、そして、23区でいちばん低かったということ、それ自体が悪いわけではありません。ですので、改訂の検討に際しては、ただ他区の水準にあわせるということではなく、前提として、保育料負担はどうあるべきなのか、また、何が適正な水準なのか、区の姿勢や考え方を示すことが必要でした。 しかし練馬区は、保育料の改定は他区にあわせることを目的にしているわけではない、との説明を繰り返し行う一方で、保育料負担のあり方に関する明確な考え方や姿勢は最後まで明らかにしませんでした。 また、本議案では、8月の素案の修正として、高所得世帯への保育料の値上げ幅の引き下げも発表されましたが、これは改訂によって高所得世帯の保育料が23区で一番高くなってしまったことも理由の一つとの説明でした。このことからは、保育料の改訂に際し、練馬区が自らの判断に基づき、主体性をもって行ったのではなく、他区との均衡を図ることを第一にしているような印象も受けます。 続けて、改定案では、値上げ幅が非常に大きくなる世帯が数多く生まれているという課題があります。 今回の改訂にあたって、区は保育料算定の基礎となる「階層」の基準を所得税額から住民税額へと変更しました。この中で、階層の移動が大量に発生し、収入は変わらないのに、階層だけあがってしまう方が全体の44%にも達します。練馬区は、保育料は平均にして13.7%、月額で約2500円上がる、こう説明してきました。しかし、これはあくまでも改訂前後で同じ階層にとどまった場合であり、階層があがる44%の方の値上げ幅は非常に大きいものになります。 例えば、世帯年収が236万円~245万円の場合、改訂の前後で階層が変わらない場合は、低所得ということで保育料の値上がりはありません。しかし、実際にはこの階層の32%、90名以上の方で階層が上がってしまうのです。特に、2階層上がる15%の方にとっては、0歳~2歳では、これまでの保育料が月額3,100円だったのが、2.8倍の8,800円にもなります。 練馬区は応能負担の原則で、低所得世帯の値上げ率は高所得世帯よりも抑える、こう説明しています。しかし、こうした階層間の移動は全く考慮されていないのです。 国の方針として「段階的な幼児教育の無償化」も言われており、また、練馬区は「子育てしやすい町ナンバー1」であることを大きく宣伝してきた中で、今回の改訂案はこうした流れにも明らかに逆行するものです。 <ここまで> これらの理由から、議案に対して反対しました。最終的には、賛成多数で可決されてしまいましたが、今回の値上げは非常に問題が多いものであり、特に低所得世帯への支援をしっかり行うよう、今後も訴えていきます。

2018-08-21T09:41:44+09:002016年12月9日|Tags: , |
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